2020年01月13日

1月第3週 キカレマシタ週報

今日一番質問を受けたのは「サンダーさんCCPと喧嘩してるんですか?」
そしてそのまま「CCPの仕事をしなくなるんですか?」で
サイクロンからも「#CCP肉」に反応しない宣言、ちょっとザワついてましたよ、と。

え?俺の周囲はみんな黙っててなんも言わないし(全ミュートメーン)
面白映像しか上がってこないけど気にしてるヤツなんかいねーだろと思ってたら
けっこうどころか会う人会う人言われて、ちゃんと説明してほしいとまで。
あげくダイナマイトまで、説明しといて、と。



つーわけで説明しますが
現在全開でドッキング作ってるので御承知のように
CCP仕事は進行中だし、この後も全然続きます。

キン肉マンの超人を作るのは本当に楽しいし、光栄。
加えて自分で言うのもなんですが、結構向いてると思うので
フルパワーでこのままやらせていただきたいと思っております。

以上!

と要点だけ言えばこんな感じ。



じゃ、納得しないかもなんで詳細に触れるとそもそも

俺が40周年合わせで尋常じゃない量を作ってたのも皆さま御承知かと。

グレートから始まり、カメハメボンベ、スグルヒストリー、タワーブリッジ
万太郎にミートと、20体以上。を7か月くらいの間にやってたわけです。

でドッキングが始まったらもう集中させてもらうというのは4月から
言ってたこと。複雑な4体を2か月ではキツい。3か月は俺が死んだと思って
CCPを経営しといて欲しいというのをずいぶん前から言ってたわけです。

俺が前線から離れる間、サポートとしておさいさん原型でシルバーマンとか
将軍が入ったのはそういうこと。
(将軍に関してはまたいろいろ説明が必要そうですがそれは後ほど)


正直、原型師のキャパを遙かにオーバーした作業の連続にそろそろ限界って頃に
催事やその他の作業を含め、サイクロンが社外からサポートという話に。

これはフィギュアだけでなくアパレルや他の商品を扱うのに
CCPの中にいると制約が多すぎる。社内での社員的な拘束を極力下げ
フルパワーで販売に注力するには外部から動くということに。

そこでとにかく一回仕切り直し、サンダーは原型に集中できるよう、
サイクロンは販売に集中できるよう、ダイナマイトは企画と生産管理に
という形でそれぞれが一番力を発揮できる体制をとろうって話になったわけです。

ところが、そこまでならまだいいんですが、おかしなことを言い出すのが
ダイナマイト。これはベンチャーの社長にありがちな事ですが
まー思い付きでなんでも言う。
良く言えばいわゆるフラッシュアイデアでもあり、整合性がとれてなくても
朝令暮改だろうとなんだろうとグイグイ行くのが社長の仕事。
だとしても、おかしい思い付きはおかしい。って言ってるのに聞かない。

仕切り直しついでとはいえ
素人宣伝部なんかクソの役にも立たないんだからやめるべきだと言っても
全然理解しない。どころか勝手に気が向いた時だけ書くツイッターや
インスタに、俺とサイクロンが情報を管理して盛り上げようといろいろ
画策してたことを台無しにして好き放題。

しかも上から目線でプロレス仕掛けてきてるんだと思って、そのままだと
性悪にしか見えないからせめて俺が反応してやって救ってやるかと、
キツめの返しをしたら普通にダメージ受けて真面目に抗議してくる。
プロレス出来ないなら俺の名前を出さないで欲しいっつーと
いいです、って言うのでじゃあもう今後は原型に専念して
情報はノータッチでフォローしないから、という話が真相。
(ちなみにちょっと前まで俺は何言われても気にしないと豪語してたけど
今日は「俺は実はメンタル弱い」と言う。なら俺の説教が効くはずなのに
鋼のメンタルでビクともしねーっつーのはどういうことだ!と怒ったら
爆笑してました。コノヤロウ)



まあ元々タグのCCP肉も、もういまや全然関係なくてもかまわず
そのタグつけて投稿する人が増え、俺としては見たくもない画像まで
見させられてることに相当イライラしてたわけです。

責任もって始めたタグだと思ってたけど、なんでこんなクソ画像まで
チェックさせられなきゃなんねーんだ。とウンザリしてるタイミングだったので
いい機会だからついでにチェックやめました、ってのが#CCP肉の真相。


つーわけで、ダイナマイトとの関係は全然相変わらずで
原型作業は普通にこのまま続きます。


ただ無茶なスケジュールは改善して、造型に集中できる環境を
サポートしてくれるということなので、リリースペースは少し遅くなりますが
もう1ステージ上がった造型でアプローチできようになると思います。
その最初の結果がペンタゴンです。ダイナマイト的には良い原型になるのが
一番と言ってたので、そこはありがたい限りで集中が持続できそうです。




将軍3.0に関しては、俺が作ったものはダイナマイトチェックで
OK出つつ、修正も出つつということだったんですが、どうしても
表面処理を特殊にやりたいということで、だったら俺原型をスキャンして
おさいさんに加工してもらうという流れになりました。だいぶ前に。

ドッキング集中の為のサポート、とダイナマイトのこだわり加工と
デジタル原型の可能性の模索という複数の理由があったのが真相。

デジタル原型がメインになってサンダーさんはやめるんですか、とか
デジタル原型をどう思いますかとかいろいろ聞かれましたけど
サポート入れてもらうのは大歓迎だし、デジタルだろうが粘土だろうが
カッコよければもしくは作業しやすければなんだって手段は構わないです。

将軍も粘土原型では表面処理はできないわけだし、デジタルを使うことで
早い上に可能性が生まれるなら使わない方がバカ。

現状で俺は負けない造型をすればいいし、必要なら俺がデジタルを覚えればいい。
今は出力の手間考えると粘土でやった方が早いからいいや、くらい。

つーわけで万事問題なし。

今日はサイクロンもいろいろ聞かれたらしく、まあそれぞれ誤解が生まれても
しょーないタイミングだったし、ダイナマイトに怒ってるのかと言われれば
いつもなにかしら怒ってるわけであながち間違いでもない話だし、と。

とにかくしょうがねえ説明しときますわ、って言ったら
サイクロンはしなくて大丈夫です、今日はゆっくり寝てくださいとの事。
ダイナマイトも別れ際は疲れてるでしょうから食事はまた今度で、と
どっちもねぎらってくれてますので、関係性は大丈夫です。

ただ情報のフォローとか余計なことはもうしませんっつーだけ。
原型に注力します。

のついでで#CCP肉ももうチェックしない。あと全員ミュート。

でもツイッターは大好きですよ。面白映像ばっかだし。
posted by サンダーロードスタイル at 02:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月06日

1月第2週 アケマシタ週報

今年も無事始まりましておめでとうございます。
息災ってのはそれだけで尊い。みな息災であれとつくづく思います。
皆さま元気に本年もよろしくお願いいたしますコノヤロウ。


さて、こないだしたいと思ってた造型話。
きっかけはコレでした。


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元になった原型はみなさんご存じ、タイムスリップグリコの
中澤さんの原型で発売は2003年だそうです。
色褪せないにもホドがある。17年前で究極レベル。


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03年当時俺はまだスカルピーをいじり始めたばかりで、
配合や焼き方などプロのテクを中澤さんに教わってたんですが
そりゃもう衝撃という他なく、原型段階でもうオーパーツにしか見えない。

メカもスカルピー。どうやったのか尋ねると返ってくる答えは
ヘラでエッジ出すんだよ、とかムリムリムリってのばかり。
たぶん今でもムリ。

しかもこの時期の海洋堂の製品化レベルも凄まじく
狂気としか思えぬ原型を、見事にマスプロ化しており
分割や納品時にどれほど苦労するのか尋ねても、原型がプロなら
生産もプロ。どんとこいでやってたうえ、あの価格帯で
あの商品群を出せてたんだからもうコメントのしようがない。
すべてが圧倒的。日本が誇る世界一の生産管理ぶり。

・・・だった原型をデジタルで取り込んでサイズ替えして
一発で出力したのが今回のキット。しかも出力量産。


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俺はデジタル関係は完全な門外漢なのでよくわかりませんが
これくらいのサイズの出力は短時間なんですかね?
そもそも仕事の流れでなんとなく出力品を見たことはありますが
マジマジと手に取るのはこれが初めて。実際どんなものなのか
見知らぬ素材を削ったり仕上げたりできるなと、気軽な出力品として
手にとって確認したかったということもあり手に入れたかったわけです。


原型の精密さとしては(一発抜きという条件ありきで)十分なんじゃないの?
というものが実に上代1800円。人件費まるまるカット出来そうなんで
原価はおそらく数百円。しかし1個当たり出力に何時間かかるのか。
決して効率いいとは言えないですが、金型もしくはゴム型をつくらず
出力設備だけで対応できるなら、もろもろ補って余りあるのかもしれません。


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ビデオカメラの普及でコッポラが言った「いずれスタジオを肩に担げる時代が来る」
みたいな出力彩色完成品量産が半分スタンダードになる時代
すなわち「自宅が工場になる」時は遠くないと思います。
金型を持たないメーカーが出てくる時代が来たわけです。


嗜好分野の段階でこれほど細分化してきている現在、
ばかすか大量生産で大網仕掛けるよりも、小回り効いて生産に
対応できる方がリスクも少なく効率的でしょう。だから時代の流れとして
こうした出力品が即商品というのは当然と思います。

そしてスキャン次第、データ化次第で過去の名作がこうして
もう一度日の目を見るというのも素晴らしい。

実際俺も、どうよどうよどうなのよ!とかなりテンション高めで
買ってきてもらいました。


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デジタルで取り込んで縮小する。

縮小の際に、再現技術(出力ピッチ?)が精細であれば
もはやどんなものもとことん小さくできます。

デジタルモデリングそのものはコピー機能が基底にある限り
さらに飛躍的に進化するのは間違いない。
なんの基礎がなくてもいきなり正しく完璧なものが、
サイズ関係なしに具現化できる。

デジタル化はいいことづくめと言っていい。
いやもうほんと素晴らしい。



そしてここからが俺の感想ですが

この商品を見た瞬間、このところ直感的に感じてた懸念が
確信に変わったわけです。

つまり

こりゃ終わったな、と。

1800円の投げ売り商品なので別にどうでもいいっちゃいいんすが
そこに包括されてる可能性は非常に侮りがたいな、と感じました。


まず
ツボを押さえた精緻な造形がいともたやすくさらに縮小される。
あっさり長年の技術を上回れてしまう現実。

後で小さくしますから大きめで作ってくださいと言われても
出来る原型師なら、きちんと構成「は」できる。

構成程度であれ ば です。

理屈での構成は誰でも真似られる。いわゆるAIなどで
情報を収集、参照、解析、総合するディープラーニングの領域で
効果的な構成は構築可能となるでしょう。単純に最大公約数の
「模倣」の領域まではいける。ディティールなんか一番簡単に模倣できる。

でも模型的表現、造型的表現の主たるポイントは
そこではないと俺は思ってたわけです。

安易な縮小性や利便性と引き換えに巨大なものを失う可能性がある。

この商品はそんな終焉を示唆していたわけで、それを感じて
終わったなと思ったわけです。


失うってのは「目」。


模型的表現ってのは「コメツブに念仏を書く」能力、
つまり単純な縮小表現とはちょっと違う。

いや細かい方が正解でしょ、というご意見。ごもっとも。
細かいだけ、それはまたそれだけで価値になる。

しかし原寸大で進行していた作業時に使用された優れた「目」は
「創造性への判断力」という別要素を伴ってるわけで
これは機械的な縮小とちょっと意味合いが違う。

具体的には
ミケランジェロのダビデ像の頭の大きさの誇張や
運慶の仁王像の腹部のぶった切りや
タミヤのスケールモデルのウソに共通する感性と作業。

より詳しく言うなら
「原寸大直視感を伴った判断を基準とする創造的工夫」の有無。

つまり人間の2つの目で実際に見ている感覚から導き出される
立体表現のサジ加減、ってこと。
仮にこの判断力を「目」と表現します。


たとえばこの作品で具体的に説明するならば、キングジョーの腕部。

せめぎ合うディティールの中わずかな表現のチャンスで
少しでもキグルミスーツ感を出そうと手首にディフォルメの効いた
シワが入ってます。


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もしこれを後に縮小するのを前提に大きいサイズで作ってたら
この部分は正しくリアルなシワを彫ってるでしょう。

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でもこの原寸大サイズから見て情報量がキツキツの中、少し大きめのシワが
手首に入ることで精密さを邪魔せず、カッコよさを維持しながら
いい部分でキグルミずっこけ感、しかしそれだよそれ!感を出してる。

それは精緻とは別に非常に可愛くディフォルメできてる要素で
実はこの作品の印象を結構左右している点だと思います。
リアルかつソリッドに攻め切るわけじゃない、ノスタルジックな
思い出の再構成をやろうって企画。愛嬌は不可欠です。

言ってみればここにシワを入れた判断は目がディティールを追う
リズムの創造であり工夫そのもの。ガバ、グニ、ムキ、みたいな。

リアル再現重視で造形するなら肘上あたりに入ってしかるべきかもですが
手首にした判断、素晴らしい。握った手先を見てからの流れで
アピールするには実に適所。その判断に俺はビリビリきます。


おそらく原寸大でアプローチしてたからこその原型師の「目」が
決定したサジ加減と思うわけです。ユーザーが手に取るサイズと
同じサイズを経験している中で働いた平たい直感が
非常に的確に作用しているんじゃないかと。


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クレーンのトラス構造、崩れるタンカーの荷物のバランス。
どれもがこのわずかな空間で絶妙にバランスをとった「空間取り」と
それを精緻に具現化できる冗談レベルで高度な模型技術で出来ている。
これぞまさしく匠の技だったわけですが


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わずかな縮小と、それが生み出された工程から受け取れるものは

ガックシ感。

実はすごく魅力的な表現部分でもあったのに、もう別に頑張って
小さく作んなくても後で小さくできるよっつー縮尺率だけで判断され
作り手の「目」の存在が重要視されずとも成立してしまうという
創造性の終焉を感じちゃった、と。



まあ消えていく技術なんてそれこそ毎時代毎時代ヤマホドあるわけで
そりゃ別に全然いいです。

仕事として食うか食わないかの話であれば、別にデジタル造型して
受注すればいいだけの話。そこに技術の上下も使用素材もクソもない。
結果よければすべてよし。


って話で落ち着けばいいすが、たぶんそういう問題じゃねーんだな。


ハマさんの造型や、真鍋メカ、中澤造型から受けた感動はどちらも
正しく大胆なディフォルメと精緻なリアル両方に通じるものでした。
それは作り手の判断による、的確な約分と、想像力を掻き立たせる
絶妙なフックの配置があったからこそ。

それはディフォルメでありウソでありサジ加減であり作り手の判断であり
完全オリジナルでないものの模造における、不可欠な創造的判断。

言ってみれば写真を縮小するのと、ちばてつやの絵の違い。
味気ない建築模型的縮小はデータ確認するときはいいけど
ノスタルジック感を味わわせるということであればちば的が正しくなる。
その両方があって選択していた状況が、片方が発生しないかも、という
状況を予感させたって話。ついでに手作りの模型的驚きもなくなる。

時代はもう魅力的な「目」と「手先」から生み出されるマジックは


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もうそんな要求されてねーんだ・・・という切ない実感。

手に取った途端この商品から伝わる波紋は・・・! 
あ、もう死んでる波紋!みたいな。




こないだのスパークにしても今やってるドッキングにしても
原型を作ること自体は基本誰でもできます。
極端な話、フィギュアーツで組み合わせてもそれで満足出来る。
他の原型師が作っても絶対にできます。

ただ

カッコいいもの、納得させられるものが出来るのかというと
そらわかんない。

そのキャラクターのレッテルが貼ってあればとりあえず買う層相手で
手抜きがOKであるなら、メーカーは工夫や努力をしなくなる。

経営ってのはそういう側面があり、金勘定する人間はたいてい
創造性には鈍感ですから平気でそのへんごっちゃにして気づかない。

でもこんなもんでいでしょ、って出来たものは正面からは正しいけど、
こっち側死んでるね、となったり、そもそもぎごちない組み上げにしか
ならないかもしれない。こんなもんでしょ程度で乗り越えられれば
造形なんて簡単なもんですが、乗り越えるのはけっこう厄介。

そこをカッコよく料理できるのが俺が考える原型師の仕事であり
造形の領分。注文を聞きつつ、原作と現実の空間取りのバランスを考え
一番多くの人のハートに突き刺さる形に持ち込むのが役目。

形状を追うだけなら劇中使用3Dデータを出力すれば
それが理論上正しい造形になってしまう。でも多くの実例がそれでは
成立しないと証明してる。要はそこもサジ加減なわけです。
「間違ってないものが正解とは限らない」のが造形の難しいところ。

特に今回、ペンタゴンの羽根の空間取りには製作時間の6割は
割いてます。そんくらいあーでもないこーでもないと本当に
グルグルグルグル知恵と感性を巡らせてた。


その時前述した「原寸大直視感」のような両目で見る感覚と
現実での安定感を俺は非常に重要視してます。

前から言ってますが、単眼の写真に簡単に収まっちゃうような造型はダメだと
思うんですよね。写真は基本、宣伝のためのもんで商売の道具であって
造型そのものとは関係ない。手に取っておお!?ってなるのが理想。
そうなるには立体的なレイヤリングというかリズムや流れ、重なり、
つまり俺の「目」による判断が不可欠だけど、それは写真にはなかなかおさまらない。

もちろん図面通り、写真映えする原型を作るときもありますが、そういう時は必ず
造型としては死んでます。いわゆる「絵合わせ」。たいていこれは失敗する。
ま、金もらえるならいっか、で作ってますが商品が届いて感動しました!
とか言ってもらえる時は、すべて写真無視。絵合わせ越えで作った時です。

たぶん、俺の造型がグルグル見ても面白いのが多いのは
そこが基軸にあるんだと思います。
商売として信頼とリピーターを望むなら、手に取った時の感動こそ重要です。
それは血管だとかシワだとか俺にとってはどうでもいいディティールではなく
空間取りの判断がビシっと決まった時こそ、感動に直結してる場合がほとんど。


もし俺がデジタルモデリングに切り替えたら、メカや武器やいろいろ
できなかったことが出来るぜ!とメリットだけ軽く考えて、デメリットなんかないと
思ってたけど、そもそも造形物との間合いを掴む「目」による判断が
発揮できないってのはやばくない?っつーのがしたかった造型話。


デジタル造型が気軽になって、まさか造型なんかする気もなかった
人が遊びとしてこのツールを選択できるようになって簡単に立体化して
そうした裾野の拡大はものすごいことになってきてます。
もう一度GKブームじゃないけど、個人で立体物を作るブームが
来ておかしくないと思う今、今更実感としてちょっと戦慄しつつ
技術の不要さに寂しく思いつつ、でもこれで俺、ロボも作れるし!と
実際メリットの方が多いのは明らかだから明るく思いつつ
とはいえビミョーにフクザツな心境の年末だったと。

そんだけ騒ぐからにはいよいよなんか始めてんのか?って思いますが
リアル粘土コネが忙しくてそんなヒマねーっつーオチですいません。
まだ俺の腰は動かんね。
posted by サンダーロードスタイル at 00:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月30日

2019年最終週 ネガイ週報

鬼のように追い込まれた金曜から休めるかと思いきや
土、日、月と連続で出掛けねばならず肉体は復活することなく、
書く気マンマンだった造形話は後回しで。
寝ないと人間死んじゃうかんね。

2019年はなんつーか、非常にフクザツな年となりました。
今年もいろんな原型担当品の商品化がありました。
どれも高額な商品ばかりでしたが、お買い上げいただいた皆様
ありがとうございました。
カッコいいじゃん!と思っていただければ原型師冥利に尽きます。
商品化および販売に御尽力いただいた皆様ありがとうございました。
引き続き命を削って戻して作りまくる所存であります。

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来年はさらに厄介な年になると予想され、今から身構えてます。
年明け早々いろんな方にご相談すると思いますのでよろしくどうぞ。

あともう俺年賀状出さないですから、出してこないように。
出されたら返事を出さねばならんので、出来る限り

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ダサナイデ!
posted by サンダーロードスタイル at 03:18| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月23日

12月第5週 ノーゾーケー週報

まだ追い込まれており遅れ取り戻せないまま奮闘中。

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死ぬ気でやってるところ、うかつにも号泣必至のドラマなんぞ
流して体力減らしてなるものかと、慎重にBGVを選んで・・・
なんつー話はどうでもよく、今回ばかりは造形の事を書きたい。
アナログ、デジタル、商業造形、表現造形、空間の把握と位置取り
美少女フィギュアからベルニーニ、コラディーニまでとにかく
このところいろいろ考えて発見や疑問があり他人の意見も聞きたいモード。
なんですが完全にそんなことをノタマってるバヤイではございません。

忘年会はおろかスカイプ造形会すら夢のまた夢。
おかしいな、こんなに追い込まれる年末じゃなかったはずなのに。

そんじゃーみなさん、よき終りを。

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じゃなかったクリスマスを。

posted by サンダーロードスタイル at 00:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月16日

12月第4週 アフロフル週報

順当に追い込まれており見事に一週間の遅れ中。

死ぬ気でやってるところ、うかつにもゴリゴリの永訣の朝の
ドラマを流してしまい、2リットルの涙を流し残りエネルギーが激減。

わずかなエネルギーをクソ週報に割いてるバヤイではないが



夜中3時に送られてきた画像でちょっとリザーブタンクに補充。


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で、本来はベスト10くらいやろうかと思ったんだけどそれどころじゃないんで

写真だけ今年入手のベスト4オモチャ。


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最高


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最高


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手前ミソながら最高


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マジ最高


じゃ、頑張りまっす。
posted by サンダーロードスタイル at 04:01| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月09日

12月第3週 トークトゥー週報

おっさんになるとつい話してしまうのが病気の話。
だから極力その話題は避けるようにします。


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あと経験談とは違う思い出話。
普通ヒャクパー無駄話なのでこれも避けます。

あと確立してない発見。
検証段階なので変わる可能性がありこれものちに
無意味になる可能性が高いので避ける。

そして他人へのご意見&自分の見解。
求められない限りこれも言わない方がよい。
結局求めてるポーズだけで向上心があるわけではなく
本当は別に他人の意見なんか聞きたくない人とか結構いるし
親身になればなるほどバカを見る場合が多いので
これも避ける。

身の上話込みで相談されて聞かれたから意見を言ったら
なんでそんなに説教されなきゃいけないんですか!と
言われたこともあります。
全然説教レベルじゃないけど、そう取られるなら仕方ない・・・


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って

テメーから話しかけておいてなんだその態度はコノヤロウ
ダメだちょっとそこ座れコラ!と逆ギレしてた相手の首根っこ掴んで
そこから涙目になるくらい説教したこともありますが(悪意)
結局それは俺になんの得もない無駄行為。

ま、そういうこともあって(あんま関係ないか)他人との
接触は自分からはあまりアプローチしません。

個人の意見なんてものは、よほど求められてから発信するもんで
そうじゃない発信にあんま意味は見いだせない。


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俺らは「結果」でのみ勝負してるので、それに至る意見が
いかに高尚であろうと結果につながってなきゃクソの役にも立たない。


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その結果でさえ求める人によって価値が変わってくるわけで
どんだけ市場価値が高かろうが興味が一切出ないものもあるし
無名ながらへこむほど衝撃を受けるものもある。


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自分では想像さえしなかったアプローチによる正解もあったりする。


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かように価値観は相対的なものではなく、ゆえに個人の意見もまた然り。

しかし
俺個人としては他人の考えを聞くのは楽しいし、結果よりも過程にこそ
面白味があると思っているので、それを支える他人の判断や思考を
得られる機会は非常に刺激があって楽しい。インタビュー記事は大好きだし
製作記事も大好き。どんな人がそれを作ったのか、どんな気持ちで?が
非常に気になったりする。


なのに損得で己から湧き出でるものを勘定しちゃうのはどうなのか?


という無駄にナゲー前フリのうえで個人的意見ですが





造形とは!







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決断です。



決断の積み重ねが造形の本質であって、決断してないうちは
まだ造形ではない。

やはりどうしても恐れるのは失敗。
これが正解のラインではないんじゃないか?という怖れが決断を阻む。

確かに追い続けることによって正解のラインにたどりつくことは
多々あります。たくさんのラフなラインから正しい主線を引き出すのは
マンガや絵画や2次元の作家もやってることで、必要なトライ&エラー。
しかしそれもまた正解の線にたどり着かねば意味がないし作品にはならない。
逆に最初の直感でそのラインを掴んでる時もある。
その後の迷いは本当にただの迷いでしか(結果的に)ないこともある。

作品を完成させる、前に進める場合
たとえその段階では間違いかもしれないとしても、そこを
決め込んで次に進むのが重要で、些末なディティールの納得、
自己満足の罠に囚われて完成に至らないのであれば、
やはりその納得へのこだわりが正しい判断とは思えない。

もちろんディティールこそ命の場合もあるし、その
ディティール不足が作品を破壊するということもある。
でもそれは作り手のサジ加減で、望む密度に対してどう判断するか。
必要と思われる密度ならとことん追えばいいし、それをそう決断して
突き進むのが重要で、密度どうしようっかなーって思考がマズイという話。

とアタマではわかっていても、決断というのは決め込むということで
ひとまず「ここが俺の限界」「最良点」と決めるということ。

これはね、抵抗がある。俺の中で話し合いの場が設けられます。


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いや、別にそこが限界じゃねえよ、俺ぁまだ全然余裕あるぜ!という
欲と葛藤が渦巻いてくる。だってもっとやれるもん。時間さえあれば。マジで。

でも時間は無限じゃない。仕事なら当然締め切りはあるし
趣味でやってたとしても、次にも作りたい作品はある。
とすればやっぱり有限な中、どこかで決め込んで一度階段を登り切るしかない。

そうした葛藤や抵抗も含んだ感情を、冷静に俯瞰して判断し
作品を前に進めるための重要なのがやっぱり


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決断。



決め込めない時、作品は完成しない。

決め込めない時、作品に理想が宿らない。

ただ手癖で追った造形は、間違いなく表面に出る。
手癖はいわば手抜き宣言であり、思考放棄そのもの。
だから金の為の商品原型なら手癖でいいかもしれないけど
それを自分の作品とするなら、手癖は拒否するしかない。

ま、難しいのは期待される個性的表現は手癖とは違うので
どう残し作品に反映させるかはまた


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そう考えるとつくづく決断の為の判断力が造形にとっては重要。

今の自分の力量をシビアに裁定しつつ、さらにその先へ挑めるか
賭けに出るのか決めるのもまた「決断」。


決断の積み重ねが結果を生む。

勇気が必要だけど、どんどん決断していくのが前に進む方法である。

ということに俺が改めて気づいたなんて話は
マジでどうでもいいと気づいてはいたが、今週はこれでいいやという

「決断」

の結果である。


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2019年12月02日

12月第2週 カタヅキツツ週報

デフコン3 突入。


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底冷えしすぎて、いよいよより高度な防寒体制を実行。

使用する装備は通常の冬支度から「酷寒対応」となり
主に頭部および頸部からの放熱を防ぎ、胴体部の装備も激増する。

バラクラバで頭部を防備。
タートルネックおよびヒート系インナー×4、
チョッキ(アルミ&ダウン、ひだまり含む)×8
モモヒキ×3、ズボン×3、靴下×4


つーわけで12月になりましたが、先週はまだ11月だっつーのにもう限界まで寒い。
ついにデフコン3。12月中旬までは発動しないと思ってたけど
寒いのか、俺の体力が低下しているのか。とにかく底冷えする。
いまからこの寒さだとアタマイテーすが、ほんと冬嫌い。

いつも作業場はこんな感じ。


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ちなみにデフコン2はさらに鼻の頭までチンチンに冷え、
指がかじかむ作業不能寸前状態。

対応:酷寒対応+最終アウター上下でカバー。
さらに背中にホッカイロ2枚を装備。



寒冷状態の最終段階、デフコン1は家に火の気がなくなり外より寒い状態。
来月から1か月ツレアイがいなくなるが、そうなると俺はなぜか
電気もつけず暖房も入れないという生活に突入する。
すると途端に家の中が廃墟かっつーくらいに冷え込んでくる。
それが最終段階デフコン1。

その場合は対応として、いよいよ冷えて死ぬ、もしくは


暖房を入れる。


完全なる敗北です。おのれ冬将軍。


なんつー話はともかくこのところ部屋の掃除をしているわけですが
まあ懐かしいものがいろいろ出てくる。
そしていろんなシリコン型を捨ててます。

仕事のものと、WFでのもの。
特にWFは15年近く出続けたこともありシリコン型だけでなく
ミニ看板から商品からあらゆるモノが出てくるわけです。

15年っつーとずいぶんな時間。
なかなか感慨深いものがあります。

GK売る以外に何か売れたのか?となれば、まー

俺?


で、金以外に何が得られたのか?となれば、これは間違いなく



ってことになります。

WFでオリジナルを発表してたからこそ
今の原型師としての立場があり、仕事が生まれたのは間違いない。

しかしもともとWFへはオリジナルで参戦したわけではなく
別の名義で知人と組んで版権モノでの参加が最初でした。

そしたらその知人が逃げちゃって、仕方なく慌てて屋号作って
オリジナルで参加し始めたというのがきっかけ。


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その頃、フィギュア王で大畑監督と一緒に連載をやらせていただいてて、
その時の担当が現フィギュア王編集長。
その連載キャラの立体化をWFで発表したり何をすべきかもわかりませんで。

でもそれから
大畑さんとの仕事はこれにつながり


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フィギュア王との関係はこっちにつながったり


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他にも出てたからこそ、続けてたからこそ
オリジナルだったからこそ、いろんな人の目に止まって
次の何かの可能性が生めたような気がします。

失敗や損、マイナスな要素も決して少なくはなかったんですが
売れ線に走ったり、自分のノスタルジーに走ったりの
ケチな自己満足じゃない、俺最高的なアホな自己満足だったからこそ
開けた道。

最初はこんなささやかだったのが


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ここまでお店ひろげる

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一人で仕掛ける量じゃねーす。



あげくさらにこうなっちゃうんだから


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楽しそうで結構。



とにかく、何かを得たかったら行動を起こすべきで
自分から動けばまず可能性が生まれる。

部屋が片付いていくにしたがって、ゴミとして小さなサヨナラを
何度も繰り返すが、あいた空間には新たなやる気がわいてくる。

捨てるぜ思い出、カモン未来。いいね、掃除。って戻れ、仕事に。
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2019年11月25日

11月最終週 スカキャプ週報

今日はたっぷりサイボーグ009について書こうと思ってたが
なんの因果かコミコンで打ち合わせとなり、2時間かけて
房州は幕張くんだりへ出向く。遠いなコノヤロウ。

ずいぶん重い原型持ってエッチラオッチラ行くまでは
腹立たしかったけど、フィギュア王×CCPブースの目の前が
ステージで生ヘムズワース、生リーヴァイ、生ラファロに加え

きゃーー!生ジュードロウよ!
もう座りションベンしてバカになっちゃう! 

時よ止まれ!ジュードロウ イズ ポーズ!


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と大変コーフンして参りました。

だってさ、この銃シャブって作ってた人だぜ?


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俺のSFガンコレクションに加えたい、ボーンガン。


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マニアックを気取るメーカーはこれを製品化しろ。


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で、それはそれとして
このところ一斉にヨレヨレになってしまった帽子、キャップを探しており
また刺繍のオリジナル発注しなきゃダメか面倒くせーな
コミコンでなんかあると思うけど、ちょっと探してみっか
と探索の旅に出て、4歩(CCPブースの真裏)で買ったのが

これ


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何度も言うようですが、キャップを後ろ向きに被るのは
社会不適格者です。

しかし俺の場合、今後正面にこの文字が来ます。


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仕事上、一番大事な文字。これがないとなんも出来ない。


というわけでこれにて俺のコミコン終了。

さあ、楽しく仕事するぞ!
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2019年11月18日

11月第3週 キンイチ週報

何度も言うようですが食べ物のことでクチャクチャ言う野郎は全然
死んだ方がいいす。普通に「食べられる」という幸福の意味を理解できない
ノー感謝人間は寂しく死んでいいと個人的には思ってます。


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なんだって食えればありがたいし、そもそも咀嚼して嚥下して栄養に変えられると
いう健康は奇跡とも言える素晴らしい日常。決して当たり前じゃない。
まったくもってありがたい限りで俺なんか飲み込むたびに感謝します。

しかし悲しいかな現実には食べ物に上下があり、とてもじゃないけど
感謝とは程遠いものもある。利益の為に悪意をもって改竄された食品群。
これは世の中が資本主義社会である限り当然発生する「ズル」。
ですがまーしょーがねーっちゃしょうがねー話でもあります。
長期保存、大量流通を前提に行った工夫を一概には責められないし
それによって受ける恩恵の巨大さたるや計り知れないものもあるわけだし。

だから食品は清濁併せ呑みつつ、出来る限りその中から
良い(高価ではなく良心的)と思われるものをチョイスして
真面目な生産者を応援しつつ、こちらの健康も守りつつ、
(時代に媚びたテンション上がるジャンクも食いつつ)
分相応の狂信的ではない健康的な食生活を考えていきたいわけです。


つーわけで今日は真面目に作ってるチーズを買いに出かけてきました。


建築を目当てに行った、ウチの近所にある学校の系列の
乳製品工場(?)の秋の収穫祭みたいのがあるってーので、そこに。



ま、そこのチーズが旨いって話はともかく、考えさせられるのは
チーズをはじめとする人類史における「発酵」文化の発達です。

いやもうこれ、すごい。

基本的に俺は食品関係は門外漢ですから間違ってるかもしれないすが

いつ人類が乳製品を摂取し始めたのかは謎です。
ヤギや牛の乳をどの段階で「飲める」と判断したのかで言えば
おそらく猿の頃からでしょう。殺して出てくる美味しい部位としての
血や乳としての認識が最初と考えて間違いありますまい。

ただそれを捕獲、飼育、乳のみ採取ということだとちょっと
後になるはずです。それでも1万年前には余裕で行われてたでしょうね。

その乳を運搬する場合、牛やヤギの胃などを袋に加工して運搬した。
その際、胃の内部にある酵素が反応して変化することに気付いたわけです。
カッテージチーズみたいなのとホエーつまり乳清に分離変化する。

ここまではわかる。

で、カッテージチーズみたいなのを固めて干す。
初期の保存チーズは燻製されたもののようだったそう。
凝固、塩蔵、乾燥、熟成。

ここまでもわかる。

問題は次のステップ。


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カビ。

菌の植え付けによる変化です。

これはわからない。理解不能。

菌の植え付けによっていわゆる発酵に踏み込むわけですが
そもそも発酵と腐敗の差は微妙。
というか現代においても定義出来てません。

人に都合の良いものが発酵であり、そうでなきゃ腐敗。
ってことは人体で試しまくったわけです。食って大丈夫かどうか。


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だからカビが生えたチーズ食ったヤツはスゲーと思います。

よく納豆最初に食ったヤツすごいとか言いますが、
いい納豆は藁の匂いがして普通に美味そうで、試しに食うのに
まったく躊躇しないレベル。でもチーズのカビは、微妙。
ハッキリ言って便所を連想しないわけがない。
普通にカビ臭い。罰ゲームか酔っぱらってたとも考えられますが、
まーよくカビたもんを食ったもんだと感心します。


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以降、チーズは選択された菌を植えつけ人為的な
発酵熟成が加速するわけです。


でもそもそも菌を植えつけるといっても、菌にもいろいろ状態があり
菌が糸状になってるのがカビ。それが子実体を備えたものがキノコ。
キノコってのは菌が胞子を撒き散らかす為に生み出した菌糸の構造体。
基本、キノコ、怖い。菌、怖い。


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というなんかやっぱり得体の知れない菌=カビを植えつけ発酵を促すのは
またそれはそれで勇気がいったはず。

しかもカビを場合によっては「麹」なんて呼ぶ。

麹と呼ばれる善玉カビはあらゆる日本食の基本です。

その最も恐ろしい使用例がこれ


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キノコキャラもいますがカツオブシの方を気にしてください。



煮て成型して干した魚肉に、カビをまぶす。


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このカビは水分を好み、カツオブシの内部に菌糸をのばし焙乾では
奪えなかった中の水分を吸い除去。乾燥の度合いを格段に上げます。

さらにその菌糸はカツオの中性脂肪を分解し脂肪含有量を低める。
結果透明の澄んだ出汁がとれる。加えてタンパク質を分解するとき、
旨味成分であるイノシン酸やビタミン類を生成する。もう奇跡。

というカビを普通のカツオブシ製作時には、5回くらいこのカビつけが繰り返され
最終的にはカビが食うものがなくなって、キンキンのカツオブシが完成する、と。

みずみずしい魚の肉を、モース硬度で3くらい(骨とか琥珀とか生物硬度の上の方)まで
押し上げるんですからカビの能力と利用する人間の悪知恵たるや恐ろしい限りです。



でもまだカツオブシは菌感が少ないからいいですよ。

チーズとなると、もろにカビのまま。

青いし。


本能の半分がこれは危ない、と告げる匂いもする。


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子供の頃、バーチャンたちと山にキノコ狩に行った時
ちょっとオシッコしてくる、とバーチャンが茂みの中に入って行き
その方向から別のバーチャンがビニール袋いっぱいのナメコを手に
満面の笑顔で現れた時、可愛い俺は戦慄しました。


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どう考えてもバーチャンがションベンかけたビチョビチョのキノコを
袋に詰めて現れたようにしか見えず、マジで怖かった覚えがあります。


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いまだにババションとナメコのイメージを切り離せない。トラウマ。

おそらく俺のようにチマチマ考えて小知恵を巡らすようなヤツと違い
そのションベンキノコをうめえうめえと食っちゃう奴がいるように

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カビが生えたチーズもうめえうめえと食っちゃう奴がいたわけです。
たぶん。


一見、デリカシーがなく協調性もなく社会性もないようなヤツでも
人類というくくりで見た場合、危険な菌やカビを攻略するのに
そういう神経の図太いヤツがものすごく便利だったという事実は
否定できない。人類の社会的構造の中に存在する鉄砲玉。
エクスペンダブルズ。生物種としてこういう手合いが生まれるのが
必要悪なんだとしたら、というか必要なんですが、とにかくすごい構造です。


チーズ旨いなあ、でもカビ臭いから危ないよなあ。
試しに食ってみてもいいんだけど、前にブツブツ出たんだよなあ


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食ったら死なないって保障もねえしなあ


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でもまあ


みんなで食っちゃえば大丈夫かあ


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とか思いながら、あまたの犠牲の上に成立した発酵文化。

今日も安全に美味いチーズを食わせてもらって大感謝っつー話。
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2019年11月11日

11月第3週 ノーマネジメント週報


この時からずっとどころかまだ毎日毎日俺をイライラさせる
椅子問題。



穏やかな俺も静かに激り続けてます。


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を、先日まさかの解決。

低反発クッションではなく低反発枕を敷いたら死んだ座面を救ってくれました。
たった500円で解決。初めてお値段以上の結果を出したぜニトリ。


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それまでクッションを2重にしたり、3重、4重も試しました。
組み合わせも変え位置も変え、それでもずっといい具合がなかったのに
別の目的で買ったそれをたまたま敷いてみたらピッタリ。

一応冷静に状況を考えたつもりでいろいろ試したりはしてましたが
その実物を手にするまで、あれ?使えるんじゃね?と思うまで
まったく予想してなかった展開と解決。



簡単に思ついてもよさそうなのに、なぜ思いつかなかったのか?
もっと言えば、解決できなかった根本的な理由は何か。

結論からですが

おそらく



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「怒ってた」んだと思います。

ゆえに判断が鈍ってた。

これはこういうクソ椅子だ、だから俺はイライラさせられる、で
心情的にはほぼ完結してたんではないか、と。
クリアすべき問題として意識する前に怒りを置いていた。


いわゆるこの状態。


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「認知的不協和」。

なに?いいんだよこの画像で。検索かけたら出てきたんだもん。

認知的不協和とは複数の矛盾を抱え、それを処理できず混乱するってアレですね。
タケー銭払って今までで一番いい椅子買ったのに、道具箱の上に
座布団敷いて座るよりもイライラさせられるっつーこの感情を
冷静に分析することができなかった。って状態。

だって強力な仲間になると思って買ったバカ高い椅子が
まさか俺の敵に回り毎日イライラさせられ集中を妨げる存在になるなんて
思ってもみないもん。
ある種、想定外の「脅威」を部屋に招き入れた状態と考えられます。


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生物は脅威に対して「闘争」か「逃亡」しか選択しません。
本能的、つまり無意識にその場で闘うのか逃げるのかを判断する。

そして脅威が強くなるほどその反応は強まる。
その強さは、瞬間的な脅威もあるし、持続的な脅威もある。
今回では毎日接してるから、かなり持続的脅威に接してたと考えていい。

俺の本能は縄張りに侵入した脅威に対し、闘争を決意します。

すなわち、この腐れ椅子を俺の小さな屁みたいな無に等しい
労力で乗りこなしてやる!という決意です。

しかしこの決意が問題。
偉そうに言ってもそれは単なる「エゴ」。

予想外の脅威に対する反応から、認知的不協和の状態に陥り
その結果怒りに任せて勝利を得たい。
この縄張りの支配権が俺にはあると主張し、椅子の開発者より全然賢いと
思いたいだけ。バーカバーカ!と言いたいだけ。

そうなると
俺がやっつけてやった!と思わない限りクソ椅子に対するイライラは
解消されず、そのエゴを満たすことこそが目的、問題解決の目標とになってしまう。
受け入れ難い座面製作の判断を軽く上回ってやったという達成感が欲しいだけで
論理的な解決とは程遠い状態を欲してるだけ。

この状態を平たく言うと「怒りで目が曇る」であり
エゴに支配されてるわけです。まさしく「自縄自縛」。
ガキです。



冷静な問題解決には、常に開かれたグローバルな視点が必要です。
自己や常識なんぞにとらわれてはいけない。

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怒りのコントロールは本当に難しい。

大人の男に必要なのは常に「問題を解決できる能力」であって
その為には常に冷静に自己分析出来てないといけない。

正しいセルフスキャンをかけ、エンジンに負担をかけていい時か
メンテナンスタイムに入るべきか、的確に自己判断した上で問題に
対処し、かつ解決できないといけない。エゴなんかどうでもいい。
宇宙開発の技術者たちに憧れるのは、彼らが一直線に目標を見上げ
その為のたゆまぬ努力を惜しまぬからです。

宇宙はエゴなんか通用しない。というか物理にエゴなんか通じるわけなく
すなわちそれは世界に通用しないという事です。
通用すんのは神様のいる精神世界だけ。そこにはユニコーンだっている。
でもそこは俺の戦場ではない。だったらエゴなんかどうでもいい。



現実の問題ってのは準備してても意味なくこじれたりするもんですが


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冷静に自己分析し、冷静に対応すれば解決法が得られる。かもしれない。


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そういうわけで椅子の座面に厚めの枕をクッションとして置いた時
結構考えさせられたっつー話。

普段俺は枕を使用しないので枕購入という発想がなかったり
頭を置くものを尻の下には敷けないという因習に近い思考に
とらわれてたりしてたゆえに発想が貧困だったと考慮しても

今回は俺のエゴによる無駄な闘争反応が問題解決の
邪魔だったんだなと思い至れたってのは収穫でした。

まあ本当はその闘争に勝ちゃいいってだけなんですけどね。

今回は俺がお値段以下でございました。
posted by サンダーロードスタイル at 11:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする