2019年10月07日

10月第2週 ジンセイ週報

年末まで遊びの外出の可能性は皆無(くらいの)スケジュールでも足りないところ
やれ病院だ、やれ打ち合わせだとクリアランスをガンガンに削られてくる今なのに

ジェラートを食べに横浜まで出張る。


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正気か?


3種盛りのを2個連続で食ったら体が冷えて鼻水が出始めたので、近くの茶店で
暖かい紅茶を飲んで休んで、腹巻を締め直しもう1個3種盛りを食ったところで
ようやく満足する。


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実は先日都内のオススメジェラートを聞いて、寄ってみたものの
満足までは程遠い感じ。素材はいい。材料は贅沢。だから風味もいい。
でも空気の含有量とかが雑で、結局アブラ食ってるみたいな舌にしつこい
甘みや脂肪分が残り、調味は悪くないけど調理出来てねーなーと。

その点、横浜まで食いに行ったジェラートはやっぱり違った。よく出来てる。
全部が全部じゃないけど、やっぱり定番はもう圧倒的によく出来てた。

たぶん興味ない人が食えば、その違いは特にないんだと思う。
好みという言葉で逃げる方法もある。正解なんかないのが現実。

でもそうした荒野の中、ウチは他と違うんだ!これがいいんだ!という
作り手の明確な意図、目指すものを感じ取れたりもする。

目指すもの。すなわち理想や目標。

それに触れるのはヒジョーに楽しい。新たな発見、触れる甲斐がある。
こういう発見こそ最上の娯楽であり知的好奇心を満たせる瞬間。
好悪を超えた、技術の発展がそこにある。


理想への工夫や努力が見える時、その「物」の背景が、
支える背骨が、肉がついた意味がくっきりと浮かび上がってくる。

同時に、苦労も見える。時には足枷すらもハッキリ見える。
思い通りにいかないと足掻く姿まで見えることもある。

往々にして人生は過酷で残酷であり、容赦のカケラもないのが常。
何も悪くないのにどん底に突き落とされてしまう不運もある。

しかしそのどん底を全然どん底じゃないと思える人もいる。
何をするわけでもないけどハートの強さで周囲を鼓舞出来る人がいる一方
どう見ても幸福なのにギャーギャーわめいて周囲のテンションを下げる
永遠の未就学児童もいる。


なんでそんな硬軟、陰陽、白黒考えるかというと
ここ最近でまったく他ジャンルの話で考えさせられるものを結構聞いて
腕組みして考え込むことが多かったから。

で最終的に出てくる言葉といえば


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じゃなかった




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平坦も波乱万丈もどちらも人生。
懐が豊かだったり心が豊かだったりその逆だったりもまた、人生。
思い通りにいかない事で傷つくことがあっても、結果的に良い方向になったり
「予定」や「願望」が人生におけるベストの選択とは限らない。
流れの中で見つけた光が一生を決める場合もある。

そう思い至った具体例を書きたいとこだけどそういうわけにもいかないので

チョーどうでもいい話。



子供の頃、お年玉かなんかで宇宙戦艦ヤマトのシングルレコードを買った。


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すげー嬉しかったけど、ヤマトって赤いロゴを見ているうちに
なんかどうしてもその文字の中心線をたどりたくなり(?)

マジックでロゴの中央をなぞってみた。迷わず。


再現したのがこちら。

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そんでハっと我に返って、なぜ書いた!?
なんでこんなことしちゃったんだ?ジャケットに落書き…
そこそこ決意の買い物だったのに…と死ぬほど後悔。
バカバカバカバカ俺のバカ。



人はなんの結果も生まない光に、ああ!と突き動かされる事もある。

何十年経とうとそこに答えなんか全然ない。人生とも関係ない。

思慮の浅い行動、子供の落書きとはそういうものである。
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2019年09月30日

9月最終週 ヨドホシ週報

先日土曜、激闘を終え休みたい体にムチ打って

秋葉原ヨドバシは、マッスルショップAKIBAに。

つくづくですが、こうしたイベントはすべてサイクロンが
吹き荒れることにより成立しているものです。


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(販売商品以外にもサンプル展示など盛り沢山)

なかなかサバイバルが厄介な昨今、中堅メーカーの商品を
手に入りやすい状況まで持ち込むのはかなりの苦労があります。

手に入りやすいということは、たくさん商品を作らねばならない。
たくさん商品を作ってもそれを売ってくれる場所がないといけない。

通販オンリーの決め打ちの賭け買いには限界があるわけで
誰でも目の前で見て納得して買ってもらえる状況がもっとも理想的。
しかし一見簡単に思えるそんな状況が、実は相当に厄介なわけで
作ったところで売ってくれる場所がなければどうにもならない。
商品を簡単に手に取りやすい環境するには多くの人の協力が不可欠。

だから、タッグを組んでキン肉マン40周年を盛り上げていただける
各社には本当に感謝しております。いや本当に。


そういう意味でヨドバシカメラのPOPの愛情は頼もしい限り。


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この裏どうなってんのかと思ったら


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裏だった!

売り場担当の方もキン肉マンへの愛情溢れる方で一安心で
POP担当の方もまたキン肉マン大好きだそうでさらに安心。
面白がってくれてるのがよくわかるし、そういうのを見ると
こっちもホっとします。楽しんでくれてるな、と。

俺は初めて見たケビンポーチと
未購入だったアシュラTを買ったんですが


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いい。

アパレルやグッズ以外、当然フィギュアも充実してますし


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プラネットマンもばっちり揃ってますのでぜひ


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いうタイミングで、我が家にも届きましたプラネットマン!


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いやー、なるほど。

容赦なくレビューするとは本人に言ってありますが
正直、商品としては文句のつけどころがないくらい
気遣いが素晴らしく感心。

なんつってもこれ。


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このリング用パーツの完璧ぶり。

素材強度、ソフビとの接合角度、保持力など
きちんと知恵を巡らせて、ユーザー目線で用意したのが
よくわかります。

行き届く。一事が万事商品への姿勢がまさにここに出てる。

実際この決め込みは相当厄介だったろうと組み合わせた瞬間
ガックリ来たくらい。あまりのしっかりぶりに。
精度と角度の検証と決断、推して知るべしです。

そして成型。

リング含む、明確な差異として成立してる大枠の造型もそうですが


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これね。透明からの彩色。


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実物見ると、薄いソフビ厚に落ちる影が実に見事で
ある意味やっつけ仕事になっておかしくない惑星が
これでもかっつー表現場所になってて、見てて飽きない。

サンプルではそんなでもないなと思ってたんですが改めてじっくり見ると
相当スゲーす。手にしてこそわかる。
この厄介さに挑戦した決断もまた素直に評価できますね。

だって同じ造型で通常彩色がこうなのを


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成型塗装の工夫でこうですからね。


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キャラクターや造型抜きで、普通に見てられる要素を
加味しているというのは素晴らしい。製品ってのはそういう
厚みが満足度を加味、倍加させてくれるもんです。

中でも個人的に感心したのはこれ。


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さすがにただの球で終わらせていいんだこんな部分は。

なのに透明、シャドウ、パールと組み合わせ、一見して地味ながら
これはソフビの工夫でしか出せない妙味みたいなのを
見事に出している。え?って2度見する。バカ手間です。
ガレージキットの作例か。


造型発表時、いろいろ言われてましたが
俺が言った意見は、左腕の部分にケレンがあっても
いいかも。でも惑星が成型で化けるならこんくらいで
いいんじゃないの?みたいな話だったと記憶してますが

結果


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顔も

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デコマスじゃなく製品で十分ここまでたどり着けるという
ビジョンがあったのなら素晴らしい領域に踏み込めてんじゃないすかね。
この商品が秘めてるポテンシャルは相当なもんだと思うので
スタジオ24の未来はなかなか明るいと思います。

ごくろうさまのお疲れさん、よくやりました。
スタッフもよくぞいろいろ乗り越えてここまでたどり着いた。
次回作、楽しみです。



我が家でも


完璧なディスプレイで飾らせてもらおう!




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2019年09月23日

9月第4週 ノンクボ週報

相変わらずのド地獄中。

こんな感じの


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急所マルダシ状態でも頑張ってます。死ぬぜコノヤロウ。





告知的には
キン肉マンの総合POPアップストア


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マッスルショップAKIBA 始動!

開催日程:2019年9月21日(土)9:30〜2019年10月6日(日)まで
場所:ヨドバシカメラマルチメディアAKIBA店 6Fホビーコーナー

CCP×バンバンビガロ×ヨドバシカメラの強力協力体制で
フィギュアはもちろんアパレルやグッズなど盛りだくさんだそうです。

限定商品はニューレトロスパークだそうですが


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導入時期はまだ未確定なので、サイクロンのツイッターや
インフォブログなどで各自チェックしてください。

個人的にサンプル見せてもらって気になった


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こちらのスパークもそろそろ情報出るらしいので気になる方は
要チェック。


さて、全然話は変わりますが一応俺も現代人のハシクレとして
SNSはやってますが、積極的に他人のページを見ることは
ありません。どころか、他人の日常を覗き込むのはどうにも
居心地が悪いので見ないようにしてます。
仕事の一貫としてCCP肉タグはチェックしますけど、それもなんだか
精度に欠け、拾えないのもある。そういう場合はもう知らん。

つーわけでツイッターの知り合いは全員ミュート。
FBは赤ポチが出てる時だけ確認するっつーくらいのもんですが
以前仕事でお世話になった大先輩が昔の写真をアップしてて
そのお知らせ赤ポチが来まして。

で、見せてもらったら20歳くらいの俺が!
他の写真も見せてもらったら知らない記念写真とかもあったり。

そこでハタと思い出したのが

実は最近、20歳くらいの俺にそっくりな天気予報の若手が
TVに出てんだけど、と言われてまして。


まさかーと思って見てみたら


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なるほど




で、今日見せてもらった20歳頃の俺。


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だから

この気象予報士が急に座右の銘ふっ飛ばして

「やまねえ雨だってあんだよコノヤロウ。
全球凍結がある星住んでて何甘ッチョレー事言ってんだ
チキューなめんなバカ」

とか言い出したらそれは中身が怪しい。

「テメー泣かしてその雨やまなくしてやろうか!あー?」

とかさらに言いだすようなら
焼いてないスカルピーとか投げ与えてください。

にやにやとコネ始めたら・・・入れ替わった俺確定。

あまり麻酔は効かないので、タオルケットを与えて
シメキリノビマシタヨと呪文を唱えると5秒で気絶して
捕獲可能になります。

ただ雨戸に60サイズの箱を投げつけたかのような
台風の爆音にはまったく動ぜず寝てても
ポテチを開けるバリバリ音を聞きつけると
途端に目覚めるのでご注意ください。
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2019年09月16日

9月第4週 過労生週報

なかなかに追い込まれ中

今月いっぱいはまずこんな感じ

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posted by サンダーロードスタイル at 14:26| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月09日

9月第3週 ジョンブリかけ週報

原型師に限らずフリーで活動してる・・・えーなんつーのかな
デザイナーとかイラストレーターとかフリーランスの個人請負業務。


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アーティストなのかクリエイターなのかよくわかんないすが、
容赦なく言うと、下請けの業者。

下請けの業者でもランクはあり、認められる下請け業者と
ないがしろにされる下請け業者があるわけです。

長く業界で生きていくには認められないと厳しい。
ないがしろにされてもどうにか生きていけるのは若い時だけ。

認められるには他の業者では決して頼めない個性、
いわゆる圧倒的な商業的価値を見せつけて否が応でも
認めさせる力技を身に着けるしかない。
でもこれはなかなか難しい。実力があっても運が悪い人は多いし
その運が容赦ない場合も多い。差異を見せつけねばならない時は
ステージも上の方なので実力はあって当たり前だし、
そつない実力程度ではやっぱり埋もれてしまう。

もう一つ認められるには癒着。様々な方法でクライアントと仲良くして
実力関係ナシで仕事を手に入れる認められ方。
これは一見ズル臭く、創造性の角度から見るとクソっぽく見えますが、
頼む方からすれば便利で確実、仕事を計画通り進めるにはもっとも効率的。
現実的には一番多いパターン。頼みやすいし相談しやすい人は
扱いづらい1年1度のホームランバッターよりよっぽどマトモ。

たいていは水準以上の実力を備えて、なおかつ仲良くできる
クライアントを見つけ、お互いに補完し合う関係を維持できれば
理想的ですが、問題はそこにたどり着くまで。

フリーの下請けはまずなにより選り好みせずなんでも仕事を請け、
安く、早く、確実に仕上げてまず小さな信頼を勝ち取る。
その小さな信頼を積み重ねてようやく発言権と交換できる。
これがいわゆる下積みでほとんどの人が通るパターン。

ただこの下積みのフルイが厳しい。8割は認められる前に脱落していく。
原型師で言えば、美少女やメカを作れなきゃダメだし
男キャラも可愛いキャラも怪獣も似顔絵も作れないとダメ。
個性や意見なんか必要ない。注文に対して確実に応えるのが仕事。
クライアントも4.5社は用意しておかないとダメ。
1社に頼ってたらその1社がダメになった場合死ぬことになる。
でもしばらくすると、その「便利さ」+「α」が求められるように
なってくる。スケジュール通りの納品じゃなく、会社の看板を
背負えるような商品が望まれてくる。要求される器用さに合わせて
時間を浪費し、ついつい個性を磨き損ねると「α」が出せない。

かといって「α」を求められないのが仕事のほとんどなので
仕事以外で己を磨かない人には致命的な差異が発生してしまう。

結果、便利さだけなら安くて早い(無理を聞く)若手に振られ
哀れ器用のみの老兵は去りゆくというフルイもまたあるわけです。
ほんとフリーランスのサバイバルは当然ながら過酷です。


ということを前提に。

オサム。


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デザイナーとして卓越した能力があるのは結果が物語ってますが
その初期、イラストレーターとしての絵柄は10種を使い分け
あらゆる依頼を選り好みせず引き受けこなしたそうです。
可愛いものに頼らず、そうじゃないタッチも開発してました。

彼にとっての可愛いものはあくまで「仕事」であって
イラストは「商売」。その商売で見せるのはあくまで「芸」であって
自分はアーチストではなく芸人、つまり「エンターテイナー」で
人の喜ぶ顔がみたいから、と言い切ってます。

しかし凄いのは、実は彼は中学の頃から抽象画家になりたかった。
そして60になって、仕事を引退し1年の半分を島のアトリエで
過ごして抽象作品の制作に使った、と。

それは売るためでなく(!)人に見せるためでもなく(!!)
作品に名前もつけずただひたすら自分が描きたいものを
描くためだけに時間を使ったそうで。

幼い頃恩師から教わった、画家になるには?との問いの解答
「働かずに描いていけるなら」を本当に実践したわけです。

プロとして着実に仕事をこなす為の冷静な向上心で
下積み時代を泳ぎ切り

プロとして他にない個性を商業性に生かす判断力を
見事に発揮し時代を作り上げ

プロとして可能性を閉じないために進化する努力を
惜しまず見識を広めつつ自分を見失わず

そして画家として満足な環境で作品と向き合う為に
自己満足ながらもそれ上等と最高の状況に身を置く
決断力と実行力を発揮した、と。勇気ある決断です。

自由とは自らを由(ヨシ)とする。誰の判断でもない。
まさに自由を手に入れたわけです。


非常に優しい作風ではありますが、オサムは強烈に男らしく
作り手として雄々しい。
実力、理解者、後援者などいろいろあったとしてもそれらを
断ち切って己と向き合う人生を選んだというのは、モノを作る側の
人間としてはとてつもなく高い山に登ったように見えます。

などと、

オサムになりたすぎる俺


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そして少し話はズレていきますが


オサムの好きな映画は地下鉄のザジ。
俺はこのテのヨーロッパ映画はチョー無理。
オサムはアメリカンなポップカルチャーテイストもモノにして
日本の和の面白さもモノにしている。そして本筋は
抽象表現という豊かさ。

オサムの引き出しが100とするなら俺なんかせいぜい20にも
足りないと感じますし、己の狭量を恥じ入るばかり。

俺の中で英国趣味(うさぎと殺人鬼)は一通り落ち着いたと思ったので
最近はさほど英国に反応することはなくなってましたが
ツイッターでも書いたように百貨店の英国展に行ったのは
そうしたチャンスがあるのに狭量ゆえに出渋る(デシブル)ことが
ないようにと見えないオサムに肩を叩かれた部分もあるわけです。

そして行ってみれば、なるほど知らない事がいろいろありましたが
驚いたのがフィッシュ&チップス。

本場で食う事はおそらくないだろうけど、下町の料理方法を見る限り
まあ美味いことはないだろうな、と思ってた英国ジャンクフード。

出展してた店はオリジナルのフリッターとタルタルでモルトビネガーは
どっちかわかんないすが、とにかくタラも身が締まってて日本の
タラとは調理方法が違うのか、マスみたいな美味さ。
正直、え、マジで?と思いました。屋上で出してるフィッシュ&チップスも
食ってみたんですが、こちらは想像通りの味。これを最初に食ったら
だろうな、ともうリピートはしなかっただろうなと。
でも英国展のそれはまったく別次元。

当たり前のことですがどんなジャンルでもそれぞれに磨くべき
道と技があり、それをきちんと乗り越えたものは天に通づる。
と思い知らされ、己の狭量を諫めるには良い機会でございました。はい。

ああ、なんにでも興奮する男になりたい。
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2019年09月02日

9月第2週 シャノアール週報

この夏最後の外出、前々から予定してた社会見学として、
品川は穴守稲荷にあるヤマト運輸の総合物流施設「羽田クロノゲート」を見学してくる。


ウチの近所のヤマトの人はみんないい人ばかりでヤマト運輸に対して
個人的な印象はすこぶるいい。会社として考えた場合、よくぞここまで
末端に教育が行き届いてるなというのが不思議なくらい。
とはいえ、地域によってはヤマトで送らないでと指定されることもあるので
あくまで俺が出会った限りでですが、俺はヤマト運輸大好きなのでございます。

で、クロノゲートとは羽田を拠点とした総合物流ターミナル。

名称の由来はクロネコの「黒の」+「門」ではなく

「クロノス」+「ゲート」



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クロノスと


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ゲート



クロノゲート

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ちなみにキャプテンクロノス吸血鬼ハンターと言えば
主役よりキャロラインマンロー。門ロー。


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この門だったらずっとくぐり続けたい。


じゃなくって、時間と門でクロノゲートだそうです。真面目か。






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見学に行くと、宅急便の仕分けシステムから海外までのアクセス、
美術品の梱包から地域貢献の詳細まで学ぶことが出来る。


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ガキの頃はヤマト運輸が動き出したばかりで、窓口はお米屋で
米とか重いものばっか持って行った記憶がある。
駅に持って行くより便利、程度のスタート感だった気がするけど
いまや郵便に匹敵する国家事業レベル。


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ここの総工費はどれくらいかと調べてみたら、荏原製作所の跡地で
(前回のマイ社会見学首都外郭放水路のガスタービンポンプを作ったとこ)
土地売却に関して訴訟があったりして、ちょっとよくわからず。
一応総事業費としては1400億ということみたいですが、そんな規模。



中は専門の係の方が案内してくれ、仕分けエリアを通過しつつ1時間に
荷物を4万8000個を処理できるというクロスベルトソーターなどを中心に
実物と映像で案内してくれる大満足の90分コース。

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実際に高速(つっても時速では10kmに満たないそうですが)で
仕分けされる荷物を見せられると、とにかくいろいろと考えさせられる。

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そもそもこのシステムを構築するには?
いやそう決意するに至った過程と歴史は?
実際作ってみて発生する不具合に対応するには?
管理運営含め何年も先を見越して何を配置し
何を動かせるようにしておくのか?
開発、規模、発達、工夫、連携、教育、整備が垣間見えるも
あまりに壮大な事業すぎて、そして綿密に練られた複合的な
要素の多さに目がくらむほど。


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単一の生産ではなく総合物流って厄介さもまた気が遠くなる。

多少こうしたシステムの前例や参考があったにしても
ちょっとしたカーブの設計もこれだけの物量に対して
どういう素材を選んでメンテ可能にするか、それ検討するだけで途方。

ただ工夫するのは楽しそう。

俺は巨大企業で働いた事はないんで、失敗すれば死に直結する
背水の陣じゃないところでアイデア出せるのは楽しそうと思ったり。
無茶な納期はあるだろうし無能上司で泣かされるのもありそうだけど
そこそこ予算あってトライ&エラー可能はちょっと魅力的。

1Fエントランスエリアには
ウォークスルーバンの1号車が展示してあります。


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何が燃えるったって、その試作車の写真。


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ベニヤのハリボテマシン!!


完全にメガフォースじゃん!タックコムじゃん!
核戦争後の砂漠を走り回りたい!


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ならクロネコ版ポストマン出来るっつの。



とにかく初期試作品版もぜひミニカーで出して欲しい。


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いちおう巨大クロネコもあるにはありましたが


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「縮みゆく人間」感はあんまりなかったですなー。


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色違うんだもん。


同じクロで巨大なら


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クモが正しい。クモならよかったのに。
ま、あくまでここが「チヂミメンズゲート」ならばの話ですが。



見学が終わると、ちょっと面白い方法でノベルティグッズを
配布してくれて大人も子供も十分楽しんで勉強になると思います。


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外郭放水路に続く社会見学でしたが非常に面白かったので
なるべく今後も頻度上げて行こうと思いました。
いまいちな超大作の映画見るより20倍は楽しめて
知らない事を学べるのはひたすらに面白い。

でもこの時間を作るため寝ないで無理して行くのはキビシーので
ご利用は計画的じゃないといかんですな。
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2019年08月26日

8月最終週 アイオブザ週報

何か話そうって時に病気の話をし始めたらいよいよ終わり。
ビギニングオブジエンド。終末の兆し。
なので知り合いと会う時、とにかく病気の話はしないよう心掛けてます。



今回ガッツリロボコップ・・・じゃなかった病気の話。
おじさんの病気の話なんか読むのはヤメな。
なんの得にもならないぜ。


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さて
自営業の問題点は定期的な健康診断とかがないことで
たいてい忙しさの前にもろもろ健康管理が後回しになっちゃうのが常。

それじゃいかんと内臓系はちゃんと自発的に受けてましたが、忘れがちなのが


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目。




目が見えなくなったら非常にまずい。ので定期的に検診を受けてるんですが
何年か前に緑内障の疑いがあるという話に。

緑内障は視神経に障害が起こり、視野が狭くなる病気のことで
酷くなると失明することもあるっつー病気らしいすが、進行は極めてゆっくりで
基本的には老人がかかるとか。


しかし先天性で視神経周辺の血管位置の問題で緑内障と診断され
進行していくものもある、と。そら困ります。
とはいえ現実的な内容を聞けば80歳くらいで目が半分くらい見えなくなる
みたいな話で、いやそれ普通のジジババの目じゃねーの?って気も。

眼底の写真を撮ったら若干危なっかしい「可能性」があるというので
進行しているかどうか年1でここ3年くらい経過観察の検査してたわけです。

で、今年。


視野検査のマシンがいつもと違ってて視野の中に機械の影が見える。
特に左目時にそれが目立ち、あれおっかしーなと思ってたものの終了。
終わってすぐツレアイになんか今回機械がぶっ壊れてるっぽい、と
言ったんすが、その後診察に。

案内されるといきなり「再検査の必要がありますので予約を」ときた。
思い当たるフシはあったので「なんか機械調子悪かったっぽいですが、
他に問題発覚ですか?」と看護婦さんに尋ねると
「いえ、違うプログラムを試したいので」との事。


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じゃあしょうがないと再検査の予約をしたところで医者到着。
でも今までの医者とは違う医者。

座って挨拶した俺にこれを差し出し最初の一言が


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「ではこのサプリメントなんですが、ビルベリーの」

「???」

「これはサンプルなんでタダで差し上げます、多少価格が張りますが」

「ちょっと待ってください。え?サプリメント?」

「はい」

「それ治療ってことですか?」

「いえまず治療よりも前に予防が必要でその為にアントシアニンの」

「え?治療じゃないんすか?」

「サプリメントはあくまで予防の為のもので治療とは違います」

医者はだいぶエッヘンな感じで喋ってますが、俺の心のロボコップはもう完全に


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これが仕事の打ち合わせだったらこの段階でまずバッキシ泣かしに
入ってるとこですが、まだ会って2分の相手なので一応黙ります。
俺も大人です。すぐには狩りません。


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そしたら俺が納得したとでも思ったのか
「こうしたサプリメントを常用していただいて、それから点眼などの」
と、まーペラペラ続ける。主に点眼方法。凄く大変だとか。
イケると思ったんでしょうね。悪党の分際(こら)でロックオン気取り。


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でもタリメーなことですが、そう簡単に俺を丸め込めるわけがない。

「サプリメントの話の前に、まずはっきりと病気かどうなのか
説明していただいてないんですが」と遮ってから、

「病気と判断するなら明確にいままでのデータと何が変わったのか
順序立てて説明していただかないと、俺はいまここで治療とは関係ない
予防サプリメントの説明を最初にされてんですけど、おかしくないすか?」

と言うと薄暗い部屋の中だけど明らかにキョドってるわけです。キョドリンコ。
そしたらちょっと小馬鹿にするような笑いと共に始めた話が

「人生は100年と言われる昨今ですからこの先の事を考えますと・・・」

そして続けてサプリメント話。もうアタマがおかしい。
おそらく出入りの業者への手前、ノルマやらいい顔やらとにかく多く
薦めなきゃいけない内部の事情もあるのかもしれないすが
それにしたってガッツキすぎ。完全にチェリーボーイ。

まず病気を確実にして相手を搦め取って、焦燥感と混乱を与えてから
たくさんの薬を掴ませなきゃダメでしょうが。
狭い部屋で毎日毎日なんでも鵜呑みにしてあっさりオレオレ詐欺にかかる
判断力の鈍ったジジババばっか相手にしてっから腕が鈍いんだよ。

とか思って聞いてますが、そろそろイライラもしてくるわけで。

「別に80になって視野が半分になったら年相応にしか思えないですけど
それがハッキリ病気なのであれば、原因が何で、対応が何なのかをまず」と言うと

「しかし実際見えなくなってからでは遅いと思うんですよね!」と逆ギレする始末。

すげーな。

「(ガックシきつつ)じゃあまあ点眼のタイミングはとりあえずとして、
以前のデータと比較したら何がどうなってたのか。例えば本当に進行性であれば
日常生活とか関係あるんじゃないですか?そもそも眼圧がかかるって状況ならまず…」

「日常生活は影響ないです」

「え?」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「ないんすか?」

「ないです」

「いやーたぶん俺、あなたが想像したことない忙しさを経験して
目を酷使してますよ?そういう影響は・・・」

「ないです」

「徹夜とか24時間ってレベルじゃないすよ?」

「そういう影響はないです」

「ないのかよ!」


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このあたりで向こうもさすがに俺をメンドクサイ相手とみてとり、
俺は完全に社会経験のない老人ダマシの通信販売臭いガキ(俺よか
年齢は上だとは思いますが)を相手にしてんだなと思ってますが
向こうも黙らせたいと思ったのか急に

「眼圧測ってみましょう」
(さっき測っただろうが)
「えー、右12左・・・12(たっぷり溜めて)弱です」
「高いんすかそれ?」
「そういうわけではないですが、その左のデータがですね」と
やっと視野検査のデータを出して来たんすがそもそもそれが
あれ機械ぶっ壊れてんのかな?と思ってピコピコ見えてた時のやつ。
「これを見る限り・・・」と続けて改めて検査をなんつーので
もうこりゃダメだ、付き合うだけ時間のムダと。

とりあえずじゃもうそういう事で、と切り上げて待ってたツレアイに
新しい先生になってそいつが緑内障だっつーんだけど、そもそも
設定がアテにならん。不安ビジネス臭いうえ、今度の医者、
アイツだめだ。ちょっと他の病院探すわ。ってことに。

で、一応処方箋をもらって、その薬がなんなのか次に信頼できる
医者に会ったら聞いてみようと薬をもらう時、薬剤師が眼圧を聞くので
12でしたと答えると「じゃあ低いですね」とニッコリ。
関係あんのか眼圧。

とはいえ、3年前最初の先生の診断は経過観察だったので
ゼロからちゃんとした専門の医者がいる病院で再度診察を、と思い
ようやく先日いろいろ調べて選んだ別の病院へ。

今度はいいところだったらいいなあ、とぼんやり思いつつ


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紹介状がないと5000円プラスですなんて話でしたが
(サントラ2枚我慢するから)全然構いませんてなもんで
エッチラオッチラ遠くの病院で診察してもらったわけです



「緑内障の疑いとの事ですが以前はどちらの病院で?
またなぜこちらへ?」
と診察前に新たな先生から当然の疑問。

経過観察してた先生が変わった途端、ビルベリーのサプリメントを
勧めてきたんで、あーこりゃダメだ病院変えようと思いまして。
と言うと見学に来てたインターンの女の子がブっと噴き出す。

流れを了解した新たな先生は診察を開始しましたが
今度の先生は極めて慎重に俺を観察しているので、一安心。

そしてインターンに説明がてらいろいろ緑内障は判断が難しく
最近の学会でも定義が改められ、我々研究者も納得の・・・
なんて話をしつつ検査の準備を進める。

俺も他人をよく観察する方ですが今回の先生は病気に対して
マニアックっぽい。インターンへの説明も清潔への手順も
病院内での立ち居振る舞いも観察してましたが十分に信頼できそう。

前の病院の看護婦は予約時も点眼時もイラっとさせられましたが
こちらは検査技師も普通にプロフェッショナルで大丈夫そう。

ああこの病院は大丈夫かもしれない。


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などと

軽く思った俺が甘かった。ちゃんと調べるってことは
サラっと流すようにはやらない。首根っこ掴まれて徹底的に
よく見られるって事だったわけです。

「じゃ、痛み止め入れますね」と点眼。

なんの痛みを止めるのかな?と思ったら

眼球に直接レンズを当て光を照射して調べる。


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直接!?と驚く間もなくピンクの光がガビーっと・・・けっこう痛い!
前の病院、こんな強さじゃなかったぞ!?

いや痛いというか、逃げられない状態で強烈な光を浴びせられることが
こんなに神経に響くとは・・・

肉体的な痛みや不快なら我慢も出来ますが、そうじゃなくて
あれ、今までこんなに強烈な光で検査されたことはなかったな
そういや透明人間はマブタを閉じても光が入ってくるから
眠るのが厄介だって聞いたことあるけど、そもそもマブタの皮膚が
光を透過するなら網膜だって透明なんだから透過してもおかしくないわけで
そんな事言ったら透明って設定そのものが、ととめどなく考えてるけど

って長い!

全然終わらない。

目に直接異物が触れてる不快感はどうにかなるがピンクの光は・・・
あ、ちょっと慣れてきたぞ。そろそろ冷静に体感時間でなく40秒は
見られてるから終わるんじゃないのと思ったところで

青い光に切り替え。

終わんねーの!?

でも青い光は耐えられる。なんかスキャンの光っぽい。面で攻めてこられないなら
どうにか耐えられる。所詮、光がマブシーったってこんなもんだろうよ。
拷問の中でマブタを透過するくらい強い光で寝させないってのがあるって
聞いたけど、これなら俺は耐えられるんじゃないの?歯医者さんでも我慢強いって
ホメられたことあるし、鎖骨の骨折も自分でハメ直した事あるし、とか
考えてるけどそれでもまだ

終わらない!

なげーな!そんなに見るとこある?いやでもこれこそ俺が望んでた
診察なわけでじっくり診てもらうこの初見こそが運命を決めるから
ウェルカムだと思った俺がバカでした。

それまでは序章だった。

最後に本当に強烈な3番目の光が照射されたんですが、
ビクっとするくらい強烈。しかし当然ながら全然逃げられない。
そもそも痛み止めの前に瞳孔開く薬が入ってて(これはいつもの事)
コジ開けられて過剰に光ウェルカム状態なわけです。

以前この薬点眼の後数時間して、もう瞳孔小さくなった?と見てもらったら
ツレアイは爆笑して鏡を見せてきましたが、そん時はこんな感じでした。


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こんだけガバガバに開いたトコに経験したことない光量を注ぎ込まれてるんで




俺もう

こんな感じ。




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冷静に体感度を分析してたつもりだったけど、目玉に直接で逃げられない
状態で6万燭光のザラガス光源の長時間照射のダメージたるやもう
冷静が吹き飛ぶ、経験したことないレベル。

脊髄の中まで不快感と恐怖が走ってるけど我慢の、力の入れどころがない。
受け入れゲートがコジ開けられちゃってるもんだから、もう焼かれ放題。
今度ばかりは体感時間をカウントする余裕はなく、ひたすら
嗚咽をこらえるのが精一杯。

光としては一番短かったんでしょうけど、終わった直後の俺は






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死んだ。

これは味わったことなかった。

ああ、梶原一騎の声が聞こえてくる

「光の拷問は実在する!!」



確かに肉体では我慢できない脳を直接焼く方法だ・・・と上半身まで幽体離脱しながら
ぼんやり考えてたら


「はいでは次、左目です。逃げないでアゴをしっかりつけてくださいね」

まだ半分!?

しかも逃げてたのか!?必死でアゴを押し付けてたつもりだけど
退いてたというのかこの俺が・・・ってすぐピンクの光が始まった!



もう全てが思い出として終わって欲しい。





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でもじっくり来た。全然じっくり見始めてる。

無理。もうこれは無理。先生、よく見過ぎ。俺の網膜を焼き過ぎ。
ウェルダンです。いやもうジャーキーになってます。お願い
もう勘弁してください・・・

脳から脊髄を焼かれるような拷問感をたっぷり味わわされた後
ようやく解放されたものの、ご本人はもうこんな状態。SFだSF。




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あれ?先生、目に器具を残しっぱなしじゃないですか?

目の前が真っ暗で、いや視界が紫色と真っ黒で何も見えません。
あれ?右目はオレンジ色です。
この膜というかコンタクトを早く外してください。何も見えません。

と思ったけど、光でダメージ食らった目が見えなくなってるだけ。
30秒以上完全に失明。

ああ、失明ってこういう感じなのか。いやこりゃヤベーだろ。
目を瞑って見えないのとは全然違う、回路断ち切られた感。
ちょっとゲロ吐きそう。

ぼんやり説明を聞きながらようやく立てるようになったのは
たぶん2分後くらいだとは思いますがもうこんな感じ。









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口数、減る。



いやー、目は大切だな。
人間痛い目見ないとわかんないもんだな。

そこまで見ておいて先生の見立ては、確かに疑いはあるけど
もうちょっと慎重に検査して検証してから診断を下しましょう、と
極めて冷静。

それでいいです。もう今日は帰らせてください。シッコも漏らしました。

というわけでその帰りは昼間だったんで強烈な日差しなうえ
今まで以上に瞳孔は散大してて帽子を目深にカブって目を細めてて
下を向きながら歩いてても、道路の停止線の白が視界に入っただけで
ビクっとなるほどダメージ大。

マジで死ぬかと思ったので帰ってすぐ風呂入って寝たんすが
起きたらツレアイいわく「体臭が変わってる」と。

どうも経験したことない恐怖と苦痛でなんか物質が脳から
漏れちゃったみたいです。

いい経験しました。ほんと。
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2019年08月19日

8月第4週 ダクショ週報

昔はずいぶんと本を読んだけど一時期からパッタリと本を読まなくなりまして。
40過ぎると本を読まなくなるよ、と言われてて、まさかと笑ってたものの
実際にかなり読まなくなりました。
そう考えると10代はもうSFとファンタジーばっか読んでて
20代から30代は世界の名作やらなにやら基本的なもので知らないものが多すぎて、
そういうのを追いかけるだけで精一杯だったのが、一段落ついて読まなくなったのが
その時期なのかも。

すっかりネットで本を探すことを覚え、欲しいものにたどりつく効率が非常に
上がったのはありますがなんというか、ゆらぎがなくなりましたなこれ。

目当ての本を探している途中でふと見かけてピンと来る本との出会いみたいなのが
全然なくなってしまったわけで。
例えばアマゾンでオススメで出てくるのは「でしょう?」というある種の
安全パイばっかのつながりで、知的好奇心に着火されるような事がない。
効率は上がっても進化を促すのはエラーやミューテーションであって
順当な推移は現状維持しか生まない。それはイコール退屈でしかない。


ので、最近は出来る限り書店の実店舗に足を運ぶようにしてます。

つっても落ち着いて見られるのは何か月に1回ですが、ネブるように見て探してみると

久しく味わってなかった「アレ」があるんですな。

一生を共にする本と出会った時、数行読んだだけで走る電撃に似た
ああ間違いなくこれだ!というアレ。あの感覚。

ほんと昔はよくこの感覚を味わった。人生を変えてくれる!ってくらいに
俺の知らない世界の扉が開かれる予感を含んだあの感覚。
まさに扉の重さ。これを押し開けたら凄い光が待ってるという確信が
背表紙か冒頭の数行を読んだだけで伝わってくる。あの、間違いない!感。


最近それを味わったのがこの本。


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出先でちょうど手持ちの本を読みつくしてしまい、少しあった時間で
本屋に飛び込んでなんとなく、本当に考えなしに近づいて出会った本。

鬱陶しいからすぐカバーをひん剥いちゃうんすが、久々に見たハヤカワ生表紙!

ハヤカワで育ったくせにそういやずいぶんハヤカワを読んでなかったなと
思いつつ読みだしてみれば・・・素晴らしい!


本の作用は基本的に2つしかありません。

知らない事を教えてくれる もしくは
考えを整理して確認してくれる、です。

この本に関しては完全に知らない世界を教えてくれたんですが
同じ情報でもただの知識で終わるものと、広範囲に応用可能な
「知恵」に直結するものがありますが、一生を共にする場合
知恵を授けてくれる「考え方」を示唆してくれるものが嬉しい。

おかげで読んでる最中はもう完全に興味は樹木の事だけになり
何を見てもそうにしか見えない。

先日久々に外に出たのでこのところ近所で信頼できる数少ない
アイスというかフローズンヨーグルトを食べさせてくれる店を
ハシゴしてバカ食いしている最中、発見したのがこの匙。


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ROKUMOKUのスプーンだそうですが、みかんが50年働いた後
だんだんとつける実が減ってくるので切られてしまう。
しかし丁寧に育てられ守られてきた木は肌がキレイでキメ細かいんだそうで。
そんなお役御免の木材を利用して作ったんだとか。


上述の本に書かれている林業の現実と原生林の差は過酷です。
日本で言えばブナ林の意味、広葉樹林がもたらした文化と環境の意味を
踏まえたうえで、そうした林業の廃材を使ったスプーンが
いくつもの樹種で売られてたわけですが、非常に個性豊か。
間伐材やそうした端材を再利用するのはよくある話ですが問題は
俺と出会ったそのタイミング。


この

このシャジで



アイスナメたい!!

というわけで迷わず買ってその場で洗ってもらって即使ってみたわけですが
(俺が選んだのはカリン。プラムと最後まで悩んでカリンに決定)

なめらか!美味い!あの熱伝導シャジ、クソ以下!
あんなもんは匙じゃねえ工場切り出しの鉄板だ!

と思ったのでもう死ぬまでこっちを使おうと思っております。


どうしても創作、仕事でバタバタする人生になっちゃうわけですが
小石を見ても最大級の芸術と同じくらい好奇心と感動を引き出せるように
なるには、やっぱり平たい意味で知識が多くないといけないし
それを応用できる知恵がないといけない。

つまんないヤツはつまんない造型をするし、バカが作ると
やっぱりバカが作った造型に見える。知恵の浅さがモロに出る。
面白い造型はやっぱり考えて作った造型で、魅力は知恵や判断から生まれる。
そう思ってるもんで、男の責任としても出来るだけ知恵者でありたい。


そんなサポートをしてくれる本に出会えると幸福だっつー話。


ちなみにその直後に、文庫でこれを発見。


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単行本は買いましたし読みましたが、文庫化にあたって
1章を手直ししたというので読んでみましたが、相変わらず素晴らしい。

創作、というより、独立。
本当に一人で戦おうと思ってる人にはオススメです。

こちらは「考えを整理して確認させてくれる」系。
posted by サンダーロードスタイル at 01:57| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月12日

8月第3週 スパンクロス週報

とにかくまずは予約してくれたお客さん優先で、俺へのサンプルは全然
後回しで構わないと言ってあるので商品サンプル受け取りは「まとまったら」で
いいとは言ってあったものの、一気に届いた通路をふさぐこの量。3箱。


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業者相手じゃなく一般の家庭にコレを予告ナシで送る神経、どうなってんだ!と
言ったらサイクロンは爆笑して4カートンじゃなかったんですね、と。
確信犯ですコノヤロウ。送ってもいいけど予告しろっつの。
最初、家に入らず外に置いておいたけど雨だったらどーすんだまったく。


って騒ぎはともかくとして

届きましたマッスルスパーク。



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いやー、素晴らしい!

ソフビでこれって、素晴らしいとしか言いようがない。

造型が良いだ悪いだはともかくとして、この量感!手心地!

造形物のカタマリとしての満足感の高さ、触ってこそ伝わる
この組みあがり感!くー!たまらん!!って感じ。



まー個人的にですが他人の仕事が気になることもあるわけです。
近々で言えば豆魚雷のエイリアンとか、いろいろスゲーわけで
俺にはできない事のオンパレードで気持ち的にはある種の敗北感でいっぱいです。
でもそのこだわりやオペレーションを高く評価しつつも
俺にとっては畑違いもいいとこなので、果たして製品スパークを手にした時
我が家で一人で手に取った時、いかなる感情を抱くのか楽しみでした。



さあ俺の仕事は・・・



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どうよ!

てなもんで一安心。マジで安堵。

俺に期待されてるのはこれで、きっちり仕事したな、と。
カッコいい男フィギュアで、踏み込んでない領域。
単純にして明快。素朴にして骨太。
カッコいい以外の言葉が必要ない世界。



成型に関してもよくやってくれてます。バスター同様
いろいろこれも組み上げるためにウソついてる部分が多く
特にこのフェニックスの首回りは苦労したんですが


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文句なし!

ふくらはぎの肉厚でアゴをホールドしようとする感じが
よく伝わってくる。

いやもうカッコいいったらない。

嶋田先生が「この角度からのスパークは見た事ないな」と
興味深く見られていたとの報告を受けて涙モンでしたが
ぜひ皆さんも見たことない角度を探してみてください。




一応、CCPに行くクレームや質問などはサイクロンと共有してますが
今回聞いたのは、白目のフチが塗ってないんじゃないか、という話。


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彩色はお任せしてますが、これはフチナシで正解です。

目の下のへこみは造型上のシワ表現のへこみ。
タンポが決定してたので、目はスミ入れナシでいいようにちょっと
立体的にしてあるのがそう見えてますが、ちゃんと造型に
従ってペイントされてますのでご安心を。

彩色はノータッチな分、間違いが起こりづらい造型を心掛けてる部分が
あります。デコマスで塗ってあったのに製品でなくておかしくなってる!
ということであれば問題すが、製品確認する限り問題ナシと思いました。



それよか気になるのは台座。


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触った感じポリスチレンかなと思う素材的な弱さが気になります。
しかも軸受けが浅い。なのにトップヘビー。

6角穴にむりやり鉄棒を押し込む形でホールドしているので
抜き差しを何度もやるとアウトと思われます。
ちょっと気をつけたほうがいいですね。たぶん。




そして届いたもう1種の大物

サタンクロス!


198127.JPG


いやー、これまた感慨深い。

もうホントこれを作るのは大変だった。


あの時期を思い出すのも忌まわしいくらいに厄介だった原因は

ダイナマイト延藤。

普通に作れば問題ないところ、想像だけで検証しないアホみたいな
意見で延々と食い下がってくるのでマジで相手するのが大変でした。
確かに気持ちはわかる。そういうこだわりでCCPをやってきたのも。

しかしそれはそれとして、だ!

さっきから言ってる意見を取り入れるとコンパチ出来ねーってのに
コンパチは欲しいわ3本足で立たせたいだわ、で・・・
成り立つわけねーだろ!この・・・×××が!!
大も小もってそのツヅラはもう持てねって言ってんだろッ!!

とイライラしているところに、さらに上を行くノータリンが現れ
そうした連中を相手にそれでもトイフェス会場で予約はしなくちゃならず
何種も一人で用意しなけりゃならず、本当に本当の地獄でした。


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でも「わかりませぬか」感が出てていい。
あの状況でよく成立させたもんだと自分をホメたい。


顔の仕様に関してはこれまたさんざか余計な仕事を増やしてくれた
仕様とはまったく別に成型になってて後ろに倒れましたが、
結果全然OKだと思います。


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工場に苦労かけたんだろうなあ・・・あの調子で・・・と工場に同情。


そして実はミラクルシーツを製品化する話も出てたオーバーボディ版。


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腕輪を全部外せる仕様にしたり、発表後も原型修正が地獄でしたが
苦戦してるというメッキ版がうまくいけばいずれそれも報われましょう。



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「ほんとスゲー苦労した、いやさせられたよな!」
「なー!」
って感じ。

でも、最初の頃の感じから順当に進化してるのが実感出来て一安心です。
お買い上げいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
今回取り上げたのは決して安い商品ではないので、踏み切ってくれた方々には
感謝しかありません。ぜひ無駄に周囲に自慢してやってください。
posted by サンダーロードスタイル at 00:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

8月第2週 遠来の伝説週報

いまさらこの作品のネタバレを書いたところで影響はないとは思いますが
一応、未読で気になる人はこのままオチまで書くので読まないように。


リチャードマシスンの「地球最後の男」という小説

原題は「アイアムレジェンド」


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伝説のはずだった吸血鬼が蔓延しまくった地球を舞台に人類最後の男が主人公。
生き残る為に吸血鬼を殺しまくってたけど、人類と吸血鬼が逆転して
吸血鬼が社会を構成するまでになった時、一般大衆(吸血鬼)を殺して回る
伝説の怪物になったのは自分だった、というタイトルにオチるという秀逸な話。



俺が小学生の頃、平日昼間に自転車に乗ってウロウロしてすぐ怒るオッサンで
口癖が「バッキャロメが!」というバッキャローのオッサンというのがいた。
前ハンドルに肘を乗せて突っ伏すような独特の姿勢で自転車に乗るんすが

そんな前傾姿勢もロードバイクなら絵になるものの


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坊主頭の目つきの悪い、酒飲んでるのかラリってんのかよくわからないオッサンが
ママチャリでやってるからだいたいこんな感じのが近づいてくるわけです


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ブツブツ言いながら、要所要所で「バッキャロメが!」と言うのですげー怖い。
近所でも有名な要注意人物。


夜の月の観察会を同級生とやってた時、夜なのに俺らの前にフラフラと現れた
バッキャローのオッサンは一番貧しいT君を捕まえるとしばらくジーっと
涙目の小学生をにらみ下ろしたあげく


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「乞食め!」と吐き捨てて去っていった。恐怖。笑ったけど。


でもそれから何十年もたって、俺もまた結構怒る人間になりました。

ケチな弁明、姑息なズルをする、性根の薄汚い人間が多すぎる。
どうして仕事に敬意を払えない。どうして屁みたいな目先の損得を優先する。
どうして努力もせずに保身に走り、平気でクソみたいなやっつけが出来る!
もう一生コイツとは関わり合いにならんわクソが!と吐き捨てる事は未だ多い。


でも、どうか?


気づけば大人になっても車は欲しくない。移動は自転車。しかもママチャリ。
平日昼間こそ買い出しタイム。

いい年こいて帽子を後ろ向きにかぶって自転車乗って、平日昼間に鼻歌まじりに
材料買いに行ってついでにガチャガチャ回してダブリ地獄に
「ふっざけんな!このアソートにメーカーの良心はねえのか!」と怒ったりしてるが

あれ、この感じ。

仕事に行かないでフラフラしてるこの社会不適格な感じ。


ああ、俺はバッキャローのオッサンだ・・・アレになっちゃったんだ・・・

ってこないだ気づいた


アイアムバッキャローのおっさん。


追われ狩られる側に・・・なる前に、モンスターとして完成して
人間食いまくってやると思っております。
posted by サンダーロードスタイル at 19:53| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする