2017年12月11日

12月第3週 ノーネンガ週報

先日、ツイッターでも少し報告しましたが、噂の造形素材
ジェスモナイトを試しましたぜ。

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(ジャスティスリーグVウルトラヒューマナイト)



環境うんたらはともかく、面白い素材ならいいなと思って
ちょっと試してみました。

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(ウルトラヒューマナイトinアニメーション)



結果は、樹脂石膏って感じ。

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(ウルトラヒューマナイトフィギュア)



丁寧に脱泡すれば、印象率は低くなく、石膏や
磁器みたいな造形物を作るにはよさそう。

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別の素材(粉)と組み合わせられるそうなので

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(LEGO+ウルトラヒューマナイト)



可能性はありそうですが、ウチの場合はよほどの
事でもない限り、使い道はまだ見えず

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今後も作りたいイヤープレートならぬ
イヤーオテショの製造にはいいかも。
興味のある人はこちらで詳細のご確認を。


また、ソ連製猿チーム、スーパーエイプスのような
別素材があれば、試してみます。

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さて、
いよいよ年末がやってきました。忘年しようなどという目論見もあり、
年々記憶力が弱まってるのにこれ以上なにを忘れればいいんだって話ですが
年内はもう特にイベントもなく、粛々と詰まった仕事を進めるのみという感じ。
仕事量はともかく、穏やかには過ごせそうではあります。
さらに今年から年賀状も出さないと決めたので(もちろん来たら返事は出しますが、
基本もういただかなくて結構ですぜ)その労力も若干減った。

と言いたいとこですが、干支造形はやります。
猪から始めて、来年の犬で一周りしたことになるわけでやらないわけにはいかない、
ではなくやりたい。
もうそろそろ損得抜きでオッサンを作らないと精神衛生上ヤバいわけっです。
で、以前に書いたかもですが、来年は戌年なので魅力的な犬として
国家権力の犬を作る予定です。

しかし振り返ればこの12年。まさかWF眼中なしとかの状況になるとは
思ってもいなかった。まあイベントに振り回されるのからはいずれ卒業するだろうなとは
思ってはいましたし、なんだかんだで顔は出し続けるんでしょうが、我ながら少し
意外な結末だったような気も。今後は通販や気が向いたら参加程度になるかもですが、
オリジナルの造形に関してはようやくピッチ上げて進める気持ちが戻って来てます。

こないだツイッターでかみそり半蔵とダイナマイトどんどんの画像を貼った時の、
ああこれだ!俺の居場所はここだ!という感じ。
己を取り戻した感があってちょっとテンションは高めです。

来週は今年の造形を振り返るとして、今週は過去12年の干支造形を振り返って
お茶を濁そうじゃないですか、コノヤロウ。

まず

「亥」年
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最初は、ハンティングトロフィーのような獣人を考えなくこしらえました。
この時は時計のように獣人12種を並べるつもりだったはず。

12年立ったら凄い獣人ウォールオブジェみたいなのが出来上がるな!と




しかしその翌「子」年
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そういうことをケロっと忘れ、思いつくままに鼠を作ってしまいました。
アブアイワークスリスペクトです、原画は今年見られました。



で、翌「丑」年
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もはや一貫性のかけらもないバカと成り下がり、アリモノの陸ちゃん原型で
誤魔化した年。




「寅」年
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ちょっとやる気を見せて、TV番組風のパロディを。




「卯」年
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再びやる気を失い、もはや造形ですらなく、手拭で誤魔化す始末。
ネットで知った手法で、無地の布をマスキングし、薄めた漂白剤を
霧吹きして脱色するというもの。デザインや作業は面白かったです。




「辰」年
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ドラゴンと言えば、こういう事ですよね。
本物のブルースリーにはまったく興味がなく派生するパチモン系にしか
惹かれませんが、作っててチョー楽しかったです。




「巳」年
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蛇と言えばこれしかない。これはちゃんと複製して売りました。





「午」年
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曳馬のごとくと言われなきゃもはや馬の要素があるのかどうかすら
わかりませんが、馬です。




「未」年
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いい加減少しご婦人も、と思って作った女性探偵ラムチョップ。
ミートチョッパーで悪党を殴りまくる娘で、70年代の雑誌風。




「申」年
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いろいろ思惑あって、芸者VS巨大猿というのを立ち上げました。
大変気に入っているので、これは今、ちゃんとした造形で
この世界観を再構築中。




「酉」
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これも思惑あって、クトゥルフ関係と微妙にリンクするよう
作りましたがもはやどうでもいいす。でも造形は凄く気に入ってます。
タブロイド紙風に作るのは楽しかった。


そして戌年として、イヌを2匹造形する予定ですが
年賀状合わせにするつもりはないので、全然急がず作る予定。

ちなみに実は亥の前年、、戌造形をちょっとやってたんですね。

これ

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12年たって、どれほど俺が成長したもんだか、いずれお見せします。



まずは穏やかに、クリスマスまで生き残ろう。


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2017年12月04日

12月第2週 マメチャップ週報

先日の東京コミコン。

一番驚いたのは、宇宙の7人のパイオツスペースシップ、ネルの
プロップがあったこと。こんなの誰が喜ぶんだ。

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ネルは昔SFX展で見た気がするけど、宇宙の7人の
カッコいい茶色のパイオツったら、もう



シビルダニングしか思いだせない。

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(宇宙の7人の茶パイオツ)

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(ハウリング2の茶パイオツ)


80年代のSFX少年の性教育はキツめ系担当はシビルダニング、
眼鏡系はバーバラクランプトンと相場が決まっておりました。

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(バーバラクランプトンの白パイオツ)

という記憶をまさぐっただけで終わりそうだった東京コミコンと思うなよ。
テメーは何を見に行ったんだっつー文句はちとはえーぜ。



噂のこれも見てきました。

豆魚雷、1/3エイリアン

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(写真はそれよか10倍デカかった、クイーン)

豆魚雷製はこちらがモチーフ。

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まず最初にお断りしておきますが、俺はエイリアンに関しては
全然普通で、特に興味はもってません。SFモンスターとして
数ある着ぐるみ怪物と同じレベルでしか好きじゃないす。

そもそも映画のプロップの検証とかも、面倒くせーなどうでもいいだろ
くらいのスタンスなので、この原型に対する情報もまったくなし。

というかツイッターも全ミュート状態なので、実は展示されているのすら
知らず、自分の関わった原型の触手位置が間違ってないか確認しに
行ったら偶然この原型に出会ったというのが本当のとこです。
偉そうに見てきたとか言ってすみません。

しかし無興味の門外漢とはいえ、昔ツクダの18インチも買ったし
最初のファンド造型はチェストバスターだったし80年代の
ギーガー展みたいなのも行ったくらいの薄味ファンでもあるので
多少の知識はないわけじゃー、ないわよ。

俺のエイリアンに対する姿勢が如実に出ている回の日報がこれ。

2が楽しみだと言っておきながら、コヴェナントが来たら来たで
たいしてヒネりもしねえ続編作りやがって、金なんか払えるか!
と見に行ってない程度のヘコキ野郎です。じゃなくて一般人です。


なので異常に執着する鬼マニア原田プリスキン氏の行動を見ていると
「引く」くらいの常識的な感性も持ち合わせております。

プリスキンのエイリアン愛は、これたまたまエイリアンだから
執着がなんとなく正当化されてるけど一般生活として考えたら
除霊レベルの取り憑かれぶりですからね、
煙もうもうの部屋でインチキ祈祷師にバシバシ叩かれて、ようやく
正気取り戻して家中のエイリアンを捨てたら家族大喜び、という状態のはず。

除霊とは程遠い、ライトユーザーの俺が買うのは戯れに作られた
デタラメエイリアン人形ばっかで、エイリアンなんかそんくらいで十分と思ってる。
早くサソリエイリアンでないかなくらいなもんです。

そんな俺の目の前に現れたのは、

バカか!っつーくらいデカイ原型。

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予想外のサイズ。
ウチの作業場で作りきれるイメージが湧かない。

第一印象は、ラテ!(ゴム)でした。

スーツの素材のラテ感を、サフのグレー状態から感じる。
これに色乗ってビチョビチョに濡らせば本物じゃん!と瞬間的に感じました。


エイリアンに入ってたのは素直なやられ黒人ボラジと

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ベテランのオッサン、謎のハゲ彦がいるわけですが、

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このポーズに入ってたのは間違いなくボラジだそうで、裏はとれてる
とエッヘンのプリスキン。なんだ自慢げに。除霊しちゃうぞ。

この疲れ感はどっちかわからないすが

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こっちは疲れボラジ臭い。

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この腕が肉々しいのは違う人が入ってると思います。

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こっちはボラジ。

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撮影が始まるまでは、ボラジにも笑顔があった。と信じたい。

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脱線しましたが

俺がもっとも衝撃を受けたのはこの方向。

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このやせケツ感、素材の伸び感ヨレ感、若干重い上半身を支えてる
疲れ感と腰への負担感の迷惑なゴムスーツを着せられた感が凄い。
こっち方向の写真は存在しないんだそうです。


逆方向からの主演女優のケツ写真が存在するのに、なんでだ。

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健全な男子なら、こっちのケツを入念に検証すべきです。

で、
乱暴な言い方ですが、写真に合わせた模刻作業は、レベルの違いこそあれ
理論上はデータさえあれば、誰でもできることになる。悲しいかな。

そしてデータすなわち計測と検証が必須である限り、それは科学です。
科学の定義は、再現性と普遍性であって感情論の入り込む余地はない。
事実ここはこうなってるから、こう見える、でしかなく
俺的にはこう見えるから、という判断は無意味かつ邪魔。
ただただ写真合わせをする。再現とはそういうことです。

しかしそこからが問題で、検証不可能な部分、つまり今回のような
写真のないバックショットをどう作るかというのは
別データから検証を重ね、推察するしかない再現になります。
そうなると、ここで検証の領域を超え「創造性」を含んだ芸術の領域に
踏み込まないといけない。

ディティールは追えるでしょう。ポッチの数がいくつだなんだと
些末な答え合わせは、資料次第でどうとでもなる。
(ま、それも苦労とは思いますが論点が違うので流すとして)

しかし、それがボラジが着たスーツのケツに見えるかというと
まるっきり別の表現、判断問題が隠れているわけです。
(実際、ただデータを転用すれば劇中再現が出来るのかっつーと
モデリングデータを流用したのに死んでる原型はヤマホドある)

こうなると作り手の対象への理解力が、再現性の基準になってくる。
ボラジ感をどう出すか、そもそもボラジ感とは何か。彼が入ってる
スーツの印象の本質を、断片的な資料から作り手が再構築するしかない。
デジタルでも粘土でも手法関係なし。
作り手が日ごろ温めている、対象への判断の積み重ね
伸ばしたアンテナの受信量が問われてくる領域です。

でもそれは一歩間違うと作家独特のアレンジという方向性にもなる。
というか基本、絶対そうなります。
だって確かめようにも答えがありそうでないんだから個人の
フィルターを通した場合、どうしても客観性は失われがちに。

なうえに、造形的に面白くなるのは実は作家性含めたアレンジで
この部分少し間が持たないからちょっとエッジを効かせて小気味よくとか
立体にはそういうウソが不可欠。
特に良いスケールモデルでそのウソがないものはないと言ってもいい。

その点すべて加味してこの原型を見てみると、非常に正しく検証されている
プラス、実に心地よい「抑制された創造性」が発揮されてます。
まるでボラジがゴムスーツを着させられている感がにじみでているだけでなく、
スーツそのものの素材感、つまり厚みやディティールで寄るシワの強弱までが
過剰ではなく、主観を抑えた絶妙の説得力となって表現されているわけです。


これは検証の領域を超えた極めてレベルの高い創造性の産物と言えます。
原田ハンドリングか、藤本造形力か、はたまた両者のコンビパワーかわかりませんが、
見えてない角度を、まるで本物のように再現したこの「これだよ、これ!」感は、
膨大な情報の中から的確に真実を導き出した直感に近い、好きだからこそ、
そのことばっかり考えてるからこそたどり着けた最適「解」なんじゃないでしょうか。
アタマがおかしいとみんなに(主に俺に)思われるくらい執着した時間が
トータルバランスの良い、真実に近い結果として結実したんじゃないでしょうか。
初めてお会いした原型の藤本さんにも少し話を伺いましたが、驚くほど賢く冷静に
対象を掴んでる印象で、年下なのにまた上手くて利口!
おじさんもう死ぬしかないと思いました。

しかしここで提示されてるのはある種のファンにとっては残酷な現実。

再現されたのは、よくわからずオッサンが変なゴムスーツを着させられて
言うなりで動かされてた証拠そのもの。バイオメカニカルもくそもない、
作り手の理想とは程遠かったであろう、急ごしらえで使い勝手の悪い、
現場泣かせの小道具の再現。ノーファンタジー。

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不必要にへんなシワが寄る、型のつなぎ目は消せてない。
形状は自重でゆがむし、入った人間は関係ないけどX脚。
ギーガーがびっちり絡んでいながら、想像とは違う立体化としての現実に
だいぶ苦しんだと思います。このゴムスーツ感、なんとかならんの?って。

しかし、現場にいたエイリアンスーツは間違いなくこういう
不都合を含んでいたはず。
スタッフはこの造形物を武器に、宇宙の恐怖を表現しようとしてた。

その掛け値なしの真実に近づくことによって、結果ファンの幻想を打ち破って、
ピアノ線で吊ってるみたいな現実を突きつけたことにもなるわけです。
ゴム感ってのはまさにそう。シームの消し損ねまで再現し、
生物的解釈を否定したわけですからね。

でも、だ

映画にでてたモノを再現するってのは、こういう事だと思います。
欠点とも思える部分から逃げずに向き合って、撮影した時に、
それこそ歴史が生まれた瞬間に想いを馳せる。まるで現場にいたように、
映ってないスタッフや中の人の存在にまで想いを馳せられる。

ボラジの息苦しさが容易に感じられる、人間が着ています感。
それが生み出すたたずまいは歴史そのものに触れているかのような、
一種異様な高揚感をもたらすほどの何かがあります。
プロップを手に入れる喜びってそういう事な気がします。

この形のエイリアンスーツがあの時、そこにあった。

そんな印象を一発で与えてくれた原型でした。
俺だったら生まれ変わっても絶対に選択しない、やっかいな山を
見事登り切ったんじゃないかなと思いました。
サフの段階でそれを感じさせられるんだから、色乗ったらもう
オソロス、ゾットス。スゴンでござります。

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造形物は、作り手が語る言葉以上に、雄弁に作り手の姿勢や感情を伝えてくれます。

同じ造型の人間として、尊敬に値する仕事だったと思いましたが
同じ商売の人間としては、おいおい大丈夫か?感が半端ないす。
苦労に見合う結果や情熱に見合う反応が来ない可能性もあります。
こればっかりは仕事である限り今後立ち向かわねばならない現実で
ぜひとも勝って欲しいと思います。

そんな採算度外視でアタマのおかしい情熱をたたき込んだあげく、
かつてないほど真実に肉薄した青春ぶりに喝采を送りたいす。

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ちなみに御二方のインタビューとかいろいろ読んでないので、
思い付きで書き散らした俺のイモ感想が的はずれだったらごめんなさい。

俺は検証なんか全然しない派だぜ。
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2017年11月27日

11月最終週 インペリアル週報

とりあえずの告知事はというと

直売、アマゾンともに売り切れなので、残る箱売りは
KIN29ショップと思いますが詳細はまだ不明で要チェックな
ステッカークジ、キン肉バスター、たぶん発売中
あと、そろそろラーメンマン締め切り

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アニメヘッドおまけつき赤パンキン肉バスター
フィギュア王限定版も発売中
ご注文はこちら
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ちなみにアニメヘッドは、急いで撮影したのでこちらの
意向が反映されてないんですが、(右が発表画像)
左のように、アゴ赤、鼻同色、歯上だけ、でお願いするつもりです。

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アニメのOP作画をされた方とお会いして、そのタッチを
拝見する機会があったんですが、丸顔感含め、やはり独特のあの
イメージは鮮烈でして、出来る限りその魅力を落とし込んでみたつもりです。
よろしくお願いしますぜ。

というフィギュア王と同じく、現在発売中のホビージャパン最新号に
クトゥルフエヴォリューション記事掲載開始だそうです。
まずは竹谷さんから

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で今週末、東京コミコンだそうで。

イベント用に当たり率を上げたステッカークジ、フィギュア王×CCPブースで
最速販売みたいすね。お出かけの際にはぜひ寄ってみてください。


と告知業務はここまで。

もういいだろ。

ここんとこ、告知や製作記事ばっかで自由がなかったが
今日は俺の書きたい事書かせてもらうぜ。



こないだ埼玉県は春日部の彼方にある首都圏外郭放水路の
特別見学会に行ってきました。

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まず、ここがどういう施設なのかと言うと特撮番組のロケ地という
愚かな認識は抜きとして(俺だ)、簡単に説明すると総工費2300億の
洪水対策用の巨大地下水路。

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具体的には、洪水が頻繁に起こるこの地域の河川から氾濫しかかった
水を取水。その水を地下に一時的にプールしてから大きい河川に
調整放水することで洪水被害を軽減しようというもので
水を取り込む直径30m、深さ70mの立坑が5本
それをつなぐ、直径10m、距離6.3kmの地下トンネル。
そして500tの柱を59本備えた地下水槽で、総貯水量は
67万立方mというケタはずれの施設。

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最終的に集まった水を江戸川に排出する為の施設である「庄和排水機場」の
地下に広がる「調圧水槽」を見学する会というわけ。

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しかも今回は素敵な「特別見学会」。

何が特別で素敵かというと、神殿と呼ばれる調圧水槽内を体感するだけでなく
さらに溜まった水を直接吸い出す羽根車である「インペラ」と、
それを動かすタービンエンジンの「ポンプ室」が見られるスペシャルデー。

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普段は、インペラとポンプ室は見られないのです。


施設の端から地下20mまで階段で降りて、

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(こういうところから地下に入る)

たどり着いたのは177m×78mで高さ18mの地下水槽。

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ここに溜まった水を4つの「立軸渦巻斜流ポンプ」で吸い上げ、江戸川に毎秒
200立方mで排出。これは25mプール一杯分の水を1秒で吸い上げ、
吐き出すことになるそうで、マジでどんなパワーだよと思いますが、
自然災害に立ち向かうってそういう事なんすよね。

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で、そのパワーの源は航空機から転用したガスタービンエンジン。

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今年は4日間連続で稼働させたらしいすが、今回特別だったので
荏原製作所の担当者さんが説明してくれ、さらに質疑応答可能。もー贅沢!
エンジン内部の説明やクラック検査の詳細など、実際の部品を使って詳細に
教えてくれ、いろんなエピソードも聞かせてくれる。アイドルの握手会以上。

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特殊や特別を作るのは凄いすが、それを日常に落とし込んで問題なく
稼働させ続けるってのもそれに負けず劣らず凄いわけです。
新幹線は早いけど、それはミリ単位でレールを管理する保線技術やシステム運営
あってこそ。そうした目立たぬ技術の下支えが日常に落とし込めてるキモ。
そんな凄さを実感できるのも見学会ならでは。


自分が疑問だったのは、確実に水を掴んで吸い上げるインペラの羽根の形状。

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これは船のスクリューなどと違いちょっと特殊な印象を受けたわけです。
それを聞いたら、その形状選択と製作ノウハウは各社の企業秘密だそうです。

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「荏原のポンプが世界を創る」と謳う荏原製作所。
確かにスゲーそんな感じがする試行錯誤の結果な形状なんですよねー。

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面白いのはポンプの始動や停止など送水管内の急激な流速変化は
圧力変動となって、内部を破損させることがあるんだそうで
それを「水撃」と呼び(カッコいい・・・)その水撃解析と
流体解析をすることで圧力変動に対応した設計にするんだそうです。

よく考えりゃ、タービンエンジンでバカみたいに急激に吸ったはいいが、
その勢いは破壊的に連動しているわけで、しかも基本は砂や小石の
混じったある意味、大きめの研磨粒を含んだ「やすり水」が高速で
インペラに当たってくるわけです。と思ったら、当然そのへんは
セラミック溶射被膜でコーティングなどの対エロージョン技術で
摩耗対策などしているそうです。さすが世界の荏原製作所。


あとは、今まではディーゼルエンジン駆動だったポンプをタービンエンジンに
したことでのランニングコストはどうなのか?ということを尋ねてみると、
これはハッキリ言って高コストだそうです。が、ディーゼルエンジンで
同じ出力を求めた場合、倍近い容量の体積や重量がかかるそうで、
それを収める建屋の建築コストなど総合的に試算すると、確実なパワー、
コンパクトな施設ということで、タービンエンジンの方が有用性が高いんだそうで。

いずれにしても、信頼に足る能力こそが重要。
4機のエンジンを擁するポンプ室は実に頼もしい空間。

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調圧水槽見学後は、施設のコントロール室や、説明映像などが流れる併設ミュージアム

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「龍Q館」をじっくり見てきたわけですが、ここでは実際の水を使った模型や、
建造時の詳細な記録映像や、地下の水の流れを体験する映像などがあり、

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けっこう真剣に見られます。特に建造時のドキュメンタリーは、もうどうなの?
っつーくらい壮大で、ダム建設レベルのコンクリ浪費ぶり。
建機や工事が好きな人にはたまらん生コンドボドボの30分が味わえます。

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特撮好きには問答無用のロケ来訪者のサインの山も壁一面で見られます。
え、もうビルド来てんの?って感じ。

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とにかく重さ500tで18mの高さの柱を59本見たい!というような非日常の
巨大建築物を体感したい人には、かなりオススメの施設であります。
ちなみにマジンガーとガンダムも18m。マジンガー20t、ガンダム40t。
なんでコンクリ無垢は500tもすんのよ、と思ったんですが、その重さと数は
水槽全体が浮くのを(マジで?)防ぐ錘の役目もあるんだそうです。
つくづく想像を絶するな。


という点はともかく、気になる点も少々。まず首都圏外郭放水路なんて言うから
都心に流入する水量を管理する施設かと思いきや、春日部周辺の洪水頻発地域の
為のもので、首都と関係ねーじゃんというのは正直ありました。
埼玉慢性浸水地域対策放水路、とかが正しい名前では?と。

それどころか凄まじい量の水を江戸川に流し込むわけで、そういう意味では
首都に放水してんなあ、あれ?だったら最初の名前でいいのか?
さらに、江戸川にスーパー堤防を作るのに、今回大量に出た土を使用している
という話ではありましたが、それも実はボーリング時に発生した
泥水を今までは産業廃棄物として処理してたのを、処理施設を作って転用したもので、
現実的にどうなのかちょっと微妙。全体の予算もパっと見では不明瞭で、
凄く地元との関係や設備実験的な様々な思惑を感じる点も多いです。

だとしても、だ。

この洪水頻発地域の浸水被害は建設前に比べ、概算でも1/3くらいに減ってるそうで。
災害を防ぐのではなく、軽減する。これは中の説明でも軽減とはっきり明言してましたが、
頭花畑のわめき散らす連中とはまったく違い、過酷な現実を見据えた対策と姿勢は
頼もしい限り。古来より利根川流域は治水の戦い激しい土地ではありましたが、
昔から災害を軽減する努力や工夫に人間は知恵を絞ってきました。

あって当たり前の破滅的な災害にそれでも立ち向かっていく科学の努力は
一直線に宇宙を目指すロケット開発のようにカッコいいし、普段の生活を守ろうとする
人々の努力は火事場に飛び込む消防士のように雄々しいし誇らしいのであります。

さらに実はこの調圧水槽、水が入るたびに大量の土砂や生物も入ってくるわけで
水が腐らないうちに排出はもちろんだけど、泥ががっつりたまってしまう。
のを、綺麗に掃除してから見学者を入れてるそうなんですが、この空間が
全然臭くないっつーのがまた凄い。

天井から重機を下して&手作業だそうです。

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というわけで都内からは冗談かっつーくらい遠いですが、ついでに鉄道博物館も
近くにあるし、泊まり込みで旅行してもいいんじゃねーかとは思いました。
なんか面白い見学会があったら、俺を誘うといいぜ。いい視点で見るぜ。

ああ、久々に楽しい日報書いた気がする。
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2017年11月20日

11月第4週 ラーメン週報

昨日、外郭放水路の見学行ったばかりで、その事についてスゲー書きたいんですが、
あと最近読んだ本についてもスゲー書きたいことがあるんですが
告知の関係もあり、それは後日に回します。ちぇー。



というわけで今週は、今月中の締め切りでありますラーメンマン製作記。

結局まだ全貌が発表されてないところで製作記事もどうかと思いますが、
予約前の判断の兼ね合いもあるかと思うので参考として一応。

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今月30日まで予約受付中




注文は昇竜胴着でしたが、バージョン違いとして上半身裸ということは
最初から検討されてました。ので、原型側のスタンスとしてですが、
今回はラーメンマンを極めようと考えてまして。(モンゴルラーメン抜き)

成形上の理由や、工程上の理由でバージョン違いが要求されるのは仕方ないし、
それによってファンの要求に対応できる可能性が生まれるのも事実。
なのでバージョン違いを生むのはいいわけです。
とはいえ色換えだけの差異じゃちょっと安易なんじゃないか。
色だけじゃなくもう少し何か出来るんじゃないか、と個人的には思ってます。

ちなみに胴着の色だけでもこんだけあります、

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前回、ブロッケンでも同じ問題があったんですが、どうしても遠慮というか
既存のラインの中での衣装(色)替えという形で造型した結果、制約が多すぎて
表現にいささかブレーキがかかったという問題点がありまして。
なので今回ラーメンマンに関しては思い切って完全に造形を変えることに。

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検討中の頃


デザインを決める段階で、自分の中では4つ(正確には5つ)のバージョンを考えてました。
「原作昇竜胴着=特別昇竜胴着」で一つ。
「残虐時代」で一つ。「超人拳法」の習熟で一つ。
そして「闘将!!拉麺男」で計4バージョンです。

残虐時代を経て心が成長し、昇竜胴着を得て一つ階段を昇った後、
正義超人らと深く関わることで超人拳法をより昇華させたラーメンマンの成長。
その軌跡をバージョン違いの中に込められるんじゃないか、と。


そもそも、キン肉マンの歴史の中で最初にスピンオフした人気超人がラーメンマン。
その人気は当時読み切り人気もNo1になり、「闘将!!拉麺男」という
月刊誌の連載と後にアニメ化という一人立ちを見せました。
キン肉マンの本編の中では、他紙で連載している「闘将!!」と差別化し混乱を防ぐ為、
マスクと肉襦袢をつけた別キャラ、モンゴルマンとして登場。
事実上ラーメンマンはキン肉マン本編から退場という形に。

そしていよいよラーメンマンとしてキン肉マン復活となったのがこの昇竜胴着です。
ファンメイドなコスチュームの中でもKINスーツに次ぐ定番感。
これぞラーメンマン!というデザインすね。
ファンが密接に作品を支えている好例で、非常に好感持てます。
こういうところ、他作品にはないキン肉マンの魅力の一つです。

で、昇竜胴着もしくは龍闘衣は「闘将!!」の中では、師匠である陳老師の魂が
受け継がれる重要アイテムで、なんとなくデザインいいねで済むものではないと考えます。
特にキン肉マン本編にはない特徴的な使い方もあり、昇竜胴着をやる場合、
絶対に闘将Verは不可欠。
ので、実は嶋田先生にお会いした時、昇竜胴着を闘将バージョンでも作らせて下さい、と
直接お願いさせていただきました。後にこのバージョンも発表があると思われますので、
闘将ファンの皆様、お楽しみに。


というわけでバージョン違い以外に製作の点で問題だったのは、やはりCCPですでに
先行する商品があることですね。それもブルースリーを強く意識したものが。

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しかも十分すぎる完成度で。なのでそれとは別の方向性を探るのに若干悩みました。

自分の中では、やはり超人レスリングを視野に入れていたラーメンマンは、絞る体作りよりも
多少のダメージを受け止められる体作りをしてたんじゃないか、と考えてます。
特に霊命木リハビリ中はそういう事を考えることが多かったんじゃないか、と。
ブルースリーの肉体はしなるムチのようではあっても、武道やネプチューンマンと
やりあえる重さはない。事実劇中でも「見劣りする」と心配されるシーンがあるくらい。
巨大な超人相手に、スピードやしなやかさだけでなく人間の判断を超えた重さも加えて
肉体調整していたのではないか、と推察するのはそんなに的をはずしてはない気が。
実際に、後半のラーメンマンはブルース色を残しつつガッチリしてきてますしね。

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という体型問題のほか、いちばん頭使ったのが、竜。
これ、足から体をグルグル巻いて昇ってるわけですが、片足ならともかく、
両足にも竜がある。
1本の紐をフィギュアに巻いてもらえればわかるんですが、絶対的に破綻をきたす。

さあみんなも作る気になって考えてみよう。

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輪切りを一つでも成立させちゃうと、流れがなくなっちゃうぞ。

さらに、この1枚だけでなく、いろいろ竜の巻き方が存在します。
これを正しくイメージ通りに立体に落とし込むには・・・という点は結構アタマひねりました。


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(サイズ確認以外のキンソフの使い道)

1本龍を先行すれば両足のデザインを殺すことになり
かといって2本にすると矛盾が生じる。

矛盾を生かせば立体として一応のスジは通ったとしても
両足に龍がある昇竜胴着としては間違いになる。

しかし完成したフィギュアを見ても、そう言われるまでなにも違和感ないと思います。

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どうにかちゃんと落とし込み、ゆで公式をひとつ解いた感じです。
ゆでマジックに一歩退いて一般的な整合性をとるか、理不尽に真っ向から立ち向かって
物理法則をネジ曲げるか。これはこれからも立ちはだかる問題ですが、
そうした対応もメーカーや原型師の姿勢になるんじゃないでしょうか。

逆に言えば、この解釈や研究こそが商品選択のお楽しみの一つとも言えます。
かつてペンタゴンを鳥人としていろいろ解釈して、1歩踏み込んで作ったCCP。
その結果は、後に先生の作劇にも影響というか刺激を与えてたと聞いてます。
そのへんはファンの思いや解釈を柔軟に取り込むゆでたまご作品に対して
関わらせていただく人間としては、結果がどうであろうとも、きっちり
キャラクターを掘り下げて考え、10歳のガキとして楽しみ抜いたものを
提示したいと考えてます。より楽しい考察やカッコいい解釈に進めるよう。


最後に1点、
これは延藤社長のダイナマイトブログでもあった質問で、
実際に原型を最初に見せた時、延藤社長からも指摘された点ですが、
超人拳法のズボン(ん?今はそう言わない?トラウザー?)の股上問題。

これが長すぎるんじゃないか、というもの。その場で見た社長は、すぐ股の付け根の
位置を見て、骨格的には間違ってないけど、どうかなあ、という意見を。
そんでブログで質問されたということで、ちゃんと写真をもう一度出力して、
稲坂君同席の場所で、どう思うか?という確認をとってくれました。
で答えた俺の意見は、確かに意識して股上は深くしてます。
理由はカンフー着である事だけでなく、実はラーメンマンの技の多くは足技であり、
そこを動きやすくする余裕ある股上を選択すると判断したもので、ここにも
超人拳法をきちんと意識したラーメンマンの判断があったと、意図して
造形してるので他の部分同様、必要表現として変えたくはない、と。

気づかぬ点で指摘されれば俺のミスですが、狙ってやった場所はきちんと
意味があるつもりなので、それを上回る理由がない限り、受け付けられない
ということで、この長さのまま行きます。って感じでした。

しかし、それを踏まえた上で、とすれば股上そのままでシワの量を調整した方が
違和感がなくなるんじゃないか、という結論に。
この意見は俺も納得了承したのでこの後、原型は少しいじってます。
理屈はともかく、見てそのままでイマイチだったらそれはそれでどんだけ
理論武装してもダメな場合もあるわけで、そういう時は一応耳を傾けますぜ俺も。

ただ頭ごなしにどうこうではなく、ちゃんと第3者含め冷静に判断して
もらえるような環境になったのは、本当に進歩であり感謝してます。
KINスーツの時にカンカンに怒ってた俺に教えてやりたい。

さて、今後ですがステッカーくじではなく、赤パンバスター単品の発売情報が
まず今週発売のフィギュア王にて。
こちら、若干の先着的な限定条件があると思いますので
雑誌発売の遅い地域の方は、モノショップの情報を一応チェックしといてください。
あとはアテにならない、ダイナマイト延藤魂のブログと、サンダーツイッター、
また後手後手のCCPツイッターなどでも情報はあると思いますが
基本、モノショップを信じた方が確実です。

つー感じでしょうかね。
posted by サンダーロードスタイル at 00:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

11月第3週 バスター週報

あまりに混乱が激しいので、一度整理すべく、キン肉バスターとくじについて。

まず、まさかの「技」フィギュアとしてのキン肉バスターの登場です。

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そもそもこれがヒストリアか、という質問をいただきましたが、
そうです、これぞヒストリアになります。

少なくとも俺はそのつもりで作っており、原作を忠実になぞって造型しています。
なので実は技シリーズの開始ではなく、ヒストリアの中のシーン造型の一つです。

ところが、ご存じのようにもう予約してます。しかもバタバタで。

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実はバスターの発表までもう少し余裕があるはずだったのが、東京コミコンへの参加があり
その前に共同で出展するフィギュア王の発売日があり、ってことはつまり
その記事への締め切りがあり、ということで予想外の(本来は予想内ですが)
前倒しスケジュールになったのが1点。
そしてステッカーくじの「大人買い特典」に急遽決まったのが1点。

そこを仕切るのがダイナマイト延藤ですから、ほぼ先読みゼロの感覚主義。
思いついたら急に血だらけ人形。もう現場は混乱の極みですよね。
さっき会って話したのに、夜もう全然知らない発表されてますからね。

しかし、その感覚が即決即断に変わり、変化の中から正解を導き出すという
奇跡を生んでるのも事実。そのへんさすが根っからのファイターであり
常に手を出し続け動き続けるという姿勢はいいんすが、学習能力のなさというか
本能優先の動きには、最初俺もだいぶ混乱しました。が最近は慣れました。
ので、血だらけ人形もそれを想定してヒビ頭とか作ってあったわけです。

特典は最初、ステッカーくじに沿って5王子に関するモノの予定でした。
やはり2体コースのものではあったんですが、同時に進行してたバスターの
インパクトがかなりあり、ボックスを買ってつけたら喜んでもらえるオマケとして
バスターこそ最強だろうということで、延藤、稲坂、サンダー会談で決定したわけです。

で、そもそもステッカーの柄、これを俺と稲坂君共にスゲー気に入っちゃったのが
まず原因としてあります。

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キン肉マンはキャラクターとして多くのアレンジを受け入れてます。
可愛いアレンジ、ハードアレンジなどある中、俺らは立体でその良さを
追及しているわけで、それをこう落とし込んだ感じが、非常にハートに来た、と。

茶化してない、勝手な解釈でも安易なパロディでもない。
可能な限り原作のカッコいい部分を理解、表現しようと努めた結果の立体物ですからね。
個人的には他のアレンジよりも、群を抜いて作品へのリスペクトを感じます。
自信もって提示できるものと感じたわけです。

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なのでスゲーいい!他じゃ出せないカラーがしっかり出てて、この立体の落とし込みは
新たなデザインラインとしてキン肉マンを語る1角度になるんじゃないの?と
盛り上がっちゃった。ビッグボディなんか、改めてこんなカッコよかったんだ、と
保坂アレンジに嫉妬するくらいシビれてたわけです。なのでこれなら欲しい、と。

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同じデザインのマグカップも買うぞ、と思ってるんで、そのステッカーなら全然いいと
言ってた数か月前から、俺らがほぼノータッチのところで延藤社長が
ガンガン進めてたのがこのくじ企画。

メッキ信仰者のダイナマイトは、もっとメッキ商品を安価で手に入れられる可能性を
探れないか、というのもあったそうですが、それは俺らも全然賛成です。
キンソフくじはスゲーいいと思いますし、可能性は探った方がいい。
俺らも欲しいステッカー買うついでに人形当たる可能性あるなら全然いい。
一度くじというフォーマットが可能になれば、大小いろいろな商品や
可能性が生まれてくるし、構造的には文句なし。

というわけで、こちらはこちらでネジケンだバスターだとバタバタしている間に
ステッカーが出来上がってみたら、ん?なんか違う。
いやデザインはいいんだけどアソートや全体が話してたのとだいぶ違う。
構造は悪くないけど、どーしてこんなに詰めが甘いんだ、と。

これは毎度仕事でよくあるパターンですが、実務に対応していると
こなすの優先で、ちょっと全体が見えなくなることがある。
ダイナマイトは一人でやってるんで、ここまで立ち上げて落とし込んであった
だけでも驚きではあるんですが、やっとこ俺ら3人が揃って改めて意見を聞いて、
もう一段グレードアップできないか、ということになりまして。

で、急転直下で大人買い特典を5王子系から、バスターに変更という英断でした。

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今までのCCPの価格帯から考えても、2体セットで2万5千円を割る可能性は
難しい。だから少なくともバスターを欲しがる人には、メッキ将軍もついて
ステッカーもあれば3万でも完全にお得過ぎる内容、というのなら納得できます。

ただ、紙のステッカーに600円?ちっと高くないすか?というと
いや、これは紙じゃなくてPP素材の丈夫な、何度も貼り換えられるヤツでホラ、と
その場でペタペタ貼るダイナマイトですが、じゃ、それをちゃんと説明してよ、と。
何が当たって、どんな何が揃うのかわかんないと怖くてくじなんか引けないと
スゲー言ったんですが、結局ブログや告知では「雨にも負けず風にも負けない」とか
またポエム爆発で、全然説明しない。
まあそういうところもまたダイナマイト延藤の味なんで、さすがにもう
しょうがねえな、とキリキリしなくなりましたけどね。

ただシリーズが続く場合、こんな感じではやっていけないと思うので
第2弾からはまったく製作体制を変え、準備を進めてます。
デザインも商品もよりファンが喜ぶ、マニアックかつカッコいい
キン肉マン理解に溢れた商品になると思います。1弾の結果次第ではありますが。

というわけで、スケジュールに押されてバタバタしてたところ
毎度毎度のエンド土壇場変更告知で皆さま振り回されまくってると思いますが
妙な価値だなんだを見出さず、普通に商品を欲しい人にはさほど混乱ないはずなので、
どっしり構えてご注文ください。

スーフェスで血なしと思って注文したのに、いきなり血ありになって混乱している人は
ちゃんとその旨、伝えて下さい。そのへんダイナマイトはちゃんと対応しますんで、

と、クジ説明が長くなりましたがようやくバスター製作記。

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今回のキン肉バスターはなんとなくのキン肉バスターではなく、
初めて公式戦で使用した超人オリンピック・ザ・ビッグファイト決勝戦、
対ウォーズマン戦決着時のもの。まだ完成度が若干低く、少し相手のダメージを
伺うような顔と両手が相手の膝裏にあるあたりが、他と違う特別なキン肉バスター
なんじゃないかと思ってます。試し試しな感じがあっていいですね。
この伺いっぷり、自分は少しウォーズマンへの友情が生まれて来た故かな、
と気遣う風にすら見えます。

昔はファン投票でも1位になったシーンでもあり、ダイナマイト延藤イチオシの選択です。

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作業上発生した。残虐ラーメンマンをヒストリア第2弾でという話もあったんですが、
いやここでお茶を濁すようなものじゃいかん、まだまだ本気を見せなきゃダメだろ、
ということで「技」「コマ」への挑戦に踏み切りました。
もともと技フィギュアの要望はあったんですが、ヒストリア第2弾でこれを見せるのは、
俺も正しく男気を感じましたので、よし行きましょう!ということに。

まさかクジのオマケになるとは予想してませんでしたが、商品化が早いのは嬉しいので
個人的にはなんでもいいです。


しかし、実際作業を始めてみると厄介すぎる。

普通のインジェクション造形でさえ骨を折りそうなのに、ソフビで分割勘合を含めて
造形するのは超厄介です。
という成形上の問題に加え、正しい人体と人体を組み合わせても
マンガの迫力には決して至らないという造形上の表現問題もあります。

技シーンはなによりも流れの結果のコマであるがゆえに特に勢いやディフォルメが効いてる。

つまりコマとしての「決め具合」がキャラクターのバランスにも大きく影響しているわけです。
なのでCMCらしい人体の正しいバランスを保ちつつ、コマのイメージにあわせて
体の各箇所を変化させないといけないのは・・・超厄介です。

もちろん技造形が以前になかったわけではありません。
けど、形だけをまねればそれがカッコいいのか、熱いのかといえば、明らかにNOです。

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たとえばキン肉マンの腕。
技の性質上、下に引く力で股裂きと首折り、背骨砕きという攻撃を成立させている。
ジャンプからの着地による加重だけでなく、相手を担ぐように支えるという不安定な体勢を
きっちり維持したまま、引く力で加撃という状態ですが、あんまりそんな意図を感じる
フィギュアはないんですよね。

だからどうしてもその「技が決まった!」感じを出せないことには
俺も同じ死んだ人形製作者になっちゃうわけで、そんなんだったら俺は全然ほしくないし。

というわけで、ただの人形組み合わせ感じゃなく、技の決まり感を出すぞ!
と勇んで始めたのはいいんですが・・・


やっぱムズカピー


バランスをきれいに保とうとするとすぐに勢いが死んでしまう。
正しいサイズでやると、あの部分の迫力が全然足りなくなる。
縦横無尽なディフォルメで表現されてるマンガの自由さってやっぱりすごい。

加えて、この時のウォーズマンの肩は球。肩カバーみたいなのじゃなく明らかに球。
ところが球肩で向きを変えると・・・成立しない!
なにをどうすれば、この普通にカッコいいキン肉バスターが出来るのか?
ウソついちゃいけないところとついていいところの境界線はどこだ!?

さらに、肉体同士が密接に干渉している。
体重のかかった部分はお互いへこむし、堅い部分なら相手の肉を押す。
という組み合わせをする場合、作る「順番」が発生してくる。

たとえばスグルの肩肉は、変形に影響を与えるであろう硬いウォーズマンの
肩球の後に作らないといかんですが、ウォーズ肩位置は、スグル腕がどれだけ
力を入れて位置を決めたかにかかってくる。

ところがスグル腕の位置は、ウォーズ足の膝の裏に来なければいけない。
そのウォーズ足はある意味、今回の技のウォーズ側の顔となる部分。
開き具合から何からバッチリ決め込まないといけない。
となると最初はそこ?

みたいな逆算スパイラルが発生するわけです。

これがただの人体バランスをとった人形を組み合わせるだけ、なら通らなくていい道です。
人形に芯を入れてしまえばマンガ通りには組み上がらない。
かといって芯なしで造形すると、いくらなんでもどんどん歪んでくる。

まったく俺が技の真実を掴むのが先か、粘土が破綻をきたすのが先かのレースみたいな感じでした。

しかし、

ゆえに粘土本来の、ここの骨を砕く!試合の決着がつくくらい首にダメージを与える!
と、グイグイと絵を描くように大胆に造形することが出来る、というのは武器でもありました。
結果はごらんの通りです。

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自分はこれほど一つのマンガ世界を追うことはなかったんですが、
つくづく初期キン肉マンに関する表現の幅に驚かされます。
完成しきってない絵柄だけど、確固たる描くべきもの、がある場合
作る方は難しいけど迷わないし、輝くゴールが見えますし追えます。

しかし、絵柄だけ上手い上手いとホメそやされてトレスばっかの
人だと何が描きたいのかわからないので、ゴールなんか全然見えない。

なので、ほんといいコマ作らせてもらったな、と感謝してます。
パロスペシャルからの火事場のクソ力、クソ力返しからの
逆転キン肉バスターの怒涛の流れ。これぞ漫画。少年漫画。
その決着シーン、自分で見てまだグっと来るもんな。
当時のジャンプを掴んでた手の感触すらよみがえってきそうです。

というわけで、商品としてはお高い部類に入りますが
気に入っていただけたら、どうぞよろしくお願いします。
特別版に関しては、今月発売のフィギュア王をよろしく。
で、実物展示は東京コミコンだ!スタンのおやじにも会えるぞ!
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2017年11月06日

11月第2週 50周年週報

本日はスーフェスでいろいろ発表があったんすが、それはとりあえずとして
順番的にこちらから告知です。

バンプレスト・ジャンプ50周年アニバーサリーフィギュア
キン肉スグル

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ご紹介はこちら、とるナビで。

一応明日、11月7日から順次稼働となっております。

もろにジャンプで育った世代としてはこの企画に関わらせていただいて、
しかも本誌にまで載せていただけてグっときました。
生涯で一番影響を受けた雑誌といっても過言じゃなく、まさしく夢中で
マンガを読めたガキの時代があったこと、チョー感謝しております。


というわけで、そのアニバーサリースグル製作記。

まずサイズでしたが、素立ちで24cmという大きさ。
自分が関わったバンプレスト商品だと、最大ギリギリまで大きくした錦えもんが
たしか立つと24cmサイズで作ってありますが、キン肉マンの場合は、
もうバルクというか肉の量が違いますから、素立ちとはいえ
相当デカイ「塊」になるであろうと思われます。
しかも収縮を考慮し原型段階で、さらにもう1段大きく作りますから、
自分としては3体目のスグルチャレンジにして、最大サイズへの挑戦。

ちょうどこの時期、サンシャイン2、0の作業と同時進行でして、
筋肉作りたい欲求はMAX状態。しかもちょい前にプライム1のスグルが
発表されているので対抗意識もMAX。
加えてそもそもがこれ、50周年表紙企画ということは、他のバンプレスト
腕利き原型師達とフィギュアコロシアム並に比べられちゃうわけで、
プレッシャーもMAX。ヘンなもんを作れば一撃で死ねる。
上等だぜとやる気マンマンで挑んだわけです。

で、表紙フィギュアということで造形方向性の選択肢は2つになります。

絵柄に寄せて忠実トレス造形するか、立体として解釈を入れ成立することを優先するか。
両立できれば一番理想的ではありますし、個人的には完全に絵柄トレスこそがファンの喜ぶ道かな
とは思いますが、キン肉マンは現在も連載が続いており、絵柄は進化、変化している特殊な例です。
当時のバランスのまま現行絵の情報量を持ち込むのであれば、立体物としての間が
まったく変わってきちゃう。絵の再現はクリアしたとしても、今も戦ってるスグルを
彷彿とさせられるか?と言えば疑問でもあります。

この点に関してはリクエストがはっきりあって、情報量を増やしてほしい、と。
実際、同じKINスーツでももっと描き込まれたイラストはたくさんあるわけで、
もともと人体ということもあり、そこを超人レベルにさせたものという方向性で決定。

アイコンとして圧倒的なキン肉マンという判断で顔も「肉萬」(記念ムック)に寄せ、
口もドーナツ口に。
表紙絵完全トレスではなく、立体物としての最大公約数的解釈を目指しました。


この段階で製品はブラシ塗装はなく、肌は成形色と判明してました。
(サイズを考えたら当然ですが)
だったらますます立体の魅力、造形力で成立させきらないといけない。

おそらく他の表紙キャラも魅力的にでてくるでしょう。
派手に筋肉のある主人公がでてくる可能性もある。なんせジャンプですから。

そんな中で、キン肉マンこそがもっとも筋肉を感じさせる立体物じゃなかったとしたら
先生に申し訳が立たない。
スグルの筋肉量はジャンプ最強だった!
と思わせられなければ、俺の男がすたるってもんです。


ただご存じのように自分はCCPでキン肉マン造形をガッツリやらせてもらってます。
CCPにはCCPのスタイルがあり、そこで学んだり一緒に作ったスタイルを
バンプレスト商品に安易に持ち込んでは仁義に悖ります。
で、CCPとは違う方法論で、最強のスグルを造形だけで表現する。
実際のボディビルダーをスキャンして調整したCCP40cmスグルは、ある種の到達点と言えるでしょう。
さらにデジタルで押し切ったプライム1スグルもサイズ的には、テクスチャーを容赦なくぶち込め、
一つの到達点と言えるかもしれません。

じゃ、バンプレストとしてどんなスグルでアプローチできるのか。

俺は造形物、それも「塑像」としての静の量感と存在感とを追求することにしました。
人体トレスではなくマンガとしての勢いを保ったまま、先生が表紙で描きたかったのではないか、
というスグルの堂々たる偉容と自信。をやってやる!!


と、


スタートしたのはいいんですが許された時間は11日間。

スケジュールそのものはもっと余裕いただいてたんですが、いろいろありまして、
結局そんな感じでGW明けでのチェックを逃したらもうアウトみたいな感じに。

で、途中写真を撮る間もなく一気呵成に造形。



はい



完成。

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なに?
ほんとに途中がねーのかって?

えー、これくらい。

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マジで造型しっぱなしの11日間でした。
展示会クリア後、もう少しいじって気になるところを直してありますので、
トータル12日か。

でも100日あればいいものが出来るのかっつーと、そうでもないと思います。
厳しい戦いではありましたが、だいたい仕事なんてそんなもんです。
万全状態で文句なし、回復薬もHPも満タンで一呼吸おいて強敵に挑める
なんて事は現実にはないわけで、そのキビシー!ってところで結果出せなきゃ、
次の仕事が来なくなって死ぬだけ。それが俺らフリーの野良原型師。

しかしなんというか、全然今までとは違う、ずっしりどっしりしたスグルを
やれた気がします。

さあ、ゲーセンへ急げ!

これぞキン肉!これぞ超人!
まったくもって男らしい造型がキミを待ってるぞ!!
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2017年10月30日

10月最終週 ゲキジョー週報

ようやく数日ほど仕事の間が生まれたっぽいので、
いよいよトロフィー作りなおすぞ!(1回作って新参メーカーの
クソシリコンで複製大失敗して一度心が折れました)

の前に、

1晩くらいちょっとポップコーンでも食いながら
リビングでゆっくり映画見ようということに。

普段は仕事場で、全然死ぬ気配のない14インチくらいの丈夫な
ブラウン管TVでずっと映像流してるわけですが、リビングのモニターは
きちんと21世紀らしくデカイのであります。大画面。

で、ゆっくり見るぜと流したのが

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中国版ポスター

米国版がこれ。
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で、そんな映画じゃねーだろ、と日本版ソフト販促用ポスターを
日本屈指のインチキデザイナー、ミヤジー氏にこしらえさせたのが、

これ

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おおー、全然面白そうじゃん!

60年に一度、宇宙怪獣がバカみたいに襲ってくるのに対し
アホみたいな壁作って戦ってた、なんて話つまんないわけがない。

で食い物用意して、久々のバカンス気分で再生し始めたけど

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始まって20分で


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ココロシヌ

なんでこんなに面白くならねーんだ・・・

横見たら

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とにかくもう、怪獣出すのにまったく笑えない方のダメっぷり。
ダメと自覚してない人間が絡んでダメにしてる、あのダメっぷり。

自分の国のキャラをキレイにしたいのはいいけど

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出た、ゲーム脳。のデザイン。なんなの?バカなの?

おっかしいな、怪獣と中国人がバトルするってのになんでこんなに
つまんねーのか。

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饕餮って聞いて期待したのに、そんな食わないし。

孫文の義士団くらい凄い中国人が戦ってくれるんじゃ
なかったのか。

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ファイナルファンタジーなんか憧れなくていーんだよ(知らんすが)


ギャラ不払いだかなんだか騒ぎのマットデイモンは・・・

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火星の時とそんな変わらないな。さすがコストパフォーマンスのいい男。


つーわけでC級怪獣コメディ扱いで、早送り16倍速ですよ。

ウソでしょ?ってくらい普通にダメで終了。

途中で見なくなったツレアイは、もっとちゃんとしたホラーを見たかった、と。

ミストみたいなヤツ。という。


ミスト?ずいぶんな注文つけてくれるじゃねーか。


ミストの魅力と言えば

これら以外になんかあったかな?

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あ・・・

あった。

これだ!

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最高の面白役者トーマスジェーンの叫び顔だ。

ということは、トーマスジェーンの叫びっぷりでまた爆笑したいということか?

だったらもう

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パニッシャーしかないぜ。
あんだけアジトに武器を隠して仕掛け満載で準備して
ひとつも利用出来ずに這って逃げ、結局原始的な武器で抵抗する
男の中の男、トーマスジェーン。

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のやられっぷりを見たいんだな?

と思ったら違うらしい。

じゃ、わかった。

最後、弾が何発残ってるから、誰から死ぬ?的な事か!

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とくれば、これだろ。

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最近、フロムダスクティルショーンを作りたいとパブトークしたと
ファンに期待を抱かせるあの3バカチームの

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そしたら俺は久々の見直しだったんですが、実に丁寧で面白い。

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特典映像見たら、見たことないフリップショウ(だったかな?)という
シナリオ前の箱書きみたいなのが収録されてまして。

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これも非常に面白い。というか興味深い。

他のメイキング映像も実に楽しそうかつ、映画が好きなのが
よく伝わってきて、公開当時の英国すこしヒネりゾンビ映画という
印象より、ホットファズの映画大好き感がここでも炸裂してたんだなと
エドガーライトの評価がグンとアップ。

というわけで

ずっと見たかったベイビードライバー。

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もうあきらめるつもりだったけどおかげでチョー見たくなってしまい
ただそれだけのために、大雨の中、久々に、昼間の、新宿の、満員の劇場で
定価の1800円払って見てきたわけですが


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素晴らしい。

相変わらず音楽のチョイスがジェームズガンと違って、
微妙に刺さってこないけど気持ちはわかる感じで歯がゆかったですが
それを補ってあまりある、映画への愛情と変わらぬカット、編集スタイルと
きちんとした倫理観。非常に満足。

グラインドハウスで楽しそうだった連中で、
タランティーノは映画を揶揄するみたいな事ばっかしてるし
ロバートロドリゲスはエルマリアッチの奇跡1回きり。
イーライロスも骨のない安ゴアホラーで軽いままだし
一番評価してたロブゾンビは・・・新作数作見逃したまま。
の中で、アントマン離れた結果が、どう出るのか
似てるけど対照的な位置になりそうなジェームズガンと
バックアップ、監督として違いがどう出るのか気になってましたが
エドガーライト、お見事、でした。

スペースド、見てみるかなー。
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2017年10月23日

10月第5週 フェノタマ週報

くじ運が存在するかしないかはわかりませんが
個人的になにかで当たって楽しかった人生の記憶はあまりなく、
貧乏クジを引くという意味では常にレジレースや空港ゲートレースで
失敗の記憶しかないという認識です。

非形式的誤謬だと認識してますが、あえて自分はクジ運がなく
確率に身をゆだねることで納得することはない、と結論づけ
神のサイコロには任せない、俺はクジ運とは無縁で生きてくぜ
と、悲しく己を鎧った野良人生を送っております。

だから何か応募して当たったりすると、多少の疑いはありつつ
うわー今年の運、使い切っちゃった!と思ったりもするわけですが


当たったぜ

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外郭放水路見学会。

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そんな確率は高くないんでしょうけど、申し込みが受理されるというだけで
十分満足な結果であります。土木の神様、使えるじゃねーか。
当ててくれてありがとな。

というハガキが1枚届いた以外は、普通に地味に仕事してた1週間で
やれ手作りソーセージが旨いとか、ベーコンが旨いとかとか騒いだくらいで
特になんもない中、何のスイッチが入ったのか、これだけを異常にリピート。

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ご存じとは思いますがピタゴラ装置の発展版で、キャラクターとして
赤いビー玉を転がし、黄色と緑の兄弟を救い出すという話。

ちなみに海外ではこのピタゴラ装置、ルーブゴールドバーグマシンと呼ばれてますが
ルーブゴールドバーグとは、漫画家の名前でこんな漫画を描いた人です。

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しかしさすがそこは佐藤雅彦、わかりやすさの置き所とオシャレ感の素晴らしさで
海外でもピタゴラ装置の評価は非常に高いそうで。

で、ビーすけですが、足掛け3年近くやってるけど、出来てるのは2本。
近日、3本目が公開されると予告されてますが、まだ謎のまま。

1話目で、最後の最後、あとちょっとで出てこなかった
黄色のビーゴロー。

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2話目のビーすけ救出話では無事全員バッチリ決まって
次回黒玉軍の逆襲。

俺はもう即、ビー玉探し。

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だって、これでビー玉でいろいろ並べたら
完全に1/1の本物フィギュア(?)が手に入るわけですからね。
たまらんす。たまだけに。


ところが、普通にビー玉で探すと

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こんなのばっかり。

なんだビー玉じゃねーのか。
確かに色付きビー玉で、ビーすけみたいな不透明なのはみたことがなく、
これはガラスじゃないな、と。

だったらなんだ?プラ?樹脂?
ポリエステル球はよく聞くけど、ちょっと違いそうだし
デルリン樹脂も造型の時使った覚えがあるけどこれもちょっと違うかな

と探してみると

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なるほど。
フェノールボール、つまりフェノール樹脂球がそれ臭い。

フェノール樹脂はベークライトの別名なので
ビリヤードの玉なんかと同じですね。

だとすればあの転げる質感は納得です。

と、ここまで探したところでまだ購入には至っておりません。

というか、だいぶ気が済んだんでございます。
ピタゴラ少年少女合唱団のルールールー♪っつーバックコーラスを
聞いていれば、だいたいもう満足なのでございます。

来週はたぶん、メイキング記事で。
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2017年10月16日

10月第4週 チャーング週報

今回は読まなくていい話。



先週原型チェックついでに久々に秋葉原に寄りまして。
久々にガチャチェックなんかして、面白いの出てないかな、なんて。

そこでこの商品を見つけ反射的に回しましたぜ。
ネズミやカバとかは回してたんで、あ、ゾウ!と。

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回してる最中、HANAKOの文字が見え、あ、はな子だ!と。
で出てきた小さなゾウの、ある種滑稽な姿を見てから
一気にいろいろ記憶が甦ってきまして。

以前、仕事で実物大の子ゾウを作る仕事をしたことがあり、
その時、参考にした一番近所にいたゾウがはな子でした。
井の頭動物園にいた老齢のゾウです。

スノーウォーカーのアニメート用のゾウの歩行写真を見て育った
SW直撃世代の俺らに、この実物参考にしてこい指示は
実に嬉しかったもんです。

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ちなみにこのゾウはバンサもやったマージ。

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勇んで井の頭公園に出かけたわけですが、待ってたゾウは
予想とはまったく違う姿でした。

精神病。一目でそう感じたのをはっきり覚えてます。
そうとしか言いようがない異様な動きを延々繰り返す
巨大な患者がいたわけです。

ついつい浮かれて、いっぱしの造形屋気取りの取材気分で出かけたものの、
もともと俺は動物園に自分から足を運ぶことはない人間です。
上野動物園に初めて連れってもらった小学低学年の時、
真っ先に向かったのは戦争で殺された動物の慰霊碑だったそうで。
そして拝んだら帰ると言ったんだそうで。本人は覚えてないすが。
確かに俺が持ってた絵本は「かわいそうなぞう」と「やさしいライオン」だけで、
楽しい絵本が我が家にないまま泣きながら幼稚園時代を乗り切りました。
理不尽と怒りは未だ鮮烈なままで、要は動物関係には敏感ボーイだったわけです。

はな子は殺人ゾウとして足に鎖をつけられて、何もない場所を見つめたまま
一定の動きでずーっと鎖をジャラジャラ鳴らし続けてました。
誰がどう見ても精神を病んでいるのは間違いなく、そう追い込んだのが
人間であるのもまた間違いなかったわけです。
コンクリの壁の中、たった一頭で鎖に繋がれたまま毎日を過ごす。
一見して、うわあ・・・と思ったのに、近くにいた女の子が
「ゾウさんダンス踊ってる」と嬉しそうに言ってるのがまた堪えまして。

それからいろいろ自分の中で見たものを整理するのに数日かかった覚えが。
一緒にいた人に「だったらなんだっていうの?」と怒られた記憶も。

現在トップクラスの技術ではな子は立体化されたわけで、それは別にいい。

でも作った人の心の置きどころはどうだったんだろうかと思っちゃうわけです。
どんなつもりでこのモチーフを捉えて商品化したのか。

有名シール貼っておきゃ、ないよか少しはましだろと考えて、ただのゾウじゃなく
はな子にしたのであれば、死に際さえほったらかしだった井の頭動物園の
何周年か記念に便乗した方が企画が通りやすかっただけとかだったら
つくづくはな子は浮かばれねえな、と思うわけです。

まだ子供の頃に異国に送り込まれて、見せ物としてそこら中引き回され、
理解の低い極めて管理の劣悪な動物園で虐待に近い状態で、日本最長の飼育期間、
苦しんだゾウ、はな子。
もちろん心ある飼育員たちの献身的な努力も少しはあったかもしれません。
が、根本が間違ってるうえ、結局それをダシにテメーは金稼いでんだから、やっぱダメ。
くだらねえ屁理屈は通用せず、正しいと思うんだったらテメーんちの子供が
コンクリの檻の中、何十年も一人で過ごして、死に際さえ看取られないでいて
笑っててみろって話です。美談が入り込む余地があると思ってるんだったら
完全にアタマおかしい。

上野のトンキーとワンリーだって東南アジアの戦局の厳しさを伝える為に
あえて見せしめ的に始末したという話がありますが、はな子は戦後の子供たちを
喜ばす為に連れてこられたという話も。どんだけ勝手な話だ。
別に無理な動物なんかいなくたって日本のガキは元気に育つっての。

俺は動物園も水族館も大っ嫌い。
飼っても食ってもいいけど、真摯に向き合えないなら人間が食われて死ね。


ガチャ回してから手の中で、そうした事に気がついてなんかもう
どうしていいかわからなくなりまして。
ツレアイに見せると「お金払っちゃいけないもんだったんじゃないの?」と。

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少なくとも俺にとってはそうだったなと。

たかが300円のガチャでも人は傷つけられるんだから、
俺はちゃんとするぞと思いましたっつー話。
posted by サンダーロードスタイル at 03:43| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月09日

10月第3週 IQ600週報

本日の話は、所蔵している本を一切確認せずに書いてますので
念のため。


子供の頃にお金を貯めて買った本ってのが
何冊かありますが高校になってバイトして買ったのがこれ

和漢三才図会

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3冊くらい、欲しい部分を選んで買ったけど
1冊3000円くらいしてたはず。

欲しい部分はこんなのでした。

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思うに自分の人格形成において、というか
70年代にガキを経験できたオタク第2世代みたいな
俺達には、濃密な「図解教育」とも呼ぶべき刷り込みが
非常に大きなウェイトを占めております。

こんなビジュアルばっか見せられてれば、

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そりゃ先っちょがヨジれて育つってもんです。

俺もまずガレージキットより図解を作りたくなっちゃったくらいで。

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かような魅力が図解にはあるわけです。


そもそも図解という言葉はもともとあったと思いますが
図会(ズエ)はズカイと読む場合もあり、また図解も
ズエと読むことがあるそうです。国語的な背景はともかく
俺はズエをズカイと読んだのを響き優先で図解と洒落て当てたのが
走りと思ってますが、どうか。

で、図解。

この言葉を確実に定着させたのは、間違いなく大伴昌司だと思います。

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大、つけたのが素晴らしい。

雑誌のグラビアとして展開された大図解たちは
みるみる成長を遂げ、完成形になりました。

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どうでもいいけど、右下の生き血をすうへび女、チョーこわい。

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写真粗くてアプライエンスが馴染んでるのが、なおこわい。



しかし、

この図解アイデアがすべて大伴発信かというとそうとも言えず
同じ時期に同じ立ち位置の作家もしくは編集者として、
日本SF黎明期に名だたる作家と共に活動していた斎藤守弘や

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軍事専門だけど、変なのもばっちりの

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小山内宏といった着実な図解説明ができる人々が並走していたのも事実です。
編集部の意向も多分にあったでしょうし。
なので、レイアウトや構成などでは大伴功績とだけ言いきれませんが
これに関しては間違いなく大伴功績と言えるんじゃないでしょうか。

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上図下にある「これ以上はこまります」に込められた意味から
推察される誌面内容への任され度は、発想としても円谷への距離感にしても
まさしくその証明か、と。


64年から少年誌のグラビアを担当し、66年にはウルトラQの
企画にも参加している大伴昌司。

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もはや図解本来の意味とは別に存在するほどの、図解と言えば
この透視解剖説明図イメージ。

もしかするとサイボーグ009のキング連載時の頃の方が先か

1710913.jpg(64年)

8マンのオマケの方が先かもしれないですが

1710914.jpg(63年?)

8マンに関しては企画の立ち上げに編集者時代の内田勝(後の大伴全盛期の
少年マガジン編集長)が関わっておりさらに、前述の日本SF黎明期に
名だたる作家とのつながりで平井和正に原作を依頼したというので、
十分すぎる大図解的SFテイストが先駆的に含まれていた・・・と思います。


しかし8マンや009の半面透過合成図と違って、
大伴解剖図解の特徴は、ただの解剖図ではない「表皮厚からのヌケ」を
指示してあるビジュアルインパクト。
読者があたかも透視能力を身に着けその対象部分を透かして見ているかのような。
このスタイルが以降の解剖図スタンダードになったのは
間違いないんじゃないでしょうか。実にセンスオブワンダーな
臨場感を与える工夫なわけです。

仮に透視表現にポイントを置いてみると、大伴が少年誌で活躍し始める前年63年に
「X線の目を持つ男」が公開されてますが、その透視はこんな感じ。

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その20年以上前から連載しているスーパーマンのXレイビジョンも
こんな感じ。

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しかし車や家電製品の透視図広告とかは昔からあったので、

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(58年スバル360のカタログ)

図解グラビアの中に説明記事というより広告的インパクトも
意識の中にあったかと思いますが、多分にモダンな要素が
見受けられる生命への透視図法の発想の根源は、あくまで俺の思い付きですが
フリッツカーンの影響が濃くあったんじゃないかと思います。

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(20年代から40年代に機械風解剖図をたくさん発表した
ドイツ人の医学博士というか画家というかデザイナーというか)


かくしていわゆる透視図解イメージは完成し、日本の少年たちのハートに定着。


この後、我々はこれを見せられ、もう全員がメロメロ。

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全少年とにかく内部が見たくて見たくてしょうがない病に罹患させられたわけです。

そこからはもう粗製乱造。そうしときゃ喜ぶと汚い大人に足元を見られ
定番化され大量生産される間違った無責任な図解の波が子供たちを襲うわけです。

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(肺呼吸・・・)

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(古代インカ帝国の秘術で改造したのに原子炉・・・)

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(間違ってないけど全然見たくない巨大化した中身・・・)

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(とにかくいろいろと・・・)


当時のちびっこ達は翻弄されまくって情報の荒波の中、成長したんでございます。



さて、なんとここまでが前フリ。



そんな図解教育が反映された、こんな商品が出たので手に入れました。

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バンプレスト INTERNAL STRUCTURE 仮面ライダー1号



今までも、怪獣図解的商品はありました。

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ライダーもあった。

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ライダーの図解そのものも実はいろいろあって

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と、近年ではライダー漫画の村枝作画でブラッシュアップされたり
してますが、正解というか本物はたぶんこれ

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ま、そのへんの不毛な答え合わせはともかく、

発表された原型はまことに立派なものでありました。

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このところ製品化での劣化の優劣が著しく、苦戦が偲ばれるバンプレスト。
さあ、どうなってるのか、と心配してましたが


手に入れてよかったぜ。

ブラシ無用の絶妙のチープさと、押さえるところは押さえた造型のサジ加減。
加えて、もはや哀愁すら感じさせる簡素な素立ち。

手に取った俺はさー、改めてさー

本郷、こんなにも全身改造されちゃってたんだなー
そりゃ力もコントロールできないし、蛇口もモゲちゃうわな
と思って、すげー悲しくなりました。

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つくづく悲しみの改造人間だったんだなー、
それでも戦うライダー、応援してたんだなー、と。

というわけで、まさかの定番飾り枠に昇格。

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でもV3とかそんなに欲しくないかも。

これ、お願いします。

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posted by サンダーロードスタイル at 18:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする