2018年06月18日

6月第4週 ナナマンポ週報


一日に場合によっては400歩しか動かないナメクジみたいな足腰の俺が
1日1万4000歩も歩きまくった5日間。なかなかの札幌旅でした。

途中、ツレアイが38度の熱を出し、病院まで連れてったりしつつを
全部を時系列で記すとキリがないので、テーマごとに。

しかし、クソ長いコラム的な文章を好まず、スマホでスイスイのお気軽
ビジュアルしか期待してない脳タリンどもの為に、しょーがねーな
まずはより抜きサッポロフォトアルバムを先に。




千歳空港で、

シュタイフのぬいぐるみと遊ぼうコーナーの行くと


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巨大オランウータン。死亡中。

薄暗い中、子供がこの状態のまま足を引っ張って向こうに放り投げてました。





六花亭札幌本店の前にいた犬、チンタ。


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入ろうとすると姿がドアに映って、俺の足を引き留めようとする名犬。


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まさか創業者との悲しいエピソードが?と思ったら、店の人いわく
ただの犬像を買ってきただけだって。よかったぜ。




北海道博物館のリアルなレプリカ。
努力の産物。楽しそうな仕事だなー。


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と、それ必要?という比較参考物展示。


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サッポロのカラス。

動じない清掃員の人が凄い。


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北大植物園、食虫植物エリアの


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枯れたハエトリソウ。初めて見た。




赤レンガテラスの便所の表示。


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少年よ、大便は左へ行け、みたいな事なんだろうか。
こんなボイーズビーあるか!偉人への敬意どうした!
ただ非常に従い易いのも事実です。



薄いすが、帰りの飛行機から見えた円状の虹。


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よく見えるらしいすが、俺は初めて。
最近飛行機乗って寝ないので、窓外が楽しくてしょうがないす。



と、一般向けフォトアルバムはここまで。

ここからテーマ別に北海道旅行記です。



スイーツ

千歳空港のロイズチョコレートワールドのベーカリーが素晴らしく


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歴史の展示内容も素晴らしかったですし、工場の見え具合も素晴らしかった。
デモールディングという脱型の言い方を初めて知って、
俺も使おう!と思った時のバカ原型師


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チョコ好きは寄って損なく、俺らは帰りもそこでパンを買いました。
ちなみに向かいにあるスタバは、スタバ経験中もっとも優しかったっす。
到着早々、中国人観光客がギャーギャーうるさくうんざりしている中
差し出したスタバカードの種類を見て喜んでくれた店員さんの書いてくれた絵。


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またしても無駄に上がる俺の女子力。


ソフトクリーム関係は随分食いまくりましたが個人的に最強だったのは
北大学食の手前にあるパン屋コップパンのソフトクリーム。
まさしくこれだ!という飾らず騒がず、ど直球のソフトクリーム。2回食いました。

市内で一番だったのは赤レンガテラスのパン屋コロンの山中牛乳ソフト。


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この出来は圧倒的で、今回の旅行ではNo1レベル。口にネットリ残る
クレミア系のマズソフトが1点なら、これは10点。空気含有の食感ばっちり
甘さくっきり、風味しっかり、後味スッキリでまさに理想的。
空港でのNo1が牛乳カステラの店の北海道牛乳ソフトでしたが、惜しいかな
脂肪分か乳化安定剤か少しだけレシチンっぽさが舌に残る。それがなかった
コロンは驚きでしたぜ。いやお見事。パンも攻めてるし、美味かったなー。


六花亭

で、実は滞在中足を運ぶこと5回。普段は通販で済ませているこの御菓子屋さんに、
俺は絶大な信頼を寄せております。理由はただ一つ。マジメに商品開発をしている。
これに尽きます。看板商品のマルセイバターサンドは全然好みじゃないんですが、
他の御菓子のヒット率は相当なもん。そして喫茶や料理が味わえる道内の店舗に行くのを
非常に楽しみにしてましたが、これも想像以上。特に郊外店舗と札幌本店は全然違ってて

ツレアイがこんな状態でひとりホテルで熱で倒れている時でも


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それをほったらかして俺一人で寄ってパフェ食う始末。




読書も当たり中だし、もう至福。


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店長さんやホール、キッチンの人とも話をさせていただきましたが
非常に気持ちのいい職場環境が、ちゃんと味につながってる印象でした。
好きで工夫している感のある料理が味わえるのは、やっぱ楽しいもんで
都内でこの状態に出会える確率の低さたるや、もう酷いもんです。

今回札幌で食ったバーガーやスープカレーは正直、大学生のお遊びレベルで
まったく土俵に乗れてない感じでしたが、お菓子に関してはここ
六花亭を筆頭にかなりそれぞれレベルが高く、中でも大量生産を担いつつ
姿勢が崩れてない、トップランナーの矜持みたいなのを感じられました。
そだねー名称買収問題もちゃんとホメておきました。他県の泥棒どもから
イメージを即守った姿勢、行動力。男だぜ。って、店員女性ばっかでしたが。



北大キャンパス


俺、大学構内ってのはほぼ入ったことありません。芸大くらいかな。展示目当てで。
北大は中に博物館と称して大学内の研究や歴史の展示があるんですがまあなんつーか


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まぶしい。眩しいとしか言いようがない。若い頃に他人の金で研究できて、
教えてくれる先人が近くにいて、資料が豊富にあって、切磋琢磨して
刺激しあえる仲間がいて、と考えるだけでクラクラするくらい眩しい世界がここに。
この幸福感を俺はどう理解すればいいんだ、としばらく混乱するくらい。

もしもう一度人生があって、若い時にこんな大学に行って勉強・・・とキャンパスに
身をおいて真剣に想像した時、いや、やっぱりこれはねーな、とハッキリ悟りました。

最強に体力使えて多感で吸収できる人生のもっとも眩しい時間帯を、実社会で腕一本で
経験することと、籠もって勉強することを天秤にかけたら、やっぱり次も実家を飛び出し、
根拠も保証もなく映画の世界に飛び込むと思うし、飛び込んで本当によかったんだと
実感できました。ずっと隣の芝生は緑に見えてたけど、やっぱ俺はこんな素敵で贅沢な
キャンパス生活は無理な野良が本性。どうも俺には過ぎた世界でした。

でも研究、ほんと楽しそう。


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北大植物園

実は滞在中2回も行ったんですが、非常に居心地のいい場所でしたね。広さや管理もそうですが、エゾリスや謎の小鳥たち、スズメバチからカモにカラスとにぎやかこのうえない。
特にアイヌ関係の植物たちは一気に見られて本当に素晴らしい。原始林もわずかながら
雰囲気を味わえて素晴らしい。帰ってきてから中に博物館本館があったのを知りましたが
2回も行って、そんな建物は見かけてさえいない!本当にあったのか!?
それはともかく問題は北方民族資料館、ここにアイヌ民具の展示や映像展示があるんですが・・・


アイヌ関係


今回はアイヌ関係の資料に触れたいという目的もありました。まあ一般的なアイヌ関係というと、いわゆる迫害を受けた少数民族という図式でインディアンと同じく悲劇的な歴史を持つ人々って感じなわけです。まあそれはそれとして、そういう事情を利用して金儲けをたくらむクソ野郎も多いのが世の常なわけで、ある種の助成金や寄付や権利を手に入れる為なら、学術的な裏付けがなくてもわめき散らそうというヤカラが多くたかってるわけです。
実際、いわゆるアイヌ民族が受けた仕打ちは不当かつヒドいもんで、常に新政府、松前藩を憎む俺なんか一緒になって蜂起したいとこですが、きちんと理解調査もせずに
ファンタジー人種で神とトモダチ的な箱に押し込むのも間違ってるわけです。

俺にとって重要な年代は擦文どころかオホーツク文化が流入する以前。まだイヨマンテで熊を捧げる前で、道内にいなかったイノシシを捧げてた本州と交流しつも稲作を拒否した時代での文化形成。そこにこそアイヌの本質があると睨んでます。

市内で一応専門家の指導を受けたアイヌ料理膳も食ったりしたんですが、オハウ、つまり椀ものが出汁もなく調味も塩だけだったのに対し、いただくものすべてが神だから手を加えることがなかった、と言ってたことが印象的。そういう曲がった発想というかファンタジーがますます考古学を遠くするんですが、ファンタジー込みで現代を生き抜き継承されるいびつな現実にも納得。しかし人類はネアンデルタール以前から調味してますし、加工技術の発展など考えても美味しく食う工夫はずっとやってましたが、まずは宗教と同じく信じやすいパッケージングありきなのはいつの世も同じか、と。

歴史は清濁どうあれ正しく理解される必要があるのにアイヌにたかる蠅どもは事実をネジ曲げ都合のいいように仕上げている。ようにしか思えない部分が調べるとたくさんでてくる。

そんな疑問が氷解する映像が北大植物園の小さな北方民族資料館にありました。
だよな、おかしいと思ったぜ。というこちらの疑問への裏付けと思える映像が
確認できたのは貴重でした。いつか詳しい人とじっくり腰を据えて意見交換してみたいす。




お化け屋敷


まず驚いたのはお化け屋敷が向かい合って2カ所あったこと。俺が期待してたのは・・・
呼び込みから判断するにこちらだなと思ったお化け屋敷に入る。


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基本的によほどの場合でない限り、仕掛けで驚かせが成立することはないわけで、
怖がらせるには演者のタイミングとセンスによるところが大きい。あんまグイグイ
くるとお化けじゃなく人としてカチンと来ちゃうし。という点ではここ、実に巧かったと
思います。出過ぎずしかしきっちり脅かしてもらい、最後出口も案内してくれました。

素晴らしいのは何度かルート的に暗幕エリアの外に出ることとなり入り口横を
通らねばならないんですが、その時入り口のモギリのおばさんの後ろに座ってる人が
タイミングをみて紐を操るんですね。そうすると外に出て気を抜きかけた人めがけて
オバケがビローンと襲ってくる。すぐ紐で吊ってたとわかるんで誰だ!と
紐をたどって見ると3m向こうに知らんぷりしてトボけた顔のおばさんが


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紐の端を掴んでいるのが見えるわけです。このやられた!という微笑ましさと、
トボケっぷりのプロフェッショナル感が素晴らしかったです。
ここは東京の人達の出店だそうで関東でも見られるみたいですね。


見せ物小屋

ゴキブリコンビナートという団体らしいんすが地獄からの使者スパイダーマンの敵の名を冠する資格など全然なく、大学生の悪ふざけレベル。演目は樺太原人、茨城のレディース総長、気の狂ったOL、ヤモリ女を順繰りに見せますが基本構造は全部原始人ネタ。いつでも入っていつでも出られるスタイル。因果や不幸な味付けはなく、完全にただのあらびき団。乾いた失笑くらいはできます。
驚いたのは最後にモギリに座ってた老人が安田里美そっくりだったこと。
縁のある人だったんだろうかそれが一番気になりました。


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オートバイサーカス


昭和のサーカスでは球状のケージの中で2〜3台のバイクが縦横に走り回るというのが定番。
これはグローブオブデスと呼ばれる演目。


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しかしこの札幌中心に興行して、由緒あるキグレサーカスの流れを汲み、日本唯一の
ワールドオートバイサーカスが行うのは円筒状、つまり蓋のない巨大な樽の中の壁を
バイクが走るというもの。

名称はウォールオブデス


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しかも1台で。  俺はこれ見たことがなかったです。


入場料を払って樽の上に登って
その中を見下ろす限り、正直、成立するのかなというのが印象でしたが、
いやもうこれが一番声が出た。

ただ走り回るだけでなく、おヒネり、つまり樽の上のフチにいる客の差し出した紙幣を
走りながら受け取る。そうは言っても客目線からすると、差し出した手の目の前に
バリバリふかして勢いついた単車が迫るわけですから怖いったらない。


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で、2人目がびびって落としてヒラヒラと舞う紙幣を、ライダーはそのまま
次の回転で見事拾ったもんだからもうみんな「うおー!」ってなりまして。
ライダーもやったぜ!って満面の笑顔で。いやもうスゲー盛り上がって。

もうそこからは樽周辺は一体化。次々と差し出すおヒネりを受け取り、目隠ししたり、
湘爆ばりにシートにあぐらをかいて、横座りしたりするけど、ほぼ直角のまま回転し続るライダー。フチぎりぎりまで迫るバイクのタイヤは迫力満点。


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宮大工が作ったというヒバ製の樽は単車の重量を受けて観客側に膨らむ感じで
その重量感もまた迫力。もし俺が多感な時期にこのショーを見たら、この仕事に
つきたい!と思うくらいカッコいいオヤジのライディングぶり。個人的には
ライダーであるフジタさんがちょっと狂い咲きサンダーロードの仁さんに
似てんのが、またグっと。ヤマハの単車を駆り、途中日の丸をバーっと出して来た時はもうウワーっと。すげー日本の祭りここにあり、って感じでした。

終わった後、樽の中の壁を若手がチェックしているんですが、先輩のショーを
どんな気持ちで見てたんだろうなと。消えゆくこうした祭りの出し物の中、
なんか少し希望の光が見えた気がして、これまたグっときました。
札幌で育ったツレアイは昔見たことあると言ってましたが、今回、特に
期待してなかったけど見られてよかったNo1で本当に胸に響くいい時間でした。


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屋台

屋台というかテキヤみたいな浮き草稼業は若い頃、家にいたくないような半グレのニーチャンネーチャンにはちょうどいいわけです。顔見るとみんなそんな感じでしょ。
でもそんなノリだけで地方回りする過酷な稼業はだんだんと若さや勢いだけじゃやっていけなくなる。商売としてそこそこ本気でやらないと生活も当然厳しい。それはこの業界だけのことじゃないですが、勢いだけだった仲間は年を経るに従い、次々と淘汰されて本気のヤツしか残らなくなってくる。テキヤでそこそこ年いってるのは足抜け
タイミングを失った死んだ目のヤツか、テキヤ大好き!という生きた目のヤツのどっちかだと思います。そんな中で生きた目をしてる人の面構えの良さったらない。
しぶといというか、手強さというか、年月を生き抜いた風貌が実に魅力的。
例えば原型師という職業で、俺は年を重ねてあんな風に味わい深い面構えになれるんだろうか、とか考えさせられながら、飴屋のおじさんに写真撮っていいか聞いて、撮ったのがこれ。


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買ったのがこれ。


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型から俺が全部作ってるんだ、って自慢してました。





まとめ

他にいろいろ行った場所もあったんすが、まあ概ねこんな感じでしたかね。
ツレアイのご両親と一緒の機会も多く、接待場所としてとにかく展望台で
大倉山、藻岩山、テレビ塔と、なんでこんなに登るんだっつーくらい
展望台に登って遠くを眺めるわけですが、その度にこの親子は
「あれが100年記念塔だ!」といちいち俺に教えてくるわけです。
いやもうわかった。そんな塔知らないし、興味もない、と最初は
思ったわけですが、あんまり言い続けるのでとうとう最後に近くまで行って
見てきました。


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間近で見るとそれなりに迫力。デザインはたしかにカッコいい。


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旅行日程中3日間雨で、1日木枯らしの吹き荒れる曇り。
ようやく最終日帰る寸前晴れた空にそびえ立つ100年記念塔は
えー・・・雄々しかった。ような気がします。



さあもう今月は一歩も出歩かず、仕事するぞ!!
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2018年06月11日

6月第3週 フルハシバリ週報


男なんて一歩外にでたら、鉄砲玉でいいのよ。
すぐ電話したら捕まるとか居場所がわかってるとか
首に縄がついているような男なんか、こっちから願い下げだわ。


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と渚まゆみに言われるのであれば、納得でありますが
言ってるのは残念ながら、俺であります。


基本的に俺はたいへんレスポンスの良い男ではありますが
その理由は、連絡云々なんつークソみたいな事は即片づけ
終わらすに限るってだけで、連絡は来ないに越したことはないし
すぐ連絡がついて捕まる状態ってのは鬱陶しいなと思うタチ。

とはいえ現代はいろいろありますから連絡つかねーとしょーがねー時も
あります。が、基本的には理屈はどうあれ、首輪うるっせーな、です。
あのバカ鉄砲玉だから出たらもう連絡つかねーやって扱いで十分。

だいたい一歩外出たら荒野だぜ。新宿だろうが銀座だろうが関係ない。
周囲は全部敵だし、そこで全部自分で判断して自力で生き抜くのが理想。
地下鉄が止まって真っ暗になっても、地震が来ても、狂人が迫っても
自力でなんとかする心構えだけはしとかなきゃいけないし、する。
ガソリン、奪う。ミュータント化、する。水着女、抱く。弱者、助ける。
連絡、気にしない。そういうこと。


というわけで、今週の俺は鉄砲玉、ネット環境とは程遠い一週間を
過ごしてくる計画となっております。


行く先は


蝦夷地


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何をしに行くかというと、




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札幌まつりで設営されるお化け屋敷。これを見に行く。


なに?アタマがおかしい?

バカヤロウ、ネズミ王国と何が違うんだ。ヒャクパー同じだ。

つーわけで札幌まつりの中島公園がメインディッシュ。
これを自力で運営してずっとやってるんですからね。
カッコいいとしか言いようがない。


祭りってのはいろんな解釈があり、基本的に神事って事になってますが
俺に言わせりゃ笑わせんなって話です。相撲がいい例ですが、とってつけたような
後付け解釈で、一部の層や集団に益をもたらすという図式がほとんど。

別に騒いで金儲けしたいのはいいけど、いちいち設定甘々の神だ仏だ作って
伝統だなんだって皮かぶって隠れるなよ子ちんぽこどもって思うわけです。

1年無事でスゲーよかったじゃん。と権威も格式も関係なく普通に喜んで
素直に感謝すればいいものを、感謝するにもいろいろキッカケが必要なのが民草。
そういうとこ足りねえから、まんまと宗教野郎たちにつけ込まれてしまう。

ただ便器だって、ここを狙って小便してください、という点を作ると
周囲にビシャー!ってのを少し防げるわけですからキッカケってのも
あながち悪いわけではない。

気持ちよく騙されたい、無責任な夢を見たいってのは人間の本能でもあり、
そういう意味では映画でも小説でも宗教でも一緒。
迷惑かけず楽しければそれが一番。俺だって毎回よせばいいのに
安SFやホラー映画に儚い願いを乗せ、お布施を絞り取られてますしね。
これに関して言えば現世利益ほとんどねーのに、払っちゃうんだな。


そんな様々な思惑が交錯する中、開催意図はともかくただただ
人が群がるお祭りを盛り上げようと、人だかりに乗じてまんまと
金儲けしようと突飛なお店を出して商売するのがテキヤ。

テキヤは任侠映画だとヤクザと混同されがちですが、れっきとした商売で
きちんとしたルール決めに従って管理運営されてる実に魅力的な
お祭り便乗集団。



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見てこのヒロキの明るさ。楽しそうだなー。
祭りに関わる人はこういう笑顔でいて欲しい。インチキなんかするわけない。



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見てこの田所康雄の笑顔。テキ屋というか香具師はこうでなくちゃ。
こんな人達が悪いことするわきゃない。楽しく売ってくれる。



すぐ刃物を振り回したり


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抗争おっぱじめるのはあくまで映画の中だけ。


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喧嘩は祭りの華だなんてのはタワゴト。
女子供が参加するんだから楽しく笑顔でやるのがお祭りで
テキヤはそのお手伝いをします。面白かったら多少のインチキも許す。
つーか、適度に胡散臭く不真面目であってほしい。

10年近く前の日報で、インチキ占いに喜ぶ俺




そういうわけでテキヤってのはもう最高にお祭りで気持ちが盛り上がっちゃって
緩んじゃったサイフの紐を狙う代価として非日常を存分に味わわせるという
まさしく参加者にとってもWinWinな関係の存在と言えます。

しかしそんなテキヤも近頃は普通の屋台ばっかじゃないすか。
安っぽい粗末な食い物を高く売る似たような店ばっかってイメージで
全然センスオブワンダー、非日常が足りてない。
手堅い食い物なんかいらねーでしょ。ナニコレ!?ってのを食いたい。

現代の諸事情もわかるけど、もっとぶっ飛んでて欲しい。祭りなんだから。
だから縁日に簡単な屋台だけってのは実にもったいない。
どんどん失われる多様性喪失の波がここにもですよコノヤロウ。


祭りの本質で言えば、移動カーニバルが正しい。

屋台を遥かに超える非日常で攻める移動カーニバルは素晴らしい。

アメリカとか観覧車組み立てたりね。大仕掛け最高。バカすぎて素敵。


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(ちなみにサーカスも非日常ですが道化師のソネットが聞こえてくるから俺ダメ)


で、なかなか現代日本において移動カーニバルクラスのお祭りが
行われる場所は少ない。だいたいみんな神輿だ山車だ御柱だとかばっかで
テキヤ方面への注力が圧倒的に足りてない。いいんだよ神事はテキトーで。
一番大事なのは出店の充実だろ。似たようなのばっか増えやがって!泣くぜ!
俺は祭りが嬉しい!と思って盛り上がってる人と盛り上がるでしょ!と
必死になってる人の生きざまが見たい。そういうのに触れたいんだ!

という俺のストレスを発散してくれそうな祭りが札幌は中島公園にあるというのは
随分前から聞いてました。

で、ちょうど一年ほど前、見世物展に行った時、現存する最後かもしれない
中島公園のお化け屋敷と見世物公演を体感しようと心に決めたわけです。


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決意させた時の週報



見世物小屋ってのは、背面の闇を超えて、やっぱカッコいい。



というわけで、当然仕事を持ち込みつつですが、
一週間ばかり北海道に行ってきます。ノーインターネット。

腹巻も買ったし準備万端。もう屋台で冷たいモノ、すげー食うかんね。
古本屋で郷土資料探すし、北大で中谷先生の研究も見ちゃうもんね。




で、最終的にこれくらいがっつりお化け魂を身に着けてくる予定。

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では来週の無駄な土産話を待て。
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2018年06月04日

6月第2週 日米マンガ週報

昨日で終わりでしたが、無事マカロニ展、行けました。
自分は平日の昼行ってきたわけですが、まーーーー、地獄。


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混雑の理由は写真。
撮影可能な原画をみんながずっと写真撮ってる。

でた、思い出乞食。

精緻な筆致の原画なんか見る気なんかなく、ただただテメーの無駄な
写真コレクションを増やしたいだけのクソ以下の思い出乞食どもめ。
何見たって区別なんかつきゃしねーバカ脳なんだから
額装したカラーコピーで十分だろが!あっちいけ!と思いつつも
熱気そのものは、やっぱマカロニほうれん荘だなあと感慨深し。

こないだのジョー展もそうですが、深く影響を受けたマンガの
本物に触れられるのは胸が熱くなります。とにかく原稿が綺麗!緻密!
その流麗な筆致の滑らかさ、筆の動きはうっとりするほど適確で
それでいて怒涛の勢いがある。キラめくとかほとばしるとかしか
言いようがない才能と勢い、発想とセンス、そして若さが目の前に!
静かな展示場で一人で見てたら泣いてたかもしんないくらい感無量。
カラー原稿なんかもうウソでしょ?ってくらい感動的でした。
コミックスや告知用カットさえも胸を打つ始末。俺もカンゲキです。

おそらく鴨川つばめの名を聞いて胸を痛めないファンはいないでしょう。
その圧倒的な面白さと共に、マンガ地獄の波に飲まれていった
ある種伝説に等しいマンガ家。

仕事し始めて、寝られなくなってくるとカフェイン系の錠剤や
ドリンク材を多用するようになりましたが、そういう異常な状況だと
必ず仲間内で出てくる鴨川つばめの名。耳を覆うような伝説を聞くにつけ
どれほど追い込まれてどれほど身を削って駆け抜けたのかと思うと、
マジで泣けてきます。
それは原稿にも残ってて、当時の俺らの記憶にも残ってる。

そこまでして描かなきゃいけないもんなのかな、自分のペースで
やるわけにはいかないのかな?と思ったもんですが、いざ自分が
仕事始めてみると、この体どうなってもいいから間に合わす!という
状況が頻繁に訪れるわけで、まったく他人事ではなくなりました。

そんな闘いをたった一人でやった若いマンガ家が何を得て
何を失ったのか俺には想像することすらおこがましいし、
簡単に使っちゃいけない言葉で鴨川つばめを評してはいけないす。

しかしこの異常とも言える原画展の大盛況ぶりに、鴨川つばめがやった
仕事の価値がハッキリと現れてると思いました。
まるでマンガのライブ感のようにこんだけ読者の心に刻み込まれ
現役で揺さぶれるんだ!と。

いや本当に見られてよかったです。主催の皆様、想像を絶する
ご苦労でしたでしょうが、ありがとうございましたぜ。


ちなみに俺が可愛い小学生当時、その絵に感動して

必死に模写したのがこのコマ


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立体的!って思って最終的に画用紙サイズにまで
模写しまくったのを覚えてます。
記憶の中で立体としてしか残ってないくらい。




一方

デッドプール2も初日レイトショーで見てきましたぜ。

基本的にデッドプールは全然好きじゃないし、
俺ちゃんという訳も大嫌い。それで喜ぶ人間はもっと嫌い。
ロブライフェルドの絵も大嫌いだけど、前作は面白かった。

俺はマーベルキャラの中ではスパイダーマンが心底好きなので、
ライミダーマンもホームカミングもまったく受け付けません。

同じくらい好きなのがケーブル。最初はライフェルドの絵で
ひどいもんだなと思ったんですが、どんどん良くなったキャラ。

そもそもが、スコットとジーンの子供ネイサン。
悲しいかな、テクノオーガニックウィルスに感染して
現代では治療できず、未来に送り込まれてしまうわけです。


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このXファクターのウィルスポータシオの絵は本当に
感動的でございましたぜ。


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そして戦乱の未来を生き抜いたのち、父親よりもオッサンになって
現代に現れるものの、自分の臓器提供用クローンに逆恨みされ
人生ハードモードで戦い続けるケーブル。

孤独な幼少時代を過ごしたかと思ってた矢先に発表された
このミニシリーズで、実は両親の精神に見守られて育てられたと知って
ファンのハートは癒されたもんです。


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そんなケーブルが、スーパー悪ふざけ映画でご登場となっては
もうどうなることかと思ってましたが、杞憂。

最近のタイムラインまでカバーして、実に気が利いてました。最高。



かようにマンガ大好きのテキトー人生を送ってるワタクシですが
先日、CCPでの打ち合わせで、ようやくこれをゲット。


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なんつーか、素晴らしい。改めて、作れてよかった。

感動したマンガのコマをフルパワーで作れるなんて
こんな贅沢はないわけで、本当に感謝しております。

関係ないすが、これのサンプルも見てきましたが、素晴らしい。


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感動したマンガのコマをフルパワーで作れるなんて
こんな贅沢はないわけで、本当に感謝しております2。


このところCCPのサンプルというか成型時の努力は感動的ですらあり
驚かされることしばしばです。

ツイッターでもちょっと書きましたが、最初に見たサンシャインの
サンプル、いわゆるトライ1は歪んで縮んで、それでいて
狙って膨らまして造型しといたところはまったく縮んでおらず、
もうなんなの?って出来でした。
ダイナマイトも頭を抱えており、これだけ長くやっててもソフビは
読めないところがある、けど修正しますと修正案を説明してくれたんすが
それでもリカバリー出来ないんじゃないかな、と思うくらいいろんな不具合が。

それから数か月たって、見せられたのがブラックサンシャイン。


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歪みがかなり修正され、しかも黒というのは意外にディティールが見え
そのリカバリーぶりに超絶驚いたもののそれでもまだ歪みはありました。

それが最終生産時で、ほぼ改修されており驚愕。
生産管理に奔走する男一匹ダイナマイト、結果で語ってて素晴らしい!
何をどれだけやったか聞きましたが、随分手間暇かけて修正したそうで
期待に応えるサンシャインになったんじゃないかと、実物を手に取るのが
楽しみでしょーないす。


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ケビンの彩色もそうですが、ちゃんと出来てて当然の原型はともかく
その後の色や量産でのリカバリー、実に頼もしくなってる気がします。
早く商品手に取りたい!
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2018年05月28日

5月最終週 アリジナル週報

先日、PCにペンタブをつなぐ。

ついにサンダーの野郎もデジタルの波に飲まれたか、と思われたいとこですが
実際は久々に絵を描いて取り込んだり直したりをマウスでやるには限界ってわけで
買ってから1年以上ほったらかしだったのをつないだってだけです。

それに引き換え、現在すでに1本を使い尽くし、あまりの便利さに
改めて6本買い足したのが、これ。


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フリクションいろえんぴつ。

原始人上等。何がペンタブだコノヤロウ。


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にしても、これ最高。

ソファで寝そべったまま消しゴムかけられる衝撃。
ゴミ出ないって凄い。
減りの速さとあんまり重ねて書けないのもあるけどそれでも
遠慮なく「線で迷える」この素晴らしさ。文明すごいぜ。


つーわけで、いよいよデザイン画に突入しているのは
ようやくのオリジナル路線。

思えばずいぶんとゴブサタでした。

もともと俺は他人のキャラはお金をもらうためには作るけど
本当はファン活動で作るのだって無駄だと思ってしまうくらいで
出来れば自分で全部考えてやりたいタイプ。

でもなかなかオリジナルは金にならないですからね。

生活の為にはプロフェッショナルでいる時間を優先しないとダメで
オリジナルで遊べば遊ぶほど支出が増えるばかり。

それでも仕事とうまく両立できるよういろいろ工夫した結果
まさに枯れ井戸に石を投げ続けるがごとき空しい経験に
もういいや、ずっと仕事してりゃいいんだ。
自分のモンなんか作るのやめやめ。と心が死ぬ事1年と半分。

しかし復活。やっぱり作りたい。

今度は若干の腕前と猿知恵がついてますからな。
慎重かつ大胆に事を運ぶぜ。

かくして勉強に本を読みまくり、調べに調べて
面白いもんだから余計なことまで調べて、軽く歴史を理解するつもりが

いまんとこ行きついた、一番気になる部分が




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プレートテクトニクス。

文明が吹っ飛ぶくらいさかのぼった。

いやもうフィリピン海プレート、やんちゃすぎだろ。
1400万年前に起こした噴火の数々、スゲーったらねーな。


アセノスフェア(マントルの表層)の代わりになる、なにか
スライド可能な表面の地球儀に、プレートパネルを重ねて動かして
体感できるようなオモチャないのかなと探したら


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んー、こういうんじゃねえんだよな。

もっとこう

地球上のプレートをぐねぐね動かして体感したい。


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ま、あったところで2分で飽きる気もしますが。


かくして日本列島の成り立ちのポイントが1400万年前の
そういう騒ぎだって頃、人類はどうだったかというと

当然存在せず。たぶんまだほぼネズミ。
調べたら樹上に逃げたげっ歯類の前方に眼窩が向き
対向性をもった指が枝を握れるようになったのが先祖のようで。



で、580万年前になって、ネズミが猿に進化し
やっとこ人類の元となるこれが


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エチオピアにようやく現れる始末。

ってまだ完全にどモンキーじゃねえか。
そこらじゅうでプリプリくそを垂れ、交尾しまくる猿では人類とは呼べません。

実際はまだ未発掘の事が多いでしょうから100万年くらいは
いろいろ差異が生まれるかもしれませんが、だとしても
文明を手にしたのはたかだかウン万年前でしょうから
ほんと、地球の歴史から見れば人類なんぞはアリンコと大差ないわけです。

そんなアリンコは、プレート移動の結果噴出したデカい溶岩塊とか
地質上の露出物ですら、これは凄い岩だからありがたい!神様だ!と
拝んだり登ったり、果てはお祭りまでして喜んでるわけですから
なんつーかもう、バカすぎてどうーしょもねーなアリンコ、
としか思えないんですが
実際はそんなアリンコの生き方にこそ興味が出るわけです。

ただの岩だっつーのに神だ!大事だ!と敬い、石はおろか草にも
虫にも魂を見出し共生を探ろうとし、あげくは便所にも神様がいると
言い出しなんでもありがたがっちゃうアリンコの性根。

実に素晴らしい。

これくらいのが出現したら拝みたいってのも理解できなかないけど


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日本においては、これで十分拝めちゃう


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微笑ましいったらない。


猿が手に入れた高度な社会性の中でも俺はこの日本特有の
飛び抜けたアニミズムがとりわけ大好きなわけです。
そこには輝きがある。間違いなく幸福と社会性の本質がある。


最終的に何がやりたいんですかとよく聞かれますが
俺は俺が正しいと思える物語を紡ぎたい、と答えてます。
そんな輝きに満ちた物語。

ちょっとしたキャラを作るにしても、正しくあれ、と思って
構築するわけですが、そのキャラにとって正しい事ってなんだ?と
調べるとどんどん調べ物が大きくなって、果てはプレートテクトニクスまで
たどり着いてしまうという壮大な寄り道。

でもそういう寄り道が、視界を広げ、アリンコの意味と価値を
見出せるんだとも思ってます。話ってのは結局氷山の一角でしかなく
その沈んでる部分をきちんと出来るマジメなアリンコでアリたい。
輝きを見逃さないアリンコの一匹でありたいと思うわけです。


だからオリジナルだなんだの落ち着くべき先は、世界で一番カッコいい
アリンコの話を作りたいってことですな。


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ちなみに悔しいかな、現在一番カッコいいアリンコ映画は

このゲームを実写化した


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これ





また知らないうちに変なタイトルでDVDスルーされてませんように。
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2018年05月21日

5月第4週 ボーガス週報


今度、新宿で小津4Kという上映があるそうで。

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昔はデジタル上映?と多少の警戒心があったんですが、今は
フィルム以上の場合も多く、まったく気になりません。
4Kデジタル修復ってのは、ちょっとよくわからんすが、
凄いに違いない。

先日読んだ原田治の「ぼくの美術ノート」には小津映画で
使用される「東哉」の器の話が出てました。

器はまったくの門外漢なので知らなかったんすが、東哉とは
京都清水焼の陶磁器製造販売で有名なお店だそうです。
だいぶ有名みたいで、小津安二郎が好んで使用したというのも
有名な話みたいです。


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画面に映るものってのは、想像以上にコントロールされてるもんで
小津美学が小道具まで染みわたっているのは当然っちゃ当然なのに
映画で使用されている器まで気にしたことはなかったすね。

いや、SFとかだと気にしてるか、結局。


いずれにしてもその話を読んで、キレイな小津映画を見てみたいなと
思ってた矢先なので渡りに船。なんとか行きたい。



俺はもともとホームドラマが大好きで、クリーチャーや
宇宙人やサイボーグが出てなきゃ映画じゃねえや、と思う反面
何気ない家族の日常を描いているものにも非常に心惹かれます。


思うにそれは間違いなく「時間ですよ」の影響で、あの世界観は
今でも憧れの的。演出家の久世光彦が構築して破壊した
お茶の間撮影みたいな感じが大好き。

しかしそれも元を辿れば小津映画のカメラありきと思います。


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時間ですよも最初は、手前にまだ人(一郎)がいたんですね。


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そのうちカメラ側には人を配さなくなり、スタイルが決まったものの
変化し続ける演出はバタバタと茶の間で暴れ始め、歌って踊り
久世演出のドラマは崩壊してバラエティと化してしまうわけです。

ま、それはそれで面白い部分もあるんでしょうが、

俺が好きなホームドラマの部分は、そこじゃない。


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フミさんがおカミさんを気にして、おカミさんがフミさんを
気にして、ってのを見てたい。心の機微に触れたいわけです。


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そういう意味では向田邦子の脚本回は大外れだしそれがメインの
寺内貫太郎は大嫌い。



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やっぱ時間ですよ、が好き。


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そんな俺が今週検索かけた画像、ビルとテッドの地獄旅行の
2こイチ天才宇宙人、ステーションのスーツ。

俺にとっての東哉って、こういうことなんだな。


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2018年05月14日

5月第3週 ゲンガ週報

先週は、しゅりけんとうちゃん原画展と原田治イラストレーション展へ。

どちらも小規模ながら、なかなか胸に来る展示でした。

まず、しゅりけんとうちゃんは2002年に忌野清志郎が絵を描いた絵本。
キンダーブックに掲載されて以来、書籍化されてなかったものだそうです。

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(現在発売中)

2002年頃の清志郎はというと、ラフィータフィーが終わって
ラブジェッツにさしかかる、個人的にはまさしく迷走の暗黒期と思える頃で
全然音楽に集中出来てない悲しい時期。その分こうやって絵本やTVやら
いろいろやってたんですが、いいアルバムは出してない時期。

時々こういう時期があった人なんでそんな陰も少しあるのかな
とか思ってたんですが、原画は元気いっぱいそんなことは微塵も感じさせず
リビングで闊達にわいわい描いたんであろうな、という感じが伝わってきて
非常に微笑ましいものでした。
マニキュアのラメなんかも使い、印刷はともかくいかにもな感じがまた
人となりを感じさせて非常に興味深かったです。


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それでもキンダーブック掲載時には、乳母車の娘が持っている鎖鎌の
先がとがってて危ないということで少し検閲が入ったそうですが
本当の配慮ゆえの検閲なのか、それとも頭ごなしの検閲なのかわからんす。
ただまあ、一見して浅慮と思われる判断にはイラっときますね。
頭デッカチの阿呆が口出すんじゃねーよ、とは思います。それをダメに
するならそもそも手裏剣投げる父ちゃんがダメだろ、って。
それを忘れといて、小さな女の子が鎖鎌というギャップの微笑ましさを、
これ尖ってて危ない!という野暮。そんな凝り固まった浅い考え方こそが
危険の予測や想像を膨らませる事に鈍感なイモを育てるんだろうし
モモちゃんにクサリガマ持たせたい親心、汲んだれよっつー話です。


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しかし当の本人はそんな些末な外野を意に介することなく、楽しそうに
描き散らしてるんで、絵に曇りは全然なし。見られてよかったです。

そして、築地に行き原田治イラストレーション展に行く前に
本願寺に寄ってみる。グッズショップがあって、そこで線香立てを買う。


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ピューターのウサギなんですが、一見して、これは線香を立てるんじゃなく
小さいマイクスタンドを作って黄色とオレンジに塗ってコタツにミカンを用意して
ささやかなMy柴山俊之置物、かわいいウサキクちゃん人形にしようと思いまして。


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という無駄な買い物をした後、築地場外市場の真ん中にある
パレットクラブ初訪問。


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細かい出自はよくわからないんですが、原田治が発足させたイラストスクールらしく
素晴らしく洒落ていて、今でも現役で教室やってるそうです。

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展示されてたのは初期の雑誌悪ふざけ時代の原画から実にバラエティに
富んだ作品の数々で、微笑ましいと同時に感心することしきり。

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似顔絵はそれだけで食っていけるほど上手いし、その後の可愛い系の
まとめ方の成長も見られる。抽象的なデザインもセンスあるし、優しい
風景イラストも味がある。つくづくあらゆる方面にアンテナ立ててて
あらゆる方面でセンスを発揮してるなあと再感心。

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特に細かい印刷指示の入った色指定イラストと、出来上がったページとの
驚くほどの差異に、改めて原田治のプロフェッショナルを感じました。

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もう現代においてはこういう指示は無用に近い作業です。

原稿用紙に手書きの原稿が、今はもう当たり前のようにワープロから
パソコンに移行し、データ入稿。
オモチャの原型も粘土をコネたり木を削ったりから、データ入稿に
移行しつつあり、いずれそれも特殊な事例以外、完全に移行するでしょう。

原田治が懸命に修得して操った丁寧な技術は、すでに過去のモノであり
カセットテープやフロッピーと同様、忘れ去られるものとなってます。

それでも、その当時、その技術を駆使して新たな表現に挑んだ姿勢は
どれだけ時代が移ろうとも作品にキッチリ宿ってるわけです。
技術ではなく、姿勢が作品として残ってる。

その時の旬のものを上手に使って最上のモノを仕上げたいという姿勢が。

ペーター佐藤含め、同時代を試行錯誤しながらも共に駆け抜けられた人々を
少しうらやましく思いました。いい具合に刺激しあったんだろうな、と。


自分はこういうカルチャースクール的な事ですら経験したことがなく
特殊造型を始めた時も自力で材料をかき集め、自力で作って
プロに持ち込んで見てもらったわけで、共に学んだ人がいない。

系統立てて学んだことも、机を並べて学んだこともないので
学校行って美術の勉強した、なんて話を聞くとまるでお菓子の城に
招待されたみたいなイメージで聞くことがあります。

まあ俺は自力でエサを探して来て育った野良犬的な自負の方が
うれしいんで、別に後悔はしてないんですがそれでもなんだか
学校通って、いろいろ教わりたかったな、って憧れがあります。
勉強だけで過ごせる空間。心の底からうらやましい。

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パレットクラブで購入した「ぼくの美術ノート」を読む限り
イラストもそうですが、原田治の話も生徒として聞いてみたかったなあと。

少し先を走る人の、ピリっとした意見は本当にいい刺激。
物事に対し、一家言ある人物の話は面白い。
同じモノを見ても、そんな切り口で見るのかという
「構え」だけ見ても流派の違いが勉強になるし、刺激にもなる。

イラスト展はまだ1週間やってるんで、興味のある方はぜひ。
70年代から80年代を彩った雑誌文化、江戸っ子の粋を残した
和風な遊び心と、屈託ない西洋への憧れと対抗心。そして
若い人に学んでもらえる場を作ろうとした男の理想の結果。
くーーー!と感じられると思います。


で、入り口には野良猫のクロちゃんがいるので、驚かせぬよう。
だいぶベテランの風格と貫禄がある「わかってる」猫がまた
原田治が作った場所に似合ってて、味わい深いす。
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2018年05月07日

5月第2週 ダバシ週報

先週はなんつってもようやく夢にまでみたブリバリーズの主役衣装争奪戦


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と、完全に内容が同じと思ってる、土星ゴリラとの手袋争奪戦を



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見られたわけで、いろいろ感無量でチョー語りたいんですが
それはネタバレ話にしかならないので置いておくとして、

先日、行こうか行くまいか迷ってた

あしたのジョー展に行ってきました。


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子供の日のスカイツリーというほぼ初詣レベルの人出の中、頑張って見てきました。

俺の中の梶原一騎配列は

愛と誠 > あしたのジョー > 空手バカ一代 > 男の星座

なので、なんとなく50周年でタカってきた愛情のない回顧展みたいなものだったら、
別にまあいいかくらいのスルー感で、ギリギリどうかなと思ってたところ、
ツイッターで背中を押されまして行くことを決意したという次第。

我が家からだと簡単に片道2時間かかるので、そこそこの決意が必要でしたが
行ってみれば本展示が始まる前の、フェイク試合ポスターを見ただけで
こみ上げてくるものがあり、なんというか、感情マックスで突入してきたわけです。


結構な原画の中でも印象深かった1枚は

林屋の紀ちゃんとのデートのコマ。

ここで、応援してはいるものの、心情的にジョーについていけない紀ちゃんは
ハッキリとこう言い放ちます。

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それに対し、ジョーは話下手にも関わらず、こう説明します。

「ちょっと言葉が足らなかったかも知れないな・・・。
オレ、負い目や義理だけで拳闘やってるわけじゃないぜ。
拳闘を好きだからやってきたんだ。
紀ちゃんの言う青春を謳歌するってこととちょっと違うかも知れないが、
燃えているような充実感は今まで何度も味わってきたよ。
血だらけのリング上でな。」

さらにこう続ける。

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そして


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ラストシーンに悩むちばてつや先生に編集者が見せたこのシーンが
あの真っ白に燃え尽きたシーンにつながったのは有名は話です。

今回梶原一騎のコメントでも書かれてましたが、青春の罠に
一直線にはまっていくジョーという表現がありました(たしか)。

青春の罠・・・



俺らは、常に、打算と向きあって生きてます。

常識的に考えて・・・世間的に考えて・・・いろんな条件を持ち出して
自分の心の赴くままに行動しようとすることを制限してます。
それが他者への思いやりであったり、気づかいであったりする場合もある。
でも出来るならば本当は打算なしに、心に素直に生きてみたい。


ジョーの物語の美しさは、そうした打算に挑んだ若者の生きざまでしょう。
それを原作者である梶原一騎は青春の罠と評した。

心の赴くままに己を酷使すれば、その代償はあまりに大きい。
だから我々はそれが出来ない。ブレーキをかけてしまう。

しかし、ジョーはそれをやってしまう。

複雑に変遷するモチベーションの向こうにあるものを
そこまで命を削って突き進む理由を我々が知りかねてるところ
林屋の紀ちゃんが、ぐっと切り込んでくれたわけです。

俺にはこのコマが相当ショッキングでガキの頃から刷り込まれてました。


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負い目や義理(という古風な言い方も胸にきますが)だけで
やってるんじゃなく

「すきなんだ」というひらがなの羅列。

死にものぐるいで
かみあいっこする充実感が

わりと おれ
すきなんだ

という告白。

可能な限り紀ちゃんに歩み寄ったジョーの台詞でしょう。

心配かけまいと、すこしだけ「わりと おれ」と軽めに
言う台詞のサジ加減が強烈に印象に残ってます。

あれだけの死闘を繰り返す理由が、居場所を探すのでも
自分を確かめるのでもなく、

わりと すき

という衝撃。


でもこれ、凄くよく理解できる。
ナナメに構えているわけでも、しょってるわけでもなく
別に軽さを装ってウソをついているわけでもない。

自分が感じる「いい」という感覚に身を委ねる本質的な正しさ。
自分への肯定感、道を間違えてない感が凄く共感できるわけです。

打算や駆け引きよりもなによりも、自分だけが感じる
いいんじゃないか、という感性に従える感覚こそ
自らをよしとする、つまり自由である本質なんじゃないですかね。

俺はこのコマの本物を見た時、自分はいつも、屁理屈はさておき
物事をとにかく素直に「好きであろう」と心がけてた事を思い出し、
このコマの影響だったんだな、と気づきました。

わりと すき はそれくらいカッコよく俺には見えてた。

わりとすきな事は、実は命を賭けるに足る事でもある。
打算や後押しなんかなくても、自分の感覚には本当はそれだけの
価値があるはず。ジョーは気負わず、鎧わず、軽やかにそう言ってのける。
わりとすきな事にすべてを賭けられる潔さと美しさ。男はこうあるべきだ。

梶原美学が提示した理想を、ちば画力が表現しきった原稿。

ちょっとした台詞の、ちょっとした配置や改行。
口語で想像した時の、響きの美しさや、余韻の心地よさ。

これが梶原一騎とちばてつやがギリギリまでせめぎあって
生み出したただのマンガだったのかと思うと、
会場で危うく涙が噴き出すところでしたが、我慢しました。

でも確信しました。俺の中にもジョーがいて、気づかずずっと
その背中を見てきてたのか、と。

こういうギリギリの問いに答えを出してくれる拳闘が
大好きだったんですが、今はもうなかなか見られないすね。
いろいろ胸が痛すぎて。
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2018年04月30日

4月最終週 サタクロ週報

本日はトイフェス。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
トークショーも多くの人に残っていただき、一瞬眠気も吹き飛びました。

体調的には過去最悪レベルの疲労困憊状態だったんですが、無事乗りきれて
なによりでございます俺。




トークショーではメインとなるはずだったサタクロ日記を
こちらで掲載します。

の前に、重大発表の要点をまとめますが

■キン肉マンクジ第2弾始動。
ステッカーだけでなく、ミニフィギュアなど混ぜ込んだクジの
第2弾がスタートします。大人買い特典は、前回のキン肉バスターに
勝るとも劣らないどころか、バスターを凌駕する(予定の)
新たな「技フィギュア」が!

ミニフィギュアは新たなスタンダードを目指す新形態。

■王位編コンプリート始動。
まずはビッグボディチームを年内走らせ、Studio24も並走しつつ
各チームコンプを目指します。今のところ、ペンチマン、レオパルドン、
ゴーレムマン、キャノンボーラーすべて俺が担当する予定です。

■東映まんが祭りも始動・・・としたものの、会場の反応に
若干迷いが生じているはず。

とかなんとかの話でした。




で、今回トークショーの軸にするべく、話のネタとして俺がせっせと
書いていたサタンクロス製作日記。
機材トラブルでまったく見られませんでしたが、完全版としてここに掲載。



赤裸々につづるOLの日常を覗く気分でどうぞ。



3月19日(1日目)
作業スタート。の前に、フィギュア王編集部にて打ち合わせ。
集中力を割かれるような楽しそうな話をされるが、
それに気をとられるとマジで完成どころではなくなると思うので、
サタンクロス終わるまで忘れることにする。

キャプチャー、スキャンした画像を整理し、資料を作成。
そこからパーツの割り振りを考えただけで終了。
やっぱりどう考えてもディフェンドスーツは無理。絶対。と判断。


20日(2日目)
パーツの割り振りをだいたい決めつつ、サイズの算出。
絵を描いて寸法バランスを割り出す。

サタクロ1.JPG

ポーズ用ミクロマンをいじくりつつ、ポーズについても決める。
3点接地にこだわるダイナマイトの希望が難しい。
しかしどうにか落としどころ発見。注文は厳しい方がいい。
マンモスオメガプリズマンと並べる事を考え調整。


21日(3日目)
寸法に合わせたパーツの芯などを作りつつ、嵌合部分の
部品作りも。いちおう試作として、注文されてない登場時の盾や羽根など
図面を書いて、ファンドで準備してみる。まずは盾。
最初なんでいろいろ遅々として進まず。

サタクロ2.JPG

22日(4日目)
集塵機を掃除してちょっとパーツをいじっただけ。ほぼなんもせず。
つーか削る作業が増えるので、準備しないとまずいんですが
フィルター外して掃除とか月イチの面倒臭さ。なので満足度高く作業は見送り。
代わりに別の作業をマジメにやる。設定的な。
大変頭を使ったので賢くなった気がする。

23日(5日目)
1日遊び惚けてなにもせず。デザイン用の文房具など買う。あとオモチャも買う。


24日(6日目)
実作業開始。
初期羽根の準備と、胴体加工。いろいろ差し替えも含め基本となる形状なので
先読み要素が多く、悩む。複製やもろもろの進行含めとにかくこれが最優先。

サタクロ4.JPG

25日(7日目)
基本ボディの加工。厄介。

26日(8日目)
基本ボディの加工。面倒。

27日(9日目)
今度こそ最後とばかりに1日遊び惚ける。KIN29ショップで
CCPマグを購入。うれしい。帰ってきて少し作業。難航。

28日(10日目)
ボディの加工+調整。手早くと思ってスカルピーで芯を作ってたけど
ボキボキ砕けて使えないのでマジスカで芯を作り直す。

サタクロ3.JPG

29日(11日目)
マジスカ芯でポーズを決定する。までもう、迷う。
先行していた原型のポーズは、気持ちはわかるが作るとなると
いろいろ整合性が合わず、参考にならず。

サタクロ5.JPG

まず、オメガ、プリズマン、そしてフェニックスを中心とすれば
マンモス、サタンクロスで挟んで並べるであろうから、上手(カミテ)に来るのと
登場シーンがその角度なのとで、メイン(オーバーボディ)のポーズ方向を決めていたが
改めて前後と左右を成立させるのが難しい。

ダイナマイトのリクエストも含め、厄介。

30日(12日目)
ポーズ芯出来て、ひたすら調整。なんも見えず。


4月1日(14日目)
手足をつけて調整。
方向性だいたい決まる。でもまだ光見えず。悩ましい。

サタクロ6.JPG

2日(15日目)
腕輪。コノヤロウ。でもこれがあれば、少しポーズをいじって
楽しめるんで、絶対入れたい。気分転換に顔作る。

3日(16日目)
腕輪調整後。仮の筋肉を盛るが
なんとあれだけ苦労した胴体を縮小しないといかん感じ。
なので縮小。いろいろ当初とイメージが変わり、困る。
大き目の鎧感より、密着した鎧感。でも胸板欲しいんだよなー。

正面からだと腰は絞らなきゃいけないし、寄生虫は胸骨のあたりで
そこに組み込まれるので、幅が合わないのでございます。

4日(17日目)
全体バランス再調整。基本的に全体像は見えたのでちょっと安心。
ただ組み合わせが厄介すぎて腕だけはまだ悩む。
オーバーボディ、登場で成立させればサムソンが死ぬ。
足を生かせば限定されるし、どうにもいいバランスが見えない。
右からも左からも、そして正面から成立しつつ、後ろの足とバランスとりつつ
原作のイメージを保ちつつ、立体物として成立する組み合わせを探すのは
チョー厄介。

5日(18日目)
打ち合わせでCCPへ。
監修スケジュールの存在を知り(当然すが)締め切りが早まり
シッコをちょっと漏らす。

6日(19日目)
登場版の羽根と楯などいじりつつ現実逃避。
首と頭部周辺の作業。これも嵌合ありきで作業。面倒。


7日(20日目)
腕を調整しつつ全体をいじる。まだポーズに確信なし。
ただ一瞬、光見えた。気がする。後ろ姿からの寄生虫感。

サタクロ9.JPG

8日(21日目)
ヘルメットなど全体調整。顔はだいたい決まりな気もするが
口開けた方が絵になるかなー。悩む。
でもこれはどうとでもなる心配無用。としておこう。


9日(22日目)
CCPで打ち合わせ。変更多数。読みが当たってる部分もあったけど
ダメな部分もあり上半身と嵌合以外ほぼ全部作り直し。
泣きながら帰り道、少し広めの台座木材を買ってくる。
作り直すぜ。

サタクロ8.JPG


10日(23日目)
上半身は後で直すとして、下半身、寄生虫を嵌合部以外全部破壊。
台座をギコギコ切って、準備完了。
で、リスタート。

ダイナマイトの要望はさらに寄生虫の横の動きが
欲しいとのこと。組み込んで見るが、そうなるといろいろ微調整が
発生してくる。とポーズや組み合わせも変わってくる。
というわけで、ほぼ1週間後ろに戻った感じ。
でも作り直したおかげで、光が確信に変わる。そういうもんですな。


11日(24日目)
スカルピーを盛り始める。確信というか完成図が見えたら
もうあんまり悩まないで盛れる。やっとこ筋肉などを気にしながら
初期彫刻開始。ようやく楽しく無責任なパートに入ったので幸福。



12日(25日目)
だいたい盛り終わる、楽しい。

13日(26日目)
下半身の筋肉彫刻。彫るのはいいけど、分割や嵌合を含め
先読みと組み合わせが厄介。とにかくいろいろ干渉が多くて困る。


14日(27日目)
寄生虫上半身から下半身の彫刻。
まー、位置が果てしなくズレる。難しい。


15日(28日目)
寄生虫下半身の彫刻。いいんじゃない?

サタクロ11.JPG

ただ遅れが激しくなってきたので、巻き返すぞ。
と心で誓う。

16日(29日目)
腕の構成、その他、パーツの準備進める。
ボディの嵌合部を直す。ほぼ1日かかる。
でも5体作るんで、ここはカッチリしてないといかん。
のでしっかりやる。

サタクロ12.JPG

17日(30日目)
肘から先の対応。寄生虫腕はその後の事を考え、手首を円にしたい。
ので8本準備する。

サタクロ13.JPG

18日(31日目)
ダイナマイトからメールで、動きの説明が急に。
ここに来てまさかのポーズのリクエスト。いやいやいや、27日監修で
最大5体複製してそれぞれ加工なきゃいけないんだからと
ゾっとしたけど、基本はこないだの打ち合わせで話した事の確認であり
すでに反映しているので一安心。でも一瞬ゾっとする。

前垂れや他の準備、とにかく彫刻すればいい、ってものは
全部準備を進める。

19日(32日目)
前垂れの準備、嵌合部の作成とガイド作り。
使いまわせると思ったら無理なので、2種ベースを作成。
同時に登場時の剣と楯を進める。



20日(33日目)
ようやく全体が自力で接地。というのもガイドなしで立たせられるよう、足首から先部分を作成。
肘先やブーツなど、細部彫刻開始。
サタクロ17.JPG

21日(34日目)
やっぱり足の調整は時間がかかる・・・
展示前提の強度を考えると、普通の原型ではダメなので
掴んでズレない加工と強度前提で、という条件が異常にめんどくさい。
ただ無責任に彫刻するだけならどんだけラクチンか。


22日(35日目)
肘から先、手先を作る。拳を9種。


23日(36日目)
肩から肘までの腕を作る。5本。
仕上げ開始でようやくシリコン手前までいけるかどうか。
未解決問題は前垂れ。厄介。

サタクロ13.JPG

サタクロ14.JPG

サタクロ16.JPG


24日(37日目)
血管入れて、磨いて仕上げて、調整してとやってたら
翌朝6時になってもシリコン流せず。
発狂寸前ながら、平静を装う。まだ薬は使わず。

サタクロ22.JPG

25日(38日目)
シリコンを流す。予想の最悪のスケジュールより4日遅れでの作業で
そんなこともあろうかと用意しておいた倍速硬化シリコンを使用。
いつもの透明シリコンだと完全脱型に24時間以上かかるが、これなら数時間。

しかし、結果は最悪。危険を感じて2種に分けておいたが、硬化早すぎて気泡抜けず。
とりあえず仮にこれで進めるとして、複製を作ってみるが、やはり泡跡がひどい。
でも直す時間なし。このまま泣きながら進める。早く抜けた分、早く進めるしかない。

この段階で5体は無理と判断。いやー、無理だった。
もはや食欲も消え、顔が引きつったまま。腹はギューギュー鳴るが食欲なし。

26日(39日目)
複製しつつ、他の作業を進める。とりあえず監修を乗り切るために
成立させるのが最優先。とにかくパーツを抜く。
もうコーヒーを飲まなくても眠くない。追い込まれすぎて
焦燥感の便意から、恐怖感に変わり、それを乗り越えついに解脱。
涅槃に入る。
ダイナマイトと相談の結果、なんとしても展示3体に持ち込むということに。

27日(40日目)
とにかく今日は監修なので、組めるよう進める。しかし1体が限界。
プレッシャーでついに尻から血が出る。もう久々。

やっぱし、単純に考えて腕4本胴体2個足4本は、サフさえも
ガンガンに食うわけで、場所も食うし、軸打ちの穴開けるにしても
倍時間がかかる。いまさらだけど、ナメてました・・・

でもどうにかオーバーボディ版が出来上がり、監修に向かう。

で、ダイナマイト約束の時間に現れず。1時間。
俺をほったらかして忘れたそうで、ここしばらくどれだけ俺が時計と
向き合って時間のプレッシャーと戦ってきてるのか、理解してない男を怒る。

でもまあ、今日の監修で見せてきた成型品の山をみると、いやこれ
スゲーいいじゃないですか!原型師天才!もっと大事にしてやってくれ、と
多少ご機嫌が戻る。

バスでちょっとだけ寝て元気が出たんで(5時間失いましたが)
さあ、最後の疾走開始。待ってる間に出したToDoリストはどう考えても
物理的に日曜までは無理だけど、明るくやってやる。


28日(41日目)
とにかくToDoリストを赤で消していくことに集中。時間がかかるものを先に。
後で追えるものは後回し。ひたすら時計を確認、確認、確認でカウントダウン。

レジンの切断にツレアイを投入。ミニノコ3本を渡し、切りまくってもらう。
朝8時に3体が出来上がる。

29日(当日)
結局監修の時からほぼ寝てないまま、会場に。





まあ、結論で言っちゃいますが、今回はイベントに盛り上がる予約用新作として
複数並べてという条件だったんですが、その為に「展示用ディスプレイ」を
ひたすら作ることになり、煮詰めるよりも量産優先の作業となりました。

ので、正直、商品原型を作った気がしてません。
予約をとるための雛型を作ったって感じ。

現場でも何度か言いましたが、基本はこの枠組み内ですが完全に
全部作り直す予定です。

安心してくれ。ここからやっとこ俺のターンだ。
posted by サンダーロードスタイル at 00:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月23日

4月第5週 お告知週報

カッコいいスケジュールはやはり空虚な妄想に過ぎず、
名所江戸百景、前期諦める。
この日までにシリコン流せていれば、という素敵な計画雲散霧消。

つーわけで絶賛追い込まれ中で、余裕全然ナッシング。


なので改めて告知のみですが、今週29日のトイフェス

正式には

『キン肉マントイフェスティバル2018』

2018年4月29日(日)11:00〜17:00
チャリティ入札時間 11:00〜13:30
入場料:1000円(先着1,000名のみお土産付き)
場所 :秋葉原UDXギャラリータイプL

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CCPブースでは恒例のくじ(巨大化スグルあり)の他に
当日数量限定商品が(在庫数5〜90個前後)いろいろありだそうで。

で、会場で1万円買うと、狂気の5000円クーポンがつくそうで
(当日限定なので制限はそれなりにあるそうですが)
限定品買って予約に使えば結構お得と思います。
(くじも4回まとめてやるとクーポンあり)
詳しくは自力で調べてくださいまし。


そして当日予約はケビンマスクと(出来ていればの)新作がありますが、
ケビンはデコマスの展示をしてますのでよくよくご確認してやってください。

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すでに注文した人は安心の為。迷ってる人は決断の為。

途中原型を見せた段階で「マジョーラ!」と騒いでたダイナマイトに
俺はピンと来てませんでしたが、出来上がった実物はお見事。
彫刻が終了してない時点で、商品がイメージ出来てたんですか?と
確認したら、見えてた、んだそうで。なのでプラスアルファな
ダイナマイトのアテ感をご確認ください。
ちなみにガンマンの時は全然見えてなかったそうで、そん時
俺は見えてました。彩色の可能性の幅への反応なのかな。


で、俺が直接的に関係ある企画は、前回と同じく、
ダイナマイト延藤×ビッグバン稲坂×サンダー笠井による
1時間のトークショー。って企画。たぶん4時ごろからじゃないすかね。

ちなみに去年の様子。

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今年は紙を掲示して説明という原始人集団ではなく、ちゃんと
見やすい科学技術導入予定と進化してるはずなので、ご安心を。

3人それぞれいろいろサプライズや重大発表などご用意してますんで
ご興味のある方はぜひ。たぶん、面白いと思います。わかんないけど。
当日発表の新作原型についての詳細や、秘密、発表だけでなく
CCPやスタジオ24としての今後など重大かどうかわからんすが
おお!という発表は結構あると思います。

ただ

問題は、だ


すべて「俺が今やってる新規原型が出来上がってて、しかも期待に応えて
カッコよく上手く行ってる前提」で進んでるわけです。
取りこぼさなくて当然という恐ろしい前提。
しかもそれはあくまでカッコいいスケジュール上での話。

やってるご本人は現段階で全然出来てねーもんだから、
マジかよ、しくじったらどうすんのよくらいの感じです。
毎度そうですがプレッシャーはんぱなし。

しかしまあ、なんだかんだでその日は訪れるわけですから、
せいぜいそれまでひたすら頑張るしかねーのでございます。

当日は、俺はトークショー以外、販売などでは完全な役立たずなので
お気軽に声をかけてください。たぶん疲れ切ってるような気がしますが

ちなみに以前ご挨拶をした方でも、ヒャクパー忘れていると思うので
皆さん初めましてでよろしくどうぞ。

理屈コネて考えてるフリしてるけど基本は猿だから海馬が弱いんだな可哀相に、
と鼻で笑ってからお声がけを。

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じゃあ、トイフェスで。
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2018年04月16日

4月第4週 ヒコスケ週報

衝撃の事実が発覚


なんと、太田記念美術館でやってる名所江戸百景の前期が
26日まで!

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いやー、困ったな。うかうかしてた・・・

意外にきちんと俯瞰して展示されることがない名所江戸百景。
バラバラでは全部見たことあるんすが、どうしてもまとめて見たいわけです。

もともと自分が一番最初に浮世絵に興味をもったきっかけがこの
名所江戸百景でした。マンガや挿絵以外で絵画というか絵における
ショックを感じた初めてのものかもしれません。

マンガや小説の挿絵は、感動して当然。物語をはらんだものであり
情動を伴うことを前提としているわけで、入れ込んで当たり前。

でも子供にとってただの風景画とかは、製作意図が読めない、
ちょっとなんなのかわからない、ある意味1ランク上の知性が
要求されるものだった気がします。


少年野球をやってたのでずっとサンケイ新聞だったけど
名所江戸百景がオマケで集められるという企画を知って
読売新聞に乗り換えて欲しいと親に頼み込んで、切り替えてもらい
複製画集を手に入れたのが熱狂したキッカケだと思います。

が、その前になんで知ったのかな?永谷園のカードかなんかかな?

とにかくそんでようやく手に入れたのが

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でもこれは借り物写真で、俺のは書庫の奥、今どこにあるか謎。

すぐ出せない資料に資料の意味なし。ごもっとも。すいません。


にしても、SFやモンスター絵にしか興味がなかった少年のハートを、
百年以上も前の浮世絵がつかんだ理由は何か。



構図です。



たしかに構図という概念は脳にはあったと思いますが、こういうものか!
とハートで感じたのは名所江戸百景が初めてだと思います。

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それ以前で強烈に思い出されるのは、天野喜孝が描いた小説の表紙に
衝撃を受けました。きれいだなーって。
それまでは図解的なゴチャゴチャ絵に惹かれてたので、北欧神話舞台の
この話でこの表紙はとても印象的でした。

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ただ、後年
サンチャゴエルグランデを知ったら感動はそっちにシフト。

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晩年のダリ、攻めてますね。いつか本物を見てみたい。
でもやっぱりこれらは「対象物」がハッキリした絵。

対象物もぼんやりしたただの景色に、いったい何の価値があるのかが
自分には理解できない時、悪ふざけのように構図で遊んだ
粋な絵に出会ったわけです。これで遊ばなきゃどうするよって。

専門で分析している人が多いと思うので、構図に関してなんか広重の
理屈や背景があるのかもしれませんが、俺はよく知りません。

ただ、サービス精神旺盛な描きっぷりに、絵の魅力、創作のサービスって
面白く作るってこういう事だなと、認識を改めさせられたわけです。

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軽く10枚ほど引っ張り出してもこれですかんね。

魅力的なキャラクターや煽情的な要素がなくても、ただの風景の
切り取りでも、切り取り方によってここまで面白く出来る。
大衆娯楽とはかくあるべきで、気持ちよい嘘はとても心地いい。
広重のアプローチはまさしくカルチャーショックでした。

この認識を得たおかげで、普通にファインアートの風景画見ても
クッキーの缶にありそうな柄だな、って感想や自分とは無関係の
遠いどこかの何かではなく、作者が見せたい表現として
受け止めることができるようになった気がします。



そんな名所江戸百景、つまみ食い展示が多く、まとめて俯瞰して
味わう機会がありそうでない。しかし、いよいよ信頼すべき
太田記念美術館での展示決定で小躍りしてたんすがすっかり失念。

気づいたら前期が26日までに対し、俺の締め切りが27日。

なかなかこれは過酷というか、もう完全に無理って状況なんですが
(すでに遅れも激しいし)映画は見逃してもまだすぐソフトになるけど
浮世絵はなー、実物見逃すとなー(本と複製、持ってるだろ!)

つーわけで死ぬ気で時間作って行くしかないす。
サっと行ってサっと帰る。移動時間を睡眠時間にあてる。
早く固まるシリコンを注文したんで、戻ってきたら硬化完了で作業に戻る。
これで行ける。(カッコいい計画)

よし、退くな。俺!
って、わかってたんなら早めに行っとけバカコノヤロウって話です。
posted by サンダーロードスタイル at 00:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする