2017年12月11日

12月第3週 ノーネンガ週報

先日、ツイッターでも少し報告しましたが、噂の造形素材
ジェスモナイトを試しましたぜ。

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(ジャスティスリーグVウルトラヒューマナイト)



環境うんたらはともかく、面白い素材ならいいなと思って
ちょっと試してみました。

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(ウルトラヒューマナイトinアニメーション)



結果は、樹脂石膏って感じ。

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(ウルトラヒューマナイトフィギュア)



丁寧に脱泡すれば、印象率は低くなく、石膏や
磁器みたいな造形物を作るにはよさそう。

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別の素材(粉)と組み合わせられるそうなので

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(LEGO+ウルトラヒューマナイト)



可能性はありそうですが、ウチの場合はよほどの
事でもない限り、使い道はまだ見えず

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今後も作りたいイヤープレートならぬ
イヤーオテショの製造にはいいかも。
興味のある人はこちらで詳細のご確認を。


また、ソ連製猿チーム、スーパーエイプスのような
別素材があれば、試してみます。

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さて、
いよいよ年末がやってきました。忘年しようなどという目論見もあり、
年々記憶力が弱まってるのにこれ以上なにを忘れればいいんだって話ですが
年内はもう特にイベントもなく、粛々と詰まった仕事を進めるのみという感じ。
仕事量はともかく、穏やかには過ごせそうではあります。
さらに今年から年賀状も出さないと決めたので(もちろん来たら返事は出しますが、
基本もういただかなくて結構ですぜ)その労力も若干減った。

と言いたいとこですが、干支造形はやります。
猪から始めて、来年の犬で一周りしたことになるわけでやらないわけにはいかない、
ではなくやりたい。
もうそろそろ損得抜きでオッサンを作らないと精神衛生上ヤバいわけっです。
で、以前に書いたかもですが、来年は戌年なので魅力的な犬として
国家権力の犬を作る予定です。

しかし振り返ればこの12年。まさかWF眼中なしとかの状況になるとは
思ってもいなかった。まあイベントに振り回されるのからはいずれ卒業するだろうなとは
思ってはいましたし、なんだかんだで顔は出し続けるんでしょうが、我ながら少し
意外な結末だったような気も。今後は通販や気が向いたら参加程度になるかもですが、
オリジナルの造形に関してはようやくピッチ上げて進める気持ちが戻って来てます。

こないだツイッターでかみそり半蔵とダイナマイトどんどんの画像を貼った時の、
ああこれだ!俺の居場所はここだ!という感じ。
己を取り戻した感があってちょっとテンションは高めです。

来週は今年の造形を振り返るとして、今週は過去12年の干支造形を振り返って
お茶を濁そうじゃないですか、コノヤロウ。

まず

「亥」年
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最初は、ハンティングトロフィーのような獣人を考えなくこしらえました。
この時は時計のように獣人12種を並べるつもりだったはず。

12年立ったら凄い獣人ウォールオブジェみたいなのが出来上がるな!と




しかしその翌「子」年
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そういうことをケロっと忘れ、思いつくままに鼠を作ってしまいました。
アブアイワークスリスペクトです、原画は今年見られました。



で、翌「丑」年
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もはや一貫性のかけらもないバカと成り下がり、アリモノの陸ちゃん原型で
誤魔化した年。




「寅」年
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ちょっとやる気を見せて、TV番組風のパロディを。




「卯」年
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再びやる気を失い、もはや造形ですらなく、手拭で誤魔化す始末。
ネットで知った手法で、無地の布をマスキングし、薄めた漂白剤を
霧吹きして脱色するというもの。デザインや作業は面白かったです。




「辰」年
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ドラゴンと言えば、こういう事ですよね。
本物のブルースリーにはまったく興味がなく派生するパチモン系にしか
惹かれませんが、作っててチョー楽しかったです。




「巳」年
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蛇と言えばこれしかない。これはちゃんと複製して売りました。





「午」年
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曳馬のごとくと言われなきゃもはや馬の要素があるのかどうかすら
わかりませんが、馬です。




「未」年
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いい加減少しご婦人も、と思って作った女性探偵ラムチョップ。
ミートチョッパーで悪党を殴りまくる娘で、70年代の雑誌風。




「申」年
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いろいろ思惑あって、芸者VS巨大猿というのを立ち上げました。
大変気に入っているので、これは今、ちゃんとした造形で
この世界観を再構築中。




「酉」
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これも思惑あって、クトゥルフ関係と微妙にリンクするよう
作りましたがもはやどうでもいいす。でも造形は凄く気に入ってます。
タブロイド紙風に作るのは楽しかった。


そして戌年として、イヌを2匹造形する予定ですが
年賀状合わせにするつもりはないので、全然急がず作る予定。

ちなみに実は亥の前年、、戌造形をちょっとやってたんですね。

これ

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12年たって、どれほど俺が成長したもんだか、いずれお見せします。



まずは穏やかに、クリスマスまで生き残ろう。


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2017年12月04日

12月第2週 マメチャップ週報

先日の東京コミコン。

一番驚いたのは、宇宙の7人のパイオツスペースシップ、ネルの
プロップがあったこと。こんなの誰が喜ぶんだ。

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ネルは昔SFX展で見た気がするけど、宇宙の7人の
カッコいい茶色のパイオツったら、もう



シビルダニングしか思いだせない。

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(宇宙の7人の茶パイオツ)

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(ハウリング2の茶パイオツ)


80年代のSFX少年の性教育はキツめ系担当はシビルダニング、
眼鏡系はバーバラクランプトンと相場が決まっておりました。

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(バーバラクランプトンの白パイオツ)

という記憶をまさぐっただけで終わりそうだった東京コミコンと思うなよ。
テメーは何を見に行ったんだっつー文句はちとはえーぜ。



噂のこれも見てきました。

豆魚雷、1/3エイリアン

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(写真はそれよか10倍デカかった、クイーン)

豆魚雷製はこちらがモチーフ。

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まず最初にお断りしておきますが、俺はエイリアンに関しては
全然普通で、特に興味はもってません。SFモンスターとして
数ある着ぐるみ怪物と同じレベルでしか好きじゃないす。

そもそも映画のプロップの検証とかも、面倒くせーなどうでもいいだろ
くらいのスタンスなので、この原型に対する情報もまったくなし。

というかツイッターも全ミュート状態なので、実は展示されているのすら
知らず、自分の関わった原型の触手位置が間違ってないか確認しに
行ったら偶然この原型に出会ったというのが本当のとこです。
偉そうに見てきたとか言ってすみません。

しかし無興味の門外漢とはいえ、昔ツクダの18インチも買ったし
最初のファンド造型はチェストバスターだったし80年代の
ギーガー展みたいなのも行ったくらいの薄味ファンでもあるので
多少の知識はないわけじゃー、ないわよ。

俺のエイリアンに対する姿勢が如実に出ている回の日報がこれ。

2が楽しみだと言っておきながら、コヴェナントが来たら来たで
たいしてヒネりもしねえ続編作りやがって、金なんか払えるか!
と見に行ってない程度のヘコキ野郎です。じゃなくて一般人です。


なので異常に執着する鬼マニア原田プリスキン氏の行動を見ていると
「引く」くらいの常識的な感性も持ち合わせております。

プリスキンのエイリアン愛は、これたまたまエイリアンだから
執着がなんとなく正当化されてるけど一般生活として考えたら
除霊レベルの取り憑かれぶりですからね、
煙もうもうの部屋でインチキ祈祷師にバシバシ叩かれて、ようやく
正気取り戻して家中のエイリアンを捨てたら家族大喜び、という状態のはず。

除霊とは程遠い、ライトユーザーの俺が買うのは戯れに作られた
デタラメエイリアン人形ばっかで、エイリアンなんかそんくらいで十分と思ってる。
早くサソリエイリアンでないかなくらいなもんです。

そんな俺の目の前に現れたのは、

バカか!っつーくらいデカイ原型。

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予想外のサイズ。
ウチの作業場で作りきれるイメージが湧かない。

第一印象は、ラテ!(ゴム)でした。

スーツの素材のラテ感を、サフのグレー状態から感じる。
これに色乗ってビチョビチョに濡らせば本物じゃん!と瞬間的に感じました。


エイリアンに入ってたのは素直なやられ黒人ボラジと

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ベテランのオッサン、謎のハゲ彦がいるわけですが、

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このポーズに入ってたのは間違いなくボラジだそうで、裏はとれてる
とエッヘンのプリスキン。なんだ自慢げに。除霊しちゃうぞ。

この疲れ感はどっちかわからないすが

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こっちは疲れボラジ臭い。

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この腕が肉々しいのは違う人が入ってると思います。

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こっちはボラジ。

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撮影が始まるまでは、ボラジにも笑顔があった。と信じたい。

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脱線しましたが

俺がもっとも衝撃を受けたのはこの方向。

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このやせケツ感、素材の伸び感ヨレ感、若干重い上半身を支えてる
疲れ感と腰への負担感の迷惑なゴムスーツを着せられた感が凄い。
こっち方向の写真は存在しないんだそうです。


逆方向からの主演女優のケツ写真が存在するのに、なんでだ。

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健全な男子なら、こっちのケツを入念に検証すべきです。

で、
乱暴な言い方ですが、写真に合わせた模刻作業は、レベルの違いこそあれ
理論上はデータさえあれば、誰でもできることになる。悲しいかな。

そしてデータすなわち計測と検証が必須である限り、それは科学です。
科学の定義は、再現性と普遍性であって感情論の入り込む余地はない。
事実ここはこうなってるから、こう見える、でしかなく
俺的にはこう見えるから、という判断は無意味かつ邪魔。
ただただ写真合わせをする。再現とはそういうことです。

しかしそこからが問題で、検証不可能な部分、つまり今回のような
写真のないバックショットをどう作るかというのは
別データから検証を重ね、推察するしかない再現になります。
そうなると、ここで検証の領域を超え「創造性」を含んだ芸術の領域に
踏み込まないといけない。

ディティールは追えるでしょう。ポッチの数がいくつだなんだと
些末な答え合わせは、資料次第でどうとでもなる。
(ま、それも苦労とは思いますが論点が違うので流すとして)

しかし、それがボラジが着たスーツのケツに見えるかというと
まるっきり別の表現、判断問題が隠れているわけです。
(実際、ただデータを転用すれば劇中再現が出来るのかっつーと
モデリングデータを流用したのに死んでる原型はヤマホドある)

こうなると作り手の対象への理解力が、再現性の基準になってくる。
ボラジ感をどう出すか、そもそもボラジ感とは何か。彼が入ってる
スーツの印象の本質を、断片的な資料から作り手が再構築するしかない。
デジタルでも粘土でも手法関係なし。
作り手が日ごろ温めている、対象への判断の積み重ね
伸ばしたアンテナの受信量が問われてくる領域です。

でもそれは一歩間違うと作家独特のアレンジという方向性にもなる。
というか基本、絶対そうなります。
だって確かめようにも答えがありそうでないんだから個人の
フィルターを通した場合、どうしても客観性は失われがちに。

なうえに、造形的に面白くなるのは実は作家性含めたアレンジで
この部分少し間が持たないからちょっとエッジを効かせて小気味よくとか
立体にはそういうウソが不可欠。
特に良いスケールモデルでそのウソがないものはないと言ってもいい。

その点すべて加味してこの原型を見てみると、非常に正しく検証されている
プラス、実に心地よい「抑制された創造性」が発揮されてます。
まるでボラジがゴムスーツを着させられている感がにじみでているだけでなく、
スーツそのものの素材感、つまり厚みやディティールで寄るシワの強弱までが
過剰ではなく、主観を抑えた絶妙の説得力となって表現されているわけです。


これは検証の領域を超えた極めてレベルの高い創造性の産物と言えます。
原田ハンドリングか、藤本造形力か、はたまた両者のコンビパワーかわかりませんが、
見えてない角度を、まるで本物のように再現したこの「これだよ、これ!」感は、
膨大な情報の中から的確に真実を導き出した直感に近い、好きだからこそ、
そのことばっかり考えてるからこそたどり着けた最適「解」なんじゃないでしょうか。
アタマがおかしいとみんなに(主に俺に)思われるくらい執着した時間が
トータルバランスの良い、真実に近い結果として結実したんじゃないでしょうか。
初めてお会いした原型の藤本さんにも少し話を伺いましたが、驚くほど賢く冷静に
対象を掴んでる印象で、年下なのにまた上手くて利口!
おじさんもう死ぬしかないと思いました。

しかしここで提示されてるのはある種のファンにとっては残酷な現実。

再現されたのは、よくわからずオッサンが変なゴムスーツを着させられて
言うなりで動かされてた証拠そのもの。バイオメカニカルもくそもない、
作り手の理想とは程遠かったであろう、急ごしらえで使い勝手の悪い、
現場泣かせの小道具の再現。ノーファンタジー。

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不必要にへんなシワが寄る、型のつなぎ目は消せてない。
形状は自重でゆがむし、入った人間は関係ないけどX脚。
ギーガーがびっちり絡んでいながら、想像とは違う立体化としての現実に
だいぶ苦しんだと思います。このゴムスーツ感、なんとかならんの?って。

しかし、現場にいたエイリアンスーツは間違いなくこういう
不都合を含んでいたはず。
スタッフはこの造形物を武器に、宇宙の恐怖を表現しようとしてた。

その掛け値なしの真実に近づくことによって、結果ファンの幻想を打ち破って、
ピアノ線で吊ってるみたいな現実を突きつけたことにもなるわけです。
ゴム感ってのはまさにそう。シームの消し損ねまで再現し、
生物的解釈を否定したわけですからね。

でも、だ

映画にでてたモノを再現するってのは、こういう事だと思います。
欠点とも思える部分から逃げずに向き合って、撮影した時に、
それこそ歴史が生まれた瞬間に想いを馳せる。まるで現場にいたように、
映ってないスタッフや中の人の存在にまで想いを馳せられる。

ボラジの息苦しさが容易に感じられる、人間が着ています感。
それが生み出すたたずまいは歴史そのものに触れているかのような、
一種異様な高揚感をもたらすほどの何かがあります。
プロップを手に入れる喜びってそういう事な気がします。

この形のエイリアンスーツがあの時、そこにあった。

そんな印象を一発で与えてくれた原型でした。
俺だったら生まれ変わっても絶対に選択しない、やっかいな山を
見事登り切ったんじゃないかなと思いました。
サフの段階でそれを感じさせられるんだから、色乗ったらもう
オソロス、ゾットス。スゴンでござります。

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造形物は、作り手が語る言葉以上に、雄弁に作り手の姿勢や感情を伝えてくれます。

同じ造型の人間として、尊敬に値する仕事だったと思いましたが
同じ商売の人間としては、おいおい大丈夫か?感が半端ないす。
苦労に見合う結果や情熱に見合う反応が来ない可能性もあります。
こればっかりは仕事である限り今後立ち向かわねばならない現実で
ぜひとも勝って欲しいと思います。

そんな採算度外視でアタマのおかしい情熱をたたき込んだあげく、
かつてないほど真実に肉薄した青春ぶりに喝采を送りたいす。

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ちなみに御二方のインタビューとかいろいろ読んでないので、
思い付きで書き散らした俺のイモ感想が的はずれだったらごめんなさい。

俺は検証なんか全然しない派だぜ。
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2017年11月27日

11月最終週 インペリアル週報

とりあえずの告知事はというと

直売、アマゾンともに売り切れなので、残る箱売りは
KIN29ショップと思いますが詳細はまだ不明で要チェックな
ステッカークジ、キン肉バスター、たぶん発売中
あと、そろそろラーメンマン締め切り

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アニメヘッドおまけつき赤パンキン肉バスター
フィギュア王限定版も発売中
ご注文はこちら
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ちなみにアニメヘッドは、急いで撮影したのでこちらの
意向が反映されてないんですが、(右が発表画像)
左のように、アゴ赤、鼻同色、歯上だけ、でお願いするつもりです。

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アニメのOP作画をされた方とお会いして、そのタッチを
拝見する機会があったんですが、丸顔感含め、やはり独特のあの
イメージは鮮烈でして、出来る限りその魅力を落とし込んでみたつもりです。
よろしくお願いしますぜ。

というフィギュア王と同じく、現在発売中のホビージャパン最新号に
クトゥルフエヴォリューション記事掲載開始だそうです。
まずは竹谷さんから

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で今週末、東京コミコンだそうで。

イベント用に当たり率を上げたステッカークジ、フィギュア王×CCPブースで
最速販売みたいすね。お出かけの際にはぜひ寄ってみてください。


と告知業務はここまで。

もういいだろ。

ここんとこ、告知や製作記事ばっかで自由がなかったが
今日は俺の書きたい事書かせてもらうぜ。



こないだ埼玉県は春日部の彼方にある首都圏外郭放水路の
特別見学会に行ってきました。

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まず、ここがどういう施設なのかと言うと特撮番組のロケ地という
愚かな認識は抜きとして(俺だ)、簡単に説明すると総工費2300億の
洪水対策用の巨大地下水路。

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具体的には、洪水が頻繁に起こるこの地域の河川から氾濫しかかった
水を取水。その水を地下に一時的にプールしてから大きい河川に
調整放水することで洪水被害を軽減しようというもので
水を取り込む直径30m、深さ70mの立坑が5本
それをつなぐ、直径10m、距離6.3kmの地下トンネル。
そして500tの柱を59本備えた地下水槽で、総貯水量は
67万立方mというケタはずれの施設。

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最終的に集まった水を江戸川に排出する為の施設である「庄和排水機場」の
地下に広がる「調圧水槽」を見学する会というわけ。

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しかも今回は素敵な「特別見学会」。

何が特別で素敵かというと、神殿と呼ばれる調圧水槽内を体感するだけでなく
さらに溜まった水を直接吸い出す羽根車である「インペラ」と、
それを動かすタービンエンジンの「ポンプ室」が見られるスペシャルデー。

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普段は、インペラとポンプ室は見られないのです。


施設の端から地下20mまで階段で降りて、

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(こういうところから地下に入る)

たどり着いたのは177m×78mで高さ18mの地下水槽。

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ここに溜まった水を4つの「立軸渦巻斜流ポンプ」で吸い上げ、江戸川に毎秒
200立方mで排出。これは25mプール一杯分の水を1秒で吸い上げ、
吐き出すことになるそうで、マジでどんなパワーだよと思いますが、
自然災害に立ち向かうってそういう事なんすよね。

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で、そのパワーの源は航空機から転用したガスタービンエンジン。

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今年は4日間連続で稼働させたらしいすが、今回特別だったので
荏原製作所の担当者さんが説明してくれ、さらに質疑応答可能。もー贅沢!
エンジン内部の説明やクラック検査の詳細など、実際の部品を使って詳細に
教えてくれ、いろんなエピソードも聞かせてくれる。アイドルの握手会以上。

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特殊や特別を作るのは凄いすが、それを日常に落とし込んで問題なく
稼働させ続けるってのもそれに負けず劣らず凄いわけです。
新幹線は早いけど、それはミリ単位でレールを管理する保線技術やシステム運営
あってこそ。そうした目立たぬ技術の下支えが日常に落とし込めてるキモ。
そんな凄さを実感できるのも見学会ならでは。


自分が疑問だったのは、確実に水を掴んで吸い上げるインペラの羽根の形状。

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これは船のスクリューなどと違いちょっと特殊な印象を受けたわけです。
それを聞いたら、その形状選択と製作ノウハウは各社の企業秘密だそうです。

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「荏原のポンプが世界を創る」と謳う荏原製作所。
確かにスゲーそんな感じがする試行錯誤の結果な形状なんですよねー。

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面白いのはポンプの始動や停止など送水管内の急激な流速変化は
圧力変動となって、内部を破損させることがあるんだそうで
それを「水撃」と呼び(カッコいい・・・)その水撃解析と
流体解析をすることで圧力変動に対応した設計にするんだそうです。

よく考えりゃ、タービンエンジンでバカみたいに急激に吸ったはいいが、
その勢いは破壊的に連動しているわけで、しかも基本は砂や小石の
混じったある意味、大きめの研磨粒を含んだ「やすり水」が高速で
インペラに当たってくるわけです。と思ったら、当然そのへんは
セラミック溶射被膜でコーティングなどの対エロージョン技術で
摩耗対策などしているそうです。さすが世界の荏原製作所。


あとは、今まではディーゼルエンジン駆動だったポンプをタービンエンジンに
したことでのランニングコストはどうなのか?ということを尋ねてみると、
これはハッキリ言って高コストだそうです。が、ディーゼルエンジンで
同じ出力を求めた場合、倍近い容量の体積や重量がかかるそうで、
それを収める建屋の建築コストなど総合的に試算すると、確実なパワー、
コンパクトな施設ということで、タービンエンジンの方が有用性が高いんだそうで。

いずれにしても、信頼に足る能力こそが重要。
4機のエンジンを擁するポンプ室は実に頼もしい空間。

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調圧水槽見学後は、施設のコントロール室や、説明映像などが流れる併設ミュージアム

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「龍Q館」をじっくり見てきたわけですが、ここでは実際の水を使った模型や、
建造時の詳細な記録映像や、地下の水の流れを体験する映像などがあり、

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けっこう真剣に見られます。特に建造時のドキュメンタリーは、もうどうなの?
っつーくらい壮大で、ダム建設レベルのコンクリ浪費ぶり。
建機や工事が好きな人にはたまらん生コンドボドボの30分が味わえます。

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特撮好きには問答無用のロケ来訪者のサインの山も壁一面で見られます。
え、もうビルド来てんの?って感じ。

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とにかく重さ500tで18mの高さの柱を59本見たい!というような非日常の
巨大建築物を体感したい人には、かなりオススメの施設であります。
ちなみにマジンガーとガンダムも18m。マジンガー20t、ガンダム40t。
なんでコンクリ無垢は500tもすんのよ、と思ったんですが、その重さと数は
水槽全体が浮くのを(マジで?)防ぐ錘の役目もあるんだそうです。
つくづく想像を絶するな。


という点はともかく、気になる点も少々。まず首都圏外郭放水路なんて言うから
都心に流入する水量を管理する施設かと思いきや、春日部周辺の洪水頻発地域の
為のもので、首都と関係ねーじゃんというのは正直ありました。
埼玉慢性浸水地域対策放水路、とかが正しい名前では?と。

それどころか凄まじい量の水を江戸川に流し込むわけで、そういう意味では
首都に放水してんなあ、あれ?だったら最初の名前でいいのか?
さらに、江戸川にスーパー堤防を作るのに、今回大量に出た土を使用している
という話ではありましたが、それも実はボーリング時に発生した
泥水を今までは産業廃棄物として処理してたのを、処理施設を作って転用したもので、
現実的にどうなのかちょっと微妙。全体の予算もパっと見では不明瞭で、
凄く地元との関係や設備実験的な様々な思惑を感じる点も多いです。

だとしても、だ。

この洪水頻発地域の浸水被害は建設前に比べ、概算でも1/3くらいに減ってるそうで。
災害を防ぐのではなく、軽減する。これは中の説明でも軽減とはっきり明言してましたが、
頭花畑のわめき散らす連中とはまったく違い、過酷な現実を見据えた対策と姿勢は
頼もしい限り。古来より利根川流域は治水の戦い激しい土地ではありましたが、
昔から災害を軽減する努力や工夫に人間は知恵を絞ってきました。

あって当たり前の破滅的な災害にそれでも立ち向かっていく科学の努力は
一直線に宇宙を目指すロケット開発のようにカッコいいし、普段の生活を守ろうとする
人々の努力は火事場に飛び込む消防士のように雄々しいし誇らしいのであります。

さらに実はこの調圧水槽、水が入るたびに大量の土砂や生物も入ってくるわけで
水が腐らないうちに排出はもちろんだけど、泥ががっつりたまってしまう。
のを、綺麗に掃除してから見学者を入れてるそうなんですが、この空間が
全然臭くないっつーのがまた凄い。

天井から重機を下して&手作業だそうです。

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というわけで都内からは冗談かっつーくらい遠いですが、ついでに鉄道博物館も
近くにあるし、泊まり込みで旅行してもいいんじゃねーかとは思いました。
なんか面白い見学会があったら、俺を誘うといいぜ。いい視点で見るぜ。

ああ、久々に楽しい日報書いた気がする。
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2017年11月20日

11月第4週 ラーメン週報

昨日、外郭放水路の見学行ったばかりで、その事についてスゲー書きたいんですが、
あと最近読んだ本についてもスゲー書きたいことがあるんですが
告知の関係もあり、それは後日に回します。ちぇー。



というわけで今週は、今月中の締め切りでありますラーメンマン製作記。

結局まだ全貌が発表されてないところで製作記事もどうかと思いますが、
予約前の判断の兼ね合いもあるかと思うので参考として一応。

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今月30日まで予約受付中




注文は昇竜胴着でしたが、バージョン違いとして上半身裸ということは
最初から検討されてました。ので、原型側のスタンスとしてですが、
今回はラーメンマンを極めようと考えてまして。(モンゴルラーメン抜き)

成形上の理由や、工程上の理由でバージョン違いが要求されるのは仕方ないし、
それによってファンの要求に対応できる可能性が生まれるのも事実。
なのでバージョン違いを生むのはいいわけです。
とはいえ色換えだけの差異じゃちょっと安易なんじゃないか。
色だけじゃなくもう少し何か出来るんじゃないか、と個人的には思ってます。

ちなみに胴着の色だけでもこんだけあります、

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前回、ブロッケンでも同じ問題があったんですが、どうしても遠慮というか
既存のラインの中での衣装(色)替えという形で造型した結果、制約が多すぎて
表現にいささかブレーキがかかったという問題点がありまして。
なので今回ラーメンマンに関しては思い切って完全に造形を変えることに。

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検討中の頃


デザインを決める段階で、自分の中では4つ(正確には5つ)のバージョンを考えてました。
「原作昇竜胴着=特別昇竜胴着」で一つ。
「残虐時代」で一つ。「超人拳法」の習熟で一つ。
そして「闘将!!拉麺男」で計4バージョンです。

残虐時代を経て心が成長し、昇竜胴着を得て一つ階段を昇った後、
正義超人らと深く関わることで超人拳法をより昇華させたラーメンマンの成長。
その軌跡をバージョン違いの中に込められるんじゃないか、と。


そもそも、キン肉マンの歴史の中で最初にスピンオフした人気超人がラーメンマン。
その人気は当時読み切り人気もNo1になり、「闘将!!拉麺男」という
月刊誌の連載と後にアニメ化という一人立ちを見せました。
キン肉マンの本編の中では、他紙で連載している「闘将!!」と差別化し混乱を防ぐ為、
マスクと肉襦袢をつけた別キャラ、モンゴルマンとして登場。
事実上ラーメンマンはキン肉マン本編から退場という形に。

そしていよいよラーメンマンとしてキン肉マン復活となったのがこの昇竜胴着です。
ファンメイドなコスチュームの中でもKINスーツに次ぐ定番感。
これぞラーメンマン!というデザインすね。
ファンが密接に作品を支えている好例で、非常に好感持てます。
こういうところ、他作品にはないキン肉マンの魅力の一つです。

で、昇竜胴着もしくは龍闘衣は「闘将!!」の中では、師匠である陳老師の魂が
受け継がれる重要アイテムで、なんとなくデザインいいねで済むものではないと考えます。
特にキン肉マン本編にはない特徴的な使い方もあり、昇竜胴着をやる場合、
絶対に闘将Verは不可欠。
ので、実は嶋田先生にお会いした時、昇竜胴着を闘将バージョンでも作らせて下さい、と
直接お願いさせていただきました。後にこのバージョンも発表があると思われますので、
闘将ファンの皆様、お楽しみに。


というわけでバージョン違い以外に製作の点で問題だったのは、やはりCCPですでに
先行する商品があることですね。それもブルースリーを強く意識したものが。

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しかも十分すぎる完成度で。なのでそれとは別の方向性を探るのに若干悩みました。

自分の中では、やはり超人レスリングを視野に入れていたラーメンマンは、絞る体作りよりも
多少のダメージを受け止められる体作りをしてたんじゃないか、と考えてます。
特に霊命木リハビリ中はそういう事を考えることが多かったんじゃないか、と。
ブルースリーの肉体はしなるムチのようではあっても、武道やネプチューンマンと
やりあえる重さはない。事実劇中でも「見劣りする」と心配されるシーンがあるくらい。
巨大な超人相手に、スピードやしなやかさだけでなく人間の判断を超えた重さも加えて
肉体調整していたのではないか、と推察するのはそんなに的をはずしてはない気が。
実際に、後半のラーメンマンはブルース色を残しつつガッチリしてきてますしね。

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という体型問題のほか、いちばん頭使ったのが、竜。
これ、足から体をグルグル巻いて昇ってるわけですが、片足ならともかく、
両足にも竜がある。
1本の紐をフィギュアに巻いてもらえればわかるんですが、絶対的に破綻をきたす。

さあみんなも作る気になって考えてみよう。

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輪切りを一つでも成立させちゃうと、流れがなくなっちゃうぞ。

さらに、この1枚だけでなく、いろいろ竜の巻き方が存在します。
これを正しくイメージ通りに立体に落とし込むには・・・という点は結構アタマひねりました。


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(サイズ確認以外のキンソフの使い道)

1本龍を先行すれば両足のデザインを殺すことになり
かといって2本にすると矛盾が生じる。

矛盾を生かせば立体として一応のスジは通ったとしても
両足に龍がある昇竜胴着としては間違いになる。

しかし完成したフィギュアを見ても、そう言われるまでなにも違和感ないと思います。

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どうにかちゃんと落とし込み、ゆで公式をひとつ解いた感じです。
ゆでマジックに一歩退いて一般的な整合性をとるか、理不尽に真っ向から立ち向かって
物理法則をネジ曲げるか。これはこれからも立ちはだかる問題ですが、
そうした対応もメーカーや原型師の姿勢になるんじゃないでしょうか。

逆に言えば、この解釈や研究こそが商品選択のお楽しみの一つとも言えます。
かつてペンタゴンを鳥人としていろいろ解釈して、1歩踏み込んで作ったCCP。
その結果は、後に先生の作劇にも影響というか刺激を与えてたと聞いてます。
そのへんはファンの思いや解釈を柔軟に取り込むゆでたまご作品に対して
関わらせていただく人間としては、結果がどうであろうとも、きっちり
キャラクターを掘り下げて考え、10歳のガキとして楽しみ抜いたものを
提示したいと考えてます。より楽しい考察やカッコいい解釈に進めるよう。


最後に1点、
これは延藤社長のダイナマイトブログでもあった質問で、
実際に原型を最初に見せた時、延藤社長からも指摘された点ですが、
超人拳法のズボン(ん?今はそう言わない?トラウザー?)の股上問題。

これが長すぎるんじゃないか、というもの。その場で見た社長は、すぐ股の付け根の
位置を見て、骨格的には間違ってないけど、どうかなあ、という意見を。
そんでブログで質問されたということで、ちゃんと写真をもう一度出力して、
稲坂君同席の場所で、どう思うか?という確認をとってくれました。
で答えた俺の意見は、確かに意識して股上は深くしてます。
理由はカンフー着である事だけでなく、実はラーメンマンの技の多くは足技であり、
そこを動きやすくする余裕ある股上を選択すると判断したもので、ここにも
超人拳法をきちんと意識したラーメンマンの判断があったと、意図して
造形してるので他の部分同様、必要表現として変えたくはない、と。

気づかぬ点で指摘されれば俺のミスですが、狙ってやった場所はきちんと
意味があるつもりなので、それを上回る理由がない限り、受け付けられない
ということで、この長さのまま行きます。って感じでした。

しかし、それを踏まえた上で、とすれば股上そのままでシワの量を調整した方が
違和感がなくなるんじゃないか、という結論に。
この意見は俺も納得了承したのでこの後、原型は少しいじってます。
理屈はともかく、見てそのままでイマイチだったらそれはそれでどんだけ
理論武装してもダメな場合もあるわけで、そういう時は一応耳を傾けますぜ俺も。

ただ頭ごなしにどうこうではなく、ちゃんと第3者含め冷静に判断して
もらえるような環境になったのは、本当に進歩であり感謝してます。
KINスーツの時にカンカンに怒ってた俺に教えてやりたい。

さて、今後ですがステッカーくじではなく、赤パンバスター単品の発売情報が
まず今週発売のフィギュア王にて。
こちら、若干の先着的な限定条件があると思いますので
雑誌発売の遅い地域の方は、モノショップの情報を一応チェックしといてください。
あとはアテにならない、ダイナマイト延藤魂のブログと、サンダーツイッター、
また後手後手のCCPツイッターなどでも情報はあると思いますが
基本、モノショップを信じた方が確実です。

つー感じでしょうかね。
posted by サンダーロードスタイル at 00:09| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

11月第3週 バスター週報

あまりに混乱が激しいので、一度整理すべく、キン肉バスターとくじについて。

まず、まさかの「技」フィギュアとしてのキン肉バスターの登場です。

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そもそもこれがヒストリアか、という質問をいただきましたが、
そうです、これぞヒストリアになります。

少なくとも俺はそのつもりで作っており、原作を忠実になぞって造型しています。
なので実は技シリーズの開始ではなく、ヒストリアの中のシーン造型の一つです。

ところが、ご存じのようにもう予約してます。しかもバタバタで。

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実はバスターの発表までもう少し余裕があるはずだったのが、東京コミコンへの参加があり
その前に共同で出展するフィギュア王の発売日があり、ってことはつまり
その記事への締め切りがあり、ということで予想外の(本来は予想内ですが)
前倒しスケジュールになったのが1点。
そしてステッカーくじの「大人買い特典」に急遽決まったのが1点。

そこを仕切るのがダイナマイト延藤ですから、ほぼ先読みゼロの感覚主義。
思いついたら急に血だらけ人形。もう現場は混乱の極みですよね。
さっき会って話したのに、夜もう全然知らない発表されてますからね。

しかし、その感覚が即決即断に変わり、変化の中から正解を導き出すという
奇跡を生んでるのも事実。そのへんさすが根っからのファイターであり
常に手を出し続け動き続けるという姿勢はいいんすが、学習能力のなさというか
本能優先の動きには、最初俺もだいぶ混乱しました。が最近は慣れました。
ので、血だらけ人形もそれを想定してヒビ頭とか作ってあったわけです。

特典は最初、ステッカーくじに沿って5王子に関するモノの予定でした。
やはり2体コースのものではあったんですが、同時に進行してたバスターの
インパクトがかなりあり、ボックスを買ってつけたら喜んでもらえるオマケとして
バスターこそ最強だろうということで、延藤、稲坂、サンダー会談で決定したわけです。

で、そもそもステッカーの柄、これを俺と稲坂君共にスゲー気に入っちゃったのが
まず原因としてあります。

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キン肉マンはキャラクターとして多くのアレンジを受け入れてます。
可愛いアレンジ、ハードアレンジなどある中、俺らは立体でその良さを
追及しているわけで、それをこう落とし込んだ感じが、非常にハートに来た、と。

茶化してない、勝手な解釈でも安易なパロディでもない。
可能な限り原作のカッコいい部分を理解、表現しようと努めた結果の立体物ですからね。
個人的には他のアレンジよりも、群を抜いて作品へのリスペクトを感じます。
自信もって提示できるものと感じたわけです。

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なのでスゲーいい!他じゃ出せないカラーがしっかり出てて、この立体の落とし込みは
新たなデザインラインとしてキン肉マンを語る1角度になるんじゃないの?と
盛り上がっちゃった。ビッグボディなんか、改めてこんなカッコよかったんだ、と
保坂アレンジに嫉妬するくらいシビれてたわけです。なのでこれなら欲しい、と。

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同じデザインのマグカップも買うぞ、と思ってるんで、そのステッカーなら全然いいと
言ってた数か月前から、俺らがほぼノータッチのところで延藤社長が
ガンガン進めてたのがこのくじ企画。

メッキ信仰者のダイナマイトは、もっとメッキ商品を安価で手に入れられる可能性を
探れないか、というのもあったそうですが、それは俺らも全然賛成です。
キンソフくじはスゲーいいと思いますし、可能性は探った方がいい。
俺らも欲しいステッカー買うついでに人形当たる可能性あるなら全然いい。
一度くじというフォーマットが可能になれば、大小いろいろな商品や
可能性が生まれてくるし、構造的には文句なし。

というわけで、こちらはこちらでネジケンだバスターだとバタバタしている間に
ステッカーが出来上がってみたら、ん?なんか違う。
いやデザインはいいんだけどアソートや全体が話してたのとだいぶ違う。
構造は悪くないけど、どーしてこんなに詰めが甘いんだ、と。

これは毎度仕事でよくあるパターンですが、実務に対応していると
こなすの優先で、ちょっと全体が見えなくなることがある。
ダイナマイトは一人でやってるんで、ここまで立ち上げて落とし込んであった
だけでも驚きではあるんですが、やっとこ俺ら3人が揃って改めて意見を聞いて、
もう一段グレードアップできないか、ということになりまして。

で、急転直下で大人買い特典を5王子系から、バスターに変更という英断でした。

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今までのCCPの価格帯から考えても、2体セットで2万5千円を割る可能性は
難しい。だから少なくともバスターを欲しがる人には、メッキ将軍もついて
ステッカーもあれば3万でも完全にお得過ぎる内容、というのなら納得できます。

ただ、紙のステッカーに600円?ちっと高くないすか?というと
いや、これは紙じゃなくてPP素材の丈夫な、何度も貼り換えられるヤツでホラ、と
その場でペタペタ貼るダイナマイトですが、じゃ、それをちゃんと説明してよ、と。
何が当たって、どんな何が揃うのかわかんないと怖くてくじなんか引けないと
スゲー言ったんですが、結局ブログや告知では「雨にも負けず風にも負けない」とか
またポエム爆発で、全然説明しない。
まあそういうところもまたダイナマイト延藤の味なんで、さすがにもう
しょうがねえな、とキリキリしなくなりましたけどね。

ただシリーズが続く場合、こんな感じではやっていけないと思うので
第2弾からはまったく製作体制を変え、準備を進めてます。
デザインも商品もよりファンが喜ぶ、マニアックかつカッコいい
キン肉マン理解に溢れた商品になると思います。1弾の結果次第ではありますが。

というわけで、スケジュールに押されてバタバタしてたところ
毎度毎度のエンド土壇場変更告知で皆さま振り回されまくってると思いますが
妙な価値だなんだを見出さず、普通に商品を欲しい人にはさほど混乱ないはずなので、
どっしり構えてご注文ください。

スーフェスで血なしと思って注文したのに、いきなり血ありになって混乱している人は
ちゃんとその旨、伝えて下さい。そのへんダイナマイトはちゃんと対応しますんで、

と、クジ説明が長くなりましたがようやくバスター製作記。

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今回のキン肉バスターはなんとなくのキン肉バスターではなく、
初めて公式戦で使用した超人オリンピック・ザ・ビッグファイト決勝戦、
対ウォーズマン戦決着時のもの。まだ完成度が若干低く、少し相手のダメージを
伺うような顔と両手が相手の膝裏にあるあたりが、他と違う特別なキン肉バスター
なんじゃないかと思ってます。試し試しな感じがあっていいですね。
この伺いっぷり、自分は少しウォーズマンへの友情が生まれて来た故かな、
と気遣う風にすら見えます。

昔はファン投票でも1位になったシーンでもあり、ダイナマイト延藤イチオシの選択です。

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作業上発生した。残虐ラーメンマンをヒストリア第2弾でという話もあったんですが、
いやここでお茶を濁すようなものじゃいかん、まだまだ本気を見せなきゃダメだろ、
ということで「技」「コマ」への挑戦に踏み切りました。
もともと技フィギュアの要望はあったんですが、ヒストリア第2弾でこれを見せるのは、
俺も正しく男気を感じましたので、よし行きましょう!ということに。

まさかクジのオマケになるとは予想してませんでしたが、商品化が早いのは嬉しいので
個人的にはなんでもいいです。


しかし、実際作業を始めてみると厄介すぎる。

普通のインジェクション造形でさえ骨を折りそうなのに、ソフビで分割勘合を含めて
造形するのは超厄介です。
という成形上の問題に加え、正しい人体と人体を組み合わせても
マンガの迫力には決して至らないという造形上の表現問題もあります。

技シーンはなによりも流れの結果のコマであるがゆえに特に勢いやディフォルメが効いてる。

つまりコマとしての「決め具合」がキャラクターのバランスにも大きく影響しているわけです。
なのでCMCらしい人体の正しいバランスを保ちつつ、コマのイメージにあわせて
体の各箇所を変化させないといけないのは・・・超厄介です。

もちろん技造形が以前になかったわけではありません。
けど、形だけをまねればそれがカッコいいのか、熱いのかといえば、明らかにNOです。

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たとえばキン肉マンの腕。
技の性質上、下に引く力で股裂きと首折り、背骨砕きという攻撃を成立させている。
ジャンプからの着地による加重だけでなく、相手を担ぐように支えるという不安定な体勢を
きっちり維持したまま、引く力で加撃という状態ですが、あんまりそんな意図を感じる
フィギュアはないんですよね。

だからどうしてもその「技が決まった!」感じを出せないことには
俺も同じ死んだ人形製作者になっちゃうわけで、そんなんだったら俺は全然ほしくないし。

というわけで、ただの人形組み合わせ感じゃなく、技の決まり感を出すぞ!
と勇んで始めたのはいいんですが・・・


やっぱムズカピー


バランスをきれいに保とうとするとすぐに勢いが死んでしまう。
正しいサイズでやると、あの部分の迫力が全然足りなくなる。
縦横無尽なディフォルメで表現されてるマンガの自由さってやっぱりすごい。

加えて、この時のウォーズマンの肩は球。肩カバーみたいなのじゃなく明らかに球。
ところが球肩で向きを変えると・・・成立しない!
なにをどうすれば、この普通にカッコいいキン肉バスターが出来るのか?
ウソついちゃいけないところとついていいところの境界線はどこだ!?

さらに、肉体同士が密接に干渉している。
体重のかかった部分はお互いへこむし、堅い部分なら相手の肉を押す。
という組み合わせをする場合、作る「順番」が発生してくる。

たとえばスグルの肩肉は、変形に影響を与えるであろう硬いウォーズマンの
肩球の後に作らないといかんですが、ウォーズ肩位置は、スグル腕がどれだけ
力を入れて位置を決めたかにかかってくる。

ところがスグル腕の位置は、ウォーズ足の膝の裏に来なければいけない。
そのウォーズ足はある意味、今回の技のウォーズ側の顔となる部分。
開き具合から何からバッチリ決め込まないといけない。
となると最初はそこ?

みたいな逆算スパイラルが発生するわけです。

これがただの人体バランスをとった人形を組み合わせるだけ、なら通らなくていい道です。
人形に芯を入れてしまえばマンガ通りには組み上がらない。
かといって芯なしで造形すると、いくらなんでもどんどん歪んでくる。

まったく俺が技の真実を掴むのが先か、粘土が破綻をきたすのが先かのレースみたいな感じでした。

しかし、

ゆえに粘土本来の、ここの骨を砕く!試合の決着がつくくらい首にダメージを与える!
と、グイグイと絵を描くように大胆に造形することが出来る、というのは武器でもありました。
結果はごらんの通りです。

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自分はこれほど一つのマンガ世界を追うことはなかったんですが、
つくづく初期キン肉マンに関する表現の幅に驚かされます。
完成しきってない絵柄だけど、確固たる描くべきもの、がある場合
作る方は難しいけど迷わないし、輝くゴールが見えますし追えます。

しかし、絵柄だけ上手い上手いとホメそやされてトレスばっかの
人だと何が描きたいのかわからないので、ゴールなんか全然見えない。

なので、ほんといいコマ作らせてもらったな、と感謝してます。
パロスペシャルからの火事場のクソ力、クソ力返しからの
逆転キン肉バスターの怒涛の流れ。これぞ漫画。少年漫画。
その決着シーン、自分で見てまだグっと来るもんな。
当時のジャンプを掴んでた手の感触すらよみがえってきそうです。

というわけで、商品としてはお高い部類に入りますが
気に入っていただけたら、どうぞよろしくお願いします。
特別版に関しては、今月発売のフィギュア王をよろしく。
で、実物展示は東京コミコンだ!スタンのおやじにも会えるぞ!
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2017年11月06日

11月第2週 50周年週報

本日はスーフェスでいろいろ発表があったんすが、それはとりあえずとして
順番的にこちらから告知です。

バンプレスト・ジャンプ50周年アニバーサリーフィギュア
キン肉スグル

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ご紹介はこちら、とるナビで。

一応明日、11月7日から順次稼働となっております。

もろにジャンプで育った世代としてはこの企画に関わらせていただいて、
しかも本誌にまで載せていただけてグっときました。
生涯で一番影響を受けた雑誌といっても過言じゃなく、まさしく夢中で
マンガを読めたガキの時代があったこと、チョー感謝しております。


というわけで、そのアニバーサリースグル製作記。

まずサイズでしたが、素立ちで24cmという大きさ。
自分が関わったバンプレスト商品だと、最大ギリギリまで大きくした錦えもんが
たしか立つと24cmサイズで作ってありますが、キン肉マンの場合は、
もうバルクというか肉の量が違いますから、素立ちとはいえ
相当デカイ「塊」になるであろうと思われます。
しかも収縮を考慮し原型段階で、さらにもう1段大きく作りますから、
自分としては3体目のスグルチャレンジにして、最大サイズへの挑戦。

ちょうどこの時期、サンシャイン2、0の作業と同時進行でして、
筋肉作りたい欲求はMAX状態。しかもちょい前にプライム1のスグルが
発表されているので対抗意識もMAX。
加えてそもそもがこれ、50周年表紙企画ということは、他のバンプレスト
腕利き原型師達とフィギュアコロシアム並に比べられちゃうわけで、
プレッシャーもMAX。ヘンなもんを作れば一撃で死ねる。
上等だぜとやる気マンマンで挑んだわけです。

で、表紙フィギュアということで造形方向性の選択肢は2つになります。

絵柄に寄せて忠実トレス造形するか、立体として解釈を入れ成立することを優先するか。
両立できれば一番理想的ではありますし、個人的には完全に絵柄トレスこそがファンの喜ぶ道かな
とは思いますが、キン肉マンは現在も連載が続いており、絵柄は進化、変化している特殊な例です。
当時のバランスのまま現行絵の情報量を持ち込むのであれば、立体物としての間が
まったく変わってきちゃう。絵の再現はクリアしたとしても、今も戦ってるスグルを
彷彿とさせられるか?と言えば疑問でもあります。

この点に関してはリクエストがはっきりあって、情報量を増やしてほしい、と。
実際、同じKINスーツでももっと描き込まれたイラストはたくさんあるわけで、
もともと人体ということもあり、そこを超人レベルにさせたものという方向性で決定。

アイコンとして圧倒的なキン肉マンという判断で顔も「肉萬」(記念ムック)に寄せ、
口もドーナツ口に。
表紙絵完全トレスではなく、立体物としての最大公約数的解釈を目指しました。


この段階で製品はブラシ塗装はなく、肌は成形色と判明してました。
(サイズを考えたら当然ですが)
だったらますます立体の魅力、造形力で成立させきらないといけない。

おそらく他の表紙キャラも魅力的にでてくるでしょう。
派手に筋肉のある主人公がでてくる可能性もある。なんせジャンプですから。

そんな中で、キン肉マンこそがもっとも筋肉を感じさせる立体物じゃなかったとしたら
先生に申し訳が立たない。
スグルの筋肉量はジャンプ最強だった!
と思わせられなければ、俺の男がすたるってもんです。


ただご存じのように自分はCCPでキン肉マン造形をガッツリやらせてもらってます。
CCPにはCCPのスタイルがあり、そこで学んだり一緒に作ったスタイルを
バンプレスト商品に安易に持ち込んでは仁義に悖ります。
で、CCPとは違う方法論で、最強のスグルを造形だけで表現する。
実際のボディビルダーをスキャンして調整したCCP40cmスグルは、ある種の到達点と言えるでしょう。
さらにデジタルで押し切ったプライム1スグルもサイズ的には、テクスチャーを容赦なくぶち込め、
一つの到達点と言えるかもしれません。

じゃ、バンプレストとしてどんなスグルでアプローチできるのか。

俺は造形物、それも「塑像」としての静の量感と存在感とを追求することにしました。
人体トレスではなくマンガとしての勢いを保ったまま、先生が表紙で描きたかったのではないか、
というスグルの堂々たる偉容と自信。をやってやる!!


と、


スタートしたのはいいんですが許された時間は11日間。

スケジュールそのものはもっと余裕いただいてたんですが、いろいろありまして、
結局そんな感じでGW明けでのチェックを逃したらもうアウトみたいな感じに。

で、途中写真を撮る間もなく一気呵成に造形。



はい



完成。

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なに?
ほんとに途中がねーのかって?

えー、これくらい。

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マジで造型しっぱなしの11日間でした。
展示会クリア後、もう少しいじって気になるところを直してありますので、
トータル12日か。

でも100日あればいいものが出来るのかっつーと、そうでもないと思います。
厳しい戦いではありましたが、だいたい仕事なんてそんなもんです。
万全状態で文句なし、回復薬もHPも満タンで一呼吸おいて強敵に挑める
なんて事は現実にはないわけで、そのキビシー!ってところで結果出せなきゃ、
次の仕事が来なくなって死ぬだけ。それが俺らフリーの野良原型師。

しかしなんというか、全然今までとは違う、ずっしりどっしりしたスグルを
やれた気がします。

さあ、ゲーセンへ急げ!

これぞキン肉!これぞ超人!
まったくもって男らしい造型がキミを待ってるぞ!!
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2017年10月30日

10月最終週 ゲキジョー週報

ようやく数日ほど仕事の間が生まれたっぽいので、
いよいよトロフィー作りなおすぞ!(1回作って新参メーカーの
クソシリコンで複製大失敗して一度心が折れました)

の前に、

1晩くらいちょっとポップコーンでも食いながら
リビングでゆっくり映画見ようということに。

普段は仕事場で、全然死ぬ気配のない14インチくらいの丈夫な
ブラウン管TVでずっと映像流してるわけですが、リビングのモニターは
きちんと21世紀らしくデカイのであります。大画面。

で、ゆっくり見るぜと流したのが

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中国版ポスター

米国版がこれ。
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で、そんな映画じゃねーだろ、と日本版ソフト販促用ポスターを
日本屈指のインチキデザイナー、ミヤジー氏にこしらえさせたのが、

これ

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おおー、全然面白そうじゃん!

60年に一度、宇宙怪獣がバカみたいに襲ってくるのに対し
アホみたいな壁作って戦ってた、なんて話つまんないわけがない。

で食い物用意して、久々のバカンス気分で再生し始めたけど

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始まって20分で


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ココロシヌ

なんでこんなに面白くならねーんだ・・・

横見たら

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とにかくもう、怪獣出すのにまったく笑えない方のダメっぷり。
ダメと自覚してない人間が絡んでダメにしてる、あのダメっぷり。

自分の国のキャラをキレイにしたいのはいいけど

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出た、ゲーム脳。のデザイン。なんなの?バカなの?

おっかしいな、怪獣と中国人がバトルするってのになんでこんなに
つまんねーのか。

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饕餮って聞いて期待したのに、そんな食わないし。

孫文の義士団くらい凄い中国人が戦ってくれるんじゃ
なかったのか。

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ファイナルファンタジーなんか憧れなくていーんだよ(知らんすが)


ギャラ不払いだかなんだか騒ぎのマットデイモンは・・・

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火星の時とそんな変わらないな。さすがコストパフォーマンスのいい男。


つーわけでC級怪獣コメディ扱いで、早送り16倍速ですよ。

ウソでしょ?ってくらい普通にダメで終了。

途中で見なくなったツレアイは、もっとちゃんとしたホラーを見たかった、と。

ミストみたいなヤツ。という。


ミスト?ずいぶんな注文つけてくれるじゃねーか。


ミストの魅力と言えば

これら以外になんかあったかな?

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あ・・・

あった。

これだ!

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最高の面白役者トーマスジェーンの叫び顔だ。

ということは、トーマスジェーンの叫びっぷりでまた爆笑したいということか?

だったらもう

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パニッシャーしかないぜ。
あんだけアジトに武器を隠して仕掛け満載で準備して
ひとつも利用出来ずに這って逃げ、結局原始的な武器で抵抗する
男の中の男、トーマスジェーン。

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のやられっぷりを見たいんだな?

と思ったら違うらしい。

じゃ、わかった。

最後、弾が何発残ってるから、誰から死ぬ?的な事か!

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とくれば、これだろ。

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最近、フロムダスクティルショーンを作りたいとパブトークしたと
ファンに期待を抱かせるあの3バカチームの

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そしたら俺は久々の見直しだったんですが、実に丁寧で面白い。

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特典映像見たら、見たことないフリップショウ(だったかな?)という
シナリオ前の箱書きみたいなのが収録されてまして。

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これも非常に面白い。というか興味深い。

他のメイキング映像も実に楽しそうかつ、映画が好きなのが
よく伝わってきて、公開当時の英国すこしヒネりゾンビ映画という
印象より、ホットファズの映画大好き感がここでも炸裂してたんだなと
エドガーライトの評価がグンとアップ。

というわけで

ずっと見たかったベイビードライバー。

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もうあきらめるつもりだったけどおかげでチョー見たくなってしまい
ただそれだけのために、大雨の中、久々に、昼間の、新宿の、満員の劇場で
定価の1800円払って見てきたわけですが


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素晴らしい。

相変わらず音楽のチョイスがジェームズガンと違って、
微妙に刺さってこないけど気持ちはわかる感じで歯がゆかったですが
それを補ってあまりある、映画への愛情と変わらぬカット、編集スタイルと
きちんとした倫理観。非常に満足。

グラインドハウスで楽しそうだった連中で、
タランティーノは映画を揶揄するみたいな事ばっかしてるし
ロバートロドリゲスはエルマリアッチの奇跡1回きり。
イーライロスも骨のない安ゴアホラーで軽いままだし
一番評価してたロブゾンビは・・・新作数作見逃したまま。
の中で、アントマン離れた結果が、どう出るのか
似てるけど対照的な位置になりそうなジェームズガンと
バックアップ、監督として違いがどう出るのか気になってましたが
エドガーライト、お見事、でした。

スペースド、見てみるかなー。
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2017年10月23日

10月第5週 フェノタマ週報

くじ運が存在するかしないかはわかりませんが
個人的になにかで当たって楽しかった人生の記憶はあまりなく、
貧乏クジを引くという意味では常にレジレースや空港ゲートレースで
失敗の記憶しかないという認識です。

非形式的誤謬だと認識してますが、あえて自分はクジ運がなく
確率に身をゆだねることで納得することはない、と結論づけ
神のサイコロには任せない、俺はクジ運とは無縁で生きてくぜ
と、悲しく己を鎧った野良人生を送っております。

だから何か応募して当たったりすると、多少の疑いはありつつ
うわー今年の運、使い切っちゃった!と思ったりもするわけですが


当たったぜ

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外郭放水路見学会。

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そんな確率は高くないんでしょうけど、申し込みが受理されるというだけで
十分満足な結果であります。土木の神様、使えるじゃねーか。
当ててくれてありがとな。

というハガキが1枚届いた以外は、普通に地味に仕事してた1週間で
やれ手作りソーセージが旨いとか、ベーコンが旨いとかとか騒いだくらいで
特になんもない中、何のスイッチが入ったのか、これだけを異常にリピート。

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ご存じとは思いますがピタゴラ装置の発展版で、キャラクターとして
赤いビー玉を転がし、黄色と緑の兄弟を救い出すという話。

ちなみに海外ではこのピタゴラ装置、ルーブゴールドバーグマシンと呼ばれてますが
ルーブゴールドバーグとは、漫画家の名前でこんな漫画を描いた人です。

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しかしさすがそこは佐藤雅彦、わかりやすさの置き所とオシャレ感の素晴らしさで
海外でもピタゴラ装置の評価は非常に高いそうで。

で、ビーすけですが、足掛け3年近くやってるけど、出来てるのは2本。
近日、3本目が公開されると予告されてますが、まだ謎のまま。

1話目で、最後の最後、あとちょっとで出てこなかった
黄色のビーゴロー。

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2話目のビーすけ救出話では無事全員バッチリ決まって
次回黒玉軍の逆襲。

俺はもう即、ビー玉探し。

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だって、これでビー玉でいろいろ並べたら
完全に1/1の本物フィギュア(?)が手に入るわけですからね。
たまらんす。たまだけに。


ところが、普通にビー玉で探すと

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こんなのばっかり。

なんだビー玉じゃねーのか。
確かに色付きビー玉で、ビーすけみたいな不透明なのはみたことがなく、
これはガラスじゃないな、と。

だったらなんだ?プラ?樹脂?
ポリエステル球はよく聞くけど、ちょっと違いそうだし
デルリン樹脂も造型の時使った覚えがあるけどこれもちょっと違うかな

と探してみると

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なるほど。
フェノールボール、つまりフェノール樹脂球がそれ臭い。

フェノール樹脂はベークライトの別名なので
ビリヤードの玉なんかと同じですね。

だとすればあの転げる質感は納得です。

と、ここまで探したところでまだ購入には至っておりません。

というか、だいぶ気が済んだんでございます。
ピタゴラ少年少女合唱団のルールールー♪っつーバックコーラスを
聞いていれば、だいたいもう満足なのでございます。

来週はたぶん、メイキング記事で。
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2017年10月16日

10月第4週 チャーング週報

今回は読まなくていい話。



先週原型チェックついでに久々に秋葉原に寄りまして。
久々にガチャチェックなんかして、面白いの出てないかな、なんて。

そこでこの商品を見つけ反射的に回しましたぜ。
ネズミやカバとかは回してたんで、あ、ゾウ!と。

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回してる最中、HANAKOの文字が見え、あ、はな子だ!と。
で出てきた小さなゾウの、ある種滑稽な姿を見てから
一気にいろいろ記憶が甦ってきまして。

以前、仕事で実物大の子ゾウを作る仕事をしたことがあり、
その時、参考にした一番近所にいたゾウがはな子でした。
井の頭動物園にいた老齢のゾウです。

スノーウォーカーのアニメート用のゾウの歩行写真を見て育った
SW直撃世代の俺らに、この実物参考にしてこい指示は
実に嬉しかったもんです。

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ちなみにこのゾウはバンサもやったマージ。

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勇んで井の頭公園に出かけたわけですが、待ってたゾウは
予想とはまったく違う姿でした。

精神病。一目でそう感じたのをはっきり覚えてます。
そうとしか言いようがない異様な動きを延々繰り返す
巨大な患者がいたわけです。

ついつい浮かれて、いっぱしの造形屋気取りの取材気分で出かけたものの、
もともと俺は動物園に自分から足を運ぶことはない人間です。
上野動物園に初めて連れってもらった小学低学年の時、
真っ先に向かったのは戦争で殺された動物の慰霊碑だったそうで。
そして拝んだら帰ると言ったんだそうで。本人は覚えてないすが。
確かに俺が持ってた絵本は「かわいそうなぞう」と「やさしいライオン」だけで、
楽しい絵本が我が家にないまま泣きながら幼稚園時代を乗り切りました。
理不尽と怒りは未だ鮮烈なままで、要は動物関係には敏感ボーイだったわけです。

はな子は殺人ゾウとして足に鎖をつけられて、何もない場所を見つめたまま
一定の動きでずーっと鎖をジャラジャラ鳴らし続けてました。
誰がどう見ても精神を病んでいるのは間違いなく、そう追い込んだのが
人間であるのもまた間違いなかったわけです。
コンクリの壁の中、たった一頭で鎖に繋がれたまま毎日を過ごす。
一見して、うわあ・・・と思ったのに、近くにいた女の子が
「ゾウさんダンス踊ってる」と嬉しそうに言ってるのがまた堪えまして。

それからいろいろ自分の中で見たものを整理するのに数日かかった覚えが。
一緒にいた人に「だったらなんだっていうの?」と怒られた記憶も。

現在トップクラスの技術ではな子は立体化されたわけで、それは別にいい。

でも作った人の心の置きどころはどうだったんだろうかと思っちゃうわけです。
どんなつもりでこのモチーフを捉えて商品化したのか。

有名シール貼っておきゃ、ないよか少しはましだろと考えて、ただのゾウじゃなく
はな子にしたのであれば、死に際さえほったらかしだった井の頭動物園の
何周年か記念に便乗した方が企画が通りやすかっただけとかだったら
つくづくはな子は浮かばれねえな、と思うわけです。

まだ子供の頃に異国に送り込まれて、見せ物としてそこら中引き回され、
理解の低い極めて管理の劣悪な動物園で虐待に近い状態で、日本最長の飼育期間、
苦しんだゾウ、はな子。
もちろん心ある飼育員たちの献身的な努力も少しはあったかもしれません。
が、根本が間違ってるうえ、結局それをダシにテメーは金稼いでんだから、やっぱダメ。
くだらねえ屁理屈は通用せず、正しいと思うんだったらテメーんちの子供が
コンクリの檻の中、何十年も一人で過ごして、死に際さえ看取られないでいて
笑っててみろって話です。美談が入り込む余地があると思ってるんだったら
完全にアタマおかしい。

上野のトンキーとワンリーだって東南アジアの戦局の厳しさを伝える為に
あえて見せしめ的に始末したという話がありますが、はな子は戦後の子供たちを
喜ばす為に連れてこられたという話も。どんだけ勝手な話だ。
別に無理な動物なんかいなくたって日本のガキは元気に育つっての。

俺は動物園も水族館も大っ嫌い。
飼っても食ってもいいけど、真摯に向き合えないなら人間が食われて死ね。


ガチャ回してから手の中で、そうした事に気がついてなんかもう
どうしていいかわからなくなりまして。
ツレアイに見せると「お金払っちゃいけないもんだったんじゃないの?」と。

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少なくとも俺にとってはそうだったなと。

たかが300円のガチャでも人は傷つけられるんだから、
俺はちゃんとするぞと思いましたっつー話。
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2017年10月09日

10月第3週 IQ600週報

本日の話は、所蔵している本を一切確認せずに書いてますので
念のため。


子供の頃にお金を貯めて買った本ってのが
何冊かありますが高校になってバイトして買ったのがこれ

和漢三才図会

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3冊くらい、欲しい部分を選んで買ったけど
1冊3000円くらいしてたはず。

欲しい部分はこんなのでした。

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思うに自分の人格形成において、というか
70年代にガキを経験できたオタク第2世代みたいな
俺達には、濃密な「図解教育」とも呼ぶべき刷り込みが
非常に大きなウェイトを占めております。

こんなビジュアルばっか見せられてれば、

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そりゃ先っちょがヨジれて育つってもんです。

俺もまずガレージキットより図解を作りたくなっちゃったくらいで。

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かような魅力が図解にはあるわけです。


そもそも図解という言葉はもともとあったと思いますが
図会(ズエ)はズカイと読む場合もあり、また図解も
ズエと読むことがあるそうです。国語的な背景はともかく
俺はズエをズカイと読んだのを響き優先で図解と洒落て当てたのが
走りと思ってますが、どうか。

で、図解。

この言葉を確実に定着させたのは、間違いなく大伴昌司だと思います。

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大、つけたのが素晴らしい。

雑誌のグラビアとして展開された大図解たちは
みるみる成長を遂げ、完成形になりました。

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どうでもいいけど、右下の生き血をすうへび女、チョーこわい。

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写真粗くてアプライエンスが馴染んでるのが、なおこわい。



しかし、

この図解アイデアがすべて大伴発信かというとそうとも言えず
同じ時期に同じ立ち位置の作家もしくは編集者として、
日本SF黎明期に名だたる作家と共に活動していた斎藤守弘や

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軍事専門だけど、変なのもばっちりの

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小山内宏といった着実な図解説明ができる人々が並走していたのも事実です。
編集部の意向も多分にあったでしょうし。
なので、レイアウトや構成などでは大伴功績とだけ言いきれませんが
これに関しては間違いなく大伴功績と言えるんじゃないでしょうか。

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上図下にある「これ以上はこまります」に込められた意味から
推察される誌面内容への任され度は、発想としても円谷への距離感にしても
まさしくその証明か、と。


64年から少年誌のグラビアを担当し、66年にはウルトラQの
企画にも参加している大伴昌司。

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もはや図解本来の意味とは別に存在するほどの、図解と言えば
この透視解剖説明図イメージ。

もしかするとサイボーグ009のキング連載時の頃の方が先か

1710913.jpg(64年)

8マンのオマケの方が先かもしれないですが

1710914.jpg(63年?)

8マンに関しては企画の立ち上げに編集者時代の内田勝(後の大伴全盛期の
少年マガジン編集長)が関わっておりさらに、前述の日本SF黎明期に
名だたる作家とのつながりで平井和正に原作を依頼したというので、
十分すぎる大図解的SFテイストが先駆的に含まれていた・・・と思います。


しかし8マンや009の半面透過合成図と違って、
大伴解剖図解の特徴は、ただの解剖図ではない「表皮厚からのヌケ」を
指示してあるビジュアルインパクト。
読者があたかも透視能力を身に着けその対象部分を透かして見ているかのような。
このスタイルが以降の解剖図スタンダードになったのは
間違いないんじゃないでしょうか。実にセンスオブワンダーな
臨場感を与える工夫なわけです。

仮に透視表現にポイントを置いてみると、大伴が少年誌で活躍し始める前年63年に
「X線の目を持つ男」が公開されてますが、その透視はこんな感じ。

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その20年以上前から連載しているスーパーマンのXレイビジョンも
こんな感じ。

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しかし車や家電製品の透視図広告とかは昔からあったので、

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(58年スバル360のカタログ)

図解グラビアの中に説明記事というより広告的インパクトも
意識の中にあったかと思いますが、多分にモダンな要素が
見受けられる生命への透視図法の発想の根源は、あくまで俺の思い付きですが
フリッツカーンの影響が濃くあったんじゃないかと思います。

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(20年代から40年代に機械風解剖図をたくさん発表した
ドイツ人の医学博士というか画家というかデザイナーというか)


かくしていわゆる透視図解イメージは完成し、日本の少年たちのハートに定着。


この後、我々はこれを見せられ、もう全員がメロメロ。

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全少年とにかく内部が見たくて見たくてしょうがない病に罹患させられたわけです。

そこからはもう粗製乱造。そうしときゃ喜ぶと汚い大人に足元を見られ
定番化され大量生産される間違った無責任な図解の波が子供たちを襲うわけです。

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(肺呼吸・・・)

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(古代インカ帝国の秘術で改造したのに原子炉・・・)

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(間違ってないけど全然見たくない巨大化した中身・・・)

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(とにかくいろいろと・・・)


当時のちびっこ達は翻弄されまくって情報の荒波の中、成長したんでございます。



さて、なんとここまでが前フリ。



そんな図解教育が反映された、こんな商品が出たので手に入れました。

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バンプレスト INTERNAL STRUCTURE 仮面ライダー1号



今までも、怪獣図解的商品はありました。

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ライダーもあった。

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ライダーの図解そのものも実はいろいろあって

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と、近年ではライダー漫画の村枝作画でブラッシュアップされたり
してますが、正解というか本物はたぶんこれ

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ま、そのへんの不毛な答え合わせはともかく、

発表された原型はまことに立派なものでありました。

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このところ製品化での劣化の優劣が著しく、苦戦が偲ばれるバンプレスト。
さあ、どうなってるのか、と心配してましたが


手に入れてよかったぜ。

ブラシ無用の絶妙のチープさと、押さえるところは押さえた造型のサジ加減。
加えて、もはや哀愁すら感じさせる簡素な素立ち。

手に取った俺はさー、改めてさー

本郷、こんなにも全身改造されちゃってたんだなー
そりゃ力もコントロールできないし、蛇口もモゲちゃうわな
と思って、すげー悲しくなりました。

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つくづく悲しみの改造人間だったんだなー、
それでも戦うライダー、応援してたんだなー、と。

というわけで、まさかの定番飾り枠に昇格。

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でもV3とかそんなに欲しくないかも。

これ、お願いします。

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posted by サンダーロードスタイル at 18:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月02日

10月第1週 ホテッピー週報

土日挟んで今日まで延長でご予約受付中だそうで、ヒストリア。
一生懸命俺が宣伝しているのはCCPがまったく宣伝してくれないからです。

告知に関しては完全にカラッキシのCCP。
スーフェス前にイベント告知を全然せずスリッポンの話を書いているダイナマイト延藤に、
頭おかしいんか!そんな話後で書け!と怒っておきました。そしたら爆笑してるし。

さて、スリッポン説教のあったスーフェスから数日、どうもノドの調子が悪く
菌をもらったっぽい。どうにかなだめすかしていたもののの水曜くらいで
我が免疫軍は敗走。一気に全身にジョワジョワ感が広がり熱まで出る風邪となった一週間。
予定は全崩れでまだ鼻がズビズビいってます。

その間チマタでは、フィギュアコロシアム世界大会の情報が解禁になったり
カーメンが発送された(と聞いた)り。

BFCについてはいろいろ思い出して書いてみたいこともありますが
それよりは軽くカーメン製作記を。

条件としてあったのはミイラパッケージが必要ということ。
イコール、カルトゥーシュストローを持つことになりますね。

それでいてストローなしで成立するポーズを検討した結果

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まずは通常のCMCサイズなのでポーズを決めて形状出し。

左腕はこの段階ではミイラパッケージ用に腰布かカンバスを
引き上げて持てる形状も考えてました。

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サイズ問題で結果的にナシになりましたが
冷静に考えると全然いらないす。保持できないしな。

本体に関しては、普通にまじめに作る。
基本は通常の人体ですし、登場シーンによる特徴表現もほとんど
見受けられないので、造形的にはストレートに作ります。

ただ血管はナシにしてます。体もバラバラになりますし
活き活きと血管が浮き上がるような血流が駆け巡ってる超人とは
思えないので、そこは少し死体感というかそういう感じで。
これこそブラッド成型とかしてほしいんすが、あるのか謎。

特に変化はないし、ラフチェックの写真しか撮ってないので
角度違い。

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なんでもそうですが、基本、だいたい一手目で決まるもんです。
一手目でピンと来ない場合、作りなおした方が早い。

指先の表現の社長評価が高かったですが、原作絵を忠実に
再現しただけです。

で、問題はミイラパッケージの方。

労力は超人1体分。

これもサイズ上、当然ながら中空ソフビになるんですが
そうなると形状的にいろいろ厄介な点が出てくる。
中にレフェリーもいるし。

この構成と割り振りを考えるのが一番時間かかった気がします。
抜ける形状、歪まない方向、分割線など。
中空ながら、中にレフェリー固定する積層構造なわけで
その組み込みと生産時の切り取りラインを考えて作る必要がある。

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特に顔部分にフタが必要なのが問題。ただハメコミだけだと
ソフビは収縮が安定しないので、スキマだらけになったり
反る可能性があるんですよね。それをどうにか上手く
フタするには・・・?と安心して展示、そして遊べるよう
ソフビ脳を全開にして作りました。

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さらにこれは延藤社長からの注文すが、本物の布の質感が欲しい、と。

布貼ったりテクスチャー打つだけなら簡単なんですが、そうは言っても
ミニチュアなので適当なカンバス地でどうにかなるかというとそうでもなく
エジプトで使用されているような麻布にしたいけど、基本麻布ってのはメが粗い。

だからピッチの小さい麻布を探して、生地屋や手芸店をだいぶ回りました。

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で、どうにか探してきた布を使って、最終パッケージ。

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しかしこう考えると、サンシャインの砂といい、カーメンの布といい
キャラに似せて筋肉を彫るよりも、こういう変化のある注文が
燃えるってのもある気がします。
単純に、見えない山を探し出して登る作業ってのは面白いすね。

で、レフェリーもキッチリ似せて、基本形態とパッケージが完成。

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ここから特別用のVer違いは、稲坂様にお任せです。

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衣装はほぼ新規造形。お疲れさんでした。

俺の原型の完成写真は撮ってないんですが、最終的にはこんな感じ。

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なかった腰布も付け足してもらいました。

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というわけでカーメン完成。

けっこういい具合にまとまったと思います。どころか
過去一番カッコいいカーメンになったんじゃないでしょうか。
モォマキーヘッドもつけたかったんですが、オマケの度合いとしては
十分にメーターを振り切ってるので、これで十分か、と。

しかし実はあと1つだけ、仕掛けを用意してまして
そろそろそれも発表になるかと思います。

個人的にはカーメンを取り巻く世界はそれで完成するって感じ。
お楽しみに。
posted by サンダーロードスタイル at 00:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月25日

9月最終週 ラグジュマン週報

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マッスル・ヒストリア

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こちらのページにて、今週いっぱい、30日までのご予約と
なっておりますので、まだの方はぜひ。


まったくもってフルパワーの本気で進める、狂気の造形。

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スタイリッシュで押し切りたかったCCP作風を
ボッキリへし折った過剰な原作愛をぜひお手元に。

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もうこれからは、カッコいいスグルしか出ないぜ。たぶん。

だからダメ超人の頃のスグルを手に入れるチャンスは、今だけだ!


という宣伝はここまでとして、

すっかりキン肉漬けの最近、毎度の出かけ不足の1週間でしたが、
日曜はスーフェスに。

といっても遊びに行ったわけではなく、これまたCCPブースで途中原型のチェックに。
本社打ち合わせに行くより遥かに近いと思ったんすが、でもやっぱし遠い。

打ち合わせに行くのに入場料取られるっつーのもアレですが、ほんとたまには
買う気マンマンで遊びに行ってみたいもんです。

で、チェックはチェックとして、せっかく足を運んだらと
楽しみにしてたのはこれ。

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(買えませんでした)


じゃなくって、本家とも言えるこれ

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(いつか買うぞ)


って本当は、今だから言いますが

カワイイはカワイイでもその10倍可愛い、

インヒューマノイズが欲しかったんだ俺


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じゃなくって、ソフビはソフビでも


俺の涙で出来たソフビの

これのチェックがしたかったんす

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オメガマンがテストショット上がってるってので、チョー触りたかったんすよね。


というのも、原型段階で相当厄介だったのがオメガマン。

デカキャラなのでなんとしてでも安価に抑えたいということで
中空ソフビでやることになってたんですが、デザインがデザインですから
考えることがありすぎる。

稲坂君に検討してもらった分割案の最初がこれ。

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あくまでこれは叩き台ですが、最初は超人ハンターとしての銃や
透明メカ顔なんかも検討されてました。当然尻尾も。


実際最初のサイズチェックで

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分割してたパーツ量でこんな感じ。

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最終的にはここからさらに10パーツ以上増えてる上に(んがー!)
もろもろソフビで抜けやすくするため、さらにそれらのパーツ内部を削って
別の部分を盛るなどの作業を、原型段階で(ナヌー!)やってたわけで。
おう頑張ったな原型師。

とにかく最強に面倒臭かったわけです。

当然原型を組み上げるのも一仕事。

だから早く製品素材になって、気軽にいじれるのを楽しみにしてたんすが

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贅沢すぎる。

超人の中でも屈指の情報量。

頭、上半身下半身、腕足みたいな通常人体とは完全に別次元の豪華さ。
カラーはともかく、単色キンソフだけでも
「頭掴み通常」「大指人差し指5本」「全大指」「亡霊頭指」の4種欲しい。
シルエット全部違うんだからな。

ただやっぱりあれだけ検討して先読みしたにも関わらず不思議な収縮とか
予想外の変形とかあるんで、ほんとソフビは難しいす。

今日チェックした原型も、これはこれでまったく新しい挑戦なので
これまた上手く行くか心配。でも楽しみ。
とにかく一刻も早く製品化して触ってみたいのは、慎重慎重で
一番ストレス溜めてる原型師かもしれないす。気軽に触りたい。
落として平気な素材が好き。


って今日はスゲーマジメな話、傷と共感、ブルースとグルーヴについて
書こうと思ってたんすが、もういいぜ。どうもありがとうございました。
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2017年09月18日

9月第4週 コーニッグ週報

先週は、ワンダーウーマンのつまらなさに悶絶した後、よじれた軸を正すべく、
太田記念美術館でやってる月百姿展に行く。

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広重の名所江戸百景と芳年の月百姿はどうしてもまとめて見たかったシリーズ。

ものをまとめて見るというのは重要な場合があります。
意図を俯瞰したり、微妙な変遷を肌で感じるという意味で
最高にアンテナがたった状態で一発で理解するというか、体験する。
その場合の理解は、半カジりのながら状態とは三味も四味も違う理解となります。


さほど貴重なシリーズでもないので、割と頻繁に月百姿は展示の
機会がある方なんですが、俺は念願かなって今回が初めて。

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江戸時代ではなく明治初期に摺られたものですが、技術的には
非常に高く、いやもうほんとスゲー見ごたえがありました。


俺がこのシリーズを強く意識するきっかけになったのはこの作品

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月をテーマに描いてこれって、カッコよすぎるだろ。もう。


シリーズのアイコンとして有名なのはこれですかね。

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実際に見て驚いたのはこれ。


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水面の反射表現が、もう紙が発光しているのかと思うくらい
巧みに考えられており、生で見ないと絶対わからない技術がある。


生でといえば、これも。

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正面摺という技法で斜め下から、つまり受け取った状態や
机の上に置いた状態で見ると黒い部分に艶で市松模様が浮かび上がるという
洒落たというか凝ったもの。これも印刷ではなかなか伝わらない。

あと弟子が作ったっつー目録。

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洒落てんなー。さすが。コレクションしたくなる。

月百姿でまず何より驚くのは、その構図と発想の非凡さです。
芳年最晩年の作品群すが、とは言うものの53歳での夭折ですから
酒飲んで体壊してたとはいえ、作り手の感覚としては絶頂だったと思います。

自分は浮世絵の魅力は大量生産の「落とし込み」の魅力だと思ってて
スゲー絵をより多くの人に安価に届けたいという根性が好き。

で、絵師はのびのびと書き散らかしますが、問題は今度その筆致を
分解して版木に落とし込むという技術。

よく言われるのが「毛割」という生え際の彫り。

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まー、信じられないくらい細かい。
雨の版木もこんな感じ。

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版木の素材の選択、維持や管理、彫る為の道具の良し悪し、
的確な技法の分解を経て、そんでやっとこ職人の技術の出番。

しかも芸術だなんて微塵も思わず、最高の腕前を見せるだけの
安い大量生産品というカッコよさ。くー、しびれるぜ。

と、そのへんはなんとなく知ってましたが

先日、浮世絵のドキュメンタリー見てて「摺り」の指示を初めて知る。


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このタコの版木の部分に、絵師か、彫り師かわかんないすが
摺り師にあてて、指示が書かれてる。

「たいしゃにくにてほうぼうはっかけ」

これは蛸のベースとなる色がまず「たいしゃ(代赭)」。
代赭はくすんだ黄赤色のことで、それを「にく」にするというのは
水で伸ばして薄く乗せるということだそうで。
それを「方々」に向けて「八掛ぼかし」をかけて欲しいという指示で
要は足の形に応じてランダムに薄めのグラデをかけて変化を出してね、と。

それが出来ている摺りが左で、出来てないのが右。

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これを見てしまってから、少しまた作品を見る時間が伸びるように
なってしまいましたが、幸福度は倍増しました。
摺り師すげーす。目立たない末端扱いでも、ちゃんと技術を
発揮している。カッコいい。
仕事任されて、きっちり上げるってのはマジでカッコいい。

芸術野郎くそくらえ。脳が詩人とかマジで勘弁してほしいけど
ドライな職人はカッコいい。任せて安心、あんた男だね、って感じ。

俺もあいつに任せてよかったな、と思われる仕事して
カッコよくなるぜ。
posted by サンダーロードスタイル at 00:25| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月11日

9月第3週 シケイデス週報

先週はずっとこもりっきりで追い上げてたので、なんもなし。
これから月末までもっとこもりっきりになってしまうので
特に事件や発見がなさそうなので、もっとも近々のスーパーどうでもいい話。


先日、刃牙道の最新刊を読む。
ネットをフラフラしていると、つまらない、とかもうダメだとか
文句をずいぶんと耳にしてコミックスを待ってる身としては
そうか失速したのか、くらいに気軽に無責任に思ってしまう。

ところが今回、花山VS武蔵の切り口。実際に読んでみたら
俺は泣けたね。間違いなくバトル物として進化している。

任侠ものの究極的な解釈としてもある種の到達点ともいえ、
考え抜いたのか、感性でたどり着いたのか不明ですが
とにかく膝を打つだけでなく、腰の入った渾身のストレートで
打ち抜く実に見事な巻。
貧しい感性で理解できないだけなのに、わめきたてる声だけが
聞こえてくるのをもっと拒否しなきゃいけないと思ったわけです。


先日、忠犬ハチ公のドキュメンタリーを見てたんすが、そのチョイ前
TVでハチは焼き鳥目当てで駅に通ってた、と当時を知る人からの
話ってのを耳にしました。しかしドキュメンタリーを見てると
恣意的な感動部分を抜きにしても、犬の習性や本能、解剖後の状態などから
その心情を思うにつけ、また泣けて泣けてしょうがない話でした。

確かに彼の人生を知らない人が見てたら、焼き鳥を食う姿しか
見えてないのも事実でしょう。
だがその裏にある蓄積された心情を思うと、そういう事じゃなかったなと。
しかし単純に、当時を知る、なんつー話がオマケでつくとすぐ気軽に
無責任にたいして精査せず自分の「信じるボックス」に入れてしまう。

とても賢く考え抜いた人が言った言葉も、人生経験皆無のガキが言った言葉も
活字というか、表示されているフォントに乗ってしまえばまるで
同じ質量を帯びているかのような存在感を放てるというのは
否定のしようがない事実です。

そんなまさしく玉石混交の中、悪意や恣意や誤謬を見抜くのは厄介。
しかし玉も必ずある。文献の研究なんて、その小さな表現の中から
真実を読み解くきっかけをつかむわけですから、簡単に拒否しては
いけないので厄介で難しいですねっつー話。

という流れの中でのここ最近最大の懸案は

ツクツクボウシ。の鳴き声。

全国的にいるこのセミは秋の到来を告げる晩夏のセミっぽいらしいすが、
ヒグラシよりも前に鳴いてる印象の方が個人的には強いす。

基本的には、ツクツクボウシー!ツクツクボウシー!
と鳴いてると解釈されてますが
「オーシーツクツク」(『新明解国語辞典第六版』)
「おおしいつくつく」(『広辞苑第五版』)
「オウシイツクツク」(『大辞林』)
と、ボウシ部分が先に来るという聞こえ方もあるとの事。

まあ、そりゃそうでしょう。

問題は、だ。

小泉八雲著 日本の面影で出雲におけるその鳴き方を

ツクツク ウイス
ツクツク ウイス
ツクツク ウイス

ウイオース ウイオース
ウイオース ウイオース
ウイオース ウイオース
ウイオース ウイオースススススス

と書かれていたこと。

その後にキリギリスの鳴き声は

チョンギース チョンギース
チョンギース チョンギース
チョンギース チョンギース
チョンギース チョンギース(無限に繰り返す)

とあるのでなかなかの信憑性と言える。

というのを知って以来、注意深くツクツクボウシの声を聞いているが
どう聞いても鳴き声がウィスとは聞こえない。

個人の可聴域の差で、聞こえてない部分が他人とは
違う可能性もありそうだけど、これは出雲地方での
言い方らしいから、複数のフィルターを通した結果のはず。
あげくさらに「チョッコチョッコウィス」と呼ぶ場合もあるらしい。

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そもそも法師という振り方も、ブッポウソウみたいに少しヒネって
そういう言葉に合わせた形容でもあるから、ホウシにこだわる必要なし。

そしてセミの鳴き声には方言が存在するらしいので、多少のふり幅を
考慮したとしても、何度聞いても、ウイスやウイオースに聞こえない。

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しかし小泉八雲の事である。

文献よりも人間の感性を優先する多感な男。
そう書いたからには、そう感じる何かがあったに違いない。
一概にそう聞こえないって一刀両断は出来ない。

で、ちゃんと聞きたいと思って、近くの実験林の中に入ったが
ハチやクモや蚊が怖くて逃げかえってきた。

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俺は遠くで聞くヒグラシの声が一番好きだぜ。

でもツクツクウイス、って聞こえてみてーよなー。

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2017年09月04日

9月第2週 ジャガリコ週報

つい先日、俺がゲットした武器は

これだ


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黒曜石の矢じり。

2つで600円。うそ、安い!消耗品じゃんか。

もう、すぐにでもこうして射まくりたい。

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黒曜石のナイフも売ってたんですが、ちょっと
望んでた形と違うんでパス。


それにしても、鋭い石で肉、切ってみたいすよね。

体験製作とかあったら絶対行きたいぜ。


ちなみに俺が欲しい黒曜石の武器No1は当然

これ。

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マカナ。もしくはマクアフティル。
インカ、マヤ、アステカ文明の武器。

板状の黒曜石や他のスルデー石を挟んだバットみたいな剣。

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本来はジャガーの戦士だけが持つことを許されたそうですが

ジャガーのカッコよさがこのレベルですから

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それを落とし込んだら

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違った


ちゃんと戦士に落とし込んだら

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スーパー説得力がある。

で、こうなったり

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敵なんかこれもんでカキーン!

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ですよ。

高校野球面白かったなー。



ちなみに、環太平洋民の武器になると

ハワイなんか黒曜石ではなくこれを利用してます。

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ちぃーす、シャークティース。くー、手ごたえ良さそう。
これもまた水平にフルスイングしたい。


サメは、地球上の生物の中で最も優れた歯を持っているとされ、
特に歯の最表層のエナメル質は、フッ化アパタイトが規則的に
配列し小柱状の「六方晶構造」を形成しているそうで。
そんでその配列が咀嚼方向とほぼ一致して、構造的に高い
強度を保っているという研究結果が出ております。

加えてこの鋸状のディティール。

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つまり、この場合打撃方向に対して、サクっと肉に食い込む
ナイス素材という事でございます。紐固定は別問題として。

同じ環太平洋のキリバスなんか、こじらせすぎちゃって
もうなんの武器だかわからないのを作ってる。
昆布収穫用か、もしくは儀式用か。

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ただこれ持って歩いてるヤツのアタマがおかしいというのは一発でわかる。


サクっと食い込むといえば、日本刀の切れ味は痛みを感じないほどの
触れれば切れるというのが概ね理想とされてますが
よく切れるんだけど切られると痛い、という刀と言われているのが

これ


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あ、これは魔界転生っつーとどうしても最初に出てきちゃう
スーパーカッコよくて一番スルデー、佳那晃子の細川ガラシャ夫人だった。

じゃなくて、魔界転生で風間先輩が黒木キャップ
(千葉ちゃん十兵衛が丹波哲郎)に作らせてた妖刀としても有名な村正

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研師曰く、切れると「他にない痛みが走る」刀だったそうで。
なんでも表面に粗さが残ってるゆえとかなんとか。

つまり、ザラザラしたり、鋸状の武器ってのはなかなかに
殺す気マンマンでカッコいいですよって話。
鋸で切った傷はくっつかないし。

いずれにせよ、キレイな黒曜石の平板状のが集まらない場合
今回の矢じりを沢山買って、これを作りたい夢ができました。

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1万円分くらい可愛い矢じりを買えば作れる予感。
ま、人生の優先順位の尻から4番目くらいの夢ですが。
一応、作戦名はアローヘッド計画とします。
次元の穴を開けないよう頑張ります。



話は全然変わりますが、ジャンプ展行ってきました。

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全世界に対し、たった1冊の後発マンガ雑誌がヒネりだした
経済効果の総額というのはいったいどれほどのものか考えると
なんとも気が遠くなる感じです。

という話とはまったく別に、綺羅星のごとく活躍した
トップ漫画家の生原稿の数々は、圧巻。

1週間に一度、この原稿が十数枚上がってくるという異常な
状況をヨシとしていいのか悪いのかまたフクザツですが
とにかくさすがの絵の数々にひたすら驚くばかり。

生原稿を見たことあったのはコブラ、妖怪ハンター、
荒野の少年イサムぐらいでしたが
想像の10倍丁寧でキレイだったゆでたまご原稿や
想像の10倍迫力があった原哲夫原稿
想像の5倍整理されてた鳥山原稿
想像の5倍手を抜いてた・・・は、まあいいとして
記憶の10倍面白い徳弘正也などの中

一番感動したのはちばあきお原稿。
アンダーシャツの青がキレイでキレイで、原稿の中でも
夏の思い出のようにゆらいで遠いんだ。泣きそうでしたぜ。

なんでこんなに青の発色がキレイなのか
例えば今は環境うんたらで使われてないマンガン青みたいな
特別発色の良い塗料を使っていたのか、それとも
もともと印刷の向こうにこんな美しい色が隠れていたのか
よくわかんないすが、まるでちばあきおの心根のように
美しかったと思います。ええ、思いますとも。

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時代的にもうこれ以降の展示はハートに響きそうもないんで
続きに行くことはなさそうですが、170円握りしめて
本屋に通った覚えがある人は、行って損ないと思います。
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2017年08月28日

8月最終週 ヒストリア週報

先日発売になった、フィギュア王 No235

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2P見開きでご紹介いただいております「マッスル・ヒストリア」

すでに受注が始まってるということで、
迷ってる方へのご参考までに、また製作記を。


そもそもこの「マッスル・ヒストリア(超人史書)」の
企画がいかなる経緯で発生したのか?

と、えらそうに書き出したいとこですが
お察しの通り俺の海馬は完全にアテにならん代物でして。

いつか正しい情報を稲坂君が説明するかもということを前提に、一応思いだすと
たしかCMCのカウントが進んでゼロになったらどうするか問題や、
もっと原作に造形を寄せたい問題、売れ筋キャラばかりではなく
マイナーキャラもカバーしたい問題などが浮上している中、
上手くそのへんをカバーできる企画ができないか、と稲坂発信で話が始まった・・・
という覚えが。
彼がファンとしてこんなのが欲しいとかの希望を言ってくるのに対し、
企画として進めるならこうだろ的な意見を返してやりとりしてたはず。

で、じゃあ俺が惹句をやってみる、と初期に打った文章がこれ。
「キン肉マン、マッスルヒストリア。超人史書。
キン肉マンの歴史はゆでたまご先生の画力進化の歴史。
マッスルヒストリアでは、ゆで絵の変遷そのままに初期連載時から現在まで、
時代ごとの絵柄に準じフォルムは忠実に、しかしディテールは最高レベルの造形と
彩色で仕上げ、フィギュア化します。
あの時の超人の姿をあの時のままに。ある時は名シーンの瞬間そのものを。
またある時はその名シーンに至る超人の一瞬を切り取る新シリーズ。
CMCサイズを基本にコレクションを連動補完しつつ、新境地の表現に挑戦します。
乞う御期待!」

その後、延藤社長にプレゼンするにあたって稲坂君が経費や採算など
説得力を持たせた試算も組み込んだ企画書を作り(たしか2回。偉い)
結果、無事承諾を得て、ようやく動き出したはず。いずれにしても
1年前にはこの企画の話が出てて、来年こそヒストリアだなとか言ってた気がします。
経緯はだいたいそんな感じ。

プレゼンの結果は良好で、延藤社長もノリノリ。それどころかまだ未確定の情報を
チョロチョロと出しちゃうのでちょっとまだ内緒にしといてくれ、と俺らで止める始末。
実際1回書いたダイナマイトブログにストップかけたくらい。
しかし逆に言えば、間違いなくこの企画説明で社長に着火できた証拠でもあり、
ファンのハートに届くんじゃないか、と一安心したのを覚えてます。
これにて稲坂ダイナマイトサンダーの意見もまとまり、無事GOサイン。

となったものの、先にいくつか作らねばならないものもあり
実作業開始は結局7月頭くらいからだった気が。
とにかく7月末のWFで発表しようって感じで。

この段階で、アイデアはやまほど出てたんですが
時代ごとのスグルを製作するのは確定してました。
そしてその第1弾であれば、やはり怪獣退治編か、と。
このシリーズをやるぞという愛情と本気を提示する意味でも、
やはりここはまず初期キン肉マンだ、と。

つーわけで、いよいよ製作スタートです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そもそも自分がCCPで初めて作ったキン肉マンはKINスーツ。
そこで俺は、目の形というか眉ラインがまっすぐな顔を作りたかったのに
「〜」にしてほしいという指示が来て、えらくモメて俺が納得しなかったっつー話、
ご存じの方も多いでしょうぜ。

俺の中の原体験として、キン肉マンの最高にカッコいい姿は
これでした。だから作るならこの眉ラインをやりたかった。

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印象的なシーン、燃えたシーンは他にも沢山ありますが、俺にはまずなにより
このシーンなんですね。間違いなくスグルの本質がここにある。
始祖編で最後に悪魔将軍を止めたスグルも、この頃と変わらぬスグルだった。
スグルが見せたこの・・・と実はこのシーンに関して、スゲー書いたんですが
カットします。キン肉マン論になっちゃいますかんね。いつか別の機会に。

とにかく幸福なことに、基本お任せで進めさせてもらってたので
このシーンを再現できるのがまずは目標です。


実際問題、スグルをいつものCMCサイズとすれば
そこから逆算するとテリーはかなり小さくなる。
多少巨大化しつつ駆け出すという感じなので、少しは大きくしたとしても
それでもかなり小さい。

加えて厄介なのは、銃を持ってることです。

というわけで、テリーのサイズを決め、銃の製作を開始。

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テリーがこれくらいということは・・・


銃はこのサイズ。


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それを持たせるとこんな感じ。

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登場したてのテリーマンの体型とポーズを意識して
普通に走ってる姿ではなく、より原作っぽくしてます。


そして不可欠ストラクチャーとして、キン肉ハウスも。
この後けっこう改築されたりしますが、これも初期の
ミートが来たばかりのオーソドックスな形状を。

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厄介なものから作り始めるのは自分の常でして、
面倒なものから片付けないと本題に集中できないようで。


さて、小物がだいたい見えたので本体も開始。


キン肉マンとして先行している商品が2つあるので
比較しながらサイズを出し、社長と稲坂君に確認してもらいます。

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ビルは他の原型師に発注するので、そのサイズも検討です。

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今回、決め絵がありますがヒストリアはそれを忠実にトレスしてOKという
考え方ではありません。
その当時の「タッチ」と「特徴」と「本質」を拾える限り拾いながら、
CMCレベルのディティールを入れ込むということになります。

タッチだ特徴だ本質だってたいして差がねえだろ、と思うでしょ。違うんだって。
まあ語句は俺の言い方だとしても、この考え方を少し細かく説明すると
タッチとは筆致そのものの事で、これはディティールに反映される要素。
特徴は当時の体型やディフォルメ具合の事で、これはフォルムに反映される。
本質は劇中のスグルの心情というか周囲への姿勢ですからこれも表現に影響大。

これを考えなしにただ1枚絵をトレスして作ると、1角度限定の答え合わせにはなっても
立体物としての「ああそうだよね」感、つまり共感は絶対引き出せない。

そうじゃないディティールにそうじゃないフォルム、そうじゃないポーズと
トンチンカンなもんが出来上がる。いわゆる「全然わかってねえな」造形になるわけです。

ヒストリアはより強く「ああ、そうだった!」と共感してほしい。
うるっせー自称マニアが半笑いで「フフ、こんな時代もありましたな」という
重箱反応を狙いたいわけじゃなく、このシーンやコミックに感動してた人、
目を輝かせてページをめくってた読者だった人のハートに届けたい。

となると、トレスではなく「らしさ」の確実な把握が不可欠、という判断に。

その場合、初期のスグルはなんというか、肉体が緩い。

ギャグマンガだったことも含め、こういう感じ。

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ので、それに合わせた体形を意識します。
具体的には手首や足首の太さだったり、短さだったり。
まだピチピチの若手だった先生の絵の拙さが焼き付いてるわけで
その感じを出したい。

個人的にはこの後カメハメにこってり絞られ鋼の肉体となり、超人オリンピックで
スタミナや脂肪も安定した肉体を得て、そこからさらにブラッシュアップというイメージ。
なので、今後並べるとして牛丼食いすぎで毎日ふざけすぎで緩すぎ
くらいがちょうどいいのかな、と。

ちなみにディティールも、例えばブーツにステッチ(縫い目)とか細かく
彫刻するとそれなりに情報量は増すんですが、キン肉マンに関しては
そうとも言えない部分がある。そもそもの絵がシンプルなところに
過剰なディティールで装飾するのは、正しいとは限りません。
特にヒストリアみたいな方向だとなおさら。
なので、小細工を探すよりは「らしさ」を造形する方向だったわけですが
どうすかね。表面というかウワッツラだけ似せたんじゃなく
初期のスグル「らしさ」が出せてるでしょうか。



なんてイメージを固めつつ、進行。

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このサイズ確認ラフ段階で、Nゲージのストラクチャーを使用する事を念頭に置き
ジオラマはこうやって欲しいですよ、なんつー話をしてます。

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Nゲージというのは、日本の鉄道模型でもっとも主流の規格で
1/148から1/160スケールのことです。
当然、鉄道ジオラマを作るための家屋やビルの模型がたくさん市販されてる。

巨大化ヒーローのプレイセットとしてこのスケールと連動しないテはない。
というわけで、Nゲージと絡めて遊べるのはこの段階で推してました。

フィギュア集める人、全員が全員こういう遊びが好きなわけでは
ないですから、可能性としての提示までに留めてありますが
巨大化スグルってなって、巨大感出さないで置くなんてもったいない。

※ちなみに地下鉄に手足を入れてるVerとかも試しました。
最近の地下鉄入口ストラクチャーばっかなので、雰囲気合わず断念。


そして初期スグルといえば当然これも欲しいので、

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キン肉フラッシュも造形します。

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ビシっと構えるんじゃなく、なんつーのかな。
モリっというかグニュっというか、ウルトラとは違うキメの甘さがポイント。



そしてなにより、やりたかったのはこういう事。

見上げる背中。顔が見えなくても、これがあのキン肉マン。
テリーはこれに近づこうと駆け出したんです。

ヒーローたる者がなすべき正しい事、がこの背中にある。

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電柱は必須のストラクチャーですね。
巨大化スグルが立ち上がる風景には電柱欲しい。
Nゲージでいっぱい、しかも安く売ってるんでぜひ探してください。

※ちなみにスグルは40mほどまで巨大化でき、
サイズはその都度違いますが、今回の場合はNゲージ合わせで
30mくらいのイメージで進めました。原型師の頭の中では、ってことですが。


と、ここまでは予定通りだったんですが、実は密かにどうしても
やりたかったのが

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キン肉マンの歴史は、まず読み切りがジャンプに載った後
この号から晴れて週刊連載開始、と相成るわけですが
表紙は70年代の雑誌らしく、ゆでたまご先生ではなく
別のイラストレーターの方がポップに仕上げたもの。

この顔はゆで絵ではないので、ヒストリアに組み込むか
難しいところで迷ったんですが、連載開始号での表紙ですからね。
やはり避けては通れまい、というのが正直なところ。
これぞ歴史。

過去各社なんとなくの色替えでこの緑マスクを出しましたが
俺はちゃんと作るぜ。こんな面白顔、作らずにはいられんぜ。
というわけで、またも独断で製作。

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愛すべき巨大化スグルの脇にそっと、置いてほしいのもあるんですが
個人的には、ちょうど現在稼働中のバンプレストのジャンプ50周年
ロゴキカクVol1でのキン肉マンロゴや、同じくジャンプ50周年ワーコレで
のちほど出るはずのこの古いジャンプロゴなんかを一緒にディスプレイしてもらえれば
雰囲気バッチリかと思います。

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※ちなみに実は、マスクを外したらママだったというエピソード用に
ウィンクしたママの顔と、外したスグルマスク、それを持つ改造右手も
進めました。しかし、リアルボディに女性の顔バランスは
冗談抜きで気持ち悪く、体ごと情報量を変えないと成立しないと判断したので断念。



話は戻りますが
こうして原型作業が終了し、WFを迎えたのはいいんですが
ここでバタバタしてるダイナマイト延藤から爆弾発言。

もうジオラマ作ってる時間ないし、彩色も無理。
ビルが出来上がるのはWFの5日後、と。

エーーー・・・

ンーーー・・・

ドゥォオーー!!!(WF1週間前、俺の心の叫び)


だと思ったぜ!!そうじゃねえかと思ってたぜ!!!
思ってたんだぜ。

ま、ギリギリまで海外出張で生産管理もしてますし
他にもやまほど業務抱えて大変なのも理解できますから
こうなるのも予想の範囲内といえなくはないっちゃないんです・・・


が!


なら最初に言って、マジで。もう。

これだけ温めた企画の発表だっつーのに、
このままクジ引きの横の机にジカ置き貧乏展示なんて冗談じゃねーぜ。

だったら展示は俺がやる。ジオラマも背景も。色を塗れないまでも、
インパクトのある展示をデッチ上げりゃいいんだろ、あげてやらあ!

とデッチアップしたのが

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無事WFで展示完遂。

ついでに回しときましたし。

以前も書きましたが、この赤い部分が市販のNゲージストラクチャーを
いろいろ組み合わせたものです。

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わざわざ俺が作ったのは土管だけで、他はみんな市販品の流用。
また、Nゲージのペーパークラフトなんかも沢山ありますので
安価に自分だけの再現も可能です。ご参考までに。


で、その後フィギュア王との連動も延藤パワーでグイグイ進められて一安心。
このへんはダイナマイト炸裂で適材適所でよかったです。

あとは、敵のシーク星人を俺にクリーチャー度爆発で
作らせてくれればもう満足です。
いまさらですが、もともと俺はクリーチャー畑の出身なんで
怪物作らせたら、意外と上手いんだからな。
シーク星人やる場合は他の人に振らないで欲しいす。マジで。
ま、怪獣よか前にやるべきキャラあるんですが。

あと、もひとつご参考までにですが
先行しているキン骨マンは、このポーズの手

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表紙絵と、出現シーンをヒストリアとも組み合わせられる
つもりで作ってました。

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そもそもこの少し小さいミドルソフビ路線は、サブキャラ達を
俺の手の空いた時間に作ってクジの景品にでもするという
気軽な話だったんですが、イワオの出来がいい感じすぎて(テヘ)
色塗っちゃって完成品でも!という感じになったもの。

ただこの路線も稲坂君とはきっちり相談した上で
サイズ統一したものになります。それこそ不定期ですが。
俺の中ではヒストリアのサブ的な要素もあったので
おそらく後々出るであろうビルと組み合わせるつもりでした。

プレイセット的に置きたい方、キン骨マンもオススメですぜ。

以上、だいたいヒストリア製作に関してはこんな感じです。

この後、自由度が高すぎて何を作るか検討中ですし、
それとは別に、バキバキに攻めた2.0シリーズも同時進行してます。
なるべく手に取りやすい形で進めるべく、皆頭ヒネってますんで
よろしくどうぞ。


ご注文はこちらで!

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2017年08月21日

8月第4週 ママージ週報

多少のダブりはあるものの、250点近い月岡芳年の浮世絵が
まとめて見られるこの夏。サマーオブヨシトシ。


横浜市歴史博物館で「歴史×妖×芳年」展で80点、

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そして太田記念美術館では現在、「月岡芳年妖怪百物語」展で
「和漢百物語」「新形三十六怪撰」全点展示を含む100点。

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そして来月の「月百姿」展では全点展示でまた100点と
念願も念願、どうしてもまとめて見たかったんだ、月百姿と、
実に贅沢な夏が到来しております。

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図録も2種一般販売され、充実。

会場では実物を見たことない作品も結構ありかなり興奮。

ずいぶん浮世絵はまじめに見ているはずですが、それでもどうやって
表現したのかわからない(想像はつくけど労力と見合わない神業)
すっごいのが見られて充実の夏でございます。


そして帰り、そのままこれに。

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いろいろフランチャイズでやらかして、メインの商品も魅力激減の
不二家ではありますが、ペコポコは不滅であります。
そもそもの創業者藤井林右衛門と2代目社長の次男までは愛情と理想の塊で
ロゴをレイモンドローウィに発注するなどセンス爆発。

レイモンドローウィは、インダストリアルデザインの父。

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知らない人は検索。

オリジナルチーズケーキをホールで食ってた信者の俺でしたが最近は
すっかりお菓子屋として足が遠のき、気になるのはドッグの行く末ばかり。

それも新たな邪魔猫、ラブリーキャティの登場をこないだ知って
俺のハートがドッグ心配でグラグラのところ、このグッズ祭り。そりゃ寄るぜ。

で、にっくき新参者、猫野郎に主役を奪われた

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の横に

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業務をこなす忠犬を見つければ買い、

スタンド可能なアクリルプレートを見つければ買い、

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小皿があれば、ペコちゃんを差し置いてこのコンビを買い

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最終的に、キーホルダーの分際で1400円もした

これも買う。

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こんなん、200円だと思うんですけど・・・

の前に、だ。


なぜこの色を選んだ?

これじゃまるで

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ビタワンじゃねーか!

そういえば、確かビタワンには・・・

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あ、おリボン付き!

まさかキャティの元ネタは!ここにもまた不二家の闇が・・・!?

は、ともかく


すっかりKAWAIIエキスを補充して
ミルキー度MAXの甘アマ野郎になってしまったので
帳尻を合わせるべくその後引き取ってきたコミックは


妻子を食われ発狂した人殺し蟹に脳を操られたおばさんに
うんこをぶつけて反撃するおじさんの長いバトルの決着話。

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作者の政治思想を容赦なくぶち込んだ、いろんな意味で
やっぱり侮れないなジェフダロウっつー、会心の#4。

KAWAII気持ちがクソみたいに吹き飛んだので
いろやる気出して、頑張ります。はい。
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2017年08月14日

8月第3週 デカケスギ週報

普段は散歩にすら出ず携帯の万歩計見ると、1日の歩数が
25歩とか170歩とかの俺なのに、先週は
ちょっと出なければならないどころか毎日外出で、ほぼ死ぬ。


月曜日
もうダーヨシ敗北が悔しくて仕方ないので無理にでも、とタツノコ展に。
さっと行って戻ってくるぞ!と朝イチで出かけたので、空いてて
誰にも邪魔されず吉田竜夫像と心で語らう時間あり。感無量。

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常識にとらわれず、アニメの世界に踏み込んだ稀代のクリエイターである
吉田竜夫を俺は尊敬しております。絵も好きだし、発想もセンスも好き。大好き。
ガッチャマン放映当時、放送見て東映のマジンガーのスタッフが戦慄したと
聞いたことがありますが、マジンガーはマジンガーで凄い。
でもそういう老舗を脅かすやる気とセンス、タツノコにあり。カッコいい。

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ただまあ展示はもうちょっと吉田竜夫の仕事にきちんと光を当てて、
すべてはそれありきだぞ、という身の程をわきまえた展示にして
欲しかったなって感じもしました。が、概ね満足。

テンプルちゃんの原画もあったし。

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普段は絶対に買わないクリアファイルも

これがあったので買っちゃいました。

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あとこんなのも。

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ちょっとホクホクしたものの、その後43歳でこの世を去らねばならなかった
吉田竜夫が頭をよぎり続け、1日ブルー。
本当の本当に惜しい人物、傑物でした。

マッハGOGOGOの収録終了後の打ち上げで、吉田竜夫に三船剛役の森功至が
「森さん、剛のセリフで僕になにか言ってください」と言われ
「番組は終わったけど、三船剛はこれからもずっと先生の胸の中で走り続けます」と
言うと吉田竜夫がとても感激してたという話が素晴らしいす。

そう、吉田竜夫が生み出したものは俺の胸の中でも走り続けてますぜ。

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火曜日
1年に一度の眼底検診に行く。
瞳孔を開く薬を入れてビカビカに目の奥を照らす地獄検診。
いつにも増しての念入り照らしは、もう目つぶし以外のなにもんでもない。

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俺の眼底、焼てえのか先生!涙が止まらんぜ!

頭の中で6000万燭光!6000万燭光!と繰り返されて
なんだこの言葉は?キーラかザラガスの光の単位か、と思いだし家帰って
検索してみるが見当たらず。も少し調べると、現在は6000万カンデラと
言ってるそうで、燭光なんつー言葉は死語だ、と。なんじゃいボケ。


水曜日
フィギュア王編集部に撮影と打ち合わせに行く。

36度だかの暑さの中、10分時間があったのでちょっとアイスでもナメるかと
31に行って、小さいのを2個玉で頼む。

すると、バイトのお姉ちゃんが今なら雪だるまがお得ですと
「いや、大丈夫す、いらねーす」
「でも今キャンペーンをやっておりまして、お好きなアイスを大きく…」
「おじさんがちょっと食いたいだけなんで、小さくて大丈夫す」
「でもこちらですと同じお値段で、全然お得で皆さんこちらを…!」

となかなかのやる気で食い下がってくる。
そりゃわかるぜ、アイス売ってるんだったらたくさん食べて欲しいだろうよ。

だがな、

俺はもうアイス食ったら暖かいお茶も飲まないと死ぬ老人だぜ。
ちょっとナメりゃそれで満足なんだ。時間もねーし。
しかし一歩も引きさがらず雪だるまキャンペーンにて攻撃を仕掛け続けるバイト娘。
なんなんだこのしつこさは。いらねっつってるのに後でなぜ高く売った!?
とレジチェックで怒られでもするのか?
ならもうこのスッタモンダをしている間に買った方が早いってんで、
「じゃあもうそれで、はい。イチゴの方をデカく」

なんつって注文したら、来たのが

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で、デケエ!(手渡すお姉ちゃん、俺のリアクションにご満悦)

マジかよ、数分でこんなにアイス食わなきゃいけないのかよ。
握り飯食ってんじゃねーんだぞと思いながら、
急いでガブガブ噛んでモグモグ食う。普通アイスはこう食わねーぜ。

で、結局走って編集部に向かう。また汗だく。

つーわけでとりあえず今月号のフィギュア王、買ってね。


木曜日
クトゥルフ・エヴォリューションの撮影に行く。

いつもそうですが、俺の造形はそう簡単に写真にゃ収まらねーぜ、と
思って作ってます。

「商品」として作る場合でもそれを意識してますが、作品としての
要求があった場合はなおさらその責任感を感じます。
立体が立体であるべき理由を提示できなきゃ、やる意味がない。
本当に手に取った時こそ、その魅力の真価が爆発する。
そういう立体物であって欲しい。理由は簡単、その方が燃える。

などと思って納品しちゃうのは結構なわけですが
テメー自身で撮影に立ち会って、撮る側の立場でモノを見る場合
メンド臭ぇものこしらえやがったな原型師コノヤロウ!
という事になるわけです。ええ、なりましたとも。
手前も絞ってピンもかぶせでやればなんとか・・・とか余計な仕事を
増やした原因が俺かと思うと、一瞬ではありますが、俺コロスと思いました。

でも改めてちゃんと撮影してて、そのめくるめく表情の変化に
キッチリ仕事したな、という達成感あり。
写真出来上がるのが楽しみです。


金曜日
実はこの日、俺の中では物凄い一大イベント。

小学生ん時予防注射で緊張するあの感じが、朝からずーっと続く始末。
いやもう、メシものどを通らず、くらいに緊張。

という1日だったんですが、肝心の一大イベントの空虚な手ごたえに、
完全に記憶が飛びました。何がどうなのかあまりの予想外にショック状態。

もうこんな感じ。

1781410.JPG

基本的に俺はやっぱりお人よしの青二才で、なによりまず目の前に
青空が広がってると思いこんでる。世界にはいろいろ空があんのに。

どう気持ちが切り替わるのか、外部刺激か納得かと自分を観察する
いい機会でもあるなと思ってたんですが、考え抜いて納得が俺の場合の
解決策なようで。5時間後、完全復活。

何があろうと俺は曇らない。今後も全然青空目指すぜ。


土曜日
先日のショックを精神的には乗り越えたものの、鏡見たら目の下真っ黒。
もうゴロゴロ寝てたいところ、本日は歯医者。虫歯じゃないのに面倒臭いけど
もう自分を甘やかしちゃおうってんで、終わってすぐコーヒーゼリーサンデーを頼む。

すると、後から来た初老のおじさん2人が、まったく同じものを頼む。

疲れた男を癒してくれるのは、チョコとアイスだな。

男にとってのチョコとアイスの歴史はこういうことです。

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日曜日
無事原稿も外出騒ぎも終了し、今日からやっとこ造形に戻れる。

それはともかく、先日こんなステキなものをいただく。

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特侠マーク入りのハンドスピナー。
(ステキなもの、ありがとうございます!という気持ちが
ありますよということを釘さしておいて続けます)

ハンドスピナー回したことないんで回してみたんすが、
これ、ウソ見たいにただ回すだけ。
いくらなんでもオモチャとして無能すぎる。
どうなんだ?と動画でどうやって遊んでるのか調べてみたら
全員、本当にただ回しているだけで、サル以下の知能用じゃねーか!すげーな。

ま、ちょっとジャイロ効果の力の向きが手の中で移動するのが
感覚として面白いという気もしたんですが

だったら1000倍パワフルなこれだろ、とモーメント欲しさに
買ってみたのが。

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パワー(ジャイロ)ボール

小学生ん時はたしか当時で4000円くらいして、スポーツ用品店の
試し回ししかできず、羨望のアイテムでしたが今1000円で買えます。
うまくやると腕がモゲるくらいスゲー回せて危ないくらい。
グングン伝わる脅威のモーメントに興奮。これに比べれば
ハンドスピナーのモーメントはアリのションベンだぜ。

ただデザインがイマイチなので、サーマルデトネーター型とか
あるといいのにな、です。

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ちなみにハンドスピナーはジャイロパワーの座さえすぐ失い
現在、ちび人形の回転ディスプレイ台として第2の人生を得てます。

1781418.JPG

けっこうよく、くるくる回って可愛いぜ。
ぐーちょこ3人組を引っ張りだすしかねーな。

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ただいろいろ乗せて回してみたけど、自分の意志で乗って回りたそうな
小鳥やキャラ物なら全然平気ですが、カエルとか虫だと明らかにそんな意志は
なさそうで無理やり乗せて回してイジメている感が強くてイカン、という
無駄な発見がありました。エッヘン。


さあ、今週こそは死んでもこれ見に行くぞ!

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なに?スパイダーマンが始まった?
バカヤロウ、そんなもんは後回しだ!
posted by サンダーロードスタイル at 00:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月07日

8月第2週 ダーヨシ週報

ちょっと出なければならない用事があったので
ならば、と吉田博展に行くか、吉田竜夫展に行くか迷って
いまいち原画があるかどうかわからないタツノコ展よりは
見たことない新版画の方に行ってみることに。

吉田博は浮世絵以降の木版画、いわゆる新版画と呼ばれる
ジャンルの人らしいんですが、俺はまったく知らず。

ただ会場が新宿のビルの42階にあって、ってことは
シニに行くぜという響きにもだいぶ引っ張られて結局そちらへ。

17870.jpg

版画だけでなく水彩、油絵がかなりあり一人の画家の人生として
見る分には非常に頑張った展覧会だったと思うんですが

もう・・・全ッッッッ然、ピンと来ない。

なんだろうな。なんでこんなにピンと来ないのかな。

まず水彩と油彩の段階で魅力が感じられない。
小さい頃からとても上手なんすが、ソツなくこなしているものの
何がやりたいのかわからないという感じ。モチーフへの観察眼も
ちぐはぐだし、対象が魅力あるから描いているのではなく
まず手段として絵画があるからモチーフを選んでいるって感じ。

で、紆余曲折の後、木版画に入っても、やっぱりピンと来ない。


川瀬巴水と比べちゃあれですが富士だと
こんな感じの違い。

17871.jpgハスイ

17872.jpgヒロシ


ただ、カラバリの時だけはスイッチが入った感じで
おおー!カラバリ!楽しそう!とは思いました。
たとえばこれが

17874.jpg

こんな感じ。

17875.jpg

あとこんな感じ。

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具体的な注文が来た時に、勘が働いたのかそれとも
すべきことを得た余裕なのか、これは繊細で楽しんでる感じが。


原型やっててもそうですが、上手いって領域には
ずいぶん簡単に入れるもんです。
真面目にちょっと努力すれば誰でも普通に上手くはなれる。
基本、上手いってのは「間違わなければいい」に尽きます。

でも、魅力あるモノになるかっつーと完全に別の話です。

間違ってても、いびつに歪んでいても魅力あるものは山ほどある。

例えば写真をトレスしてイラストにする。
あー、上手い!と言われます。絶対。
でも魅力ある絵かっつーとそうとも限らない。
写真と変わらねーじゃん、という領域から抜け出すには
トレス以外の情報が必要になってくる。

独自のパースが付いた絵なら、受け手に素養が必要になってきます。
特殊なパースを見たことない人からすれば、歪んで不自然な絵ですからね。
ただそういう工夫を知ってる人からすると、こう来たか!という発見を
伴う情報に変わってくるわけです。

加えて、作者の目的がパースを加えるという手法的な事ではなく
伝えたい何かがあって、それ故に歪めてでも描かねばとした場合
なかなかどうして忘れがたいものになったりする。
伝えるべきものである場合、その意に適うのは間違わないことよりも
伝えたい意志を優先する事の方がはるかに重要なわけです。


すぐ思い浮かぶ、間違いでありながら伝えてる表現がこちら。

17877.jpg

ほぼデビュー頃の自作の中で山田芳裕は主役にこう言わせてます。

17876.jpg

その後、こう表現する漫画家となるわけです。

17878.jpg


正しいとか正しくないとかではなく、己が為すべき事を
確信しているか否かというのが、創作におけるポイント。
伝えるべき何かを備えている作品こそ、意味を持つ。

画の鬼だったと書かれているには、あまりに表現や対象に
興味の薄そうな吉田画業を見ながら思ってたのは


ああ1枚でも吉田竜夫の絵があるならタツノコ展行けばよかった…
世界の子供たちに夢を、と願ってた人の絵1枚の方が
俺にとっては絶対に価値があった…という後悔でしかなかったので、

今日寝ないで仕事して時間稼いで、もう明日タツノコ行く。
アッタマきたぜコノヤロウ。自分に。

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posted by サンダーロードスタイル at 02:07| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月02日

サンシャイン製作記

すっかりこういう製作話を書いてない気がしますが
ようやく六騎士版サンシャインの予約が始まったので、その話。

たしかやっと発売になった六騎士版アシュラマン販売タイミングの
トイフェス合わせでサンシャインも発表したいな、という感じで作業開始。

タッグ編のサンシャインはすでにCCPから発売されてましたので
登場時の六騎士版ということでしたが、実はこの六騎士版サンシャインの
出番というのは一試合しかない。
インパクト十分だったとはいえ、対ジェロニモ戦のみ。

しかも登場したてでまだいろいろ定まってない中での活躍、敗北なので
当時としては完全にジェロニモのキャラクターに食われた役回りという
印象が俺の中にはありました。

その後、タッグ編でアシュラとはぐれ悪魔コンビを組んでからが、
サンシャインの本領発揮、存在感アップというイメージです。

では六騎士として何を表現すればいいのか?

延藤社長からの注文は「本物の砂使ったみたいなリアリティを」というくらいで
お任せ状態。そこで考えてみると条件としては

1:六騎士アシュラと並べて遜色がないこと。
2:既存商品のサンシャインと比べ、進化の度合いを見せること。
3:初立体だけど2.0という位置づけとして魂表現をクリアすること。
4:実物砂を使うだけのディティールにすること。
5:砂地獄の発動感を出すこと。

が、クリアすべきハードルとして出てくるわけです。

で、

すったもんだの2週間でこしらえたのがこちら。

sun201.jpg

sun202.jpg

sun203.jpg

トイフェスでの発表版。

ここでもご説明してましたが、俺の中では80%の完成度。
全体のバランスとって、頭や手はのちほど微調整するとして
表面処理も加えるけど、まずは発表優先という感じ。

でもこの段階で、何をなすべきだったかには到達しています。
迷いという意味ではすでにまったくなし。完成したと言っていい。
骨子さえできれば表面なんかどうとでもなるもんで。

ただ、とにかく1試合の劇中でもバランスが変わるので体形の決定には
手間取りました。シンプルゆえに、少し間違うと大きく影響する。
印象的なコマのバランスを忠実に落としこんでも立体だと印象が違う。
最終的に、OK出た後もいじってたくらいで。

そのバランスがだいたい決まった後はもう、アシュラと並べること考えて、
竜巻地獄と砂地獄を組み合わせる作業が優先。
つまりアシュラマンの足元から竜巻状に巻き上がる砂の製作ですね。

sun204.jpg

合間見ての作業なので珍しく石粉粘土使ってます。


劇中にはこんなシーンはないですし、それどころか六騎士時代には
2人で並び立つことすらない。しかし並べたい場合、どうしても
共通する「何か」が必要です。その結果がこの竜巻台座です。

ただ商品化に関して、ソフビで抜くには形状が厄介という話が
出てまして、まだ検討中です。申し訳ない。


で、トイフェスの後残りの仕上げ作業に入るわけですが、表面処理の方法として
考えてたのは「砂化」じゃ・・・ねえな、でした。
当初は砂化してというのを考えてたんですが、どうも陳腐。
食玩サイズならゴマカシも聞きますが、このサイズでは成立しえない。
サラーって感じがどうしても重くなるし、欠片を混ぜると土砂にしかならない。
そもそも食玩でやってたようなことを、今、すべきか?ってのもあります。

というわけでここから2.0的考察に入ります。


この後、割と情に厚く人格者に近い性格として描かれることとなるサンシャイン。

その包容力の一環としてトイフェスでのディスプレイを考えましたが
この後の勝負では本人に待ってるのは、たかが人間の気合いに負けるという
屈辱的敗北なわけです。正直慢心と言っていい。

なぜ彼は負けたのか?ほぼ無敵の能力を持ちながら?

ジェロニモの気合いはともかくとして、俺は砂化という能力に
頼り過ぎたんじゃないか、と仮定しました。

自在に形状を変えられる不定形変形攻撃は確かに特殊。
スニゲーターとかと違って、ちょっと格上感が漂います。
仲間内でも一目置かれていたに違いない。そんだけ凄い能力です。
慢心というよりは的確な自負であり、自己評価だったのかも。

でもそれすら通用しない凄い敵がいたわけです。
サンシャイン本人も試合中、うすうすそれを感じたに違いない。
砂になるだけじゃ、包み込んでさえ倒せないんじゃこのやり方はダメだ、と。

自分で心臓揉むガッツを見せられ、動揺しないヤツはいないでしょう。

だからこの敗北には納得かつ、反省があったと信じたい。
そしてゆえにタッグ編で彼は破格の進化を遂げてます。
衣装替えではなく、形状替え。これは数あるキン肉マンキャラの中でも
ちょっと特殊な進化です。しかもそれがかなり理に適ってる。
弱点である胸のキー問題を克服し、砂である利点をタッグ戦で
相棒がさらに利用するという一歩進めた攻撃に成長させている。

中でもサンシャインマグナムは、砂状態から瞬時に固形へと
硬度をコントロールして、というなかなか身体操作としては
習熟度の高いもんだと感心する進歩ぶりです。

なんとなく力を抜いて、フットワーク代わりに砂になってた時とは違って
精妙な身体部位操作を習得したんだな、って感じがします。

だから砂状態頼りの攻撃から一歩進むために、地獄のコマとか凱旋門とか
大味ではない形状コントロール、部位操作の習得が彼の場合、
最初の進化だったのではないかっつー想像です。

六騎士段階、つまりジェロニモ戦の中で、敗北を感じつつあるところで
そのヒントに気づいていた可能性は大いにあるぜ、と。

というような楽しい妄想を踏まえた上で
体前面のブロック状態を砂ではなく固化したうえで
脈打つような形状操作をしたのでは?と予測したわけです。
彼は「不定形砂超人」ではなく、ブロック状で構成されている。
あえて言うならブロック状砂超人。
ならばブロックが基本・・・というのが今回の表面処理の根拠です。

かくして、表面をわずかにデコボコさせましたが、問題はそれをやることで
六騎士サンシャインのフォルムを崩してはならない。
この後、彼の進化は表面の密度を上げることにもつながってます。
不定形を選択しなかった、ある種の美意識があの身体形状を決定させたと
考えるのが自然です。となれば、やはりフォルムを崩してまでの
ディティール表現は間違ってることになる。


ここ重要なことですが、「俺的解釈」を勝手に入れることは
望まれない限り絶対にすべきじゃないと考えてます。
あくまで、作者が描きたかったキャラクターの延長上での
描写しえなかった表現という軸から外れてはならんわけです。

面白半分でフォルムを変えるなんざもっての他ですし、
だいたいそんなん、サンシャインファンは望んでないですし
俺もダセーと思う。こけおどしみたいな変化球じゃなく
剛速球の直球で決めたい。あくまでキャラクターにまっすぐ作る。

というわけで、原型状態でギリギリ凹凸を攻めましたが
塗装でそれは軽減されてちょうどよくなります、主張はギリギリ抑えられます
と説明しつつこのディティールを入れさせていただきました。

実際、色乗って、ドンピシャでした!という報告をいただいた時は




フッ



「だろうぜ」

と、思ったぜ。

ただ、原作寄りだけでなくCCPアレンジも欲しいということで
小顔でリアルな頭と、より人間に近い手も追加しました。

前後しますが、本体の具体的な製作の経過を追うと


sun205.JPG

スカルピーで角柱パーツなんかを作って

sun206.JPG

グリッドを彫り調整し


sun207.JPG

ヒケを考慮したアールも調整。

sun208.JPG

で、厳選した砂にて表面処理開始。

sun209.JPG

その後微調整して、仕上げとなる。


色乗っちゃうとこんな感じ。

sun2010.jpg

彩色担当者が非常に勘が良く、グリッドよりもヒビ優先で
彩色しているのがわかるでしょうか。
普通、ブロックにスミ入れちゃうのを、入れないでヒビを
強調させるという判断、ちゃんとしていただいてます。お見事!
こういう原型フォロー、ありがたいですね。


ディティール砂に関しては0.2mm単位で8種用意し
実際には粒子の形状のよさそうな4種くらいを使用してます。


エッジを微妙に残すべく、グリッドを入れてから砂を付着させ、一度
グリッドを彫りなおして、ヒビを造形してます。その後
凸凹表面処理を加え、最後にそこにまた砂をつけてます。
なんだかんだでこれがけっこう面倒だったんで
実は修正と追加作業の方が、本体製作より時間かけてたような気が。


で台座は、これとか見るとわかると思いますが、足に近い方は粒子が大きく
体から離れるにしたがって粒子が4段階で細かくなっていきます。


少し写真の濃淡を調整してみると


sun2011.jpg

台座ながらこれはサンシャインの肉体の一部です。
ただ砂撒いただけっつーバカ造形は俺の担当ではないので
広がる形状も原作に近くしてますし、本体と同じ判断で作ってます。

ポーズも後々動かせること前提になのと
砂台座縛りの足位置なので、若干地味ではありますが
商品化した時に本来のポテンシャルが発揮されると予想してますんで、
俺も楽しみです。

頭部3種は大きさがだいぶ違いますが、劇中でもずいぶんバランスが
変わっているので一番よさそうな感じで、バリエーションを選びました。
グフォフォ笑顔が小顔じゃおかしいし、叫び顔も大きいと動きが出ない。
というわけで、お好きなのを選んでサンシャイン感を探してみてください。

以上、サンシャイン2.0製作記でした。
posted by サンダーロードスタイル at 18:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする