2018年01月15日

1月第3週 デケーセワ週報

さて、先週末からツレアイが帰省し、現在怒涛の一人暮らし中。

この1週間、宅急便のお兄さんに
「ごくろうさまです、ありがとうございます」と声をかけ、
粉石鹸が見つからず代わりに見つかった液体洗剤の
「洗濯科学のアリエール!」と叫んだ以外は、眠気覚ましのゲームで
まさかのゾンビ百姓に追いかけられて崖から落ち、たっぷり貯めこんだ
アムリタをすっかり失って思わず「うそーん!」って大声出した以外、
なんも言葉を発せず。引き籠って黙る、ヒキダマリ。

その間変わったことと言えば、ついにあまりの寒さに根負けし、
WF前の強制乾燥以外入れてなかった作業場の暖房のスイッチを入れてしまう。

気持ち的にはもうこんな感じだったかんね。

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これほど寒いのは老いか。はたまた今が異常に寒いのか。
金属ツールを手に取って、気持ちが萎えるくらいツメテーんだもん。


去年はどうだったんだっけな、とその時の週報を見たら

テブロを開発して喜んでました。原始人。



その前の年は?と思ったらインフルが爆発した後

また2週間黙ってますね。

実は今回も、一人暮らし開始と同時にまた風邪を発病。
寒気だけでなく1週間、鼻ガビガビの咳彦でした。
ただ今回はインフルじゃなくバカみたいにうっかりソファで寝て
体を冷やし切った風邪だったみたいでダメージは全然少なく、
今はもう普通に作業出来てます。

もう今は暖房を武器にこんな感じ。

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しかし1人暮らしってのはなかなか本当に喋らないもんで
(知らずにTVに話しかけてるのは抜きにして)
自分は若い時分から同棲してしまったので、そうでなければ
ずーっとこういう生活の人生もあったのかな、と思ったり。

というのも、先日若手原型師と話した時、向こうはまだ32。
笠井さん、32の時なにしてたんですか?と言われ
んんー?と考えてしまい、ざっくり思いだしたばかり。

その時にいた原型師達はみんな美大とか専門的に学んで
この職業についたそうで。

バカ、大学なんか才能のねえヤツの行くところだろ、と
ヘラヘラ笑ってハナほじってる俺は、高卒で美術の勉強ゼロ。

高校に入った時点で、映画の造形をやりたいのは決めてたけど
大学行くって選択肢は全然なかったな。なんでだろ?
勉強する気なかったのかな?根からしてバカだったのかな?、
と流してたんすが思いだしました。
アメリカ行くつもりでバイトして金貯めてたんだ。

でも同じ造形の道でケタ違いに凄い人と会って、
自分のアメリカ行きたい欲がただのポーズだけと思い知らされ、
行くのやめたんだ。

なんで思いだしたかというと、その凄い人が
ちょうど数日前、フェイスブックで現在の仕事の写真のっけてたから。

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一緒に仕事した時期は、それこそ先週の人面犬の頃から
真・仮面ライダーの頃。まだまだ青春だった頃。

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当時からまったくブレない人で、真面目一徹。
「銀玉の芯にはインコのエサが入ってるんですよ」
「バーナーで炙ると爆発します」と爆発させたりしてました。

向こうもアメリカに行く話を進めてましたが、俺の夢物語と違って
妄想ではなく、順番に実行していく本物の計画でしかなく
自分がえらくガキじゃねーかと思いしった覚えがあります。
しっかりとした計画性、仕事への繊細さの格が違い過ぎる。
この世界で、これから活躍しようという若手がこのレベルじゃ
俺にはまったく通用する余地がねーな、と。

特に彫刻や独創性や腕前とかではなく、対人的にアウト。
例えば、誰かの顔の型を取る時に顔に印象材を塗ると

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時々パニックを起こす人がいる。もしくは過剰に恐怖を
アピールすることで落ち着こうとする人が。

その際俺は、頭をパカっと叩いて「動くな!」と普通に
やっちゃいますが、そんなメイクさんはいないすからね。
でも、死にゃあしねえのにグダグダうっせーな!
キンタマついてんだろ!という感情しか沸いてこないんだから、
メイクさんに向いてないとしか言いようがない。

というわけで、他にもその後いろいろありましたが
それしか俺の人生にはない!!と社会に出るまで信じてた映画や造形が
もういいや、と180度変わるとは自分でも予想外でした。

映画の造形目指して上京して、どうにか映画の仕事は経験出来て
凄い人と日本最高の凄い現場を見て、話作りが出来るようにならなきゃ
と造形やめて、マンガの原作目指して、ゲームやったことないのに
ゲームの企画シナリオをやって、映像会社で人事から弁当の手配まで
使いっぱしりをやって、すっかり業界に興味がなくなって、バイト仕事で
映画ばっか見て過ごし、原型の仕事に誘われ、今に至りますが
その間、もうだめ、こりゃ死ぬな、ってのも何回か。
ここでやっと32歳。

結果、今はこうした経験すべてを込められ、他人との接触を
最低限に抑えつつ、腕一本で勝負できる原型師に落ち着いて十数年。
なるべくしてなった流れかー、なるほどなーとか思います。

会う人に恵まれ、すげー救ってもらって幸運だったのが8割と思いますが、
クソばっかと出会ってホント損したなと思うのが9割なので、
あれ、計算があわねーな。
まあ、よい出会い8割が勝つんで、ほんとラッキーでした。


ちょうど成人式もあって、これから新社会人やら学生やら
新たな挑戦へと踏み出す人も多いかと思いますが
希望に満ちた日々ってのは、素晴らしいすね。
たぶんこれから予想以上にいろいろあって、こりゃマジで死ぬな
ってこともあるかもですがそんなときは視点を変えること。

これが映画なら、ここで気の利いた音楽が流れるとこだぜ、と
と考えるくらいの余裕を持ってから問題に向き合えばよろしい。
問題そのものは変わらないんだから、自分の気持ちを変えた方が勝率が上がる。

決して他人の判断に身をゆだねず、自分で考えて自分で判断して
テメーのケツはテメーで拭いて生きて行けば、たとえそれが
計画通りではなかったとしても、納得度と面白度は高い人生になります。

今、若い時の自分に何か声をかけるとするなら


意地張ってないで早めに暖房入れろバカ、か。

そしたらたぶん、いや間違いなくクチゴタエしてくるだろうから、
ハナ垂らして何言ってんだ、と頭をパカっと叩いて教育すが
もう毛が残ってねーじゃねーか!手応えがペチンって悲しいな!
と追い打ちをかけてやります。はい。
posted by サンダーロードスタイル at 01:39| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月08日

1月第2週 ジジッチュ週報

先日、夜に原型師同士の新年会があり、せっかく出かけるならと
その前に2000年以来行ってなかったいわさきちひろ美術館に寄る。

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リニューアルされる前に行き、新しくなったらまた行こうと
思ってたのに、調べたらリニューアルはなんと16年前!
軽く時間を置いたつもりで、そんなに行ってなかったのか…。
リアルウラシマエフェクト。

いわさきちひろは思想と作風を分けて見ている画家。
しかし、そうは言ってもやはり人生と作風は分けられないすね。
なるほど今回見て憂いを拭えぬ理由が改めてよくわかりました。
繊細で美しく可愛らしく描かれた子供達から、屈託のない笑顔や
笑い声が聞こえてこないのは何故か?観察から可愛さを引き出して
いるなら、何故ここまで頑なに屈託ない笑顔を描かないのか?
仮に作風だとしても希望と未来溢れる生命の塊たる子供を描いて、
どうしてここまで明るい喜びを拒否するのか?
と思ってたんですが、納得。

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ちなみに俺が子供絵関係で手本にしている心の1枚はこれ。

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とてもいろいろ示唆されてるうえに、わかりやすくウソでホント。
いっつも頭をよぎるくらい、インパクトのある絵。
タッチの差とかではなく、モチーフへの姿勢という点でまったく真逆。


で、一緒にやってた絵本展は「日本の絵本100年の歩み」

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まさかの超有名どころが目白押しで、小規模ながらマジで!?
マジで!?を連発する展示で、見ごたえ十分でした。

で、肝心のいわさきちひろですがこれほど原画でないと
確認できない表現を備えた画家というのは少ないと思います。
筆致を確認できるなどというレベルではなく、原画にはあるけど
印刷したら間違いなく消えるという水彩のボカシの極致と
言っていいくらいで、商売で絵を描いてて(印刷物として
掲載されるのを前提で)よくこんなコトが出来るな?
と責任感を疑うほどの投げっぱなしで再現不能な繊細さなわけです。

しかし仕事人としてではなく、作家としてみればまさしく
このタッチこそ唯一無二。他人に成しえない価値がある。
しかも技術的には水彩ぼかしである限り、水墨画的一発勝負なところもあり
どれほど研ぎ澄ましてこの高みまで登り得たのかを察するに、
身震いするくらい。当然印刷に出ないとわかったうえでここまで
やってるわけですから、やっぱ身震い。エッジ効き過ぎだろ、と。

正直「これを基準とせよ!」という自分への戒めとして
原画を1枚欲しいと本気で思うくらいパワーがある。

ゆえに原画をわざわざ見に行く価値もあるわけですが


16年の間に凄い複製技術が出来てました。

その名は、ピエゾグラフ(PiezoGraph)

これはエプソンのデジタル複製技術の名称で
画像を色相、彩度、明度の要素をもった粒子に分解再構築。
様々用紙にも対応して出力可能なインクジェットプリントだそうです。
6色または7色のインクによって画像を構成し、本物と同じ紙や素材に
プリントするんだけど、担当者が責任もって確認しつつ複製するそうで
その複製レベルは、肉眼では判別できないくらいハイレベル。

モノクロ7諧調のピエゾグラフィーという写真技術もあるそうで
いまやファインプリントどころの騒ぎじゃないのかもしれません。

とはいえ、これも10数年前の技術らしいんですが、それで複製されている
展示室があったんですが、いやもう全然ぼかしを拾えてるじゃん。凄いじゃん!
印刷を超えたなピエゾグラフ!テクノロジーなめんな!やったぜエプソン!

と思って、原画コーナーに戻ってきたら、
なんだやっぱ印刷は印刷だった・・・。

根本的な原画の印象がまったく違う。原画は、言葉にしづらいオーラみたいな
というと聞こえはいいすが、要は制作時の苦労や汚れ、ヨレみたいなものから
直観的に推察させる特殊な手作り感が出てました。
ピエゾグラフ用の高解析は間違いじゃないけどあくまで色分解までで、
その先のチョイスは人生ごと理解しないと写し取れないもんなんだなあと。

たぶんピエゾグラフで精細に印刷したものを、腕利き汚しモデラーの手を
一回通して微妙な作業ウェザリングとか施したらその手作り感は出るのかも。

というわけで非常に好奇心を刺激され、面白く見られた美術館の帰り
古びた駄菓子屋を発見。吊るし玩具がいっぱいあったので見てたら
主人のおじさんが、これはねえ、ここでしか買えないよ、今、と言う。


「この年末、東京でこれを扱ってるのはウチと伊勢丹くらいなもんで…」
と駄菓子屋なのに始まるまさかの啖呵売。

当然、ほんとっすか!と乗る俺。ホントなわきゃないすが。

おじさんもノリノリで、このケースはここでしか手に入らないけど
この袋2つ分入るんだ、と。こうやって食ったら、2袋入るんだ、と。
そんで手に取った商品のケースをしきりに自分の口に当て、丁寧に
食い方を教えてくれる。フリスク並みにカッコいいぜ、おじさん!


その商品とは

これ。

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すげーじゃん。初めて見たじゃん。
ケース1個80円ってさすが駄菓子屋じゃん。

クッピーラムネは定番の味だったと喜ぶツレアイ。
じゃ、これから会う原型師衆にもお土産で買って行ってやろう。

先に買ってた子供が、くーだーさい、と言って買ってたので
こっちも負けじと、くーださーいーなっと言って買うと
レジ前でもまたスイッチが入って同じ説明を始めるおじさん。
販売を繰り返す販売マシーンだな。いや啖呵売マシーン。
その説明はもう聞いたぜ。いい加減うるせーなコノヤロウ。
切るスイッチはどこだ?ねーのか?ねーんじゃ仕方ねえ。



で、正直、俺はクッピーラムネに思い入れはゼロ。

俺にとってのラムネってのはこっち。

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口の中ですぐ溶けちゃうようなコストパフォーマンスの
悪いお菓子をクソガキは食わないすからね。
せめてガリっとこねーとな。
これとか銀玉鉄砲に入れて口に撃った憶え、みんなあるだろ。


というわけで、俺の分はヌンチャクを買う。

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で、無事新年会を終えて帰ってきたんですが
ちゃんとみんなに配ったぜ、と報告するとツレアイが、
駄菓子屋のおじさんが商品手にもって、フリスクみたいに
食べる説明してたでしょ、と。

おう、なんかしきりに食うフリしてたな。カッコよく。

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その時、口にペタペタつけた商品を、また箱に戻してたんだけど
そのおじさん味がついた手前の含め、ごっそりカゴに入れて
買ってたって、気づいてた?

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気づいてない(←考えナシに手前6個をカゴに入れた憶えはあり)

てことは、ウチ用に買ったこれか、みんなに配ったどれか一つが
おじさんの「こうやって食うと便利なんだデモ接吻」を浴びまくった
ジジキスクッピーケースって事か。

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メデテーな!
だけど、もはや確かめるスベはねーな。
あるかもしれないが確かめようのない恐怖に怯える鏡の荒野だな。



でもいいや、中身はキレイだし、だいたい駄菓子なんて
そんなもんだろ。そもそもそんなラムネ俺、食わないし。

というわけで、配られたみなさんは、こうやって食うのかな?
とパッケージのまんまチュウチュウしないように。



年輪を重ねたニガしょっぱいキスの味がするかもよ。

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2018年01月01日

1月第1週 ドッゴ週報

あっと言う間の一週間で、年明けてるし。時間コノヤロウ。

ここに来てビッチビチなので、仕事以外なんもせず。

戌年なので昔になんか仕事で犬造形やったかなと探してみたら






ありました。

これ。

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お茶犬。


可愛いのなんかラクショーよ。
俺の脳の半分は可愛いで出来ております。



あとこれ。
右側2段が一応、イヌ。

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これくらいかなあ、と思ってたんすが

ひとつ大事な犬仕事を思いだした。






これ。

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造形は当時の若手腕利きのUさん担当で
俺はメカやら毛やら作ったはず。

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見たら90年制作だそうです。

って、27年前か、すげーな。

ここから一度造形をヤメて、再び粘土を触るようになるまで
10年くらいブランクがありました。

その10年ののちに作ったのが





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どーしょもねーす。
そりゃ、ロボだ美少女だのいわゆるフィギュアとは無縁の人種だったってのも
うなづけましょうぜ。ガンダムの事を話すような友達は一人もいない世界でした。


で、人面犬に話は戻りますが
これは当時らしくなんか胡散臭いプロダクションが
テキトーに撮ってテキトーに売る安ホラービデオ企画だったんすが
犬にゴムのお面をかぶせてまして。

おどかさないように被せて撮影してたんですが
俺らが発案者じゃないにしてもクソみたいな若者らしく、
無責任にひどいことしてたもんです。

でもそのままその犬はUさんの工房で引き取られて飼うことになり
工房のメンバーがかわるがわる毎日散歩に連れて行きました。

高尾の山奥だったんですが、夏はホタルが飛びカジカガエルが鳴く
ウソみたいな山の手前で、近所の小学生を引き連れて歩き回ったもんで。
カエルの卵救出したり、水風船で怒られたり、謎の動物追いかけたり
夏休みみたいな幸福な時期でした。
全力で走っていく小学生と犬の後ろ姿が今でも思いだされます。

去年かおととし、この犬が大往生しました、とUさんから連絡を
いただいたんですが、20年以上生きたんだなー。
最後まで面倒見てもらって、幸せだったと思います。

犬の思い出話っつーと、それくらい。

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さて、今年の目標はっつーと、個人活動関係以外は
ともかく目の前のスケジュールをこなすのみ。

前回より上手く作るのと、対象への理解を深めるのは当然として
造形が商品に反映しやすくなるよう頑張ります。
あと、企画関係でもガッチリフォローできるよう。
強力な助っ人も増えたので、いい体制でいいものが作れるよう
去年の俺なんか「屁造形だった・・・」、と思えるよう頑張りやす。
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2017年12月25日

12月最終週 ネジケン週報

ヒストリアスグルが完成した時、
CCPに稲坂君がネジケンのラフ原型をもってきました。

自社であるSTUDIO24の社運をかけて企画を始め、
造形天下一にもなった彼が、いよいよフルパワーで
キン肉マンへの愛をぶつけた、タッグ編のトリを飾る原型を

サンダーーーーー




チェック!

もう老眼なんかなんのそので、可愛く見ちゃう


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って、そんなわけねーだろ。
俺がそんなに優しかったら、道端で犬が卵産んでるぜ。





実際は



こんなだ。

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凝視。
毛が薄くなったおじさんの、ぎょうし。



からのー








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説教。

あのさー、どーして君はこういうヤマっ気を出すのさ。
完全にこれ岩倉さんを意識してるだろ。好き放題やっちゃう岩倉病。
おう、知ってるよ、君が岩倉造形好きなのは。でもあれが成立すんのは
圭ちゃん天才という特殊条件があるからだって、気軽に我々が
真・似・ちゃ・い・け・な・いって・い・つ・も・・・




言ってるだろうがこのバカチンがー!

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「確かにこの筋肉を盛りまくるのは楽しかったです」稲坂浩臣談。

だろうよ、

そりゃそうだろうよ。楽しそうだなってのは見りゃわかる。
いやー不思議と伝わってくるもんだね、造形って。ゴリゴリの筋肉、
後先考えずにモリモリ盛って楽しかったなーってのが、感じられるよねー




って!

自分の持ち味殺してなに言ってんだ、このデコッパチャー!

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いいんだよヒネらなくて、まっすぐやれよ。
変化球なんか投げようと思うな。人の真似もすんな。
保坂病もサンダー病もかかっちゃダメっつってるだろ。
自分の良い部分をのばせ。というかそれをまず理解、自覚しろ。
稲坂味とはなんだ。それ考えた事あんのか!

と、締め切り間近でこりゃガッツリ作りなおさないとダメだぜと
言ってから1か月後、WFで最終原型とご対面。


なんつー騒ぎから、かれこれ半年。

いよいよそのネジケンもご注文開始という事に相成りました。

ご注文はこちらから


ここから先、今年最後の週報は

稲坂君率いるSTUDIO24が、乱入コンビ、ネジケンこと、
スクリューキッドとケンダマンの量産に至るまでの話。
俺が見てきた稲坂君の姿勢についてを書こうじゃないですか。


つーわけで予約が一週伸びたことによりジリジリと面白半分で書き足して
クソみたいに長くなったので、よほど読む気のある人だけ、

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2017年12月18日

12月第4週 マンキツ週報

先週末、急遽急がねばならない案件が発生し、外出予定もあったんで前倒しの
徹夜徹夜で頑張ってまして。で、火曜日。朝8時からエコー検査が入っており
裸にされて腹ゼリーでくすぐられまくる笑かし地獄ふたたび。

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ひとしきり悶絶させられた後、1回家戻ってお腹をよく洗って都内へ移動。
上京してた稲坂君とちょい打ち合わせた後、原型師が集まる忘年会へ。
ま、これはいつもの会だったんですが、翌朝9時半にCCPで打ち合わせ。
家に戻ると往復で4時間近くロスしそうなので、ホテル泊まるかと思ってたんすが

ちょと待てよ。これはマンガ喫茶に泊まる機会なのでは?

一生で1回も行った事ないマンガ喫茶というかネットカフェ。
荷物のない時しか行けないし、昨日徹夜だから多少眠りも深かろう、と
マンガ喫茶に泊まることに。
チョーわくわくしながら入ったものの、マンガがやまほどあるのかと思ったら
それは特別フロアだけで、個室はパソコンがあるだけ。

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さすがにもう目がショボショボしてるので、とっとと寝ようと思いつつ
ちょっとパソコンを開いたら動画見放題。キングコング見直してないし
実写攻殻も見てないしなあと思ったら、画面横に謎のアイコン。
自分のPCだったら謎のアイコンは絶対押しませんが、全然感染してもいいや
と思って押したら正体はエロアイコン。動画見放題って、これか!
しかも3個!100本ずつあっても300本は見られる!

とはいえ、だ。
俺も大人だし、こんな所で恥知らずな行為に及ぼうものなら男がスタル。
だいたい昨日寝てないうえに、明日朝早いのを忘れるな。

と、冷静だったのは歯を磨いて寝床を整えるまでで、結局その後
まんまとアイコンをクリック、エロ動画を見始めてしまう。
いやーだってさ、もうストレスなしで完全人体コレクション。
サクサク次が見られて資料として見ても最高じゃん、とか思う気持ちと、
明日は朝早く打ち合わせだぞ寝ろこの大バカ者!という気持ちが戦って、
ようやく決着ついたのが朝4時。時間過ぎるのはえーなコノヤロウ。
その後、うとうと眠りについたものの、物凄く近くでニャーゴニャーゴと
野良猫が騒いでおり、すぐ目が覚める。あれ?この部屋完全防音じゃ?

しかし何というか、もはや自分がバカすぎて朝がすがすがしい。
汚い大都会クソ東京で、野良猫の声で目覚める感じ。いいぜー。

マンガ喫茶を出ると、真面目なサラリーマン達が急ぎ足で通勤してくる中
心の中で、オハヨウ、ああオハヨウ、どもご苦労さんと声をかけつつ
よーしもう、バカだから俺カツ丼食っちゃおう!と朝8時に七味をガンガンかけて
カツ丼を食う自分に酔う。モーニングセット?ナメんじゃねえ、だぜ。

しかしその後、打ち合わせはあろうことかメシ抜きで8時間にも及び、
帰る時はマジ死に状態で、カツ丼食っておいて本当によかったなと思いました。

の2日後、また徹夜で追い込まれたモノを持って再びCCPで
今度は9時間の打ち合わせ。何をそんなにモメて話すことがあるんだって
話ですが、あるんだよ悲しいことに。でもどうにかいろいろ目鼻がつき
結果、来年5月までは寝てられない、という感じになりそうです。

というどうでもいい今週の報告はともかく、
実は今週ネジケンの予約が始まれば徹底分析、容赦なし、サンダー目線の
稲坂週報をと思ってたんですがまだみたいなので、

1週早く今年の造形物を振り返っておくことにします。



まずなんつっても去年末から今年始にかけての仕事はこれ。

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完全に脳はこっち方向を向きかけてました。




そのついで作った今年唯一の趣味造形がこれ。

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お気に入っております。
数個だけ量産しましたが、持ってる人はラッキー。




次がこれ

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肩傷Verは、現在絶賛ご予約中。


そしてトイフェス合わせで、これ

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直後にこれ

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サンシャインで超バタバタした後、すぐスグルの納品。
だったので、出来上がった原型をサンシャイン入れてた袋に
入れて納品に行ったものの、袋から出したら完全に全身砂まみれの
スグルが出てきてびっくりしたのを憶えております。




そしてこれ。

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続きでマユミやる心の準備は出来ております。




そして夏のWFに向けて、これ

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直後にこれ

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そしてこれ

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で、ようやく落ち着いてトロフィー首とかやった後

簡単なバストや2体の小さなのを作り、現在、大物にとりかかり中。

今年はまだ2週間あるんで、代表作を作るつもりで頑張り中。


来週は容赦ない内容になると思うので、アンチ稲坂ファン、お楽しみに。
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2017年12月11日

12月第3週 ノーネンガ週報

先日、ツイッターでも少し報告しましたが、噂の造形素材
ジェスモナイトを試しましたぜ。

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(ジャスティスリーグVウルトラヒューマナイト)



環境うんたらはともかく、面白い素材ならいいなと思って
ちょっと試してみました。

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(ウルトラヒューマナイトinアニメーション)



結果は、樹脂石膏って感じ。

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(ウルトラヒューマナイトフィギュア)



丁寧に脱泡すれば、印象率は低くなく、石膏や
磁器みたいな造形物を作るにはよさそう。

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別の素材(粉)と組み合わせられるそうなので

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(LEGO+ウルトラヒューマナイト)



可能性はありそうですが、ウチの場合はよほどの
事でもない限り、使い道はまだ見えず

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今後も作りたいイヤープレートならぬ
イヤーオテショの製造にはいいかも。
興味のある人はこちらで詳細のご確認を。


また、ソ連製猿チーム、スーパーエイプスのような
別素材があれば、試してみます。

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さて、
いよいよ年末がやってきました。忘年しようなどという目論見もあり、
年々記憶力が弱まってるのにこれ以上なにを忘れればいいんだって話ですが
年内はもう特にイベントもなく、粛々と詰まった仕事を進めるのみという感じ。
仕事量はともかく、穏やかには過ごせそうではあります。
さらに今年から年賀状も出さないと決めたので(もちろん来たら返事は出しますが、
基本もういただかなくて結構ですぜ)その労力も若干減った。

と言いたいとこですが、干支造形はやります。
猪から始めて、来年の犬で一周りしたことになるわけでやらないわけにはいかない、
ではなくやりたい。
もうそろそろ損得抜きでオッサンを作らないと精神衛生上ヤバいわけっです。
で、以前に書いたかもですが、来年は戌年なので魅力的な犬として
国家権力の犬を作る予定です。

しかし振り返ればこの12年。まさかWF眼中なしとかの状況になるとは
思ってもいなかった。まあイベントに振り回されるのからはいずれ卒業するだろうなとは
思ってはいましたし、なんだかんだで顔は出し続けるんでしょうが、我ながら少し
意外な結末だったような気も。今後は通販や気が向いたら参加程度になるかもですが、
オリジナルの造形に関してはようやくピッチ上げて進める気持ちが戻って来てます。

こないだツイッターでかみそり半蔵とダイナマイトどんどんの画像を貼った時の、
ああこれだ!俺の居場所はここだ!という感じ。
己を取り戻した感があってちょっとテンションは高めです。

来週は今年の造形を振り返るとして、今週は過去12年の干支造形を振り返って
お茶を濁そうじゃないですか、コノヤロウ。

まず

「亥」年
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最初は、ハンティングトロフィーのような獣人を考えなくこしらえました。
この時は時計のように獣人12種を並べるつもりだったはず。

12年立ったら凄い獣人ウォールオブジェみたいなのが出来上がるな!と




しかしその翌「子」年
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そういうことをケロっと忘れ、思いつくままに鼠を作ってしまいました。
アブアイワークスリスペクトです、原画は今年見られました。



で、翌「丑」年
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もはや一貫性のかけらもないバカと成り下がり、アリモノの陸ちゃん原型で
誤魔化した年。




「寅」年
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ちょっとやる気を見せて、TV番組風のパロディを。




「卯」年
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再びやる気を失い、もはや造形ですらなく、手拭で誤魔化す始末。
ネットで知った手法で、無地の布をマスキングし、薄めた漂白剤を
霧吹きして脱色するというもの。デザインや作業は面白かったです。




「辰」年
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ドラゴンと言えば、こういう事ですよね。
本物のブルースリーにはまったく興味がなく派生するパチモン系にしか
惹かれませんが、作っててチョー楽しかったです。




「巳」年
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蛇と言えばこれしかない。これはちゃんと複製して売りました。





「午」年
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曳馬のごとくと言われなきゃもはや馬の要素があるのかどうかすら
わかりませんが、馬です。




「未」年
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いい加減少しご婦人も、と思って作った女性探偵ラムチョップ。
ミートチョッパーで悪党を殴りまくる娘で、70年代の雑誌風。




「申」年
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いろいろ思惑あって、芸者VS巨大猿というのを立ち上げました。
大変気に入っているので、これは今、ちゃんとした造形で
この世界観を再構築中。




「酉」
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これも思惑あって、クトゥルフ関係と微妙にリンクするよう
作りましたがもはやどうでもいいす。でも造形は凄く気に入ってます。
タブロイド紙風に作るのは楽しかった。


そして戌年として、イヌを2匹造形する予定ですが
年賀状合わせにするつもりはないので、全然急がず作る予定。

ちなみに実は亥の前年、、戌造形をちょっとやってたんですね。

これ

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12年たって、どれほど俺が成長したもんだか、いずれお見せします。



まずは穏やかに、クリスマスまで生き残ろう。


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2017年12月04日

12月第2週 マメチャップ週報

先日の東京コミコン。

一番驚いたのは、宇宙の7人のパイオツスペースシップ、ネルの
プロップがあったこと。こんなの誰が喜ぶんだ。

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ネルは昔SFX展で見た気がするけど、宇宙の7人の
カッコいい茶色のパイオツったら、もう



シビルダニングしか思いだせない。

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(宇宙の7人の茶パイオツ)

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(ハウリング2の茶パイオツ)


80年代のSFX少年の性教育はキツめ系担当はシビルダニング、
眼鏡系はバーバラクランプトンと相場が決まっておりました。

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(バーバラクランプトンの白パイオツ)

という記憶をまさぐっただけで終わりそうだった東京コミコンと思うなよ。
テメーは何を見に行ったんだっつー文句はちとはえーぜ。



噂のこれも見てきました。

豆魚雷、1/3エイリアン

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(写真はそれよか10倍デカかった、クイーン)

豆魚雷製はこちらがモチーフ。

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まず最初にお断りしておきますが、俺はエイリアンに関しては
全然普通で、特に興味はもってません。SFモンスターとして
数ある着ぐるみ怪物と同じレベルでしか好きじゃないす。

そもそも映画のプロップの検証とかも、面倒くせーなどうでもいいだろ
くらいのスタンスなので、この原型に対する情報もまったくなし。

というかツイッターも全ミュート状態なので、実は展示されているのすら
知らず、自分の関わった原型の触手位置が間違ってないか確認しに
行ったら偶然この原型に出会ったというのが本当のとこです。
偉そうに見てきたとか言ってすみません。

しかし無興味の門外漢とはいえ、昔ツクダの18インチも買ったし
最初のファンド造型はチェストバスターだったし80年代の
ギーガー展みたいなのも行ったくらいの薄味ファンでもあるので
多少の知識はないわけじゃー、ないわよ。

俺のエイリアンに対する姿勢が如実に出ている回の日報がこれ。

2が楽しみだと言っておきながら、コヴェナントが来たら来たで
たいしてヒネりもしねえ続編作りやがって、金なんか払えるか!
と見に行ってない程度のヘコキ野郎です。じゃなくて一般人です。


なので異常に執着する鬼マニア原田プリスキン氏の行動を見ていると
「引く」くらいの常識的な感性も持ち合わせております。

プリスキンのエイリアン愛は、これたまたまエイリアンだから
執着がなんとなく正当化されてるけど一般生活として考えたら
除霊レベルの取り憑かれぶりですからね、
煙もうもうの部屋でインチキ祈祷師にバシバシ叩かれて、ようやく
正気取り戻して家中のエイリアンを捨てたら家族大喜び、という状態のはず。

除霊とは程遠い、ライトユーザーの俺が買うのは戯れに作られた
デタラメエイリアン人形ばっかで、エイリアンなんかそんくらいで十分と思ってる。
早くサソリエイリアンでないかなくらいなもんです。

そんな俺の目の前に現れたのは、

バカか!っつーくらいデカイ原型。

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予想外のサイズ。
ウチの作業場で作りきれるイメージが湧かない。

第一印象は、ラテ!(ゴム)でした。

スーツの素材のラテ感を、サフのグレー状態から感じる。
これに色乗ってビチョビチョに濡らせば本物じゃん!と瞬間的に感じました。


エイリアンに入ってたのは素直なやられ黒人ボラジと

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ベテランのオッサン、謎のハゲ彦がいるわけですが、

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このポーズに入ってたのは間違いなくボラジだそうで、裏はとれてる
とエッヘンのプリスキン。なんだ自慢げに。除霊しちゃうぞ。

この疲れ感はどっちかわからないすが

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こっちは疲れボラジ臭い。

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この腕が肉々しいのは違う人が入ってると思います。

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こっちはボラジ。

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撮影が始まるまでは、ボラジにも笑顔があった。と信じたい。

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脱線しましたが

俺がもっとも衝撃を受けたのはこの方向。

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このやせケツ感、素材の伸び感ヨレ感、若干重い上半身を支えてる
疲れ感と腰への負担感の迷惑なゴムスーツを着せられた感が凄い。
こっち方向の写真は存在しないんだそうです。


逆方向からの主演女優のケツ写真が存在するのに、なんでだ。

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健全な男子なら、こっちのケツを入念に検証すべきです。

で、
乱暴な言い方ですが、写真に合わせた模刻作業は、レベルの違いこそあれ
理論上はデータさえあれば、誰でもできることになる。悲しいかな。

そしてデータすなわち計測と検証が必須である限り、それは科学です。
科学の定義は、再現性と普遍性であって感情論の入り込む余地はない。
事実ここはこうなってるから、こう見える、でしかなく
俺的にはこう見えるから、という判断は無意味かつ邪魔。
ただただ写真合わせをする。再現とはそういうことです。

しかしそこからが問題で、検証不可能な部分、つまり今回のような
写真のないバックショットをどう作るかというのは
別データから検証を重ね、推察するしかない再現になります。
そうなると、ここで検証の領域を超え「創造性」を含んだ芸術の領域に
踏み込まないといけない。

ディティールは追えるでしょう。ポッチの数がいくつだなんだと
些末な答え合わせは、資料次第でどうとでもなる。
(ま、それも苦労とは思いますが論点が違うので流すとして)

しかし、それがボラジが着たスーツのケツに見えるかというと
まるっきり別の表現、判断問題が隠れているわけです。
(実際、ただデータを転用すれば劇中再現が出来るのかっつーと
モデリングデータを流用したのに死んでる原型はヤマホドある)

こうなると作り手の対象への理解力が、再現性の基準になってくる。
ボラジ感をどう出すか、そもそもボラジ感とは何か。彼が入ってる
スーツの印象の本質を、断片的な資料から作り手が再構築するしかない。
デジタルでも粘土でも手法関係なし。
作り手が日ごろ温めている、対象への判断の積み重ね
伸ばしたアンテナの受信量が問われてくる領域です。

でもそれは一歩間違うと作家独特のアレンジという方向性にもなる。
というか基本、絶対そうなります。
だって確かめようにも答えがありそうでないんだから個人の
フィルターを通した場合、どうしても客観性は失われがちに。

なうえに、造形的に面白くなるのは実は作家性含めたアレンジで
この部分少し間が持たないからちょっとエッジを効かせて小気味よくとか
立体にはそういうウソが不可欠。
特に良いスケールモデルでそのウソがないものはないと言ってもいい。

その点すべて加味してこの原型を見てみると、非常に正しく検証されている
プラス、実に心地よい「抑制された創造性」が発揮されてます。
まるでボラジがゴムスーツを着させられている感がにじみでているだけでなく、
スーツそのものの素材感、つまり厚みやディティールで寄るシワの強弱までが
過剰ではなく、主観を抑えた絶妙の説得力となって表現されているわけです。


これは検証の領域を超えた極めてレベルの高い創造性の産物と言えます。
原田ハンドリングか、藤本造形力か、はたまた両者のコンビパワーかわかりませんが、
見えてない角度を、まるで本物のように再現したこの「これだよ、これ!」感は、
膨大な情報の中から的確に真実を導き出した直感に近い、好きだからこそ、
そのことばっかり考えてるからこそたどり着けた最適「解」なんじゃないでしょうか。
アタマがおかしいとみんなに(主に俺に)思われるくらい執着した時間が
トータルバランスの良い、真実に近い結果として結実したんじゃないでしょうか。
初めてお会いした原型の藤本さんにも少し話を伺いましたが、驚くほど賢く冷静に
対象を掴んでる印象で、年下なのにまた上手くて利口!
おじさんもう死ぬしかないと思いました。

しかしここで提示されてるのはある種のファンにとっては残酷な現実。

再現されたのは、よくわからずオッサンが変なゴムスーツを着させられて
言うなりで動かされてた証拠そのもの。バイオメカニカルもくそもない、
作り手の理想とは程遠かったであろう、急ごしらえで使い勝手の悪い、
現場泣かせの小道具の再現。ノーファンタジー。

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不必要にへんなシワが寄る、型のつなぎ目は消せてない。
形状は自重でゆがむし、入った人間は関係ないけどX脚。
ギーガーがびっちり絡んでいながら、想像とは違う立体化としての現実に
だいぶ苦しんだと思います。このゴムスーツ感、なんとかならんの?って。

しかし、現場にいたエイリアンスーツは間違いなくこういう
不都合を含んでいたはず。
スタッフはこの造形物を武器に、宇宙の恐怖を表現しようとしてた。

その掛け値なしの真実に近づくことによって、結果ファンの幻想を打ち破って、
ピアノ線で吊ってるみたいな現実を突きつけたことにもなるわけです。
ゴム感ってのはまさにそう。シームの消し損ねまで再現し、
生物的解釈を否定したわけですからね。

でも、だ

映画にでてたモノを再現するってのは、こういう事だと思います。
欠点とも思える部分から逃げずに向き合って、撮影した時に、
それこそ歴史が生まれた瞬間に想いを馳せる。まるで現場にいたように、
映ってないスタッフや中の人の存在にまで想いを馳せられる。

ボラジの息苦しさが容易に感じられる、人間が着ています感。
それが生み出すたたずまいは歴史そのものに触れているかのような、
一種異様な高揚感をもたらすほどの何かがあります。
プロップを手に入れる喜びってそういう事な気がします。

この形のエイリアンスーツがあの時、そこにあった。

そんな印象を一発で与えてくれた原型でした。
俺だったら生まれ変わっても絶対に選択しない、やっかいな山を
見事登り切ったんじゃないかなと思いました。
サフの段階でそれを感じさせられるんだから、色乗ったらもう
オソロス、ゾットス。スゴンでござります。

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造形物は、作り手が語る言葉以上に、雄弁に作り手の姿勢や感情を伝えてくれます。

同じ造型の人間として、尊敬に値する仕事だったと思いましたが
同じ商売の人間としては、おいおい大丈夫か?感が半端ないす。
苦労に見合う結果や情熱に見合う反応が来ない可能性もあります。
こればっかりは仕事である限り今後立ち向かわねばならない現実で
ぜひとも勝って欲しいと思います。

そんな採算度外視でアタマのおかしい情熱をたたき込んだあげく、
かつてないほど真実に肉薄した青春ぶりに喝采を送りたいす。

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ちなみに御二方のインタビューとかいろいろ読んでないので、
思い付きで書き散らした俺のイモ感想が的はずれだったらごめんなさい。

俺は検証なんか全然しない派だぜ。
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2017年11月27日

11月最終週 インペリアル週報

とりあえずの告知事はというと

直売、アマゾンともに売り切れなので、残る箱売りは
KIN29ショップと思いますが詳細はまだ不明で要チェックな
ステッカークジ、キン肉バスター、たぶん発売中
あと、そろそろラーメンマン締め切り

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アニメヘッドおまけつき赤パンキン肉バスター
フィギュア王限定版も発売中
ご注文はこちら
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ちなみにアニメヘッドは、急いで撮影したのでこちらの
意向が反映されてないんですが、(右が発表画像)
左のように、アゴ赤、鼻同色、歯上だけ、でお願いするつもりです。

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アニメのOP作画をされた方とお会いして、そのタッチを
拝見する機会があったんですが、丸顔感含め、やはり独特のあの
イメージは鮮烈でして、出来る限りその魅力を落とし込んでみたつもりです。
よろしくお願いしますぜ。

というフィギュア王と同じく、現在発売中のホビージャパン最新号に
クトゥルフエヴォリューション記事掲載開始だそうです。
まずは竹谷さんから

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で今週末、東京コミコンだそうで。

イベント用に当たり率を上げたステッカークジ、フィギュア王×CCPブースで
最速販売みたいすね。お出かけの際にはぜひ寄ってみてください。


と告知業務はここまで。

もういいだろ。

ここんとこ、告知や製作記事ばっかで自由がなかったが
今日は俺の書きたい事書かせてもらうぜ。



こないだ埼玉県は春日部の彼方にある首都圏外郭放水路の
特別見学会に行ってきました。

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まず、ここがどういう施設なのかと言うと特撮番組のロケ地という
愚かな認識は抜きとして(俺だ)、簡単に説明すると総工費2300億の
洪水対策用の巨大地下水路。

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具体的には、洪水が頻繁に起こるこの地域の河川から氾濫しかかった
水を取水。その水を地下に一時的にプールしてから大きい河川に
調整放水することで洪水被害を軽減しようというもので
水を取り込む直径30m、深さ70mの立坑が5本
それをつなぐ、直径10m、距離6.3kmの地下トンネル。
そして500tの柱を59本備えた地下水槽で、総貯水量は
67万立方mというケタはずれの施設。

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最終的に集まった水を江戸川に排出する為の施設である「庄和排水機場」の
地下に広がる「調圧水槽」を見学する会というわけ。

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しかも今回は素敵な「特別見学会」。

何が特別で素敵かというと、神殿と呼ばれる調圧水槽内を体感するだけでなく
さらに溜まった水を直接吸い出す羽根車である「インペラ」と、
それを動かすタービンエンジンの「ポンプ室」が見られるスペシャルデー。

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普段は、インペラとポンプ室は見られないのです。


施設の端から地下20mまで階段で降りて、

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(こういうところから地下に入る)

たどり着いたのは177m×78mで高さ18mの地下水槽。

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ここに溜まった水を4つの「立軸渦巻斜流ポンプ」で吸い上げ、江戸川に毎秒
200立方mで排出。これは25mプール一杯分の水を1秒で吸い上げ、
吐き出すことになるそうで、マジでどんなパワーだよと思いますが、
自然災害に立ち向かうってそういう事なんすよね。

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で、そのパワーの源は航空機から転用したガスタービンエンジン。

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今年は4日間連続で稼働させたらしいすが、今回特別だったので
荏原製作所の担当者さんが説明してくれ、さらに質疑応答可能。もー贅沢!
エンジン内部の説明やクラック検査の詳細など、実際の部品を使って詳細に
教えてくれ、いろんなエピソードも聞かせてくれる。アイドルの握手会以上。

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特殊や特別を作るのは凄いすが、それを日常に落とし込んで問題なく
稼働させ続けるってのもそれに負けず劣らず凄いわけです。
新幹線は早いけど、それはミリ単位でレールを管理する保線技術やシステム運営
あってこそ。そうした目立たぬ技術の下支えが日常に落とし込めてるキモ。
そんな凄さを実感できるのも見学会ならでは。


自分が疑問だったのは、確実に水を掴んで吸い上げるインペラの羽根の形状。

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これは船のスクリューなどと違いちょっと特殊な印象を受けたわけです。
それを聞いたら、その形状選択と製作ノウハウは各社の企業秘密だそうです。

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「荏原のポンプが世界を創る」と謳う荏原製作所。
確かにスゲーそんな感じがする試行錯誤の結果な形状なんですよねー。

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面白いのはポンプの始動や停止など送水管内の急激な流速変化は
圧力変動となって、内部を破損させることがあるんだそうで
それを「水撃」と呼び(カッコいい・・・)その水撃解析と
流体解析をすることで圧力変動に対応した設計にするんだそうです。

よく考えりゃ、タービンエンジンでバカみたいに急激に吸ったはいいが、
その勢いは破壊的に連動しているわけで、しかも基本は砂や小石の
混じったある意味、大きめの研磨粒を含んだ「やすり水」が高速で
インペラに当たってくるわけです。と思ったら、当然そのへんは
セラミック溶射被膜でコーティングなどの対エロージョン技術で
摩耗対策などしているそうです。さすが世界の荏原製作所。


あとは、今まではディーゼルエンジン駆動だったポンプをタービンエンジンに
したことでのランニングコストはどうなのか?ということを尋ねてみると、
これはハッキリ言って高コストだそうです。が、ディーゼルエンジンで
同じ出力を求めた場合、倍近い容量の体積や重量がかかるそうで、
それを収める建屋の建築コストなど総合的に試算すると、確実なパワー、
コンパクトな施設ということで、タービンエンジンの方が有用性が高いんだそうで。

いずれにしても、信頼に足る能力こそが重要。
4機のエンジンを擁するポンプ室は実に頼もしい空間。

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調圧水槽見学後は、施設のコントロール室や、説明映像などが流れる併設ミュージアム

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「龍Q館」をじっくり見てきたわけですが、ここでは実際の水を使った模型や、
建造時の詳細な記録映像や、地下の水の流れを体験する映像などがあり、

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けっこう真剣に見られます。特に建造時のドキュメンタリーは、もうどうなの?
っつーくらい壮大で、ダム建設レベルのコンクリ浪費ぶり。
建機や工事が好きな人にはたまらん生コンドボドボの30分が味わえます。

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特撮好きには問答無用のロケ来訪者のサインの山も壁一面で見られます。
え、もうビルド来てんの?って感じ。

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とにかく重さ500tで18mの高さの柱を59本見たい!というような非日常の
巨大建築物を体感したい人には、かなりオススメの施設であります。
ちなみにマジンガーとガンダムも18m。マジンガー20t、ガンダム40t。
なんでコンクリ無垢は500tもすんのよ、と思ったんですが、その重さと数は
水槽全体が浮くのを(マジで?)防ぐ錘の役目もあるんだそうです。
つくづく想像を絶するな。


という点はともかく、気になる点も少々。まず首都圏外郭放水路なんて言うから
都心に流入する水量を管理する施設かと思いきや、春日部周辺の洪水頻発地域の
為のもので、首都と関係ねーじゃんというのは正直ありました。
埼玉慢性浸水地域対策放水路、とかが正しい名前では?と。

それどころか凄まじい量の水を江戸川に流し込むわけで、そういう意味では
首都に放水してんなあ、あれ?だったら最初の名前でいいのか?
さらに、江戸川にスーパー堤防を作るのに、今回大量に出た土を使用している
という話ではありましたが、それも実はボーリング時に発生した
泥水を今までは産業廃棄物として処理してたのを、処理施設を作って転用したもので、
現実的にどうなのかちょっと微妙。全体の予算もパっと見では不明瞭で、
凄く地元との関係や設備実験的な様々な思惑を感じる点も多いです。

だとしても、だ。

この洪水頻発地域の浸水被害は建設前に比べ、概算でも1/3くらいに減ってるそうで。
災害を防ぐのではなく、軽減する。これは中の説明でも軽減とはっきり明言してましたが、
頭花畑のわめき散らす連中とはまったく違い、過酷な現実を見据えた対策と姿勢は
頼もしい限り。古来より利根川流域は治水の戦い激しい土地ではありましたが、
昔から災害を軽減する努力や工夫に人間は知恵を絞ってきました。

あって当たり前の破滅的な災害にそれでも立ち向かっていく科学の努力は
一直線に宇宙を目指すロケット開発のようにカッコいいし、普段の生活を守ろうとする
人々の努力は火事場に飛び込む消防士のように雄々しいし誇らしいのであります。

さらに実はこの調圧水槽、水が入るたびに大量の土砂や生物も入ってくるわけで
水が腐らないうちに排出はもちろんだけど、泥ががっつりたまってしまう。
のを、綺麗に掃除してから見学者を入れてるそうなんですが、この空間が
全然臭くないっつーのがまた凄い。

天井から重機を下して&手作業だそうです。

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というわけで都内からは冗談かっつーくらい遠いですが、ついでに鉄道博物館も
近くにあるし、泊まり込みで旅行してもいいんじゃねーかとは思いました。
なんか面白い見学会があったら、俺を誘うといいぜ。いい視点で見るぜ。

ああ、久々に楽しい日報書いた気がする。
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2017年11月20日

11月第4週 ラーメン週報

昨日、外郭放水路の見学行ったばかりで、その事についてスゲー書きたいんですが、
あと最近読んだ本についてもスゲー書きたいことがあるんですが
告知の関係もあり、それは後日に回します。ちぇー。



というわけで今週は、今月中の締め切りでありますラーメンマン製作記。

結局まだ全貌が発表されてないところで製作記事もどうかと思いますが、
予約前の判断の兼ね合いもあるかと思うので参考として一応。

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今月30日まで予約受付中




注文は昇竜胴着でしたが、バージョン違いとして上半身裸ということは
最初から検討されてました。ので、原型側のスタンスとしてですが、
今回はラーメンマンを極めようと考えてまして。(モンゴルラーメン抜き)

成形上の理由や、工程上の理由でバージョン違いが要求されるのは仕方ないし、
それによってファンの要求に対応できる可能性が生まれるのも事実。
なのでバージョン違いを生むのはいいわけです。
とはいえ色換えだけの差異じゃちょっと安易なんじゃないか。
色だけじゃなくもう少し何か出来るんじゃないか、と個人的には思ってます。

ちなみに胴着の色だけでもこんだけあります、

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前回、ブロッケンでも同じ問題があったんですが、どうしても遠慮というか
既存のラインの中での衣装(色)替えという形で造型した結果、制約が多すぎて
表現にいささかブレーキがかかったという問題点がありまして。
なので今回ラーメンマンに関しては思い切って完全に造形を変えることに。

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検討中の頃


デザインを決める段階で、自分の中では4つ(正確には5つ)のバージョンを考えてました。
「原作昇竜胴着=特別昇竜胴着」で一つ。
「残虐時代」で一つ。「超人拳法」の習熟で一つ。
そして「闘将!!拉麺男」で計4バージョンです。

残虐時代を経て心が成長し、昇竜胴着を得て一つ階段を昇った後、
正義超人らと深く関わることで超人拳法をより昇華させたラーメンマンの成長。
その軌跡をバージョン違いの中に込められるんじゃないか、と。


そもそも、キン肉マンの歴史の中で最初にスピンオフした人気超人がラーメンマン。
その人気は当時読み切り人気もNo1になり、「闘将!!拉麺男」という
月刊誌の連載と後にアニメ化という一人立ちを見せました。
キン肉マンの本編の中では、他紙で連載している「闘将!!」と差別化し混乱を防ぐ為、
マスクと肉襦袢をつけた別キャラ、モンゴルマンとして登場。
事実上ラーメンマンはキン肉マン本編から退場という形に。

そしていよいよラーメンマンとしてキン肉マン復活となったのがこの昇竜胴着です。
ファンメイドなコスチュームの中でもKINスーツに次ぐ定番感。
これぞラーメンマン!というデザインすね。
ファンが密接に作品を支えている好例で、非常に好感持てます。
こういうところ、他作品にはないキン肉マンの魅力の一つです。

で、昇竜胴着もしくは龍闘衣は「闘将!!」の中では、師匠である陳老師の魂が
受け継がれる重要アイテムで、なんとなくデザインいいねで済むものではないと考えます。
特にキン肉マン本編にはない特徴的な使い方もあり、昇竜胴着をやる場合、
絶対に闘将Verは不可欠。
ので、実は嶋田先生にお会いした時、昇竜胴着を闘将バージョンでも作らせて下さい、と
直接お願いさせていただきました。後にこのバージョンも発表があると思われますので、
闘将ファンの皆様、お楽しみに。


というわけでバージョン違い以外に製作の点で問題だったのは、やはりCCPですでに
先行する商品があることですね。それもブルースリーを強く意識したものが。

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しかも十分すぎる完成度で。なのでそれとは別の方向性を探るのに若干悩みました。

自分の中では、やはり超人レスリングを視野に入れていたラーメンマンは、絞る体作りよりも
多少のダメージを受け止められる体作りをしてたんじゃないか、と考えてます。
特に霊命木リハビリ中はそういう事を考えることが多かったんじゃないか、と。
ブルースリーの肉体はしなるムチのようではあっても、武道やネプチューンマンと
やりあえる重さはない。事実劇中でも「見劣りする」と心配されるシーンがあるくらい。
巨大な超人相手に、スピードやしなやかさだけでなく人間の判断を超えた重さも加えて
肉体調整していたのではないか、と推察するのはそんなに的をはずしてはない気が。
実際に、後半のラーメンマンはブルース色を残しつつガッチリしてきてますしね。

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という体型問題のほか、いちばん頭使ったのが、竜。
これ、足から体をグルグル巻いて昇ってるわけですが、片足ならともかく、
両足にも竜がある。
1本の紐をフィギュアに巻いてもらえればわかるんですが、絶対的に破綻をきたす。

さあみんなも作る気になって考えてみよう。

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輪切りを一つでも成立させちゃうと、流れがなくなっちゃうぞ。

さらに、この1枚だけでなく、いろいろ竜の巻き方が存在します。
これを正しくイメージ通りに立体に落とし込むには・・・という点は結構アタマひねりました。


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(サイズ確認以外のキンソフの使い道)

1本龍を先行すれば両足のデザインを殺すことになり
かといって2本にすると矛盾が生じる。

矛盾を生かせば立体として一応のスジは通ったとしても
両足に龍がある昇竜胴着としては間違いになる。

しかし完成したフィギュアを見ても、そう言われるまでなにも違和感ないと思います。

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どうにかちゃんと落とし込み、ゆで公式をひとつ解いた感じです。
ゆでマジックに一歩退いて一般的な整合性をとるか、理不尽に真っ向から立ち向かって
物理法則をネジ曲げるか。これはこれからも立ちはだかる問題ですが、
そうした対応もメーカーや原型師の姿勢になるんじゃないでしょうか。

逆に言えば、この解釈や研究こそが商品選択のお楽しみの一つとも言えます。
かつてペンタゴンを鳥人としていろいろ解釈して、1歩踏み込んで作ったCCP。
その結果は、後に先生の作劇にも影響というか刺激を与えてたと聞いてます。
そのへんはファンの思いや解釈を柔軟に取り込むゆでたまご作品に対して
関わらせていただく人間としては、結果がどうであろうとも、きっちり
キャラクターを掘り下げて考え、10歳のガキとして楽しみ抜いたものを
提示したいと考えてます。より楽しい考察やカッコいい解釈に進めるよう。


最後に1点、
これは延藤社長のダイナマイトブログでもあった質問で、
実際に原型を最初に見せた時、延藤社長からも指摘された点ですが、
超人拳法のズボン(ん?今はそう言わない?トラウザー?)の股上問題。

これが長すぎるんじゃないか、というもの。その場で見た社長は、すぐ股の付け根の
位置を見て、骨格的には間違ってないけど、どうかなあ、という意見を。
そんでブログで質問されたということで、ちゃんと写真をもう一度出力して、
稲坂君同席の場所で、どう思うか?という確認をとってくれました。
で答えた俺の意見は、確かに意識して股上は深くしてます。
理由はカンフー着である事だけでなく、実はラーメンマンの技の多くは足技であり、
そこを動きやすくする余裕ある股上を選択すると判断したもので、ここにも
超人拳法をきちんと意識したラーメンマンの判断があったと、意図して
造形してるので他の部分同様、必要表現として変えたくはない、と。

気づかぬ点で指摘されれば俺のミスですが、狙ってやった場所はきちんと
意味があるつもりなので、それを上回る理由がない限り、受け付けられない
ということで、この長さのまま行きます。って感じでした。

しかし、それを踏まえた上で、とすれば股上そのままでシワの量を調整した方が
違和感がなくなるんじゃないか、という結論に。
この意見は俺も納得了承したのでこの後、原型は少しいじってます。
理屈はともかく、見てそのままでイマイチだったらそれはそれでどんだけ
理論武装してもダメな場合もあるわけで、そういう時は一応耳を傾けますぜ俺も。

ただ頭ごなしにどうこうではなく、ちゃんと第3者含め冷静に判断して
もらえるような環境になったのは、本当に進歩であり感謝してます。
KINスーツの時にカンカンに怒ってた俺に教えてやりたい。

さて、今後ですがステッカーくじではなく、赤パンバスター単品の発売情報が
まず今週発売のフィギュア王にて。
こちら、若干の先着的な限定条件があると思いますので
雑誌発売の遅い地域の方は、モノショップの情報を一応チェックしといてください。
あとはアテにならない、ダイナマイト延藤魂のブログと、サンダーツイッター、
また後手後手のCCPツイッターなどでも情報はあると思いますが
基本、モノショップを信じた方が確実です。

つー感じでしょうかね。
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2017年11月13日

11月第3週 バスター週報

あまりに混乱が激しいので、一度整理すべく、キン肉バスターとくじについて。

まず、まさかの「技」フィギュアとしてのキン肉バスターの登場です。

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そもそもこれがヒストリアか、という質問をいただきましたが、
そうです、これぞヒストリアになります。

少なくとも俺はそのつもりで作っており、原作を忠実になぞって造型しています。
なので実は技シリーズの開始ではなく、ヒストリアの中のシーン造型の一つです。

ところが、ご存じのようにもう予約してます。しかもバタバタで。

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実はバスターの発表までもう少し余裕があるはずだったのが、東京コミコンへの参加があり
その前に共同で出展するフィギュア王の発売日があり、ってことはつまり
その記事への締め切りがあり、ということで予想外の(本来は予想内ですが)
前倒しスケジュールになったのが1点。
そしてステッカーくじの「大人買い特典」に急遽決まったのが1点。

そこを仕切るのがダイナマイト延藤ですから、ほぼ先読みゼロの感覚主義。
思いついたら急に血だらけ人形。もう現場は混乱の極みですよね。
さっき会って話したのに、夜もう全然知らない発表されてますからね。

しかし、その感覚が即決即断に変わり、変化の中から正解を導き出すという
奇跡を生んでるのも事実。そのへんさすが根っからのファイターであり
常に手を出し続け動き続けるという姿勢はいいんすが、学習能力のなさというか
本能優先の動きには、最初俺もだいぶ混乱しました。が最近は慣れました。
ので、血だらけ人形もそれを想定してヒビ頭とか作ってあったわけです。

特典は最初、ステッカーくじに沿って5王子に関するモノの予定でした。
やはり2体コースのものではあったんですが、同時に進行してたバスターの
インパクトがかなりあり、ボックスを買ってつけたら喜んでもらえるオマケとして
バスターこそ最強だろうということで、延藤、稲坂、サンダー会談で決定したわけです。

で、そもそもステッカーの柄、これを俺と稲坂君共にスゲー気に入っちゃったのが
まず原因としてあります。

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キン肉マンはキャラクターとして多くのアレンジを受け入れてます。
可愛いアレンジ、ハードアレンジなどある中、俺らは立体でその良さを
追及しているわけで、それをこう落とし込んだ感じが、非常にハートに来た、と。

茶化してない、勝手な解釈でも安易なパロディでもない。
可能な限り原作のカッコいい部分を理解、表現しようと努めた結果の立体物ですからね。
個人的には他のアレンジよりも、群を抜いて作品へのリスペクトを感じます。
自信もって提示できるものと感じたわけです。

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なのでスゲーいい!他じゃ出せないカラーがしっかり出てて、この立体の落とし込みは
新たなデザインラインとしてキン肉マンを語る1角度になるんじゃないの?と
盛り上がっちゃった。ビッグボディなんか、改めてこんなカッコよかったんだ、と
保坂アレンジに嫉妬するくらいシビれてたわけです。なのでこれなら欲しい、と。

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同じデザインのマグカップも買うぞ、と思ってるんで、そのステッカーなら全然いいと
言ってた数か月前から、俺らがほぼノータッチのところで延藤社長が
ガンガン進めてたのがこのくじ企画。

メッキ信仰者のダイナマイトは、もっとメッキ商品を安価で手に入れられる可能性を
探れないか、というのもあったそうですが、それは俺らも全然賛成です。
キンソフくじはスゲーいいと思いますし、可能性は探った方がいい。
俺らも欲しいステッカー買うついでに人形当たる可能性あるなら全然いい。
一度くじというフォーマットが可能になれば、大小いろいろな商品や
可能性が生まれてくるし、構造的には文句なし。

というわけで、こちらはこちらでネジケンだバスターだとバタバタしている間に
ステッカーが出来上がってみたら、ん?なんか違う。
いやデザインはいいんだけどアソートや全体が話してたのとだいぶ違う。
構造は悪くないけど、どーしてこんなに詰めが甘いんだ、と。

これは毎度仕事でよくあるパターンですが、実務に対応していると
こなすの優先で、ちょっと全体が見えなくなることがある。
ダイナマイトは一人でやってるんで、ここまで立ち上げて落とし込んであった
だけでも驚きではあるんですが、やっとこ俺ら3人が揃って改めて意見を聞いて、
もう一段グレードアップできないか、ということになりまして。

で、急転直下で大人買い特典を5王子系から、バスターに変更という英断でした。

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今までのCCPの価格帯から考えても、2体セットで2万5千円を割る可能性は
難しい。だから少なくともバスターを欲しがる人には、メッキ将軍もついて
ステッカーもあれば3万でも完全にお得過ぎる内容、というのなら納得できます。

ただ、紙のステッカーに600円?ちっと高くないすか?というと
いや、これは紙じゃなくてPP素材の丈夫な、何度も貼り換えられるヤツでホラ、と
その場でペタペタ貼るダイナマイトですが、じゃ、それをちゃんと説明してよ、と。
何が当たって、どんな何が揃うのかわかんないと怖くてくじなんか引けないと
スゲー言ったんですが、結局ブログや告知では「雨にも負けず風にも負けない」とか
またポエム爆発で、全然説明しない。
まあそういうところもまたダイナマイト延藤の味なんで、さすがにもう
しょうがねえな、とキリキリしなくなりましたけどね。

ただシリーズが続く場合、こんな感じではやっていけないと思うので
第2弾からはまったく製作体制を変え、準備を進めてます。
デザインも商品もよりファンが喜ぶ、マニアックかつカッコいい
キン肉マン理解に溢れた商品になると思います。1弾の結果次第ではありますが。

というわけで、スケジュールに押されてバタバタしてたところ
毎度毎度のエンド土壇場変更告知で皆さま振り回されまくってると思いますが
妙な価値だなんだを見出さず、普通に商品を欲しい人にはさほど混乱ないはずなので、
どっしり構えてご注文ください。

スーフェスで血なしと思って注文したのに、いきなり血ありになって混乱している人は
ちゃんとその旨、伝えて下さい。そのへんダイナマイトはちゃんと対応しますんで、

と、クジ説明が長くなりましたがようやくバスター製作記。

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今回のキン肉バスターはなんとなくのキン肉バスターではなく、
初めて公式戦で使用した超人オリンピック・ザ・ビッグファイト決勝戦、
対ウォーズマン戦決着時のもの。まだ完成度が若干低く、少し相手のダメージを
伺うような顔と両手が相手の膝裏にあるあたりが、他と違う特別なキン肉バスター
なんじゃないかと思ってます。試し試しな感じがあっていいですね。
この伺いっぷり、自分は少しウォーズマンへの友情が生まれて来た故かな、
と気遣う風にすら見えます。

昔はファン投票でも1位になったシーンでもあり、ダイナマイト延藤イチオシの選択です。

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作業上発生した。残虐ラーメンマンをヒストリア第2弾でという話もあったんですが、
いやここでお茶を濁すようなものじゃいかん、まだまだ本気を見せなきゃダメだろ、
ということで「技」「コマ」への挑戦に踏み切りました。
もともと技フィギュアの要望はあったんですが、ヒストリア第2弾でこれを見せるのは、
俺も正しく男気を感じましたので、よし行きましょう!ということに。

まさかクジのオマケになるとは予想してませんでしたが、商品化が早いのは嬉しいので
個人的にはなんでもいいです。


しかし、実際作業を始めてみると厄介すぎる。

普通のインジェクション造形でさえ骨を折りそうなのに、ソフビで分割勘合を含めて
造形するのは超厄介です。
という成形上の問題に加え、正しい人体と人体を組み合わせても
マンガの迫力には決して至らないという造形上の表現問題もあります。

技シーンはなによりも流れの結果のコマであるがゆえに特に勢いやディフォルメが効いてる。

つまりコマとしての「決め具合」がキャラクターのバランスにも大きく影響しているわけです。
なのでCMCらしい人体の正しいバランスを保ちつつ、コマのイメージにあわせて
体の各箇所を変化させないといけないのは・・・超厄介です。

もちろん技造形が以前になかったわけではありません。
けど、形だけをまねればそれがカッコいいのか、熱いのかといえば、明らかにNOです。

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たとえばキン肉マンの腕。
技の性質上、下に引く力で股裂きと首折り、背骨砕きという攻撃を成立させている。
ジャンプからの着地による加重だけでなく、相手を担ぐように支えるという不安定な体勢を
きっちり維持したまま、引く力で加撃という状態ですが、あんまりそんな意図を感じる
フィギュアはないんですよね。

だからどうしてもその「技が決まった!」感じを出せないことには
俺も同じ死んだ人形製作者になっちゃうわけで、そんなんだったら俺は全然ほしくないし。

というわけで、ただの人形組み合わせ感じゃなく、技の決まり感を出すぞ!
と勇んで始めたのはいいんですが・・・


やっぱムズカピー


バランスをきれいに保とうとするとすぐに勢いが死んでしまう。
正しいサイズでやると、あの部分の迫力が全然足りなくなる。
縦横無尽なディフォルメで表現されてるマンガの自由さってやっぱりすごい。

加えて、この時のウォーズマンの肩は球。肩カバーみたいなのじゃなく明らかに球。
ところが球肩で向きを変えると・・・成立しない!
なにをどうすれば、この普通にカッコいいキン肉バスターが出来るのか?
ウソついちゃいけないところとついていいところの境界線はどこだ!?

さらに、肉体同士が密接に干渉している。
体重のかかった部分はお互いへこむし、堅い部分なら相手の肉を押す。
という組み合わせをする場合、作る「順番」が発生してくる。

たとえばスグルの肩肉は、変形に影響を与えるであろう硬いウォーズマンの
肩球の後に作らないといかんですが、ウォーズ肩位置は、スグル腕がどれだけ
力を入れて位置を決めたかにかかってくる。

ところがスグル腕の位置は、ウォーズ足の膝の裏に来なければいけない。
そのウォーズ足はある意味、今回の技のウォーズ側の顔となる部分。
開き具合から何からバッチリ決め込まないといけない。
となると最初はそこ?

みたいな逆算スパイラルが発生するわけです。

これがただの人体バランスをとった人形を組み合わせるだけ、なら通らなくていい道です。
人形に芯を入れてしまえばマンガ通りには組み上がらない。
かといって芯なしで造形すると、いくらなんでもどんどん歪んでくる。

まったく俺が技の真実を掴むのが先か、粘土が破綻をきたすのが先かのレースみたいな感じでした。

しかし、

ゆえに粘土本来の、ここの骨を砕く!試合の決着がつくくらい首にダメージを与える!
と、グイグイと絵を描くように大胆に造形することが出来る、というのは武器でもありました。
結果はごらんの通りです。

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自分はこれほど一つのマンガ世界を追うことはなかったんですが、
つくづく初期キン肉マンに関する表現の幅に驚かされます。
完成しきってない絵柄だけど、確固たる描くべきもの、がある場合
作る方は難しいけど迷わないし、輝くゴールが見えますし追えます。

しかし、絵柄だけ上手い上手いとホメそやされてトレスばっかの
人だと何が描きたいのかわからないので、ゴールなんか全然見えない。

なので、ほんといいコマ作らせてもらったな、と感謝してます。
パロスペシャルからの火事場のクソ力、クソ力返しからの
逆転キン肉バスターの怒涛の流れ。これぞ漫画。少年漫画。
その決着シーン、自分で見てまだグっと来るもんな。
当時のジャンプを掴んでた手の感触すらよみがえってきそうです。

というわけで、商品としてはお高い部類に入りますが
気に入っていただけたら、どうぞよろしくお願いします。
特別版に関しては、今月発売のフィギュア王をよろしく。
で、実物展示は東京コミコンだ!スタンのおやじにも会えるぞ!
posted by サンダーロードスタイル at 00:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする