2018年08月13日

8月第3週 プラネテ週報

さて、ようやくですがプラネット話。

先日のWFで発表された稲坂原型のプラネットマン。


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俺はWF数日前に原型写真を見せてもらってまして、その時に
感想は伝えてありました。

俺が見せてもらった段階で、いろんなパーツはすでに出来ていて
あとは構成や調整を行うつもりだけど、現段階ではこれで
とりあえず発表しようと思います、という話。


で、当日、ようやく展示とあいなりましたが、あんだけすったもんだ
他人の意見が錯綜した後の発表だから今日は荒れるぞ、
楽しみだぜとか言いながら帰りの車の中で稲坂君をからかってたわけですが
案の定、帰ってネットを見てみればなかなか愉快な反応の数々。
その後ちょっと本人とも電話で話したけど、まー俺は爆笑です。
いろいろ文句、面白い。

稲坂ブログの書き込み見る限り、どんだけ興奮すんだよ、と思ったけど
逆に言えば、そんだけ気になるのは全然素晴らしい反応です。
発表して反応がないのが一番キツイすからね。



で、最初に見た俺の感想は、ですが

基本、造型やパーツ構成はいい。

これが6騎士かっつーと微妙な反応する声がありそうだけど
CMCでプラネットマンでメインのポーズであれば
おそらく俺もこのポーズをチョイスした。と、

チョイスに関しては賛否両論は出たとしてもプラネットマン独特の
違いすぎるフォルムゆえだから、商品出ても気持ちのいい落としどころは
ないまま、ずっと悩むと思う。という感じ。

ま、これに限らず基本的に後悔のない原型なんてなく、原型師は
締め切りがなければ永遠にいじり続けられるんで、どこかで
線を引かなきゃいけない。その時のベスト、で区切るしかないわけです。
絶対的な部分がないもので、区切りをつけなきゃいけないのが
現実で、いつまでもウダウダ言ってられないわけで、決断はしなきゃいけない。

この決断、が仕事の基本です。ひとつひとつ決断して前に進む。

ただ今回の造型の場合一番大きいのは、俺はただの原型を作るだけなのに対し
稲坂君の立場は、彩色して、それを量産に落とし込んで、なおかつクオリティを
維持しなければという事まで背負ってる。立場の違いによるアプローチの違いがそこにある。

それを加味したうえで感想に追加したのは

色が塗って化けるのを前提にキャンバスとして余裕を持ってる感じは
正解だと思う、という事。

化ける余地。これは重要。デカいんす。伸びしろと言ってもいい。

原型師はただ作るだけじゃなく、どう色が乗るかを予想して作るし
どう生産されるかを予想してパーツを構成します。

例えば明るい色が乗るとわかっている部分は、気持ち深めに作ったり
黒い部分は気持ち大き目に作ったりという、色の印象によって生まれる
差異を造型であらかじめ埋めておくとかは普通に考えること。
原型の場合で成立しても、製品化して収縮の読みが甘かったり
彩色されて印象がマイナス方向に行くなら、失敗原型ってことになります。

加えてディティールを盛り込んで作ったものがいい「商品」になる保証は
まったくありません。商品に落とし込めない独りよがりな造型は
「製品原型未満」もしくはいわゆる「ゲージュツ品」です。
芸術品ではなくゲージュツ品なのは、他人のアイデアで作ってる
レベルの低い2次創作程度、という意味で、おのれの判断で何にも
頼らず生み出す真の芸術とはウンドロの差があります。


大手の会社だと原型を作り散らかして丸投げしても大丈夫ですが
CCPや小さな会社では、かなり生産に対してのアドバンテージを
計算しながらの造型になります。

加えて今回はスタジオ24での生産となるのであれば、どう組んで
どう塗って、どう発送するかまで見てる上での計算の末、の造型。

ゆえに、トータルで見るとどうしても冒険少な目の造型に
なってしまう。俺だったら原型だけで納得させればいいだけだけど
最終的な商品としての責任を見据える立場の稲坂君だとそうはいかない。

自社工房で組めない塗れないのを作ってもしょうがない。
正しい労力配分を考えた末だというのが見てとれる。

で、塗ればここまで化けるという、どっちかというと奇抜な造型より
製品としての「塗り」を見せる商品になると予想するのであれば
妙な動きのある造型は、製品の邪魔になる可能性もあるわけです。

だからどっちかっつーと静かな原型になったのはわかる。
色の力を予測して、化ける度合いを読んだ、と。
ならばこの状態でも十分ポテンシャルがある、と。なるほど。



しかーし

それは理解も出来るが、「置きに行った」とも言える。

仮にキャンバスとしての余地を考慮したとしても
もうちょいプラネットマンとしての魅力を考えられたんじゃねーの?
絵合わせ優先で「間違えない」造型をしただけで、原型師としては
もう何歩か踏み込んだ方が面白くない?という意見は言いました。

ゼロから作る人間は、すべて自力で固めて目を配らなければいけない。
まずはゼロから、まな板に乗る部分まで立ち上げるのが厄介。
立ち上げるのに精いっぱいで、表現まで気が回らないことは多々ある。

とはいえ、プロである限りそうそう言い訳もしてられんぜ、と。
同じポーズだとしても、こういう味付けもあるだろうよ、と。

そしたらそのあたりは本人も自覚しているので、この後、まだ原型を
いじると言ってるから、そんじゃあいいんじゃねーの?と。
パーツや改善の可能性は見えてるし、製品クオリティも見えてる。
だったら特に心配ない、って感じで。

という話は、WF展示前に終了してて、まああんな反応を
俺はヘラヘラ笑って見てたわけです。


さて、というのがプラネットに関する具体的な感想話で、ここから先は
もうちょい踏み込んだ話。


今回、多くの意見を聞いて造型に反映しようとした稲坂君のやり方は
俺個人から見ると、どーしょもねー無駄だな、と思います。

責任を伴わない意見は、やっぱし便所の落書きなわけです。
例えば普段真剣に料理を食って分析したり、研究したり自分で
試してみたりしたことない人が、これは美味い、不味いを言ったところで
まったく指針となる根拠がない限り、ただのひとつの主観でしかない。
根拠のない主観、つまり「俺的にはこう思う」「あたし的にこうしかない」という
意見は、あ、そう、以上にならないわけです。
お前の口に合う合わないの話ではあっても、良し悪しとは違う話。
そんなの100聞いたところでクソの役にも立たない、と俺は思ってます。
冷静な分析とか、よほど情熱的な主観を持ってれば別ですけどね。

稲坂君にもよく言ってますが、チリはいくらつもってもチリ。
絶対に山にはならない。山になるにはマグマでもなんでも
地面を持ち上げるパワーが必要であって、吹けば飛ぶような
チリアクタをいくら集めても、なんの役にも立たない。
君こそが燃えるマグマであれ、と。


でもダイナマイトも稲坂君も、意見を聞こうとするんだなー。
アンケートとかではなく、意見。主観を集めようとする。

その場合、声のデカイ反対意見と、黙ってる賛成意見をきちんと
把握することは出来ない。公平とは程遠い状況を演出してるわけです。
科学的でもなく誤謬に満ちた、空しい作業です。


なのに耳を傾けて、意見を聞いて、扉を開こうとするのはなぜか?


おそらくそれが、そうありたいと信じた彼のメーカーの姿勢なんでしょう。
そういう姿勢を、ファイティングポーズをとることが
信頼につながると信じているからこそ、意見を聞くんだと思います。

誠意をもって製作プロセスを開示することで、少しでもユーザーに
ストレスを感じさせないようにと試行錯誤してるんだと。
果たして今後それが彼にとっての誇りとなるのか、負担となるのか。

俺は彼が選んだ茨の道の結果がどう出るのか非常に楽しみです。
CCPのように調子に乗ってワケのわかんない注文を連発する
子供みたいなユーザーに取り囲まれるのか、努力の価値を知って
育てるに足るメーカーと認識した新しいユーザーが増えるのか。

メーカーとしての立場を選んだのであれば、断固姿勢を貫き
どんな意見も飲み込んで消化し、血肉に変えて、
「結果」で答えを出して欲しいもんです。

プラネットの最終原型はネジケン発送の後、ようやく着手でしょうから
まだまだ全然先。気長に待つがいいです。
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2018年08月06日

8月第2週 ワカゾー週報

ガキの頃に狼男アメリカンやスリラーのPVを見てショックを受け
リックベイカーの存在を知り、特殊メイクの道に進む!と決心しました。


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知恵と工夫を凝らして、こんなことばっかやって生きていけたら最高。
一生遊んで暮らすってのはこういう事。


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しかしその当時は本が1冊出たくらいで、まだまだ特殊メイクを
どうやって始めていいのかわからないくらいの時代。

樹脂石膏が欲しければ、何軒も歯科医を回ってサンプルをもらって
それでようやく1回分の量を手に入れ、貴重な勝負に出るという感じ。
普通の石膏やラテックスは、バイトして月に1回東京に買い出しに行き
これもようやく手に入れるという感じ。

同じ趣味を持った仲間もなく、一人で試行錯誤するのみ。

高校に入って進路を決めなきゃいけない時も、俺は後々アメリカに
行って特殊メイクの仕事につくと思いこんでました。
アメリカで一番役に立ちそうなバイトとして、寿司屋でバイトして
どうにか手に職つけようとしたり。

とりあえず、東京に出て一人暮らしだ、まずは映画に名前が出るまで
故郷には帰るまい!とこれまた必死でバイトして金貯めて
上京してみたものの、働きたかった会社は移転してて、その駐車場で
男泣きに泣いた18の春。バカの見本。ザ・無計画。砂漠だぜ東京。

もうなんの為に上京したのかわからない。希望は一瞬で絶望に。
アテもないとはまさにこのこと。マジでタイムマシンがあったら
あの頃の自分のとこに行って、頭の形が変わるくらいのゲンコツ叩き込む。

で、さあどうしようと思ったけど、とにかく作ってゲリラ戦に持ち込むしかない。
雑誌やTVでイベントあればそれ狙ったり、どんどん自力でと作戦変更。


そんな頃、造型の材料を注文した材料屋さんが自宅に配達に来てくれまして。
その材料屋が、鯨井実さん。

あの鯨井さんですか!?と驚愕しました。

上京前、帝都物語で式神を作った若手造型集団ガラパゴス。
当時のスターログにガラパゴスは住所が載ってて、手紙を書いて
作品を見てもらいに上京したもんですが、もう1人、式神を
作っていたのが鯨井さん。


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メイキング本の写真を見て、プロフィールも知ってました。
最初はアニメーターでサリーちゃんよりも前から頑張っており、


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そののちアステカイザーやタロウやレオの合成、光線作画などやられ
俺には憧れの「好きな事で戦えてるプロ」だったわけです。
後に判明しますが、造形仕事の傍ら、材料を多めに仕入れて配達までする
わかってる″材料屋として有名だったんですね。


一人暮らし始めたての初々しく可愛い坊ちゃんの俺に
えらく優しい表情で「こういうの好きなの?」とニコニコ尋ねてくれ
ここぞとばかりに、作品集見てください!とポートフォリオを渡した瞬間を
今でもはっきり覚えてます。月3万2千円の調布のボロアパートの玄関で。


ちなみに今回のWFで原型師希望の若者にポートフォリオを
見せてもらいましたが、当時の俺の1000倍上手かったです。
いやー、時代だなー、みんなすげー上手くなってんなー、
学校あるんだもんなー、写真もキレイだなー。
今生まれてたら俺この方向を選んだろうか?とか思ったり。


で、話は戻りますが作品集を見た鯨井さんが(たぶんそれはそれとして、で)
今、人手が足りないんだけど、手伝えたりする?と聞いてくれまして。



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即、土下座。高山彦九郎ばりの。


たぶん人生この1回だと思う土下座して、使ってください!とお願いしました。
給料はいりません、使っていただくだけで!!と懇願するバカ者に
「もちろん仕事なんだからお金は払うよ」とニコニコの鯨井さん。

絶望が希望に変わった瞬間。上京してよかった!!東京最高!
チャンスはどこにでも転がってる!(←バカ)


それから鯨井さんの工房でお手伝いを始めたのはいいんですが・・・

こ、怖い!

仕事が始まると、チョー怖い。いや、怖くはないんですが
こっちの緊張もあいまって、もう萎縮するったらない。
配達用の車には暴漢対策とはいえ木刀積んでるし、やっぱり怖い。
ほぼ鬼。

昼飯は御馳走になれるんですが、何を頼んでいいのかも
18の若者にはよくわからない。間違えた手順で仕事を進めてたら
「誰が笠井くんにこれ任せたの!」と俺以外の人も怒られる。

そもそも相当生意気で鼻ッパシラが強い俺でしたが、そんな思いこみが
まったく通用しない世界に、調子こいた田舎小僧の鼻ッパシラは




ほぼデスロックくらいまで削られました。

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それまで触れたことない緊張感が工房にあった理由を考えるに
映像の締め切りのキツさってのは想像以上で、映画やCMの造型は撮影日が
決まっているのを絶対に動かせない。機材やスタジオ、役者から
全部ブッキングし直すのは不可能なんで、こっち都合での締め切り変更は
ありえないんですね。本当の本当にその締め切りがのりしろが全然ない
完全なデッドエンド。個人の締め切りとはまったく意味合いが違う。
だからもう絶対ったら絶対で、死ぬ気で間に合わすしかない。
必然的にスケジューリングは命がけとなりました。
そのヒリつきがあったのかも。

でもここでの社会経験が今の俺のすべての基本となってると思います。
ここで揉まれたおかげで、命のブーストのかけ方、自分のポテンシャル
常識では一歩引く場面でも、踏み込んで活路を開くやり方を学びました。



朝一番で工房に来る鯨井さんはいつも手に小さなメモを持ってて
今日の作業のToDoリストを作ってまして。

柱に貼られるそのメモを見てとにかくその日が決まる。
まずはメモの内容をこなすしかなく、必死に仕事覚えて必死について行く。
何度もその小さなメモを確認して、次の作業の準備をしたもんです。


でも毎日が感動すよ。楽しくってしょうがない。

これが映画に出るんだ、これがCMで使われるんだ、とネジ一つでも
ときめかないパーツなんかないくらい幸福な造型の日々でもありました。
ちょっと出たゴミすら嬉しい。ああこれが映画に!って。
夢と希望と理想が常に渦巻いてて、楽しくって楽しくって。
撮影に行くのもチョー楽しみ。CMは弁当豪華だし。
毎日が祭りだって言っていいくらい。


しかし最初に映画に名前が出るかもしれない仕事の中、
俺は出勤途中で原チャリでコケて骨折。
不慮の事故とはいえ、俺が不注意だったのも事実。
一人暮らしの若者には痛恨の大惨事。

でも念願の名前が出そうな映画仕事。養生なんて選択肢はない。
幸い手先は器用だし、材料も扱えるってことで、自分で石膏包帯で
ギプスを作って翌日から工房までチャリで往復10kmを毎日通いまして。

骨折のままびっこひきひき香港ロケにも参加出来て、やっぱり楽しい事ばかり。


その時の給料、骨折したのに休まず働いてくれてありがとね、と
鯨井さんは頑張り代として臨時ボーナスを10万(あれ5万だったかな)くれました。



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(初めて画面に映る造型をやらせてもらった孔雀王ラーガ、作ったのは
上半身をちぎられた時にはみ出た腸。やらせてもらえて腸嬉しかった。)



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(1か月間、ロケびったりで象カステラの製作&操演。シンナーでラリったのは
この腹の中の内貼り作業中。でも日本縦断ロケ生活、象楽しかった。)





鯨井さんがいなければ、材料を配達してなければ、注文しなければ
まったく俺は東京で夢から突き放され、普通の仕事に就いてたかもです。


フリーの造型お手伝いだった俺は、それから仕事によっていろんな工房を
渡り歩いて鯨井さんところもたまーにのお手伝いになっていき
最後の鯨井仕事は黒沢明の映画。ヘビを作りました。


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この時もいろいろ感動があったんですがまあそれはそれとして、
とにかくこれキッカケで俺は造形稼業から足を洗い、マンガ原作や脚本の方に。
いやもう黒澤組は凄かったぜ。


で、いろいろあって脚本から原型に移って、もう10何年。
俺はサンダーロードスタイルを名乗り始めWFに出るようになりました。
そこで何度か鯨井さんの姿を会場でお見掛けするも、俺にとっては
土下座した頃となんも関係性が変わらず怖いし、雲の上だし、
俺の都合で話かけるなんてちょっとどうかと思っちゃうくらい
「格」の違いを感じてたのでなかなか話しかけられない。
うわー鯨井さん見ちゃった、あそこにいる、どうしよう!みたいな。

そんなにお世話になったと思ってるならちゃんと挨拶しなきゃダメだと
ツレアイに怒られても、やっぱりまだ萎縮するわけです。
普段の俺のデケー態度知ってる人は驚くくらい、素の若造に戻らされる。


それからフェイスブックで過去の作品をアップしてる鯨井さんを見つけ
そこでようやく意を決してご挨拶できたという始末。
とんだ腰抜けです。


で、先日のWF。
はい、ここからが本題。

もはやWFではなくCCPの物販手伝いイベントと化し、行列案内の
悲しいポンコツロボと化している俺の前に、鯨井さんが!!

一気に緊張がマックスになりましたが、

その手に!

鯨井さんの手にはあの時みたいな小さな手書きのメモが握られてて、
そこに本日のToDoリスト、訪問するディーラー名が書かれてまして、
その中に俺の名前が見えたわけです!

メモを見た瞬間、俺、この光景を一生忘れない、と思いました。

うわ、ずっと鯨井さんだ!!
しかもこんな不義理な俺を訪問先の勘定に入れてくれてる・・・

反射的に涙が噴き出そうになりましたが、とにかくブースの前にご案内し
これ作ったんです、あれ作ったんです、どれくらいかかりましたと
18の時と同じように、初めて自宅に材料を届けてもらった夜と同じように
作品を見せて必死のご説明。
どうやって話が終わったのか覚えてないくらい。
ニコニコしてなんかすげー優しいなというのを感じたくらい。

後に落ち着いて、フェイスブックでご訪問感謝のご挨拶したら

いつも会っているような再会でしたが、何十年振りの再会でしたね。
これからも我が道を進んで下さい。

という言葉をいただきました。

頑張ります。頑張りますとも。頑張らせていただきます。
あの時声をかけていただいた迷子の子犬は、立派な野良犬になりました。
腕一本で勝負し続けて、どうにかシブトク生き残っております。

他の皆さんにとって鯨井さんがどんな存在なのかはわからないし
知ってる人も多いから、お前何言ってんの?と思われそうですが
俺は拾って貰ったのが心に刻まれてるんで、やっぱし出会った頃の若造に
気持ちが戻っちゃうんすね。改めて、感謝を深くしました。
俺も若手に優しくし、造型し続けていきます。と思いました。


ってことがWFでありました、っつー屁みたいな話。
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2018年07月30日

7月最終週 WtF週報

先日のWF、ブースにお越しいただいた皆様
ご予約、ご購入していただいた皆様、ありがとうございました。

以前はブログ読んでます、という挨拶だったのが
ツイッター見てます、というのに変わったなーと思った先日。
全ミュートしてるのもご理解いただけてるようで何よりです。

さて、どうにか軸一本で空中維持できたマッスルスパーク。


またしても手弁当でやった俺の回転展示を見よ。


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背景のセンス。どうよこのやろー!



で、当日朝、意外に準備がはかどって余裕で出発したものの
準備中、ツレアイが先日買ったばかりのワークブーツにミンクオイルを
塗っとこうか?と言う。いや、いらん。
男のワークブーツなんかガシガシに硬くてスレた方がカッコいいんだ!
そしたら出発前、ツレアイがバンドエイド数枚を渡してくる。
なにこれ?
いいから持っていけ

で、WF会場に着いたら、カチカチのワークブーツの靴擦れでもう、



予想もしてなかった足首がスレて傷になったので、到着して最初の仕事は
泣きながらバンドエイド貼る。そういやおろしたてのブーツは何度か
試し履きしとけ、と言ってたのをメンドクセーな!とイキがって拒否してた
ダセー男がいましたっけ。

結局終日足が痛くて、少女のようにメソメソ泣く。

という話はともかく、バンドエイド貼ってどうにか泣き止んだ俺を待っていたのは
CCPブース、総員2名。

え?

マジで?

あの狂気のクーポン発行して、くじ2回やるんでしょ?
そのあと限定の物販なんか、この人数で出来るわけないじゃん。って言うと
あと稲坂君が来るという。彼はまだ接客の経験があるかもしれないけど
俺は一切ないかんね。ということは実質3人で今日を乗り切るとのこと。

くじの段階ではまだどうにかなったけど、予約は予約で続いてるし
これで物販に入ったら・・・ゾっとする中、物販は何時からですか?
と問われるダイナマイトは「13時からだけど、まあ今売れないって
わけでもないんだけど」と曖昧な答えをお客さんに言ってたが
余計な事言うな!13時ったら13時なの!線引け線!と怒られる。俺に。

そんでいよいよ物販が始まったら、もう30分前から集まった人々が
ジリジリうずうずし始め、列が出来始める。そしたら隣のブースとかにも
かかってきたので、計算や接客出来ない俺が列形成の為に外に出て
手前に貼ってたチラシを剥がして急遽目印にして掲げ
「CCP物販の最後尾コチラです!」と案内を開始。

もともと背中が痛くて、しかも足元は少女のように痛い。
けどそれから1時間、気を抜くと横にはびこる列を何度かヘシ折って
調整しつつ、もう座りたい、腕痛い、背中痛い、足痛い。

どうにか落ち着いたのでブース内に戻ると、嵐の後の充実感が
あると思いきや、どうも俺に対する視線に若干のトゲが。

あれ?いや、俺販売始まって逃げたんじゃなく目の前で人員整理してたでしょ!
チラシ掲げて声出してたの聞こえなかったの!?



「正直、販売が始まってバックれたと思ってました」稲坂浩臣談

コロス

この期に及んでまったく信用されてないという事実に驚愕しましたが
日頃の言動と素行では致し方ナシ!という結論に。くそが。くそどもが!


というわけで、どうにか乗り切ったわけですが
ガイドブックすら一度も見ず、知人の卓にはどこも行けず。
アメイジングフィギュアモデラーの新刊があると聞いたら
RESTOREさんとこ行きます?と誘われたのを足が痛くて
やめとくと断ったその尻で、小走りに走り出す少女。

4から7まで走ったものの、新刊は売り切れてました。天罰テキメン。

ただ帰りに少しデジタル話になってちょっと意識に変化が。
もうスカルピーやってるのはイモだ!もうデジタルだ!と
騒いで戻ってきましたが、俺はイモ野郎なんでまだまだ粘土です。
ただオモチャとして手をつけようとは思いました。えー、後で。


で、デコマスラボさんで展示していただいた


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黒い鉄腕 覆面ルチャ探偵「パドレ・クラネオ」

一生懸命書いた設定がこちら。


ルチャレスラー家族、トルネオ一家は
2人の娘「リリオ」と「セレッサ」の姉妹。
老獪にして反則が得意な老父「アブエロ」と
ドーベルマンにも襲い掛かる恐怖のペット、チワワの「トルエノ」
そしてそれらを束ねるクラネオ一家の長こそが、彼「パドレ・クラネオ」

そして彼は地元警察の諮問探偵として、銃弾をかいくぐって犯罪撲滅に力を貸し、
路上でもリングでも活躍する、正義の覆面レスラー探偵でもあるのだ。

レスラー相手でも、犯罪者相手でもほとんど無敵を誇るクラネオ一家だが
その強さの秘密は、一家に代々伝わる秘石「ジェマ」の与える能力。
ジェマによる超人的な特殊能力は、彼らをさらに強くする。



マヤ・アステカ文明よりはるか昔、南米には多くの文明が存在していた。
そのすべての伝説に共通しているのが9つの地下世界、地獄とも呼ばれる階層の存在である。
名称や言い伝えは様々ではあるがそれぞれの階層世界に神がいるとされていた。
神々は地下の石に自らの力を宿し、その石を地上に持ち出せば
石を通じて神の力を人間に分け与えられるようにしたという。


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石の精霊であり神の赤ん坊である「カラベベ」の宿る神々の宝石
その宝石を加工したジュエリーこそが「ジェマ・デル・ディオセス」
ジェマを持つ者は神の力を扱える。



パドレの能力は硬質化。自らの肉体を自在に変化させ銃弾をはじき
刃物を通さない。黒曜石のジェマの力。


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彼の苦手はただ一つ。
服を着たまま能力を使い、服をボロボロにした事を娘に怒られること。
「パパ!いつもジャケット脱いでから戦ってって言ってるでしょ!」
だが、彼はすすんで銃弾の前にその身を差し出す性分である。

彼らの力をつけ狙う悪の覆面ルチャ軍団デド・セルピエンテと
果てしない戦いを続けながら、ルチャ家族ファミリア・デル・クラネオは
今日も試合と街のパトロールと、たまに世界巡業に出るのだ。



という設定。温泉に現れたサイボーグ猿を相手にハンマー芸者が
ピンチの時に、草津の山奥の木を踏み台に、ラケブラーダで猿を
たたき伏せる謎のルチャドーレスが、このパドレの次女セレッサ。

最初にセレッサを作ろうと思ったんですが、全然上手くいかないので
1週間で出来るパパの方を作りましたという次第。
今後の展開は、まあゆっくりやります。



さて、そんなWFでしたが
個人的には、泣けるくらいグっと来たことがあり、それだけでも
行った甲斐があったんすが、長くなりすぎたのでこのへんで。
posted by サンダーロードスタイル at 13:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月23日

7月第5週 デッチアップ週報

先週書いてた大物仕事が思ったよりも早く発表されましたが
技フィギュア第2弾、マッスルスパークでした。


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ツイッターでも言いましたが、これは完成度80%くらいで
まだいろいろいじる予定であります。が、とりあえずイベント発表用で
まずは無事監修を通過出来まして一区切りで展示という感じ。


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会場特価で先行予約が行われると思います。

というわけでWFのCCP卓で展示される予定なんですが、
卓の番号から何から現段階で俺まだなーんも知りません。

一応、全方向見てもらうのに、回転台用意するから
複製1個増やしておいてくださいとはお願いしときましたが
毎度毎度果たしてどうなることやらです。

本当は、天のキメっぷりをご理解していただくには手の中で
転がして見てもらいたいくらいなんですが、その喜びと発見は
商品化まで待っていただくしかないすね。。
裏や下からとかもカッコいいんで、実物での構成具合を
ぜひ会場展示でご確認を。



で、そのWF。

6−15−01 デコマスラボ卓にて、
久々のオリジナルキャラクターを展示予定です。


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これはアメコミ風オリジナルキャラを作ろうという
デコマスラボ広瀬さんの企画に便乗して、俺のキャラを
こしらえて塗ってもらおうと参加を表明しました。

しかしその段階ではエポパテで女性キャラを作るつもりだったものの
どうにも効率が悪く、その製作を断念。WFに間に合わすには
まずスカルピーでそのキャラのお父さんを作ろうと方針変更。
この1週間でこしらえました。

レスラーで探偵のお父さんです。


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遅れに遅れたので、複製や彩色は間に合わず次回に持ち越しますが
4人家族なので、じりじりと4体作る予定。


デコマスラボでは毎回彩色相談をやってるそうですが


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途中俺も在卓させていただいてる時は、スカルピー造型相談受けてもいいですぜ。
チギナゲの一刀両断でも死なない程度の根性のある方しか無理と思いますが。

そんな感じ。
posted by サンダーロードスタイル at 17:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月16日

7月第4週 ナキガエル週報

大物仕事を軽くひとヒネりして、全開余裕マルダシの俺

と言いたいとこですが、本人の知らぬところで相当負担があったようで
やっと寝られたその夜中に、アリガバリに殺されかけたライダー子役
五郎ばりの声で「うーん、うーん」と棒読みで唸ってたそうで


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そんな弱々しい睡眠をとった翌日、東京は37度だったそうですが
会期終了も近いので、ヘロヘロながらビリケンギャラリーへ行ってくる。

目当てはこれ。


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80年代後半から90年代にかけて、マンガは非常に活気があった気がします。
週刊誌が売れてるのもそうでしたが、とにかく「妙」な作家の作品を
雑誌に掲載するし、書下ろしで大判単行本化したり、輝いてた時期。
まさしく多様性にあふれてました。本当にいろんな個性に簡単に
触れることができていろいろ勉強になった気がします。

そんな時代に、凄い作品を繰り出してきたのが高山和雅。


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緻密な絵はまだ系統を多少予測できるとしても、発想が素晴らしい。
諸星大二郎の突飛さと、星野之宣の論理性を備えながらも
石川賢の幼児性も備えているのにやっぱりそのどれでもない
病的な要素をきっちりもってて、不思議かつ小気味いい。

田中政志のフラッシュなんかも載せちゃったりして
俺の中ではモーニングKCデラックスというブランドは
首輪をつけられない作家を保護する場所と思えてましたね。

そんな作家の初の個展なので貴重な機会で大変ありがたいなと
思いながら見てきたんですが、ちょっと期待してたのと違い複雑。
技術的な事だったらまさしくビンゴだったんでしょうけど
俺が触れたかった世界は思考の過程だったので、その点を強く感じられた
絵が少なくちょっと残念でした。
ただ理由を聞いたら、仕方ない感じなのでなかなか難しいもんです。

こないだマンガ編集者の番組見ましたけど、ほんと編集者嫌い。
凄くお世話になったし賢い人がいるのも事実ですが、業界的にというか
職種的というか作家に対する誠意の無さには腹立たしさしか覚えません。

まーそういう事はともかくさすが高山和雅と思える、他では見られない
突出した個性と作風、作品への気遣いはサイン本にも出てました。


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普段サインを書かないんで、急きょ、色と女性の目を入れて
書いてくれたんだそうですが、素晴らしい!ささやかながら
この少ない情報の中でもその繊細さと的確な判断力にゾクっと来ます。
この行き届いた感というか知性がカッコいいんだよなー。手強い。
返す返すも奇相天覚の原稿が見てみたかった・・・


でも原稿並みに気になったのはビリケンミクラスのソフビ実物。
ん?膨らんで見える?いやー、聞けばよかった。


その後、用事のルートとして池袋に行くか、吉祥寺に行くかで
コース取りを決めあぐね、どっちも行ける新宿に立ち寄る。

そこで武蔵野館の前を通ったとき、あれ、カリコレが週末からだったなと
思い出し、カリテに行ってみたら、



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え?



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あーーっ!

とちょっとで

コールドスキンやるじゃん!

俺の心の疲れた五郎も


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身を乗り出す。



つーわけで、途中で寝そうな予感はしつつもせっかくなので
見てみることに。

そもそも、これ、原作があったわけです。


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なんだかクリーチャー色に染まってない素朴な地方の人が
独自の感性で他国出版までこぎつけたクオリティっぽい
カエル人間との死闘を描いたもの。そりゃちょっと期待しますぜ。

ただ、牙じゃなく肌って言ってるあたりで
こういう要素に対する不安はある。


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異種婚姻譚っちゃ聞こえがいいですが、罪名でいえば鶏姦罪。
フィッシュファッカーなんかどうでもいい。


俺が期待しているのは


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サーティーデイズナイトみたいな、30日間朝がこない
逃げ場のない圧倒的不利な状況で襲い来る、絶対に
話が通じない本能マルダシの怪物どもとの極限サバイバルバトル。

燃えるぜ。

だって発表されてた絵はこれだったもんね


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相手の習性を研究、熟知、逆手にとって戦う知恵こそ
狩人の魂が燃える。さあ来い、カエル人間。
群れによる攻撃力に人間ごときが耐えられるわけがない。
でも一人でも多く倒してモモ肉食ってやる!と意気込む俺に対し

展開した話は



まさかの


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この展開・・・



マッジでふざけんなっつー。
スタッフ全員プラバットで滅多打ちの刑だぜ。

フィーストのスタッフにやらせるべきだった。
あいつら、半ズボンにマンガTシャツでデブ、社会性ゼロだったかんね。



見終わった俺はもうこんな感じ


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クリーチャーに興味がないヤツはクリーチャー出すなっつのよ
美人女優の全身型を取りたかっただけなんじゃねーの?
チャウシンチーの人魚以下ってどういう事よ。あっちふざけてんだぞ?



まあ過ぎた事はしょうがねえ、カリコレにはまだこの作品があるさ


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このブドウこそ、甘いに違いない。




かくして、冷静に見れば結果がわかってると思えるのに
またしてもカブリ物をしている怪物映画というだけで
騙されて貢いでしまう場末のスナックの悲しい言いなり女みたいな
状況が続くのであります。
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2018年07月09日

7月第3週 ノートンペイ週報

たしか結構な余裕があったはずなのに順調に追い込まれておりまして
WFで新作のオリジナル、と思って準備してたものは
もはや夢のまた夢で、とりあえずは今週のヤマを越える事で
精一杯という体たらく。

ま、本業新作そのものは稲坂プラネットマンと並び立つ予定でバッチリ
新作展示できると思いますが、そういうわけで現在は難航してるわけです、はい。



そんなノー外出、ノーインプット、
オンリーアウトプット、ファッキンバーフバリの中



本日最大の衝撃



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ちあきなおみ特番で号泣。




人間、年取ると涙脆くなるって言いますが、経年劣化で
パッキン傷んで液漏れしてんじゃねーの?って思うでしょ。

違うんだな。

他人の人生が、良く分かるようになるんす。

いろいろ経験したおかげで、今まで思いもよらなかった
他人の苦労や悩みが容易に想像できるようになる。

若い頃には知りえなかった社会構造がわかってくる。
こうすりゃ簡単だろ、と思ってたことが、そんなカラクリがあって
思うように出来ないのかと知ったり、そこは頑張れるだろと
思ってたことが、そんな理不尽が密かに罷り通っていたのか、とか
不条理や不公平に翻弄される過酷な現実が年を取れば取るほど
見えてくる。努力ややる気だけでは乗り越えられない壁の存在を知る。

そしてそれに膝を折ってしまう人の弱さもまた理解できる。
その悔しさもまた痛いほどよくわかってしまう。

そんな経験の蓄積によって、他者への共感は深くなり、
他人のエピソードがつくづく染みるようになる。

当然、屁でもねーだろ、と吹き飛ばしたり立ち向かう力も賢さも
つきましたけど、他人の痛みにはどんどん敏感になる。



そんで、ちあきなおみ、である。

日本が誇る希代のシンガー。

その中でも最も有名な「喝采」のヒットから2年後
ワンマンリサイタルをやったそうで。

それ用に作った曲が「ねえ あんた」

7分の歌を本日初めて聞いたんだけど、もう俺



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染みるったらねーぜ。


歌の表現、歌唱方法はいろいろあるけど、ちあきなおみほど
歌唱力のあるシンガーはなかなかいない。

歌唱力だけならともかく、表現力となるとこれまたなかなかいない。

さらに歌詞の切り口が丁寧なうえ、それをモノにした歌い方が凄い。


しばらくして落ち着いて、よせばいいのにもっぺん見てみようと

軽い気持ちで再生したら




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顔が尿漏れかっつーくらい、泣く。






というわけで、ちあきなおみリサイタルの中から

ねえ あんた

お聞きください。





さ、涙を拭いて筋肉彫るとするか。


気分転換にまたガマギラーのセスナが爆発するシーンでも見て元気出してな。
posted by サンダーロードスタイル at 05:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月02日

7月第2週 バーニッ週報

先日のイベントで連載初期、氷上デスマッチの頃の
残虐時代ラーメンマンの展示があったそうで。


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写真は借り物。あ、今日イベントだって時は
アテにしてますギガトンさん撮影。


彩色や発表は知らなかったけど、造型自体は最初から
予定してたもので一番右のポーズのすね。


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サイクロンが担当して俄然更新ラッシュが始まったCCPインフォの
ブログは俺も知らない事が多く、あ?そうなの!?マジで?という感じ。

CCPインフォメーションブログ


正直、他人事のように新情報が判明するのは楽しいす。

で、この画像も見たことなかったんで、俺が補足しときました。


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もともとダイナマイトが野生の勘で生きるタイプなので
CCPにおけるシリーズのくくりはもうメチャクチャです。
2.0はただの焼き直しではなく、コンセプトが違うはずだったのに
テキトーな色替えまで2.0になったりしてるし
ヒストリアも当初の予定とは大きく違ってしまったところ
まさかのラーメンマンが次回ヒストリアで、と聞いてたのに
ニューレトロというシリーズが立ち上がる。

彩色の違いなんでニューレトロカラーとしておけば混乱がないところ
シリーズって言っちゃうもんだから困ったな、と思ってたら
ラーメンマンは通常彩色で出してないバージョン発表なので
ある種新造形でシリーズ発信力高し。もう何がなんだか・・・


しかしまあ、平たく考えれば別にシリーズ名の名札書いて並べるわけでもなし
名称やシリーズ名はどうでもいいでしょ、と思ってます。
というか思うようになりました。

最初はきちんとしたいとは思いましたが、ダイナマイトに首輪をつけるのは
ヒャクパー無理なので、まあこれはこれで行きあたりばったりでも
いいんじゃねーの?と。男が小さいこと気にしてもしょーねーぜ。

問題は造型や彩色がどうか、という点。

そこで納得行く商品を選んでもらえばよい。



現在CCPでの造型のタイプは、大きく分けてアレンジと原作があります。

わかりやすいのはこないだ発売になったサンシャイン。

アレンジがこれ。

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原作がこれ。

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で、ダイナマイトも言ってましたが実は売れるのはアレンジを入れた方で
今風のカッコいい処理、まだ見ぬ処理を入れた方が喜ばれるという事実があります。

原作の嶋田先生もアレンジ強めの方が面白がってくれるらしく、
目新しさや刺激、可能性や創造性を探るならアレンジあった方が楽しい
という事なのかもしれません。実際ダイナマイト判断の過去商品がキン肉マン本編に
反映されているという事実もあるので、アレンジの魅力、恐るべしです。

一方、昔から読んできたりTVを見てともに育ってきたファンは、その時、その絵に
忠実にあってくれ、と望みます。俺もそっちなので、出来る限り当時の原画に
合わせて、と考えて造型するんですが、実は原作に忠実だとアレンジ強めより
売上的には弱いという現実が出てくるわけです。

え?原作合わせがアレンジに負けるの?ウソでしょ?って俺なんか思うわけですが、
まーこれは単純に、フィギュアを買う層が本編を熟読したり、TVを何度も
見直したりする層とは必ずしも一致してないという点があるんでしょうね。

立体物での情報量や魅力を高額な商品に乗せる場合モチーフがなんであれ
単純にそのまま作ってはどうにもならん時代になってきてるという事もある。

特にキン肉マンは40年前からの連載なわけで、その当時の情報を
現代に持ち込む場合、どうしてもアレンジ、もしくは情報の付加が
不可欠になってくるのかもしれません。



だとしても

いや、誰がなんつって世間の流れがどうであろうと

俺は原作が好きだし、スゲー魅力があると思ってますんで
原作寄りが欲しい。作るんだったら原作に合わせたい。

だから読んでない人には原作を読み直したくなるような企画立てて
マンガそのものの魅力を再発見してくれ!と思って稲坂君と立ち上げたのが
ヒストリアです。

俺らはもうじっくり練って作って、どうよ!って感じで出したものの
売上的には決して、よしシリーズ継続!とはならず、様子見しつつ
慎重に進めましょうという事に。ダイナマイトも実は原作造型が
大好きですし、実際ヒストリアやバスターはベタ褒めでお気に入りですが
会社の経営を任されるとすると、売れるものをきちんと出して行く
必要もあるわけです。

かといって造型を増やせばその分、直接金型代に響いてしまうので
どうにかパーツ差し替えとかで工夫しないといけない。

だから彩色でも工夫できることを日々いろいろ試してますが
その一つがニューレトロだった、と。
たしかにこれは初めて見せてもらった時、面白い!なんすかこれ?
となったんで、こういう工夫で別の購買層を開拓できるのであれば
大いに歓迎。ここはダイナマイト&サイクロンに期待している部分です。

俺には想像すらできなかったアプローチですが、もしこんな形で
初期の原作寄り造型が伸びるとなれば、またこの方面の造型も
需要が増えるって事でそうなると俺も嬉しいす。

現状では

CMCシリーズ、始祖編シリーズ、2世シリーズ、ヒストリアと
各シリーズが続いてますが、ニューレトロが今後どういう形で
絡んで展開するのか、たぶんダイナマイトも読めてないと思います。

ガンマンをテカテカにしたら意外にハマった!とか実際にやってみて
大発見なんつーことになったら、それもやりそうですしね。
いずれにしてもなんでも試して、挑戦して欲しいす。
サンシャインもどうなるか試してみて欲しいしケンダマンとか
モロにオモチャ系なのでツルテカ状態を見てみたい。
ま、ネジケンに関しては稲坂君をそそのかすしかないんで
余裕が出た頃でちょっと水向けてみます。

というわけで
ニューレトロは実際に見てみないとわからない謎の魅力もあるので
今後増えるイベントなどで、ぜひ実物確認してみてください。


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2018年06月25日

6月最終週 ゴエンビキ週報

まーほんと他人にはどうでもいい話なんですが
モノを作ることには責任が伴うと俺は考えております。

たとえば、後味の悪いイヤな話をするのは簡単。
作り手が話を考える時の気安さ以上に、聞いてる相手を
傷つけるのは簡単。逆に楽しい話や感動する話はちょっと難しい。


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これはどちらも道徳観を共有するなかでの揺さぶりだとしても
善にまつわる部分はより繊細であるし、怒りや悲しみより
笑いや共感は高度な感情だからです。


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相手の感情を揺さぶって影響を及ぼそうとするわけですから
ウソがウソたるゆえん、今そのウソをつく意味を含めたうえで
作り手が可能な限りすべてコントロールして周到な大ウソを用意する。

だから商売だとはいえ「あえて」話を生み出す場合、そこには
大きな責任が生じると思うわけです。誰も傷つかないウソが一番いい。

当然、作り手に要求されるのは周到さです。これは作劇も造型も同じ。
相手の感情を読んで、そのわずか先を気持ちよく引っ張っていければ
それは非常に周到な状態で、気持ちよいウソ、すなわち娯楽を成立させうる
基盤を見事作っていると言えるでしょう。

しかし周到さに要求されるのは知恵です。勘や本能でどうにかなる
場合もあるかもしれませんし、それをやってのける天才肌もいる。
が、たいていの場合、経験や経験に基づく論理的な予測が周到さにつながる。
単純な知識というよりは応用力が必要なんで知恵ですよね。

でも知恵ってのは姿勢といえども、ある程度知識がなくちゃ構築できない。
応用技ですから。

だからいつも言う話ですが、バカじゃいいモノは作れない。
バカが作ったものはすぐわかる。


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バカじゃない工夫や努力が、共感や感動を生むわけで
そのために一番下支えになるのは知識。それを応用して知恵を生み、
知恵によって表現の行程を探り、ようやくその表現をどう実現させるか
やっとこ技術の出番と相成るわけです。

今、俺は久しぶりに作りたいキャラクターにたどり着き、それを
どう構築するかいろいろ調べてる最中です。
その為にはいろんな学説を知らねばならず、自分の勘の裏付けを
とれないと表現までは進めない。しかし裏付けさえ取れれば
確信をもって表現できる。だからもうクソみたいに面倒クセーすが
ただただ必要な事を学ぶしかない。

というわけでこのところ調べものをしようとしていろいろ本を買って
何かにつけて読みまくっているわけですが、新しい学説のものは高い。
どんだけ使えるかわからない内容に7000円とか、なかなか
踏ん切りがつかないもんです。なるほどいい内容だと思っても本当に
必要な部分は数ページかだったりして、3500円くらいでも
まーウソみたいに踏み切れない。謎のボーダーがある。

オモチャで3000円は全然迷わないし、映像ソフトも迷わない。
1冊でも画像が豊富だと本でも悩まないけど、文字資料で3000円を超えると
まーどんだけ悩むんだっつーくらい迷ってしまう。
活字大好きなのに、本に資料性を見出す場合、どれほど高度な
論理性に感心しても文章だけだと二の足を踏むらしい。なんでだ。

というケチ臭い事実に札幌の本屋で気づく。ちょっと旅行で興奮してるのかも
しれないな、と思いつつ、帰ってからゆっくり検討しよう、と
戻ってきたところ、帰って開いたPCで



一瞬の迷いもなく購入した



山勝、「ザ・カラテ」ミニカードセット。3500円。


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アルバム2つ付き。ラッキー!

あれだけ本の値段で悩んだのはなんだったんだと思いつつ、
こんな人生でなんの役に立たないものにすぐ金を払っちゃうのは
一体どんな理由があるのか、考えたくもないすが、
まあ、嬉しいか嬉しくないかで言えば、クソみたいに嬉しいすよね。

ミニカードってのは今はどうなのかわかりませんが、
昔は5円だ10円だで引くクジみたいなもんで、当たりが出ると
カードホルダーであるアルバムが貰えたり、大判印刷物が貰えたりしてました。

巣鴨のプロレス格闘技グッズショップに寄って偶然発見した
ザ・カラテのカード。
ゴジラやマジンガーのカードの記憶はあっても、こういうのは知らなかった。

その時は10枚くらい買ったんですが、オークションでまとめて見つけて
興奮して買ってしまいました。


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アルバム、嬉しい。


この箔押しっぷりが贅沢。


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山下タダシになぜここまで賭けたのか?
彼が愛されるとなぜ思ったのか?

すべてが素敵な時代の証拠品。

幸せおすそわけで、少しタダシギャラリーをお見せしましょう。


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こんな素敵なタダシがたくさん。

裏も読み甲斐・・・ありっちゃ、あり。


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笑顔



しかしそんな笑顔からのー


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タダシや。食べ物粗末にすると目がつぶれますよ。


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とにかくアイドルにうつつを抜かす人を完全にバカにしてましたが
ちょっとポーズ違う写真だけでも嬉しいもんですな。


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というわけで、青春の1P。


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とにかくまだ数十枚欠けてますけど



もう買わないぞ。
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2018年06月18日

6月第4週 ナナマンポ週報


一日に場合によっては400歩しか動かないナメクジみたいな足腰の俺が
1日1万4000歩も歩きまくった5日間。なかなかの札幌旅でした。

途中、ツレアイが38度の熱を出し、病院まで連れてったりしつつを
全部を時系列で記すとキリがないので、テーマごとに。

しかし、クソ長いコラム的な文章を好まず、スマホでスイスイのお気軽
ビジュアルしか期待してない脳タリンどもの為に、しょーがねーな
まずはより抜きサッポロフォトアルバムを先に。




千歳空港で、

シュタイフのぬいぐるみと遊ぼうコーナーの行くと


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巨大オランウータン。死亡中。

薄暗い中、子供がこの状態のまま足を引っ張って向こうに放り投げてました。





六花亭札幌本店の前にいた犬、チンタ。


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入ろうとすると姿がドアに映って、俺の足を引き留めようとする名犬。


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まさか創業者との悲しいエピソードが?と思ったら、店の人いわく
ただの犬像を買ってきただけだって。よかったぜ。




北海道博物館のリアルなレプリカ。
努力の産物。楽しそうな仕事だなー。


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と、それ必要?という比較参考物展示。


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サッポロのカラス。

動じない清掃員の人が凄い。


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北大植物園、食虫植物エリアの


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枯れたハエトリソウ。初めて見た。




赤レンガテラスの便所の表示。


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少年よ、大便は左へ行け、みたいな事なんだろうか。
こんなボイーズビーあるか!偉人への敬意どうした!
ただ非常に従い易いのも事実です。



薄いすが、帰りの飛行機から見えた円状の虹。


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よく見えるらしいすが、俺は初めて。
最近飛行機乗って寝ないので、窓外が楽しくてしょうがないす。



と、一般向けフォトアルバムはここまで。

ここからテーマ別に北海道旅行記です。



スイーツ

千歳空港のロイズチョコレートワールドのベーカリーが素晴らしく


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歴史の展示内容も素晴らしかったですし、工場の見え具合も素晴らしかった。
デモールディングという脱型の言い方を初めて知って、
俺も使おう!と思った時のバカ原型師


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チョコ好きは寄って損なく、俺らは帰りもそこでパンを買いました。
ちなみに向かいにあるスタバは、スタバ経験中もっとも優しかったっす。
到着早々、中国人観光客がギャーギャーうるさくうんざりしている中
差し出したスタバカードの種類を見て喜んでくれた店員さんの書いてくれた絵。


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またしても無駄に上がる俺の女子力。


ソフトクリーム関係は随分食いまくりましたが個人的に最強だったのは
北大学食の手前にあるパン屋コップパンのソフトクリーム。
まさしくこれだ!という飾らず騒がず、ど直球のソフトクリーム。2回食いました。

市内で一番だったのは赤レンガテラスのパン屋コロンの山中牛乳ソフト。


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この出来は圧倒的で、今回の旅行ではNo1レベル。口にネットリ残る
クレミア系のマズソフトが1点なら、これは10点。空気含有の食感ばっちり
甘さくっきり、風味しっかり、後味スッキリでまさに理想的。
空港でのNo1が牛乳カステラの店の北海道牛乳ソフトでしたが、惜しいかな
脂肪分か乳化安定剤か少しだけレシチンっぽさが舌に残る。それがなかった
コロンは驚きでしたぜ。いやお見事。パンも攻めてるし、美味かったなー。


六花亭

で、実は滞在中足を運ぶこと5回。普段は通販で済ませているこの御菓子屋さんに、
俺は絶大な信頼を寄せております。理由はただ一つ。マジメに商品開発をしている。
これに尽きます。看板商品のマルセイバターサンドは全然好みじゃないんですが、
他の御菓子のヒット率は相当なもん。そして喫茶や料理が味わえる道内の店舗に行くのを
非常に楽しみにしてましたが、これも想像以上。特に郊外店舗と札幌本店は全然違ってて

ツレアイがこんな状態でひとりホテルで熱で倒れている時でも


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それをほったらかして俺一人で寄ってパフェ食う始末。




読書も当たり中だし、もう至福。


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店長さんやホール、キッチンの人とも話をさせていただきましたが
非常に気持ちのいい職場環境が、ちゃんと味につながってる印象でした。
好きで工夫している感のある料理が味わえるのは、やっぱ楽しいもんで
都内でこの状態に出会える確率の低さたるや、もう酷いもんです。

今回札幌で食ったバーガーやスープカレーは正直、大学生のお遊びレベルで
まったく土俵に乗れてない感じでしたが、お菓子に関してはここ
六花亭を筆頭にかなりそれぞれレベルが高く、中でも大量生産を担いつつ
姿勢が崩れてない、トップランナーの矜持みたいなのを感じられました。
そだねー名称買収問題もちゃんとホメておきました。他県の泥棒どもから
イメージを即守った姿勢、行動力。男だぜ。って、店員女性ばっかでしたが。



北大キャンパス


俺、大学構内ってのはほぼ入ったことありません。芸大くらいかな。展示目当てで。
北大は中に博物館と称して大学内の研究や歴史の展示があるんですがまあなんつーか


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まぶしい。眩しいとしか言いようがない。若い頃に他人の金で研究できて、
教えてくれる先人が近くにいて、資料が豊富にあって、切磋琢磨して
刺激しあえる仲間がいて、と考えるだけでクラクラするくらい眩しい世界がここに。
この幸福感を俺はどう理解すればいいんだ、としばらく混乱するくらい。

もしもう一度人生があって、若い時にこんな大学に行って勉強・・・とキャンパスに
身をおいて真剣に想像した時、いや、やっぱりこれはねーな、とハッキリ悟りました。

最強に体力使えて多感で吸収できる人生のもっとも眩しい時間帯を、実社会で腕一本で
経験することと、籠もって勉強することを天秤にかけたら、やっぱり次も実家を飛び出し、
根拠も保証もなく映画の世界に飛び込むと思うし、飛び込んで本当によかったんだと
実感できました。ずっと隣の芝生は緑に見えてたけど、やっぱ俺はこんな素敵で贅沢な
キャンパス生活は無理な野良が本性。どうも俺には過ぎた世界でした。

でも研究、ほんと楽しそう。


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北大植物園

実は滞在中2回も行ったんですが、非常に居心地のいい場所でしたね。広さや管理もそうですが、エゾリスや謎の小鳥たち、スズメバチからカモにカラスとにぎやかこのうえない。
特にアイヌ関係の植物たちは一気に見られて本当に素晴らしい。原始林もわずかながら
雰囲気を味わえて素晴らしい。帰ってきてから中に博物館本館があったのを知りましたが
2回も行って、そんな建物は見かけてさえいない!本当にあったのか!?
それはともかく問題は北方民族資料館、ここにアイヌ民具の展示や映像展示があるんですが・・・


アイヌ関係


今回はアイヌ関係の資料に触れたいという目的もありました。まあ一般的なアイヌ関係というと、いわゆる迫害を受けた少数民族という図式でインディアンと同じく悲劇的な歴史を持つ人々って感じなわけです。まあそれはそれとして、そういう事情を利用して金儲けをたくらむクソ野郎も多いのが世の常なわけで、ある種の助成金や寄付や権利を手に入れる為なら、学術的な裏付けがなくてもわめき散らそうというヤカラが多くたかってるわけです。
実際、いわゆるアイヌ民族が受けた仕打ちは不当かつヒドいもんで、常に新政府、松前藩を憎む俺なんか一緒になって蜂起したいとこですが、きちんと理解調査もせずに
ファンタジー人種で神とトモダチ的な箱に押し込むのも間違ってるわけです。

俺にとって重要な年代は擦文どころかオホーツク文化が流入する以前。まだイヨマンテで熊を捧げる前で、道内にいなかったイノシシを捧げてた本州と交流しつも稲作を拒否した時代での文化形成。そこにこそアイヌの本質があると睨んでます。

市内で一応専門家の指導を受けたアイヌ料理膳も食ったりしたんですが、オハウ、つまり椀ものが出汁もなく調味も塩だけだったのに対し、いただくものすべてが神だから手を加えることがなかった、と言ってたことが印象的。そういう曲がった発想というかファンタジーがますます考古学を遠くするんですが、ファンタジー込みで現代を生き抜き継承されるいびつな現実にも納得。しかし人類はネアンデルタール以前から調味してますし、加工技術の発展など考えても美味しく食う工夫はずっとやってましたが、まずは宗教と同じく信じやすいパッケージングありきなのはいつの世も同じか、と。

歴史は清濁どうあれ正しく理解される必要があるのにアイヌにたかる蠅どもは事実をネジ曲げ都合のいいように仕上げている。ようにしか思えない部分が調べるとたくさんでてくる。

そんな疑問が氷解する映像が北大植物園の小さな北方民族資料館にありました。
だよな、おかしいと思ったぜ。というこちらの疑問への裏付けと思える映像が
確認できたのは貴重でした。いつか詳しい人とじっくり腰を据えて意見交換してみたいす。




お化け屋敷


まず驚いたのはお化け屋敷が向かい合って2カ所あったこと。俺が期待してたのは・・・
呼び込みから判断するにこちらだなと思ったお化け屋敷に入る。


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基本的によほどの場合でない限り、仕掛けで驚かせが成立することはないわけで、
怖がらせるには演者のタイミングとセンスによるところが大きい。あんまグイグイ
くるとお化けじゃなく人としてカチンと来ちゃうし。という点ではここ、実に巧かったと
思います。出過ぎずしかしきっちり脅かしてもらい、最後出口も案内してくれました。

素晴らしいのは何度かルート的に暗幕エリアの外に出ることとなり入り口横を
通らねばならないんですが、その時入り口のモギリのおばさんの後ろに座ってる人が
タイミングをみて紐を操るんですね。そうすると外に出て気を抜きかけた人めがけて
オバケがビローンと襲ってくる。すぐ紐で吊ってたとわかるんで誰だ!と
紐をたどって見ると3m向こうに知らんぷりしてトボけた顔のおばさんが


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紐の端を掴んでいるのが見えるわけです。このやられた!という微笑ましさと、
トボケっぷりのプロフェッショナル感が素晴らしかったです。
ここは東京の人達の出店だそうで関東でも見られるみたいですね。


見せ物小屋

ゴキブリコンビナートという団体らしいんすが地獄からの使者スパイダーマンの敵の名を冠する資格など全然なく、大学生の悪ふざけレベル。演目は樺太原人、茨城のレディース総長、気の狂ったOL、ヤモリ女を順繰りに見せますが基本構造は全部原始人ネタ。いつでも入っていつでも出られるスタイル。因果や不幸な味付けはなく、完全にただのあらびき団。乾いた失笑くらいはできます。
驚いたのは最後にモギリに座ってた老人が安田里美そっくりだったこと。
縁のある人だったんだろうかそれが一番気になりました。


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オートバイサーカス


昭和のサーカスでは球状のケージの中で2〜3台のバイクが縦横に走り回るというのが定番。
これはグローブオブデスと呼ばれる演目。


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しかしこの札幌中心に興行して、由緒あるキグレサーカスの流れを汲み、日本唯一の
ワールドオートバイサーカスが行うのは円筒状、つまり蓋のない巨大な樽の中の壁を
バイクが走るというもの。

名称はウォールオブデス


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しかも1台で。  俺はこれ見たことがなかったです。


入場料を払って樽の上に登って
その中を見下ろす限り、正直、成立するのかなというのが印象でしたが、
いやもうこれが一番声が出た。

ただ走り回るだけでなく、おヒネり、つまり樽の上のフチにいる客の差し出した紙幣を
走りながら受け取る。そうは言っても客目線からすると、差し出した手の目の前に
バリバリふかして勢いついた単車が迫るわけですから怖いったらない。


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で、2人目がびびって落としてヒラヒラと舞う紙幣を、ライダーはそのまま
次の回転で見事拾ったもんだからもうみんな「うおー!」ってなりまして。
ライダーもやったぜ!って満面の笑顔で。いやもうスゲー盛り上がって。

もうそこからは樽周辺は一体化。次々と差し出すおヒネりを受け取り、目隠ししたり、
湘爆ばりにシートにあぐらをかいて、横座りしたりするけど、ほぼ直角のまま回転し続るライダー。フチぎりぎりまで迫るバイクのタイヤは迫力満点。


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宮大工が作ったというヒバ製の樽は単車の重量を受けて観客側に膨らむ感じで
その重量感もまた迫力。もし俺が多感な時期にこのショーを見たら、この仕事に
つきたい!と思うくらいカッコいいオヤジのライディングぶり。個人的には
ライダーであるフジタさんがちょっと狂い咲きサンダーロードの仁さんに
似てんのが、またグっと。ヤマハの単車を駆り、途中日の丸をバーっと出して来た時はもうウワーっと。すげー日本の祭りここにあり、って感じでした。

終わった後、樽の中の壁を若手がチェックしているんですが、先輩のショーを
どんな気持ちで見てたんだろうなと。消えゆくこうした祭りの出し物の中、
なんか少し希望の光が見えた気がして、これまたグっときました。
札幌で育ったツレアイは昔見たことあると言ってましたが、今回、特に
期待してなかったけど見られてよかったNo1で本当に胸に響くいい時間でした。


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屋台

屋台というかテキヤみたいな浮き草稼業は若い頃、家にいたくないような半グレのニーチャンネーチャンにはちょうどいいわけです。顔見るとみんなそんな感じでしょ。
でもそんなノリだけで地方回りする過酷な稼業はだんだんと若さや勢いだけじゃやっていけなくなる。商売としてそこそこ本気でやらないと生活も当然厳しい。それはこの業界だけのことじゃないですが、勢いだけだった仲間は年を経るに従い、次々と淘汰されて本気のヤツしか残らなくなってくる。テキヤでそこそこ年いってるのは足抜け
タイミングを失った死んだ目のヤツか、テキヤ大好き!という生きた目のヤツのどっちかだと思います。そんな中で生きた目をしてる人の面構えの良さったらない。
しぶといというか、手強さというか、年月を生き抜いた風貌が実に魅力的。
例えば原型師という職業で、俺は年を重ねてあんな風に味わい深い面構えになれるんだろうか、とか考えさせられながら、飴屋のおじさんに写真撮っていいか聞いて、撮ったのがこれ。


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買ったのがこれ。


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型から俺が全部作ってるんだ、って自慢してました。





まとめ

他にいろいろ行った場所もあったんすが、まあ概ねこんな感じでしたかね。
ツレアイのご両親と一緒の機会も多く、接待場所としてとにかく展望台で
大倉山、藻岩山、テレビ塔と、なんでこんなに登るんだっつーくらい
展望台に登って遠くを眺めるわけですが、その度にこの親子は
「あれが100年記念塔だ!」といちいち俺に教えてくるわけです。
いやもうわかった。そんな塔知らないし、興味もない、と最初は
思ったわけですが、あんまり言い続けるのでとうとう最後に近くまで行って
見てきました。


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間近で見るとそれなりに迫力。デザインはたしかにカッコいい。


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旅行日程中3日間雨で、1日木枯らしの吹き荒れる曇り。
ようやく最終日帰る寸前晴れた空にそびえ立つ100年記念塔は
えー・・・雄々しかった。ような気がします。



さあもう今月は一歩も出歩かず、仕事するぞ!!
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2018年06月11日

6月第3週 フルハシバリ週報


男なんて一歩外にでたら、鉄砲玉でいいのよ。
すぐ電話したら捕まるとか居場所がわかってるとか
首に縄がついているような男なんか、こっちから願い下げだわ。


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と渚まゆみに言われるのであれば、納得でありますが
言ってるのは残念ながら、俺であります。


基本的に俺はたいへんレスポンスの良い男ではありますが
その理由は、連絡云々なんつークソみたいな事は即片づけ
終わらすに限るってだけで、連絡は来ないに越したことはないし
すぐ連絡がついて捕まる状態ってのは鬱陶しいなと思うタチ。

とはいえ現代はいろいろありますから連絡つかねーとしょーがねー時も
あります。が、基本的には理屈はどうあれ、首輪うるっせーな、です。
あのバカ鉄砲玉だから出たらもう連絡つかねーやって扱いで十分。

だいたい一歩外出たら荒野だぜ。新宿だろうが銀座だろうが関係ない。
周囲は全部敵だし、そこで全部自分で判断して自力で生き抜くのが理想。
地下鉄が止まって真っ暗になっても、地震が来ても、狂人が迫っても
自力でなんとかする心構えだけはしとかなきゃいけないし、する。
ガソリン、奪う。ミュータント化、する。水着女、抱く。弱者、助ける。
連絡、気にしない。そういうこと。


というわけで、今週の俺は鉄砲玉、ネット環境とは程遠い一週間を
過ごしてくる計画となっております。


行く先は


蝦夷地


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何をしに行くかというと、




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札幌まつりで設営されるお化け屋敷。これを見に行く。


なに?アタマがおかしい?

バカヤロウ、ネズミ王国と何が違うんだ。ヒャクパー同じだ。

つーわけで札幌まつりの中島公園がメインディッシュ。
これを自力で運営してずっとやってるんですからね。
カッコいいとしか言いようがない。


祭りってのはいろんな解釈があり、基本的に神事って事になってますが
俺に言わせりゃ笑わせんなって話です。相撲がいい例ですが、とってつけたような
後付け解釈で、一部の層や集団に益をもたらすという図式がほとんど。

別に騒いで金儲けしたいのはいいけど、いちいち設定甘々の神だ仏だ作って
伝統だなんだって皮かぶって隠れるなよ子ちんぽこどもって思うわけです。

1年無事でスゲーよかったじゃん。と権威も格式も関係なく普通に喜んで
素直に感謝すればいいものを、感謝するにもいろいろキッカケが必要なのが民草。
そういうとこ足りねえから、まんまと宗教野郎たちにつけ込まれてしまう。

ただ便器だって、ここを狙って小便してください、という点を作ると
周囲にビシャー!ってのを少し防げるわけですからキッカケってのも
あながち悪いわけではない。

気持ちよく騙されたい、無責任な夢を見たいってのは人間の本能でもあり、
そういう意味では映画でも小説でも宗教でも一緒。
迷惑かけず楽しければそれが一番。俺だって毎回よせばいいのに
安SFやホラー映画に儚い願いを乗せ、お布施を絞り取られてますしね。
これに関して言えば現世利益ほとんどねーのに、払っちゃうんだな。


そんな様々な思惑が交錯する中、開催意図はともかくただただ
人が群がるお祭りを盛り上げようと、人だかりに乗じてまんまと
金儲けしようと突飛なお店を出して商売するのがテキヤ。

テキヤは任侠映画だとヤクザと混同されがちですが、れっきとした商売で
きちんとしたルール決めに従って管理運営されてる実に魅力的な
お祭り便乗集団。



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見てこのヒロキの明るさ。楽しそうだなー。
祭りに関わる人はこういう笑顔でいて欲しい。インチキなんかするわけない。



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見てこの田所康雄の笑顔。テキ屋というか香具師はこうでなくちゃ。
こんな人達が悪いことするわきゃない。楽しく売ってくれる。



すぐ刃物を振り回したり


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抗争おっぱじめるのはあくまで映画の中だけ。


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喧嘩は祭りの華だなんてのはタワゴト。
女子供が参加するんだから楽しく笑顔でやるのがお祭りで
テキヤはそのお手伝いをします。面白かったら多少のインチキも許す。
つーか、適度に胡散臭く不真面目であってほしい。

10年近く前の日報で、インチキ占いに喜ぶ俺




そういうわけでテキヤってのはもう最高にお祭りで気持ちが盛り上がっちゃって
緩んじゃったサイフの紐を狙う代価として非日常を存分に味わわせるという
まさしく参加者にとってもWinWinな関係の存在と言えます。

しかしそんなテキヤも近頃は普通の屋台ばっかじゃないすか。
安っぽい粗末な食い物を高く売る似たような店ばっかってイメージで
全然センスオブワンダー、非日常が足りてない。
手堅い食い物なんかいらねーでしょ。ナニコレ!?ってのを食いたい。

現代の諸事情もわかるけど、もっとぶっ飛んでて欲しい。祭りなんだから。
だから縁日に簡単な屋台だけってのは実にもったいない。
どんどん失われる多様性喪失の波がここにもですよコノヤロウ。


祭りの本質で言えば、移動カーニバルが正しい。

屋台を遥かに超える非日常で攻める移動カーニバルは素晴らしい。

アメリカとか観覧車組み立てたりね。大仕掛け最高。バカすぎて素敵。


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(ちなみにサーカスも非日常ですが道化師のソネットが聞こえてくるから俺ダメ)


で、なかなか現代日本において移動カーニバルクラスのお祭りが
行われる場所は少ない。だいたいみんな神輿だ山車だ御柱だとかばっかで
テキヤ方面への注力が圧倒的に足りてない。いいんだよ神事はテキトーで。
一番大事なのは出店の充実だろ。似たようなのばっか増えやがって!泣くぜ!
俺は祭りが嬉しい!と思って盛り上がってる人と盛り上がるでしょ!と
必死になってる人の生きざまが見たい。そういうのに触れたいんだ!

という俺のストレスを発散してくれそうな祭りが札幌は中島公園にあるというのは
随分前から聞いてました。

で、ちょうど一年ほど前、見世物展に行った時、現存する最後かもしれない
中島公園のお化け屋敷と見世物公演を体感しようと心に決めたわけです。


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決意させた時の週報



見世物小屋ってのは、背面の闇を超えて、やっぱカッコいい。



というわけで、当然仕事を持ち込みつつですが、
一週間ばかり北海道に行ってきます。ノーインターネット。

腹巻も買ったし準備万端。もう屋台で冷たいモノ、すげー食うかんね。
古本屋で郷土資料探すし、北大で中谷先生の研究も見ちゃうもんね。




で、最終的にこれくらいがっつりお化け魂を身に着けてくる予定。

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では来週の無駄な土産話を待て。
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